最終更新日:2024-11-14
Excelや自作ツールでの在庫管理に手間や時間がかかっており、効率化したい方へ。スマホやタブレットからの簡単な操作で手軽に在庫管理ができる在庫管理アプリについて、ビジネスでも使える個人・家庭向けや無料のものも含めて、目的別に分類して紹介します。
在庫管理アプリとは、スマホのカメラを使ってバーコードやQRコードを読み込むことで、入出荷処理や在庫確認を自動化するアプリのことです。スマホを活用することで、従来のハンディターミナルを導入しなくても、在庫管理や検品などの仕組みを構築することができます。
| 物品登録 | 数量、保管場所、状態、商品画像など管理に必要なデータを登録 |
|---|---|
| QRコード・ バーコードの生成 |
在庫一つひとつに生成可能。物品登録時に自動で生成できるものも |
| 入出庫記録作成 | QRコードやバーコードをスキャンするだけで記録とデータ反映を自動化 |
| 在庫確認 | スマホからリアルタイムで在庫のステータスを確認可能。社員間、拠点間での情報共有もスムーズに |
| アラート | 期限切れや在庫数などに応じてアラートを設定可能。商品ロスを防いで適切な在庫量を保てる |
在庫管理アプリは管理規模や拠点数のほか、導入する目的も踏まえて検討しましょう。おすすめの在庫管理アプリは、それぞれ以下の通りです。今すぐアプリの選定に移りたいという方は、記事後半で紹介していますのでそちらをご覧ください。
更に、「無料で使えるアプリ」「個人・家庭向け在庫アプリ」もあわせて紹介しているため、小規模で利用したい場合は参考にしてください。
なお、スマホ向けアプリに限らず、在庫管理システムをお探しの方は「在庫管理システムの比較15選。クラウド型をタイプ分けして紹介」をご参照ください。
在庫管理アプリをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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在庫管理アプリは、目的によって選ぶべきサービスが異なります。ここでは、具体的なサービスを交えながら、目的別に分類して紹介します。
管理者が多い場合や、複数拠点を持つビジネス形態に向くタイプです。通信可能な環境さえあれば誰でも・どこからでも在庫情報を確認できるように。また、社員間で情報共有もされるため、在庫操作のルール化にもつながります。
たとえば、「zaico」や「ロジクラ」などは、複数拠点での在庫管理にも対応。ユーザーを追加することで、発注、倉庫、営業など役割や持ち場が異なる各担当者で在庫データを確認できるように。また、店舗と倉庫など複数の拠点がある場合や、作業場所が離れている場合、海外に拠点があるような場合でも、アプリでリアルタイムでの在庫確認を実現します。
社内備品が多く、備品台帳での管理が難しい場合にはこちらのタイプが適しています。アプリを導入することで業務量を削減できるので、総務・人事などの担当者が少ない場合にもおすすめです。管理だけでなく、発注機能が備わっているアプリもあります。
たとえば、「kintone備品在庫管理アプリ」は、入出荷数を記録するだけで現在の在庫数を自動計算。在庫数を一覧で確認し、不足している備品をチェックして発注漏れを防ぐのに役立てられるように。「備品管理クラウド」は、スマホアプリのカメラで備品のJANコード・製品ラベルを撮影するだけで、データが自動入力されます。
小売店において、店舗の新規立ち上げやPOSレジの入れ替えを検討している場合には、POSレジに搭載された在庫管理機能を使うのも一手です。
「SPIRE POS」では、ECサイトと実店舗との在庫連携も可能なため、在庫の一元管理が行えるように。在庫管理専用のアプリも提供しており、棚卸、仕入、他店出庫など、大量の在庫を管理する必要のある業務の効率的な管理に貢献します。
商品・製品が断続的に入荷・出荷する場合で、先入れ・先出しのような入出庫方法の管理、効率的なピッキング、保管スペースの最適化など、「倉庫管理業務も効率化させたい」と希望する場合に適したタイプ。たとえば、製造業・物流業に特化した在庫管理システムの「WMSics」や、EC事業者向けの物流システム「mylogi」が挙げられます。
