最終更新日:2023-10-03
眼科クリニック開業を検討している方や、眼科向けの電子カルテの導入を検討しているドクターへ。眼科向け電子カルテのタイプや特徴から、導入のメリット、比較のポイントまで、おすすめのサービスとともに詳しく解説します。
眼科向け電子カルテとは、眼科での利用に適した電子カルテのことです。眼科での利用を目的として作られた「専用型」と、多目的に作られた「汎用型」の電子カルテがあります。
眼科クリニックが電子カルテを導入する場合、一般的には内科用のカルテを応用することが多いでしょう。この場合、次のような課題が考えられます。
こういったストレスを解消するのが、眼科のための機能をあらかじめ備えた専用の電子カルテです。キーボード入力の手間を極限まで減らして業務を効率化するのみならず、紙カルテで必要な用紙代や、眼底/OCT写真にかかる印刷費などのコストカットが可能になるのもポイントです。
今回は、特に手軽なクラウド型の眼科向け電子カルテに焦点を当て、システムのタイプや導入のメリット、更に選び方や比較のポイントなどをわかりやすくご紹介します。
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眼科向け電子カルテの選択肢としては、以下の2つの基準が考えられます。
最近の傾向を踏まえて、どちらを選択すればいいか具体的に説明していきますので、参考にしてください。
[A]は院内にサーバーを設置する、いわゆるオンプレミスタイプです。初期投資がかかる上、定期的にメンテナンスが必要で手間がかかり、サーバーを設置するスペースも必要になります。
一方で、[B]のクラウド型には次のようなメリットがあります。
院内にサーバーを設置するスペースも、メンテナンスの必要もないので、定額の月額費用だけで運営できます。[A]のオンプレミスタイプのように高額なカスタマイズ費用も不要。簡単に最新の状態にアップデートできるため、たとえば、診療報酬の改定や法令改正などがあっても、事業者側で対応してくれます。
また、サーバーが外部にあるので、万が一火事などがあっても、データの心配はいりません。その点では、[B]のクラウド型電子カルテは、自然災害やウイルスからデータを守るBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)対策としても有効です。
[C]の汎用型電子カルテは、複数の診療科で利用することを想定して作られた電子カルテです。そして、あらかじめ特定の診療科(単科)向けに作られている電子カルテを[D]の専用型電子カルテと言います。
[C]の場合、自由度が高い分、たとえば、内科・外科のように対応する診療科が多岐にわたる場合は、どんな項目にもある程度対応できるというメリットがあります。
しかし、眼科のような単科クリニックではあまり意味を持ちません。むしろ導入する際には、「視力」「眼圧」といった項目やレイアウトを、クリニック側でカスタマイズする必要があります。
一方で、[D]には次のようなメリットがあります。
今回のテーマである眼科向け電子カルテの場合、インターフェースが眼科用に設定されています。更に、診断で画像を利用することが多い眼科では、検査機器や外部検査サービスを利用して、画像や検査データをカルテに取り込むシーンが頻出します。
汎用型の場合、連携や取り込みに手間がかかったり、対応していなかったりというケースがありますが、眼科専用型ならその心配は不要です。
なお、今回の記事では専用型に加え、電子カルテの中でも汎用性が高いものも併せてご紹介します。自院のニーズに即したシステムを選びましょう。
眼科向け電子カルテを導入する際、以下の4つの観点から検討するとスムーズです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
まずはカルテの入力を効率化する補助機能の充実度をチェックしましょう。
たとえば、検査項目リストから「緑内障検査」ボタンをクリックするだけで必要な検査項目がすべて入力される機能や、「処方」の項目で傷病名をクリックすることで必要な処方が一気にカルテに入力される機能などがあるシステムを選ぶと、入力の手間を省けます。
