最終更新日:2024-07-25
ITインフラ機器の不正使用防止やセキュリティ強化などのために、PC操作ログなどを取得・管理したいとお考えの方へ。ログ管理システムのタイプや、自社にあったシステムの選び方について解説します。
ログ管理システムとは、業務用のPCやスマホなどのクライアント端末やクラウドサービス、サーバーなどのログを取得・管理するためのツールです。中にはログのデータ活用に強みのあるツールもあります。
主に、以下のような目的で利用されています。
ログを取得・保存する対象は、PC以外にサーバー、スマホ、クラウドサービス、ネットワーク機器、複合機など様々。何のログを取得・保存したいかによって、目的に対応したタイプのログ管理システムを選びます。
ログ管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
ログ管理システムは大きく4タイプに分けられます。各タイプの特徴から、選び方のポイントを解説します。
IT資産管理ツールとは、企業が保有するPCやソフトウェアといったIT資産に関する情報を一元管理し、より効率的かつ安全に利用するためのツール。そのIT資産管理ツールの機能のひとつとして、PC操作ログの取得・分析に対応しているのがこちらのタイプです。
業務用PCの操作ログ取得だけでなく、運用管理業務全般を効率化したい、セキュリティを強化したいといった場合に適しています。
このタイプのツールには、PCの利用状況管理、ソフトウェアライセンス管理、マルウェア対策やメールの監視・分析といった幅広い機能がそろう「AssetView」や「SKYSEA Client View」などがあります。
豊富な機能がこのタイプの特徴ですが、「必要な機能だけ購入することはできるのか」「豊富な機能を使いこなせる仕組みになっているか」といったポイントも要チェックです。
PC操作ログの取得・分析に特化したタイプ。ログの取得・分析以外の機能は必要ない、という場合におすすめです。
こちらのタイプに該当する「MylogStar」は、アプリケーションの起動・終了、ファイル操作、Webアクセス、送受信メールなど、様々なログを取得できます。また、「セキュログ」は、PC端末への不正ログインや不許可ソフトウェア利用を検知して管理者に知らせるアラーム機能を搭載。
このタイプでは、取得できるログの数やログ取得以外の機能が、検討材料になります。
PC操作ログやサーバーのアクセスログに加えて、各種クラウドサービスや入退室管理システム、複合機、スマホなど、社内のあらゆるログを取得・管理できるタイプ。何かトラブルがあった際に、証拠資料や原因特定の材料としてログを使うなど、業務改善のためにログを活用したい組織に適しています。
「ALog 」や「Logstorage」がこのタイプに該当し、イレギュラーな時間のアクセスから内部不正を検知したり、蓄積したログを横断検索したりと、様々な角度からログの分析が行なえます。
PCや機器の操作ログから、従業員一人ひとりの勤務時間や業務負荷を定量的に把握するタイプ。働き方の改善や人事評価などに使えます。
このタイプに該当するシステムは、「Qasee」「MITERAS 仕事可視化」「CrowdLog PC管理」など。PC稼働時間と勤怠時間を比較して乖離がないか確認したり、過去の業務状態から工数計算をしたりと、様々な使い方ができます。
システムのタイプ以外に、導入検討時に留意したい3つの比較ポイントについて解説します。
PCやサーバー、クラウドサービスなどから取得できるログの種類・範囲は、システムによって大きく異なることも。たとえば、「MylogStar」ならPCログやユーザーログはもちろん、アプリケーションログ、ファイルログ、ウィンドウログ、Webログなど様々なログが取得できます。
ただ、取得できるログの種類が多いほど優れたシステムというわけではなく、必要なログを必要な期間だけ管理できれば十分です。導入目的によっては、ファイルやデバイスの操作ログ、Webログ、印刷ログが取得できる、シンプル機能の「セキュログ」のようなシステムが最適な場合も。
システム側で取得できるはずのログ項目でも、自社のシステム環境が原因で取得できないことが。
たとえば、「AssetView」では、Microsoft 365やGoogle Workspaceなどの操作ログを取得できます。しかし、Chrome以外のブラウザを利用した場合、Google Workspaceのログ取得はできません。
