外国人従業員の多い企業や、海外拠点の勤怠管理も一元化したい企業の人事担当の方へ。英語対応の勤怠管理システムによって実現できることや、おすすめのシステムをタイプ別にご紹介します。
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英語対応の勤怠管理システムとは、日本語以外に英語での表記や説明に対応した勤怠管理システムのことです。
近年の少子高齢化やグローバル化の影響を受け、多くの企業で外国籍人材の活用が相次いでいます。それに伴い、どの企業も就業環境の整備に追われていますが、全従業員を対象とする勤怠管理もその一つ。たとえば、出勤退勤などの日々の打刻に関しても、日本語以外の言語で操作しやすいものが求められています。
本記事では、英語対応の勤怠管理システムについて、タイプや選び方を具体的なシステムを交えながら紹介します。英語以外にも「色んな切り口から比較検討してみたい」という方は「勤怠管理システム比較16選」をご覧ください。
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まずは、英語対応の勤怠管理システムの導入により期待できる効果について、具体的な機能をもとに、解説します。
利用者、管理者の画面をすべて英語に切り替えて表示できます。システムによっては、言語切り替えは一律設定だけではなく、グループ設定やユーザー(アカウント)ごとに切り替えられるものも。
日本の企業でも社内の公用語を英語にする動きが増えてきています。グローバル戦略を考えている企業は勤怠管理システムも英語に統一することで、社内の英語活用の促進にもつながるでしょう。
英語に加え、中国語や韓国語、タイ語などの言語に切り替えられるシステムもあります。特にアジア圏出身者が多い企業の場合、現地の言葉を設定した方が使い勝手が良いです。
また、海外に活動拠点を持ち、その拠点の従業員にも同じ勤怠管理システムを使って一元的に管理したい場合も、現地の言語にあわせて表示できると便利です。共通のシステムを使うことにより、本社での作業効率化を図ることができます。
「ジョブカン勤怠管理」は、英語以外にも、韓国語、タイ語、ベトナム語、スペイン語、中国語と、計6つの言語に対応しています。「ジンジャー勤怠」も、英語、インドネシア語などを含む5カ国の言語に対応。グループごとの設定もできるため、様々な国の従業員がいる場合でもまとめて管理することができます。
海外拠点で利用する場合は、現地時刻での管理ができるタイムゾーン設定の機能が必須です。現地時刻での打刻が可能となり、海外出張に行った場合でも時差による勤務時間のズレを解消できます。
「楽楽勤怠」の場合は、東南アジアを中心に10パターンのタイムゾーンを設定可能。インドネシアやアメリカなど、同じ国でタイムゾーンの違いがある場合でもそれぞれ選択できます。
言語やタイムゾーンを現地仕様にできるだけではなく、海外での導入向けにサポート体制を整えている勤怠管理システムも。「日本で利用中のシステムをそのまま海外拠点へ導入するだけでは、うまく運用できるかわからない」という場合も安心です。
「KING OF TIME」では、シンガポールにも現地法人があり導入に関しての相談が可能。世界各国での導入支援経験のあるスタッフが、日本語、英語で対応してくれます。
導入実績が豊富で機能が充実している勤怠管理システムを、4つのタイプにわけて紹介します。
英語だけでなく複数の言語設定が可能で、更に事業所などのグループ単位でのタイムゾーン設定にも対応できるタイプ。外国人従業員が多い国内の企業や、海外の複数拠点に勤怠管理システムを導入したい場合に適しています。もちろん、その両方にあてはまる企業にもおすすめです。
英語での表示とタイムゾーンの設定に対応しているタイプ。ヨーロッパや北米など、英語圏に複数拠点を持つ場合に適しています。ただ、オセアニアではオーストラリアやニュージーランドで、アジアでもシンガポールやマレーシア、インドなど、英語が広く使われている国も多いため、これらの国に支社や営業所が置かれている場合には、英語表示のみで対応できるケースもあります。
タイムゾーン設定はできないものの、英語表示に対応しているタイプ。主に日本国内での利用で、英語を使用できる従業員が多い企業に向いています。また、近年は英語を公用語としている企業も増加傾向にあるため、勤怠管理システムも英語で統一したいと言った場合にも適しています。
タイムゾーン設定はできないものの、日本語、英語以外にも複数の言語が設定できるタイプ。日本国内で、英語以外を母国語とする、たとえば中国、タイなどのアジア出身の従業員が多い企業におすすめです。特に、アジアや中南米からの外国人が多い工場、製造現場や、近年中国人やベトナム人の従業員が急増しているIT業界には最適でしょう。
