第34回　マーケティング研究会 | ASPIC（一般社団法人日本クラウド産業協会）

クラウド事業戦略研究会（第34回　マーケティング研究会）
「変化する社会のその先を読むイノベーション」実施報告

会員の皆様の多くから、クラウド事業で大きく成長している企業の経営者のお話を聞きたいというご要望をいただきました。　　特別企画として「クラウド事業戦略研究会」という名前をつけて、ASPICの会員で、大きく成長された企業や上場を果たされている企業の経営者のお話を聞く研究会を行うことにいたしました。

「クラウド事業戦略研究会」の第1回目は、医療・介護ネットワークの先駆者として大きく成長された株式会社カナミックネットワークの山本稔会長にお話ししていただきました。

開催日時

2022年9月2日(水)　15:00～16:40

主催

ASPICセミナー事務局

講演内容

タイトル

「変化する社会のその先を読むイノベーション」

講師

株式会社カナミックネットワーク　取締役会長　山本　稔　様

講演概要

カナミックネットワーク社は、2000年の介護保険発足当初から、介護従事者に向けて業務システムをクラウドで提供し、さらに地域包括ケアの実現に寄与する情報共有システムを開発されました。このシステムは東京大学高齢社会総合研究機構（IOG）が取り組むモデル事業をはじめ数多くで、採用され、日本の標準モデルとなるべく、成長を遂げてきておられます。　東京証券取引所プライム市場にも上場されています。
講演は、次の項目の順に説明されました。

1：消えた仕事、生まれた仕事
2：常に変化を察知し、その先を考察する
3：「自分にとって必要」ならばとにかくやる！！
4：起業から成長・成熟・ブランディング
5：IPOする価値を共有する
6：規模だけではなくコアバリューをどう創造するか
7：プロセスは何でも大変なものと割り切る
8：未来に向かって”表現者”として生きる

会長自身が、フリーランスの商業カメラマンとして30年やってきておられ、介護保険制度が導入されたときの告知CMの作成を請け負ったことがきっかけとなり、大きな社会変化を迎えるチャンスと捉え起業されました。　時代とともに消えていく職業があること、また、生まれてくる職業があることを他の職業の例を元に説明されました。

以上

質問・コメント

次のような質問がありました。

Q1：この業界は大変多くの競合がいると思います。これらに対して今までどの様な対策を行ってきたか差し支えない範囲で教えて下さい。
Q2: フリーカメラマンを30年もやってらっしゃったとのことで、広告の関係で介護で社会が変わるとは読んだのでしょうが、事業に必要なスキル、知見の面でのシナジーは何かあったのでしょうか？　
Q3: 地域包括ケアサービス等を深化させる原動力になったものをどう抽出できたのか、
そのための仕掛けのようなものがあれば教えて下さい。（ナラティブ情報等もそのひとつでしょうか）

感想・アンケート

これからどういう職業が生まれていくのかという視点を持つことが、今後のビジネスを考えていく時のヒントになると感じました。また、ユーザ視点を徹底して自ら汗をかいてASPサービスをつくりあげていく取り組みに共感しました。
新しい業界人が誕生した時こそ、将来何に困るのかを推察することが新しいサービスに繋がるという事が非常に勉強になりました。
時代の流れを読み、困ることを洗い出し、そこにビジネスチャンスを見出す点に感銘を受
けました。