最終更新日:2024-08-19
使い勝手のいい産婦人科向けの電子カルテをお探しの方へ。どんな機能があるのか、導入のメリット、選ぶ際の比較ポイントなどを、おすすめのサービスとともにわかりやすく紹介します。
産婦人科向け電子カルテとは、妊婦健診・不妊治療管理など、産婦人科特有の業務を効率的に行う画面・機能を備えた電子カルテを指します。
産婦人科クリニック・病院が電子カルテを導入する場合、従来は内科用のカルテを応用して利用するのが一般的でしたが、周産期医療現場はそもそも一般の診療手順とは大きく異なります。妊婦健診管理、不妊治療管理など特有業務に対応させるには画面や項目を変更せざるを得ず、「かえって手間がかかる」「使いにくさを感じる」といった課題が挙げられていました。
近年、注目を集めているのが産婦人科向けの画面・機能をあらかじめ備えた電子カルテです。今回は、手軽に導入できるクラウド型電子カルテに焦点を当て、当初より産婦人科での利用を目的として作られた「専用型」と、産婦人科でも利用できそうな「汎用型」の電子カルテについて、その機能や導入メリット、選ぶ際の比較ポイントなどをわかりやすくご紹介します。
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産婦人科診療で欠かせない機能としては「妊婦健診管理」「不妊治療管理」「検査データの取り込み」の3つが挙げられます。
無事に出産を迎えるまで定期的な健診が必要であり、医療機関はそれを適切に経過観察することが求められます。産婦人科向け電子カルテなら、妊婦健診記録を時系列でわかりやすく表示させるだけでなく、その都度エコー画像を添付したり、成長曲線を表示したりすることもできます。医師が状態を把握しやすいのはもちろん、患者様に状態を伝えたり、紹介状を作成したりする上でも有効です。
個々の患者様ごとに、一般不妊治療からIVFの採卵・移植周期、投薬状況や子宮内膜、卵胞の状態、ホルモン検査の結果不妊治療に関わる情報を一元管理して一覧で表示できます。テンプレート画面や項目があらかじめ設定されているため、カスタマイズする負担も少なくて済みます。中には、ほかの電子カルテでは難しい、培養士による受精卵の培養記録の記載が可能なものもあります。
たとえば、超音波診断装置と連携して測定値を妊婦健診記録に取り込んだり、撮影画像を診療記録・妊婦健診記録・紹介状などの各種書類に添付したり、データを簡単に取り込んで利用することができます。電子カルテにもよりますが、そのほかにも分娩なら分娩監視システム、不妊治療なら培養管理システム、部門をまたぐならPACS、心電図などと様々な機器との連携が可能です。
上記機能により「診療・診察業務を効率的に行うことができる」ようになるのはもちろんですが、それ以外にも産婦人科向けの電子カルテを導入することによって、医師、看護師(従業員)、患者様、それぞれに以下のようなメリットが見込めます。
医師の入力作業・書類作成を省力化できるのが最大のメリット。よく使う初見やオーダーをテンプレート化・セット設定しておくことで、少ない操作で簡単に入力できます。中にはAI学習機能を搭載した電子カルテも。医師や患者様の傾向を把握・分析し、オーダーをサジェスト表示することで入力工数を削減できます。
電子カルテに入力された妊娠情報や検査結果をもとに、書類作成も可能。紹介状や返書、分娩経過報告書、出征証明書など、各種テンプレートが用意されているため、スムーズに発行できます。
従業員の院内業務の効率化が可能。診療はもちろん、受付・検査・会計・外来・入院といった一連の院内業務の効率化に対応できるサービスも少なくありません。
少ない人員でも、効率的に無理なく医院を運営できるようになります。
患者様の満足度向上(インフォームド・コンセントの充実)
適切な妊娠健診管理や不妊治療管理は、インフォームド・コンセントにつながります。電子カルテでは、患者様のデータの一元管理が可能。出産予定日や妊娠状態の目安、生活面での注意、次回の検査時期などを記した「妊娠カレンダー」や、グラフやイラストを交えて母子の様子をわかりやすくまとめた「妊婦健診カード」など、配布物の作成にデータを活用できます。
「わかりやすく説明してもらえた」「成長を実感できた」など、患者様とのコミュニケーションの深化を通して、満足度向上につながるでしょう。より良い周産期の管理体制を構築できるだけでなく、クリニック・医院への増患・集患も期待できます。
