最終更新日:2024-07-02
Excelで行っている有給管理をより効率化したいと考えている労務・人事担当者へ。法改正後の有給休暇取得に対応した有給管理ソフトのメリット、比較ポイントとともに、アプリに対応したサービスを含めておすすめを紹介します。
有給管理ソフトとは、社員の有給休暇の付与や残日数を自動で管理できるソフトです。これまでExcelやスプレッドシートを使って手作業で管理していた、複雑で手間のかかる有給残日数の計算や有給付与を自動化。申請・承認なども簡単に管理できるようになります。
2019年4月に労働基準法が改正となり、従業員の毎年5日間の年次有給休暇取得が義務化。違反した企業は様々な罰則が適用されます。今後も働き方に関する法律は改正される可能性がありますが、多くの有給管理ソフトは法改正に対応しているため、法令遵守の面でも有効な対策です。
また、ソフトによっては、行政報告書の出力、従業員へのアラート機能、勤怠管理システムとの連動など機能も豊富。会社の規模や目的にあった選び方ができます。
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有給管理ソフトは雇用主や管理担当者、従業員、それぞれにメリットがあります。具体的には以下の3つが挙げられます。
従業員の入社年数や勤務形態に応じて有給付与を自動計算するため、消化の登録だけで処理が完了。残日数の更新、失効や繰越も自動で行われます。
Excelやスプレッドシートでの管理は煩雑でミスが発生しやすく、社員の入れ替わりに伴う更新にも手間がかかります。有給管理ソフトを使えば簡単な操作で一括処理できるため、業務効率が大幅に向上します。
また、「ジンジャー勤怠」のようにワークフロー機能を備えたものであれば、申請から承認まで一元管理可能。プロセスが簡略化され、承認担当者の負荷軽減にもつながります。
前述の通り、法令遵守を徹底できるのも大きなメリットの一つ。働き方改革に伴い、パートやアルバイトを含むすべての従業員に有給を適切に付与・管理する必要があります。また、個人事業主であっても従業員を雇用している場合は例外ではありません。
有給管理ソフトでは、各従業員の有給取得状況を一覧化することで、未取得者を迅速に把握し、適切なアプローチが可能に。更に、取得期限が迫っている従業員にシステム上やメールでアラート通知し、注意喚起する機能も備えています。
作成が義務付けられている「有給休暇管理台帳」を簡単に作成できるソフトも多く、行政報告書の出力も確実かつ容易に行えます。また、義務化されている年次有給休暇管理簿の3年間の保存にも対応できます。
有給を取得する従業員は、スマホやPCから手軽に有給の残日数の確認や取得申請を行えます。なかには、LINEやSlackといった使い慣れたツールから残日数を確認できるものも。
オンライン上で完結するため、書類の作成・提出の手間を削減。従業員が自主的に有給の取得計画を立てやすくなり、消化漏れの防止にもつながります。
有給管理ソフトには、有給管理に特化した有給管理専用タイプと、勤怠をトータルで管理するタイプがあります。それぞれのタイプについて解説します。
勤怠管理システムほどの高機能は必要なく、有給管理をシンプルに簡単な操作で使いたい企業向け。低コストでありながらも、ほとんどのサービスに有給日数の計算や自動付与、行政報告書出力といった基本機能を搭載しています。勤怠管理システムはすでに利用中で、有給管理のソフトだけ追加で使いたい場合にもおすすめです。
有給管理だけでなく、タイムカードや勤務集計など勤怠管理をトータルで効率化したい企業向け。勤怠管理システムの一機能として搭載されている、「有給5日取得チェック」に対応した有給管理機能を使う方法です。一つのシステムで労務管理や勤怠管理が完結するため、労働時間の把握や給与計算などの課題にも対処できます。
有給管理ソフトごとに使用できる機能やサポートできる範囲は異なります。ソフトを選ぶ際のポイントを3点紹介します。
就業規則によっては1時間単位や半日単位など、時間休を認めている場合があります。システムによって管理できる最小単位が異なるため、自社に合ったものを選びましょう。
たとえば、「有休ノート」の取得最少単位は1時間から設定可能で、従業員の働き方に合わせて有給を取得することができます。
年次有給以外に登録・管理できる休暇の種類も確認しておきましょう。対応範囲が広いほど、組織の就業規則やワークスタイルに合わせて柔軟に運用しやすくなります。
特別休暇やリフレッシュ休暇、代休をはじめ、サービスによっては看護・介護休暇、育休の管理まで行えるものも。特に今後グロースや採用を検討している企業であれば、雇用環境や福利厚生の整備の一環として、休暇制度の拡充に対応できるサービスを探すのも手でしょう。
たとえば、「ジョブカン勤怠管理」は、企業独自の特別休暇を30個まで設定可能。有給休暇、代替休暇、振替休暇はもちろん、夏季休暇、慶弔休暇、誕生日休暇など、幅広く対応しています。