このようにシステム環境によって制限がかかることがあるので、自社環境と照らし合わせたうえで導入を検討してください。
不正ログインや不正利用を防ぐには、ログ管理システムを利用して定期的にログを分析し、違反者を発見したら警告する、というフローが一般的です。しかし、事後対応だとトラブルを防止できないというデメリットがあります。
不正操作を未然に防いだり、ダメージを最小限に抑えたりするには、アラート機能のある「セキュログ」などがおすすめ。あらかじめアラート対象のキーワードやソフトウェアを設定する、もしくは対象条件に比較演算子(一致する・含む)などの詳細なルール設定をしておくことで、不正操作を検知したらリアルタイムで管理者にアラートを送信。すぐに当該者へ警告できます。
IT資産管理とPC操作ログの取得、両方に強みを持つログ管理システムをご紹介します。
(出所:AssetView公式Webサイト)
IT資産や情報資産を守るための機能が充実した、統合型IT運用管理システム。PC更新管理やマルウェア対策、内部不正対策、データ流出対策、PC運用管理などに対応。「PC操作ログ管理」や「デバイス制御」といった機能の中から必要なものだけを選んでコストを抑えられるオンプレミス型と、17の機能でシステムを統合管理するクラウド型がそろう。
あらゆるITセキュリティ機能が搭載されているので、ほかのシステムとの併用が必要ない、数十台から数万台までのPC運用管理に対応している、リモートワーク推進にも役立てられるなど、メリットが多数。オンプレミス型を導入している企業で、大幅なコスト削減に成功したという事例も。
(出所:MCore公式Webサイト)
住友電工グループが自社で利用するため、ユーザー目線で開発したIT資産管理/セキュリティ管理統合システム。高い信頼性とスケーラビリティに定評がある。
IT資産管理からセキュリティ対策、コンプライアンス遵守までを1システムでシームレスに実現できるのが本システムの特徴。加えて、直感的な操作性で円滑な運用をサポートしている。CSVファイルのインポート/エクスポート機能によって、外部システムとスムーズに連携できるのも、管理業務を効率化するうえで便利だ。
導入時には、専任の技術担当者によりシステム設計からサーバーのインストール、エージェントの展開、トレーニングまで、速やかに運用開始するための手厚い支援が受けられる。導入後のバージョンアップの作業なども、必要に応じてサポート。
(出所:SKYSEA Client View公式Webサイト)
20,000社以上で導入されている、情報セキュリティ対策の強化とIT資産の安全な運用管理をサポートするソフトウェア。オンプレミス版とクラウド版がある。IT資産管理やログ管理、デバイス管理、レポートといった豊富な機能を搭載していながらも、直感的に操作できる管理画面が特徴だ。複数台のマスターサーバーを連動して検索したり、リストア(復元)せずに過去の操作ログが閲覧・利用できたりと、使いやすさを重視している。
また、毎年のバージョンアップでIT環境の変化に適応。「Web会議時間の見える化」といったテレワーク運用支援機能が加わるなど、時流に合った働き方のサポートにも役立つ。
PC操作ログの取得に特化した、ログ管理システムをご紹介します。
(出所:MylogStar公式Webサイト)
PC操作ログの収集・管理に特化したログ管理システム。取得した操作ログは直感的な管理画面で効率的に管理・活用・分析できる。「いつ」「誰が」「どのファイルを」「どうした」といった利用者の証跡を可視化することで、問題発生時の原因究明と、被害の拡大防止に役立つ。
監視対象マシンにインストールするスタンドアロン型、管理サーバーでログを一元管理するクライアント・サーバー型や、低コストで導入できるクラウド型から、規模やコストに合ったタイプを選べる。また、英語版のWindowsにも対応しているので、海外拠点のログの一元管理も可能。
操作ログの収集・管理に特化しているだけあって、取得できるログの種類は最大16種類と豊富。セキュリティ対策機能に定評があり、金融系企業での導入事例も。
(出所:セキュログ公式Webサイト)
低コスト・シンプル機能が特徴のクラウド型PCログ管理サービス。4種類のPC操作ログ取得と、3種類のセキュリティアラーム機能、そしてIT資産管理機能を搭載している。取得したログは検索に特化した高速検索エンジンによって、膨大なログデータの中から瞬時に検索可能。インターネットに接続すれば、外出先・遠隔地からでもログを取得できる。最小契約数は5アカウントなので、プロジェクト・部署単位で導入可能という利点も。