タイプ別に勤怠管理システムを紹介してきます。まずは複数言語とタイムゾーンの設定が可能なタイプから。
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(出所:KING OF TIME公式Webサイト)
顔認証や指紋認証などの生体認証やICカードなど、働き方に合わせた打刻方法が選択可能な勤怠管理システム。休暇管理、各種申請承認、給与連携などの機能がそろっているため、自社の就業規則に沿った勤怠管理ができる。
対応可能な言語は、英語とタイ語。事業所や管理者アカウント毎に表示言語の設定が可能で、タイムゾーン設定にも対応している。日本本社や海外のヘッドクォーターより、世界各国にある拠点や工場に在籍する従業員の勤務状況が確認・管理可能。
海外の企業による現地導入へのサポート体制も手厚い。シンガポールに現地法人「Huubap社」があり、海外各国での導入支援経験のあるスタッフが日本語、英語などで導入の相談を受けてくれる。
(出所:freee勤怠管理Plus公式Webサイト)
会計や人事労務などのクラウドソフトを提供しているfreeeが提供する勤怠管理システム。シンプルで使いやすいUIはPC、スマホで共通しており、誰でも簡単に操作ができる。共有端末打刻、ICカード打刻機、ICカードリーダー、指紋・静脈認証など多彩な打刻方法に対応するほか、シフトパターンの作成や打刻忘れのアラート機能など、きめ細かい機能がそろう。
英語とタイ語の表示や、タイムゾーン設定が可能で、所属ごとに選択できる。ただし、英語対応機能に関してはベータ版での提供となるため、ヘルプリンク非表示、英語でのサポート不可などの点を留意する必要がある。
(出所:ジョブカン勤怠管理公式Webサイト)
シリーズ累計20万社の導入実績を持つクラウド勤怠管理システム。フレックス・裁量労働などの勤務形態や、所属・雇用形態ごとに細かい運用が可能で、ICカード打刻、指静脈認証打刻、GPS打刻、LINE打刻、Slack打刻など多彩な打刻方法がそろっている。出勤管理やシフト管理、有休管理などから必要な機能を自由に組み合わせてリーズブルに利用できるのも魅力。
対応言語は、英語、韓国語、スペイン語、タイ語、中国語(簡体字・繁体字)、ベトナム語の6つと豊富。広範囲の国や地域をカバーし、管理者・スタッフそれぞれが、自由に表示言語を設定できる。また、時差対応もしており、グループごとに設定可能。
英語表示と時差対応ができる勤怠管理システムをご紹介します。
(出所:楽楽勤怠公式Webサイト)
勤怠管理システムを提供して15年の実績を持つHOYAが作り上げたシステム。特長的なのが工数管理機能。利用社員はトップページに設定したパネルや出勤簿に工数を入力するだけで、プロジェクトに費やした時間と目安単価の算出をすることができる。
マルチランゲージ・タイムゾーン設定の機能により、ユーザーごとに英語表記へ切り替えられるため、海外スタッフや移住労働者もスムーズに利用できるように。操作画面のほか、メッセージも英語表記に対応しているため、操作時の選択ミスや言語の違いによる伝達トラブルなどの問題を防げる。タイムゾーンエリアは、アメリカ、韓国、中国、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、タイから選べる。
(出所:ラクロー公式Webサイト)
打刻ではなく、PCの起動・シャットダウン・スリープなどのログで労働時間を管理する「打刻レス」勤怠管理システム。PCログやメール送信などの客観的記録をベースにしているため、従業員の労働時間の実態を把握でき、未払い残業のリスクを減らすことができる。メール、カレンダーは「Google Workspace」や「Office365」、チャットツール「Slack」に対応し、これらのデータから労働時間を算出する。導入のステップも、ツールをインストールし、文章を1カ所コピペするだけと簡単。
英語表示とタイムゾーンの設定に対応しているため、海外出張時や外国人の従業員がいる場合でも導入可能だ。
英語表示に対応している勤怠管理システムをご紹介します。
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(出所:勤労の獅子公式Webサイト)
様々な業種や業態に対応できる勤怠管理システム。1,000以上の勤務シフトを作成できたり、個人ごとに勤務時間の計算ができたりと、部署の階層化や従業員個別での条件設定ができる。専任の勤怠コンサルトが「設定作業代行」「操作レクチャー」「効率的な運用アドバイス」「運用開始後の定着化」といった様々なフェーズでサポートしてくれる。ICカード打刻機、Web打刻を利用して弁当管理や食事管理が行えるユニークな機能も。