「e-就業OasiS」は、育児・介護に関する休暇/休業までカバー。各休暇の時間単位取得をはじめ、育児介護休業の取得率照会にも対応し、雇用環境の見直しにも活用できます。
有給取得までの申請、承認のしやすさも重要なポイント。有給管理ソフトの中には、アプリに対応したものも多数あります。従業員のワークスタイルも個人によって異なる昨今、スマホからいつでもどこでも簡単に申請、承認できるソフトの方が使い勝手が良いでしょう。
「有休ノート」「HRMOS勤怠管理」はそれぞれスマホの専用アプリがあり、シンプルでわかりやすいデザインなので申請から承認まで簡単に行えます。
また、「ジョブカン勤怠管理」は、LINEのトーク画面上で手軽に残日数を確認できる機能を搭載しています。
シンプルな機能で、コストを抑えて利用できる有給管理専用タイプのソフトを紹介します。
(出所:有給ママ公式Webサイト)
労務管理のプロフェッショナルである社会保険労務士が制作した、中小企業向け有給休暇管理ソフト。有給休暇の取得状況は個人別でPDF出力が可能で、全社員、1人ずつ、特定の社員と条件を指定して印刷することもできる。
その他、全社の個人別残日数、取得履歴のCSV出力に対応しており、会社の確認用や、社員への配布用への活用も可能。管理社員数2名までなら永年無料ですべての機能が使えるプランもあり、規模が小さい企業や事務所にもおすすめ。
(出所:有休ノート公式Webサイト)
使いやすいデザインと豊富な機能が特徴的なクラウド型の有給管理ソフト。インターネットに接続できればWindows、MacなどのPC、AndroidやiOSのスマホでも利用でき、場所を問わずにいつでも使用できる。
有給取得最小単位は1日・半日・1時間から設定できたり、有給以外の特別休暇が管理できたりと、企業ごとの運用方法に柔軟に対応する。そのほか、ボタン1つでできる年次有給休暇管理簿の作成、法律違反を防ぐためのアラートなども搭載。
(出所:ジョブカン勤怠管理公式Webサイト)
累計導入実績20万社を超える「ジョブカンシリーズ」のソフトの1つで、有給管理に特化した機能を搭載している。「有給を年5日以上消化できていない従業員」への自動メール送付、イレギュラーな有給日数の自動計算や付与、そしてLINEで有給の残日数を確認できる点など使いやすさにこだわっている。メール、チャット、電話で質問ができ、管理者へのサポート体制も手厚い。他の勤怠管理システムを導入している場合でも、「有給管理システム」のみを使用できる。
(出所:オフィスステーション有休管理公式Webサイト)
利用社数20,000を超えるクラウド型有給管理ソフト。担当者の管理画面上で、有給未取得者の段階に応じたレベル設定が可能。一覧画面ではレベルごとに色分け表示されるため、状況把握を効率化する。もちろん有給未取得者へのアラート通知もあり、未取得者防止には最適だ。
二重認証、自動バックアップなど金融機関並みの厳重なセキュリティが搭載されており、個人情報の保護が手厚い。オフィスステーションシリーズの一つだが、他社システムとAPI連携、CSV連携も可能。
(出所:有休(有給)管理システム公式Webサイト)
買い切り型のWindows用のソフトウェア。社内LAN環境内でデータベースファイルを共有すれば、他の端末でも同一のデータを編集できる。半日単位、時間単位の有給にも対応しているほか、年次有給休暇取得管理台帳や、従業員に配布する「有給休暇のお知らせ」書類を作成することも。
また、同社商品の「タイムレコーダー」と連携することで、毎日の打刻と合わせて取得した有給や代替休暇、特別休暇の残日数を、有給管理システムで一元管理できる。
労務・勤怠管理にも対応したタイプのソフトを紹介します。
(出所:CYBER XEED公式Webサイト)
毎日の勤怠管理や各種申請、スケジュール管理がすべてWeb上で操作できるクラウド型の勤怠管理。トップ画面に有給取得日数や取得期限を表示でき、社員への意識付けにつながる。子供の看護や介護休暇の時間単位取得にも対応しており、働き方に合わせた設定が可能。5日間の年次有給休暇取得や、労働者ごとの有休管理簿の作成、3年間保存にも対応する。
そのほか、豊富な打刻方法や、給与計算、人事管理まで人事総務の業務を広範囲にカバー。導入時は企業ごとに担当のSEが付き、就業規則や運用方法などの要望をヒアリングして設定作業を行ってくれるので、導入までの負担が気になる人でも安心。
(出所:freee勤怠管理Plus公式Webサイト)
クラウド型会計ソフトなどを運営しているfreee株式会社が開発した勤怠管理ソフト。PCもスマホも同じUIでわかりやすく、打刻方法も共有端末やICカード、指紋・静脈認証など幅広いニーズに対応している。
馴染みのあるタイムカードのようなデザインで残業時間や有給の取得日数を確認でき、アラート機能も搭載。既存業務の見直しや要件定義の助言まで行ってくれる導入アドバイザリーが付いてくれるので、働き方の改善も期待できる。
(出所:マネーフォワード クラウド勤怠公式Webサイト)
基本勤務制・シフト制・裁量労働制・フレックスタイム制など、様々な雇用形態に対応している勤怠管理システム。出退勤打刻から働き方改革対応まで、幅広くサポートする。