災害などの外部要因や自社設備の充実度に左右されないクラウドによる機能提供、99.95%の稼働率、国際的な情報セキュリティ規格の取得など、サービスの信頼性の高さも魅力。
統合ログの管理に強みを持つ、ログ管理システムをご紹介します。
(出所:ALog公式Webサイト)
ITシステムを包括的に記録・管理するログデータマネジメントソリューション。ファイルサーバーやクラウドサービス、PC、Webプロキシなど、あらゆるITインフラからログを収集し、内部不正やサーバー攻撃の防止、働き方改革など、様々な取り組みに活かすことができる。蓄積したログはわかりやすいグラフ資料として出力されるので、直感的かつ視覚的な分析が可能。
また、普段のログパターンをAIが学習し、そこから逸脱する行動があれば内部不正や外部攻撃の予兆と捉えて、アラートを出す機能も。外部チャットツールと連携すれば、タイムリーにアラートを発令できる。
(出所:Logstorage公式Webサイト)
サーバーやネットワーク機器など、企業内の情報システムから出力される大量のログデータを収集する統合ログ管理システム。内部統制・情報漏えい・情報セキュリティ対策・システム障害対策に活用できる。先進企業から官公庁まで4,800社以上で導入されており、統合ログ管理分野において圧倒的シェアを誇る。各種ソフトウェア・ネットワーク機器・サーバー、クラウド、資産管理ツールなど、400種類以上のログ収集実績を持つ。収集したログは暗号化や改ざん検出機能によって安全に保管できる。
収集したログを様々な角度から分析し、グラフ形式で表示する集計機能や、システムの異常や不正処理を示すログをリアルタイムで検知し、アラートを出す機能なども充実している。
(出所:Log Option公式Webサイト)
各種ITシステムログを収集し、横断的な分析やリアルタイム検知・通知を可能にする統合ログ管理システム。性能管理とログ管理の連携により、可用性と安全性を兼ね備えた安定的かつ効果的なITシステム運用を実現する。
多様なログ収集方式と柔軟なログフォーマット定義機能により、あらゆるログを管理・分析できる。また、異なるシステム・フォーマットのログを統合し、横断的に検索できる機能を使えば、特定の端末やユーザーが自社システム環境でどのような活動を行ったかを、時系列で確認可能だ。そのほかにも、異常を示すログを収集した際にアラートをあげる機能や、ログ分析レポートを定期的に自動出力する機能などを搭載している。
業務の可視化に強みを持つ、ログ管理システムをご紹介します。
(出所:Qasee公式Webサイト)
業務デバイス内にインストールすると、データの抽出・自動分析ができるようになるクラウド型の業務可視化システム。入力作業に手間がかかり、転記もれや入力ミスが発生しやすい自己申告での業務管理を自動化。マネージャーの負担削減、従業員のセルフマネジメントの促進といった効果が期待できる。加えて、正確な業務データの抽出によって、プロジェクトや作業単位での正確なコスト把握できるようになり、経費や残業の削減にもつながる。
テレワーク環境でも従業員の業務状況を正確に把握できるようになるため、誰かに負担が偏ったり、チーム内の課題が放置されたりといったトラブルを未然に防ぐことができる。更に、客観的かつ公平な評価による、モチベーションの向上も期待できる。
(出所:MITERAS仕事可視化公式Webサイト)
ソフトウェア利用状況やユーザー動作状況、ソフトウェア利用サマリといったPC操作ログから仕事実態や作業内容を可視化するマネジメント課題解決ツール。リアルな勤務状況を正確に把握することで、長時間労働や仕事量の偏り、休日の隠れ仕事といった現場の課題解決に役立てられる。ソフトウェアの利用状況は1分毎にログを取得、使用アプリケーションでの1分間のキーボード打鍵回数を記録するなど、詳細なログの取得が可能だ。
更に、勤怠時間とPC利用の開始・終了時刻に矛盾がないか比較して、隠れ残業を防止する「タイムレポート」機能も。矛盾が発生した場合は、管理画面やメールでアラート通知。従業員ごとのアラート回数を一覧にすることもできる。
(出所:Eye”247” Work Smart Cloud公式Webサイト)