最後に、電子カルテを選ぶ上で重要なポイントをいくつかピックアップしてご紹介します。気になるシステムを比較検討する際には参考にしてください。
一口に産婦人科と言っても、健診管理、不妊治療管理、外来・入院、分娩など対応範囲はクリニック・病院によって異なります。電子カルテによっても対応業務の幅が異なるため、「どこまで対応できればいいのか」を考え、自院に合ったものを選ぶようにしましょう。
たとえば、「タック電子カルテシステムDr.F」なら、外来以外にも入院の手続きから病棟管理まで豊富な機能を搭載していますが、そのうち各施設の規模や要望に合わせて必要な機能だけ利用できるため無駄がありません。
産婦人科では超音波検査機器や血算・CRP・血ガス分析装置、そのほか、分娩監視システムやPACS、心電図、培養管理システムなどと連携できるかも重要なポイントです。普段使いしている検査機器がある場合は、連携してスムーズにデータを取り込めるかチェックしておきましょう。
なお、取り込み方はシステムによって異なりますが、最低でもICOMデータとして読み取り、それを画像ファイルに返還して取り込める必要があります。中には、「CLIPLA Luna」のように「Tricefy」「EZCap」などクラウド型画像ファイリングシステムを備えているものもあり、この場合は、特にケーブルなどを使わずとも、エコー画像・動画を自動で取り込むことができます。
たとえば、予約システム、Web問診システム、自動釣銭機など院内に既に利用するシステムがある場合は、それと連携できるか。また、これを機に一気通貫で効率化させたいのであれば、それに即した機能を併せ持った電子カルテを探しましょう。たとえば、「CLIUS(クリアス)」や「CLINICSカルテ」では、Web予約・Web問診・オンライン診療などを無料で利用できます。
そのほか、レセコンとの棲み分けも重要です。既に利用するレセコンがある場合は、それと連携できるか。もし新規開業・買い替えを考えるのであれば、一体型として導入できるものにするのか、それとも別途探すのか、自院に合ったものを選ぶように心がけましょう。システムによっては、「ORCAしか連携できない」「自社ブランドのレセコンとしか連携できない」というものもあるので注意が必要です。
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(出所:CLIPLA Luna公式Webサイト)
産婦人科専用のクラウド電子カルテ(ORCA一体型)。健診記録を時系列で記録し、4種類の発育曲線(EFW、BPD、AC、FL)を自動でグラフ表示できる「妊婦健診管理機能」、タイミング法、排卵誘発法、人工授精を対象とした不妊治療の管理ができる「不妊治療管理機能」など産婦人科診療に必要な機能を網羅。
外部システムとの連携にも優れており、患者がスマホアプリで記録した月経日や基礎体温に関するデータを自動取り込み可能(ルナルナメディコ連携)。更に医用画像クラウドサービスを活用すれば、ケーブルなどでつなぐ必要なく、1クリックでほかの超音波画像診断機器と連携して画像・動画を取り込み可能。
(出所:RACCO電子カルテ公式Webサイト)
外来と入院を切り分け可能。妊婦健診や分娩記録(助産師記録)などのほか、事前にオーダー(処方)パターンを登録して入力作業を効率化できる「オーダーパネル」、産褥経過を一体化して管理できる「温度板」など産婦人科の診療に便利な機能が充実。そのほか、健診システムやWeb問診、診療予約、オンライン決済など拡張機能・サービスも充実。
不妊治療に関しては、業界トップクラスのノウハウをもつ専門スタッフが施設の要望・課題に合わせてトータルコーディネートしてくれるため、オーダーメイドの電子カルテが期待できる。
(出所:タック電子カルテシステムDr.F公式Webサイト)
周産期(外来・入院)、不妊治療など幅広く対応した電子カルテシステム。標準的な電子カルテに、妊婦健診をはじめ、パルトグラム、助産録など周産期管理に関する専門機能を豊富に搭載。診療業務の効率化だけでなく、入院の手続きから、病棟管理、経過表など、入院に関わる一連の業務をトータルサポート可能。そのほか、診療予約システムや医事会計システム等、様々な機器との連携可能。
産婦人科病院、産婦人科クリニック、不妊治療施設など各施設の規模や要望に合わせて、必要な機能だけ利用することもできる。
(出所:エフ・カルテット公式Webサイト)