有給休暇の付与や取得の状況、取得義務のある有給休暇の日数や取得するべき義務期間を一覧で確認可能。人事管理や給与、社会保険などのマネーフォワードクラウドの他のサービスと組み合わせて利用可能だ。
(出所:HRMOS勤怠公式Webサイト)
従業員数30名までなら、基本的な勤怠管理機能を初期費用、月額費用ともに無料で使用できるサービス。管理はスマホアプリでも可能で、打刻はLINEやSlack、ICカードなど様々なツールに対応している。
有給、代休、夏季休暇、企業独自の休暇などの休暇管理機能を標準搭載。オプションで時間単位の有給管理や、有給の自動付与機能を提供している。更に、関連サービスのHRMOS給与明細、日報管理、年末調整申告も無料で使用できる。
(出所:e-就業OasiS公式Webサイト)
勤怠業務分野で20年以上の実績を持つ勤怠管理システム。出退勤記録をはじめ、残業など各種申請、シフト管理といった勤怠管理に必要な機能を網羅したオールインワン型。企業の就業規則や法令に合わせて柔軟に運用できる。
年次有給5日取得義務に対応した休暇管理を搭載。指定日や入社日基準など任意のタイミングで有給自動付与できるだけでなく、取得不足の社員へのアラート通知も可能だ。取得状況や残数を一覧表示で確認できるため、自主的な有給取得を促進し、担当者の管理負荷の軽減にも役立つ。年次有給以外にも、特別休暇やリフレッシュ休暇、代休、育休、看護休暇など、様々な休暇の登録・管理が可能。雇用環境の整備や公表義務化の準備もサポートする。
(出所:楽楽勤怠公式Webサイト)
多様な勤務形態や残業管理、休暇管理、給与システムとの連携など、企業の勤怠管理業務を効率化するクラウドサービス。有給休暇管理機能では、勤務形態に合わせた休暇範囲の設定や、休暇の一括・自動付与といった便利な機能が充実。改正ルールに沿った看護休暇・介護休暇の時間単位での取得にも対応している。
また、 リフレッシュ休暇やバースデー休暇など企業独自の休暇設定もできるため、柔軟な休暇制度の運用が可能に。誰でも簡単に有給休暇取得の義務化の管理効率を上げられる。
(出所:ジンジャー勤怠公式Webサイト)
労働時間の集計・管理から有給休暇の管理まで、リアルタイムで管理できる勤怠管理システム。法改正に対応したアップデートは自動で行われるため、その都度システムに反映させる作業が不要に。
マイページで有給の残日数が確認でき、有給未取得のアラート機能も搭載。育児休暇やリフレッシュ休暇など、企業独自の特別休暇も柔軟に設定できる。予実管理機能も備えており、月中に労働時間の着地予測を行うことで、残業時間の超過や過重労働を未然に防止。法律に則った健全な労働時間の管理を支援する。
(出所:KING OF TIME公式Webサイト)
業種・規模を問わず、オフィス・店舗、在宅勤務・外出先など様々なシーンで利用されているクラウド型の勤怠管理システム。導入企業は58,000社超え。勤怠管理以外にも給与計算、スケジュール管理・シフト作成、給与計算など多様な機能を搭載。月額300円のワンプライスで全機能を利用できる。
有給管理機能では、管理者は休暇取得状況を一覧で把握可能。利用が進まない従業員に取得を促すだけでなく、事前設定に基づいた自動付与にも対応。時間・半日・1日単位での取得設定に対応可能なのもポイント。オリジナル休暇も制限なく設定できるため、自社独自の休暇制度を設けている場合も安心だ。
(出所:TimePro-VG公式Webサイト)
勤怠管理のパイオニアであるアマノが手掛ける、中堅~大企業までをカバーする勤怠管理システム。労務リスクのチェック機能に優れており、日々の勤怠データをもとに法令違反の可能性がある場合に本人や管理者に自動アラートが可能。ダッシュボード上では、有給取得状況や振休・代休未取得など細かくデータを可視化できるため、取得を促すなど次のアクションにつなげやすい。未承認の申請を含む見込みデータをもとにした予測計算にも対応し、見えにくいリスクも未然に防止できるのも心強い。
サポート体制も充実しており、導入時には経験豊富なエンジニアが個社ごとに課題に合わせて柔軟にカスタマイズが可能。就業規則や特別休暇制度など、多様な働き方に合わせた最適な管理方法・設定の仕方まで指導してくれるため安心だ。
働き方改革が進むとともに、法令遵守の強化が求められる中、有給休暇の管理はこれまで以上に徹底する必要があります。日数の確認や申請、承認などを煩雑に感じていた企業は、有給管理ソフトの導入によって有給取得が一気にスムーズになるでしょう。
本記事で紹介した有給管理ソフトのメリット、タイプを参考に、自社の従業員数や働き方にマッチした有給管理ソフトの導入を検討してみてください。
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アマノビジネスソリューションズ株式会社
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