英語対応機能では、管理者アカウント・従業員アカウントを問わず、個人単位で言語選択可能。更に、各画面に表示の設定ボタン名称や固定文字は、設定により自動で日本語⇔英語の表記切替ができる。
(出所:リシテア公式Webサイト)
従業員一人ひとりの勤務情報を直感的に把握できる勤怠管理システム。部下の残業状況はグラフで表示され、職種や個人ごとに警告閾値の設定も可能だ。フォローが必要な従業員には一括でメール送信できる機能があり、人事部門の負担を軽減できる。
PCだけでなく、スマホやタブレットから利用でき、画面上の表記を英語にすることも可能。場所を選ばず申請・承認できるほか、勤務場所登録やGPS打刻でテレワークの実施状況を把握できる機能、PCを持たない社員の多い現場でも確実な勤務管理を支援する代行入力機能など、柔軟な働き方を後押しする機能がそろう。
(出所:キンタイミライ公式Webサイト)
平均レスポンスタイム0.02秒の快適さで、作業効率アップに貢献する勤怠管理システム。店舗や作業現場等がある業界・業種に特に強みを持ち、1,000人以上の利用規模において圧倒的シェアを誇る。PCがない環境、PCに不慣れなスタッフを想定したタブレット型タイムレコーダーやカードコストのかからないQRコード打刻など、打刻方法が豊富な点も強み。
ログインアカウントごとに日本語・英語の切り替えが可能で、たとえば、日本人の管理者がログインした場合は日本語が、英語話者の管理者がログインした場合には英語が表示されるといったように、管理者ごとに設定することができる。
(出所:Touch On Time公式Webサイト)
利用者数370万人・導入企業58,000社以上を誇るクラウド勤怠管理システム。オフライン環境での打刻やGPS打刻に対応し、テレワークやフレックス勤務、海外出張、営業職の直行直帰など働き方・働く場所を問わず柔軟な運用が可能。打刻・申請情報のリアルタイム自動集計に加え、有給休暇管理や残業アラート機能も充実。打刻画面は英語表示に対応しており、外国人従業員を含む社内全体の円滑な勤務管理を実現できる。外部システムと連携すれば、勤怠管理以外の業務効率化にも役立つ。
運用スタイルに合わせて選べる打刻方法も特徴。便利なスマホやPC以外にも、別途購入できる同社独自の打刻機器なら、指紋・ICカード・IDとパスワードといった複数の認証方法も1台で対応できる。
英語だけでなく、複数言語表示に対応している勤怠管理システムを紹介します。
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(出所:ジンジャー勤怠公式Webサイト)
バックオフィス業務に関する様々なクラウドサービスを提供しているジンジャーの勤怠管理システム。スマホアプリから各種申請が可能。残業、打刻修正、休日出勤、休日休暇、シフトといった申請がスムーズに行える。最大で10段階のワークフローを設定することができる。顔認証やGPSといった豊富な打刻方法を備えており、多様な働き方に柔軟に対応。不正打刻も防止する。
英語を含む5言語に対応しており、特にインドネシア語やタイ語、ベトナム語など、東南アジアの言語の取り扱いの多さに強み。また、誰でも負担なく使えるシンプルな画面設計であるため、小売店や工場など多くの外国人労働者が働く現場にも適している。
(出所:COMPANY公式Webサイト)
多種多様な形態の勤怠管理に柔軟に対応する大企業向けの人事・給与業務ERP。フレックスタイム制や変形労働制・在宅勤務等、多種多様な制度もワンシステムで管理できることに加え、店舗のシフト作成や工場の交代勤務といった特殊な就業管理にも標準対応している点も強み。
システムのメインの部分である勤怠ダッシュボードでは、勤務状況から様々なデータを確認できる。たとえば、部門ごとの勤務状況の平均値。これを読み解くことで、課題が個人なのか、部門全体の問題なのかを特定できる。
対応言語は英語と中国語となっている。
日本の新たな労働力として、年々増加している外国人労働者数。2023年10月末時点での外国人労働者数は約200万人と、2022年に比べて約22万人近く増加しています。円安の影響も懸念されるところではありますが、日本の少子高齢化が進み、労働力不足が深刻化する中で、外国労働者が更に増加していくのは間違いないでしょう。
それに伴い、各企業で労働環境の整備が重要になっていくと思われますが、その一端となるのが、英語対応の勤怠管理システムです。打刻や出勤簿の確認、休暇申請など、毎日使うツールだからこそ、国籍に関係なくどんな人でもスムーズに行いたいもの。本記事で紹介した紹介した4つのタイプから自社の運用にあったシステムを選び、働きやすさの向上を図ってみるのをおすすめします。
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