2025年(令和7年)新春特別講演会及び懇親会の実施報告
開催概要
このたびICT政策と生成AIに焦点を当てた講演会を開催いたしました。多くの方にご参加いただきました。
ありがとうございました。
開催日時
2025年(令和7年)2月12日(水)ホテルメトロポリタンエドモント
新春特別講演会 15:00〜17:00 【参加者】約179名
講演会の様子
主催者挨拶
一般社団法人日本クラウド産業協会 会長 河合輝欣
私たちは「ASP・SaaS・クラウドの普及促進と市場拡大」および「安心・安全なクラウドサービスの推進」という2大目標のもと、イベント・セミナーの開催、研究会の実施、クラウドアワードによる表彰、情報開示認定制度の整備、紹介サイト「アスピック」の運営など、多角的に業界の発展を支えてまいりました。 今後は、クラウドを中核とする社会インフラの確立、生成AIやIoTとの連携強化、認定制度やガイドラインの高度化、新たなサービスや事業の創出などに注力してまいります。引き続き、業界団体として社会課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

河合会長
特別講演(1)
「生成AI時代だからこそ考えたい「真のヒューマニティ」を育むテクノロジーの全容」
日本電信電話株式会社 NTT人間情報研究所 所長 日高浩太 様
【講演概要】
NTTの研究ビジョンである「Beyond TELE-」を紹介され、人間中心のICTによって豊かな社会の実現を目指す姿勢を示されました。講演は「私」「知」「思」の3つの視点から構成されました。
「私」のパートでは、自己と他者の関係性を再定義する取り組みとして、「Functional I(機能的な私)」と「Indexical I(指標的な私)」の概念を用い、AIやデジタルツインを自己の延長として捉える可能性について説明されました。
「知」では、大規模言語モデル(LLM)の急速な発展とその課題について触れられ、NTTが開発した日本語性能に優れた軽量LLMの特徴や、その学習・推論コストの大幅な削減効果をご紹介いただきました。
「思」では、人間は「できない」「弱い」存在であることに本質があり、だからこそAIとの「委ねのシステム」が必要であるとされました。AIを対立する存在ではなく、人と共に「われわれ」として協働するパートナーと捉える新しい人間観が提起されました。
講演を通じて、「なりたい自分に近づく」「できなかったことができる」「新しい出会い」を実現する未来像が示されました。

日高浩太様
特別講演(2)
AIに関する主な取組と総務省の2025年度のICT政策について
総務省 情報流通行政局 参事官 山野哲也 様
冒頭では、生成AIが知識労働や創造的活動に大きな影響を与えている現状を紹介され、国内外での政策議論の加速、特にG7広島AIプロセスなど国際的な枠組みにも言及されました。
続いて、AIの信頼性確保に向けた制度整備として、総務省が策定した「AI事業者ガイドライン」の内容や、プライバシー・セキュリティ・透明性といった観点からの対応策をご説明いただきました。これらは、利用者が安心してAIを活用できる環境整備を目的としています。
また、クラウド活用促進の分野では、自治体システム標準化やガバメントクラウドの導入状況に触れられ、地方公共団体や中小企業のデジタル化支援に関する政策的な支援策も紹介されました。
講演を通じて、信頼性のあるAI・クラウド活用の重要性と、それを支える政策の全体像が明確に示されました。

山野哲也様
懇親会 17:15 〜19:00
(1) プログラム
- 開会挨拶
ASPIC会長 河合 輝欣 - 来賓挨拶
−総合通信基盤局電気通信事業部 データ通信課長 恩賀一 様
−日本電信電話株式会社 NTT人間情報研究所 所長 日高浩太 様 - 乾杯 −稲葉理事
- 中締め −村松常務理事
- 特別出演 −花岡執行役員
会長挨拶
来賓ご挨拶 恩賀様
来賓ご挨拶 日高様
(2) 参加者
講師、来賓、講演会参加者 総数170名
乾杯 稲葉理事
中締め 村松常務理事
特別出演 花岡執行役員
懇親会の様子
- 多くの方々にご参加いただき、大変盛り上がった懇親会になりました。
- 会場では、ASPIC活動などに関して、インタビューを実施いたしました。
連絡先
一般社団法人 日本クラウド産業協会
ASPIC 事務局 高橋
e-mail: seminar@aspicjapan.org
TEL: 03-6662-6591