その一例として、「CLIPLA Eye」では、よく使う診療行為、検査、薬剤、傷病名などをあらかじめセットにして登録しておくことで、検査内容や薬剤名が一気に入力される「全体セット」機能を搭載しています。
紙のカルテから移行する場合、シェーマの使い勝手は気になるポイントです。現在の電子カルテの多くはシェーマに対応していますが、テンプレートの内容や数はシステムによって様々です。
たとえば、眼科専用型システム「Medius CL」では300種類以上の検査テンプレート、500種類以上のシェーマから選択できるほか、シェーマ付き手術別記録テンプレートも搭載しています。また、汎用型システム「きりんカルテ」では、好きなシェーマの追加登録が可能です。
書き込むペンの太さ・色、テキストを挿入できるか否かといった点も検討のポイントになりますので、自院のニーズや、ご自身の使い勝手に合ったシステムを探しましょう。
他科に比べて特殊な検査が多いのが眼科の特徴。希望する検査機器・検査法がある場合には、検査結果をきちんと取り込めるか、わかりやすく表示できるかといった、他システムとの連携や外部検査への対応状況を確認する必要があります。
たとえば、「CLIPLA Eye」は、ハンフリーによる静的量的視野検査に対応。PACS(医療用画像管理システム)との連携で、検査結果をわかりやすくチャート化してくれます。
電子カルテは、診療・診断以外の業務効率化も実現します。レセコンと連携させて会計業務を効率化するのもその一つ。既にお使いのレセコンがある場合はそれと連携できるかどうか。中には、レセコン一体型の電子カルテもありますので、両方合わせて買い替え・新規導入を検討している場合はおすすめです。
そのほかにも現在利用している(導入を予定している)予約システム、Web問診システム、自動積算機、自動釣銭機といった各種システムがあれば、それと連携できるかどうかチェックしましょう。「Medius CL」のように予約管理機能を備え、システム内で予約受付・管理に対応するものもあります。
ここからは、おすすめのシステムを専用型・汎用型にわけてご紹介します。まずは専用型から。
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(出所:CLIPLA Eye公式Webサイト)
業界初の眼科専用クラウド電子カルテ。シェーマは7段階の太さと6色のペン、画像登録・編集、テキスト入力ができ、タッチモニターやタブレットを利用すれば、手描きと遜色ない描き心地を実現可能。スマホやタブレットで撮影した画像や保険証などの書類、手描きシェーマを電子カルテにアップロードできる。
受付した患者を「診察中」「会計待ち」のようにステータスごとに一覧表示するので、院内の状況が直感的に把握可能。同一患者のカルテに複数人で同時アクセス・同時編集ができるため、医師が所見を書いている間に看護師がメモを書くなど、患者一人あたりに要する診療業務を効率化できる。
(出所:Medius CL公式Webサイト)
シンプルな画面設計で、誰でも簡単に使いこなせるクリニック向け眼科電子カルテシステム。300種類以上の検査テンプレート、500種類以上のシェーマを搭載。検査テンプレート入力や病名登録、処方登録などの各セッションの登録画面も直感的な入力が可能。最低限の操作でスピーディーな検査・診療を実現する。
受付は当日予約の患者リストから選択するだけ、会計はMedius CLへ登録した処方、処置、病名情報をレセコンへ転送できるなど、受付から検査、診療、会計までを一括管理できる機能を備えている。更に、病名によりリスト機能から適応薬剤を選択する「処方アシスト機能」、急な情報共有にも便利な「チャット機能」といったサポート機能も充実。混雑する曜日や時間、来院者数などの統計情報を分析できるのも魅力だ。
(出所:IMAGEnet eカルテ v3クラウド公式Webサイト)
従来の電子カルテからデザインを一新し視認性を向上させた眼科用クラウド電子カルテシステム。電子カルテとファイリングシステムをクラウド環境で統合し、日レセクラウドと連携しているため、院外でも電子カルテを利用することができる。
患者の待ち時間や現在地を時点管理できる「患者リスト機能」、手術記録をバーコードで管理する「IOLバーコード読み取り機能」、ドラッグ&ドロップで簡単に操作できる「手術記録」など、充実の機能で院内システムと診療環境作りをサポート。3省3ガイドラインに準拠したセキュリティで、診療データを保護してくれる点も安心。