PC業務とオフライン業務を可視化・分析することで、業務効率化や働き方改善をサポートするクラウドサービス。オフィスワークやテレワークの業務状況、セキュリティの安全性といった情報をダッシュボードで可視化する。更に、会社全体の業務を洗い出し、業務時間や業務参加社員、業務の割合も可視化できるので、会社全体の業務の偏りを改善することができる。また、重複作業や無駄な業務を洗い出すのにも役立つ。過剰な契約ライセンスの発見、印刷コストの把握など、コスト削減に便利な機能も。
情報漏えい対策機能も充実しており、ファイル操作履歴の監視、ソフト利用制限、各種アラートといった機能がそろう。
(出所:ワークライフログ公式Webサイト)
従業員の労働状況を正確に把握・可視化することで、健康的な労働環境を推進する労務AIツール。ワークタイム機能により、長時間労働をしている従業員を明確にし、過労リスクを軽減。労務AIが業務時間の予測や改善策の提案も行う。
また、手入力なしで業務ログから工数の自動集計・算出が可能。タスクの対応プロセスをチャート形式で表示し、「どのように画面推移したか」を作業ログとして記録できるため、リモートワーク下での業務状況把握にも貢献する。プロセスチャートは5段階で粒度設定でき、数値を上げるほど詳細な現場状況の分析を実現。異なる業務の作業負荷を比較し、効率化におけるボトルネックの発見がしやすくなり、業務プロセスの見直しやリソース配分の最適化に役立つ。
(出所:CrowdLog PC管理公式Webサイト)
人事労務部向けのPCログ取得ツール。情シス部門に依頼しなくても、PCで行ったほぼすべてのアクションのログ記録に対応。起動時間や無操作時間、スリープといったPC利用ログ、アプリ・ウィンドウ別の起動・利用時間やソフトの利用開始・終了時刻、使用したファイル名といった操作ログなど、詳細なログ取得が可能だ。PC不使用業務の自己申告や、オフライン環境でのPC利用ログ蓄積、従業員PCのキャプチャ自動取得にも対応し、利用環境・場所を問わずに、実態を正確に把握できる。
「午前・午後表記でなく、24時間表記に設定できる」「就業の開始・終了時刻を設定できる」など、人事労務が使いやすい設計になっているのも強み。勤怠データとの突合や給与計算など活用しやすい形でデータ取得ができるのもうれしい。
内外を対象としたセキュリティ対策や業務実態の把握、業務効率化の促進、無駄なコストの削減など、ログ管理システム導入によるメリットは多数あります。ログ管理システムについて、よくある質問をまとめてみました。
導入目的を明確に定めないまま、なんとなく導入してしまうと、豊富な機能を使いこなせず、システム利用料という新たな負担を生み出すだけになってしまうことが。そうならないために、ログ管理システムの導入目的をしっかりと定義し、その目的や自社環境にフィットしたシステムを見極めることが重要です。
シンプルにPC操作ログだけ取得できればいいのか、または業務可視化に強みを持つシステムで業務改善を目指すのかによって、最適なシステムを選びます。たとえば、以下のような選び方ができます。
1.IT資産管理ツールでPC操作ログを取得できるタイプ
業務用PCの操作ログ取得だけでなく、運用管理業務全般を効率化したい、セキュリティを強化したいといった場合におすすめ。
2.PC操作ログの取得専門タイプ
ログの取得・分析以外の機能は必要ない、という場合におすすめ。取得できるログの数やログ取得以外の機能が検討材料に。
3.統合ログ管理ツールタイプ
PC操作ログやサーバーのアクセスログに加えて、各種クラウドサービスや入退室管理システム、複合機、スマホなど、社内のあらゆるログを取得・管理できるタイプ。業務改善のためにログを活用したい場合におすすめ。
4.業務可視化タイプ
PCや機器の操作ログから、従業員一人ひとりの勤務時間や業務負荷を定量的に把握。働き方改善や人事評価などにログを活用したい場合におすすめ。
1.IT資産管理ツールでPC操作ログを取得できるタイプ
AssetView、MCore、SKYSEA Client Viewなど
2.PC操作ログの取得専門タイプ
MylogStar、セキュログなど
3.統合ログ管理ツールタイプ
ALog、Logstorage、Log Optionなど
4.業務可視化タイプ
Qasee、MITERAS仕事可視化、Eye”247” Work Smart Cloud、ワークライフログなど
テレワーク化が進む今、従業員一人ひとりの業務内容の可視化やいち早い不正行為の検知といったリスクヘッジも欠かせなくなっていくでしょう。トラブルが起きてからではなく、事前のシステム導入をぜひ検討してみてください。
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