産婦人科医がデザインした産婦人科専用の電子カルテ。妊婦健診、妊娠暦計算機、出産予定カレンダー、パルトグラム、分娩記録などを標準機能で装備。超音波診断装置や分娩監視装置との連携実績多数。そのほか、紹介状や返書、分娩経過報告書、出生証明書などの書類も簡単に作成できる。
ほかの電子カルテとも柔軟に連携できるため、単院以外にも総合病院の産婦人科で産科部門システムとしても導入可能。機能を絞って手軽に利用できるライト版もあるため、助産院様やクリニックの支援システムとしての利用にもおすすめ。
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(出所:CLIUS公式Webサイト)
導入実績が豊富なバックオフィス支援システム「ジョブカン」シリーズで培った使い勝手などを活かして作られた電子カルテ。診療科問わずに利用されているが、もともと産婦人科医が技術顧問として開発しただけあって、使いやすさには定評あり。カルテ入力に関してはAIが日々のオーダー内容を自動学習し、自動的に表示してくれる「オーダー学習機能」を搭載。使えば使うほど、入力負担が減少する良さがある。
そのほか、Web予約・Web問診・在宅機能・オンライン診療などのオプションを無料で追加利用可能。カルテの電子化だけでなく、コストをかけずに院内業務の効率化まで望む場合にはおすすめ。
(出所:エムスリーデジカル公式Webサイト)
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営するエムスリーグループが手掛ける電子カルテ。マニュアル不要で直感的に操作できるシンプルなインターフェイスを備え、AI自動学習機能も搭載しているため、回数を重ねるごとにカルテ作成・オーダー入力を簡略化する。
Windowsのほか、Apple製品との親和性が高く、Macでの利用はもちろん、iPadで書いた内容を瞬時に電子カルテに反映したり、撮影した写真をカルテの一部として利用したりといったことも可能。ペンタブレットの筆圧・濃淡も自由自在で、書きやすさは紙と鉛筆以上と評判。シェーマや書き込みにこだわりのある方にはおすすめ。
(出所:Medicom-HRf Hybrid Cloud公式Webサイト)
診療所向けの医事一体型電子カルテシステム。「どの処方・疾患が多いのか」学習機能でカルテ入力を簡略化。操作環境(タブの並び順や表示内容)を柔軟にカスタマイズできるため診療科問わず利用可能。外部連携にも長けており、モダリティ・PACSと連携してカルテに画像を取り込んだり、問診システムと連携してiPad上で行った問診結果をカルテに反映させたり、約170社もの様々な機器と連携可能。院内業務全般を効率化できる。
医事一体型電子カルテのため、カルテ入力時にリアルタイムでレセプトチェック可能。返戻や査定によるレセプト修正・再提出の手間を省くこともできる。
(出所:CLINICSカルテ公式Webサイト)
業務効率改善と通院負担軽減の双方を支援するクラウド電子カルテ。Web予約・Web問診・オンライン診療・電子カルテ・レセコン・経営分析といった独立したシステムを一元管理。あわせて一貫性のある操作性も実現する。
PACSやレントゲン、心電図などの機器とも柔軟に接続。自動精算機・セルフレジのほか、診察券発行機や院外の検査会社といった多様な連携も可能に。現在利用している院内機器やシステムを今後も使い続けたいと考えている場合も安心。
ISMSクラウドセキュリティ認証を取得しており、セキュリティ対策の向上にも貢献。専門のスタッフへ操作方法やカルテ導入について問い合わせをしたり、必要に応じて全国への往訪サポートを受けられたりといったサポート体制も万全だ。
妊婦健診管理・不妊治療管理・データ取り込みなど、産婦人科利用に最適な画面・機能をあらかじめ搭載した産婦人科向け電子カルテ。内科向けの電子カルテを転用して利用する場合、どうしても「カルテに合わせて業務を行う」というしばりがありますが、それに比べて「自院の業務に合った形でカルテを利用できる」と評判です。
産婦人科向け電子カルテは、もともと産婦人科での利用を目的として作られた「専用型」と、産婦人科でも利用できそうな「汎用型」に分かれます。
気になる電子カルテがあったら、上記の3つのポイントに沿って比較検討していくとスムーズです。
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