(出所:eyemet’s公式Webサイト)
電子カルテ機能とファイリング機能を一体化させた眼科診療トータルシステム。「電子カルテ機能」では主訴、所見(シェーマ方式、チェック方式、フリー入力方式)、処置伝、処方、傷病名、次回指示、文書作成などを、「ファイリング機能」では検査機械との接続によるデータ取込みから、視力入力や眼鏡・CL処方箋入力と発行を行う。必要な機能を選択して、ファイリング機能から電子カルテへと段階的に機能アップさせられる。
また、予約管理機能では、担当者・検査・日別・時間帯別に予約状態を把握することが可能。診察券発行専用プリンターで診察券も発行できるなど、診療の効率化につながる。その他、待ち順表示、タブレット端末の利用、Web予約、手術管理と、サブシステムも豊富。
続いて、眼科にも対応できる汎用型の電子カルテをご紹介します。
(出所:エムスリーデジカル公式Webサイト)
オンライン診療や訪問診療など、日々多様化する診療形態にも対応していく進化する電子カルテ。AI自動学習機能とシンプルな画面設計で入力時間を80%削減した実績あり。iPadアプリでは、シェーマをハンコ感覚で利用でき、「紙を超える書き心地」のため、手書きにこだわりのあるドクターにもおすすめ。
充実した検査・機器連携で、予約から会計までクリニック運営関するDXを促進。一人でも簡単に導入でき、訪問と電話でサポートするプランもあるので、小規模のクリニックでも運用しやすい。また、初期費用や一般的な電子カルテ・レセコンのような5年ごとの買換えも不要で手間もコストも大幅に削減できる。
(出所:きりんカルテ公式Webサイト)
無床のクリニックや診療所向けに特化した、クラウド電子カルテシステム。受付対応の手間を減らす予約機能、訪問スケジュールを事前に作成・管理できる在宅機能、ワンクリックで保険診療/⾃由診療カルテを切り替えられる自由診療機能、撮影した写真をカルテにアップロードできる画像撮影アプリ機能を標準搭載。これらの機能に関する追加費用は発生せず、システムを安価に導入したい方におすすめ。
Web上で画面越しに使い心地を体験できるオンライン体験を実施しており、基本画面や機能・操作方法などを知った上で導入を検討できるのも魅力的。日レセクラウド連動。
(出所:Medicom-HRf Hybrid Cloud公式Webサイト)
1972年の発売以来、豊富な導入実績を誇るメディコムシリーズ。「残業」「返戻・査定」「算定漏れ」「記載漏れ」「見落とし」「データ管理負担」の6つを削減してクリニック経営の悩みを解決する。オンプレミス&クラウド融合のハイブリット型電子カルテシステムで、操作スピードの速さや直感的な操作性と充実のアシスト機能で業務効率化を実現。
約170社の他社機器と柔軟に連携できる点も特徴で、眼科系標ぼう科では、臨床検査結果データの参照、電子カルテに送信された検査画像の表示、予約・再来受付システムや窓口自動精算機との連携、電子カルテとiPadの連動、医療経営ダッシュボードによるサポートといった、機能を備えたシステムとの連携運用が可能。
(出所:CLIUS公式Webサイト)
クリニック(無床診療所)向けのクラウド型電子カルテ。医師の診療スタイルに合わせた連携機器・システムを積極的に提案し、最適なクリニック経営をサポート。低コストと充実のサポートで、新規開業や事業継承の場合も安心して導入できる。
一台で複数の診療科を管理できるため、たとえば、「眼科」「美容外科」を併設した美容クリニックなど、複数の診療科を標榜している場合も問題なく対応可能。勤怠管理をはじめとする「ジョブカン」シリーズと組み合わせれば、スタッフのシフトや労働時間も管理できる。
クラウド型の眼科向け電子カルテを中心に、「専用型」「汎用型」それぞれのおすすめのシステムをご紹介しました。電子カルテを探すのであれば、まずは「どちらのタイプが向いているのか」を絞り込みましょう。
その上で、以下の比較ポイントから検討するとスムーズです。
自院に合った電子カルテを導入すれば、業務効率化はもとより、待ち時間の削減、ストレスのない検査といった、患者側のメリットにもつながるはずです。
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