こちらのタイプは高機能であるためPCでの管理がメインとなります。倉庫管理システムについての詳細は、「倉庫管理システム（WMS）比較14選！タイプ・選び方を図解で紹介」をご覧ください。
まずは複数人・複数拠点での管理に対応した在庫管理アプリを紹介します。
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（出所：WelThings公式Webサイト）
在庫管理・入出庫管理・発注/引当管理・棚卸しのデータを一元管理する在庫管理システム。複数のPCで同じデータを参照可能。過去在庫や在庫の推移をすぐに把握できるため、在庫回答や発注/発送の管理などをスムーズにする。操作ログの確認や権限管理による利用制限にも対応し、セキュリティ面も安心だ。
拠点ごとの業務効率化をサポートする機能も充実。任意のバーコード・2次元コード（QR）・OCRなどを連携したハンディターミナルで読み込むことで、在庫状況の取得・データベースへの自動反映が行える。入出庫・収集/消し込み・検査項目の入力や、撮影画像（エビデンス）の保存、照合などもカバーしており、入力作業の簡素化を実現。そのほか、ヤマトB2クラウド・佐川e飛伝IIIに対応した伝票発行機能や、在庫切れアラートメール機能なども搭載している。
（出所：PigeonCloud公式Webサイト）
企業の情報をデータベース化し、業務の効率化を支援するクラウドツール。コードやシステムの専門的な知識は不要。誰でも迷わずに使えるシンプルな画面構成に強みを持つ。在庫管理のほか、顧客管理や案件管理など幅広い用途で使用できる。
マルチデバイス対応で、外出先からでもスマホやタブレットなどで閲覧・編集が行えるため、いつでも最新の在庫数を確認可能。複数人での同時作業にも対応しており、大勢で棚卸作業を行う際も安心。転記作業の手間も省ける。
そのほか、データも簡単にグラフ化でき、売上傾向のスピーディーな把握に役立つ。業務の効率化はもちろん、発注漏れや過剰発注といったミスの防止にも貢献する。
(出所：ネクストエンジン公式Webサイト)
複数のネットショップの受発注や在庫を一括管理するEC一元管理システム。システムとEC店舗の在庫数を5分間隔で連携し、24時間365日リアルタイムで店舗間の在庫状況を自動更新できるため、手動で在庫更新する手間が省ける。倉庫・WMSと連携して、商品の入庫と同時に在庫数を各店舗の在庫に自動反映するだけでなく、キャンセル・返品・交換・不良品・セット商品など、様々なパターンの在庫変動に対応する。
更に、最大10拠点まで在庫振り分けが可能。特定の店舗のみ異なる在庫数を設定でき、「基本拠点とセール用拠点を分けて、各店舗に出荷したい」といった目的に応じた拠点管理を実現する。
POSや送り状発行システム、モール・カートなど、連携可能なシステム・アプリが業界最多級。オリジナル開発にも対応するカスタマイズ性の高さで、自社の体制にあわせて構築・運用が行えるのもポイントだ。
（出所：zaico公式Webサイト）
スマホでデータを手軽に登録・更新・共有・確認できる在庫管理アプリ。物品の登録時に自動でQRコードが生成され、それをスキャンするだけでデータの検索や確認・入出庫が行えるように。また、「カテゴリ」「保管場所」「単位」といった項目に加え、「仕入単価」や「販売先情報」など任意の項目も追加可能。企業ごとの運用方法にあわせた在庫管理を実現する。
スマホカメラで撮影した写真を在庫データに登録することで、拠点を跨いだスタッフ同士でも物品の的確な特定が行えるように。そのほか、現在の在庫数にzaicoに登録した入出庫予定を加味して、将来的に利用可能な在庫数（予定フリー在庫）を表示する機能も搭載。補充が必要な商品の数量・タイミングを把握し、在庫不足や在庫過剰の防止につなげられる。
（出所：ロジクラ公式Webサイト）
30,000社以上が利用する在庫管理ソフト。iPhoneを使った入出荷処理や在庫確認に対応している。複数店舗・倉庫の在庫情報を連携させ、現場・本部・倉庫からどこでも・誰でもスマホで在庫状況を確認でき、販売機会の損失や過剰在庫の防止に貢献する。
「フリーロケーション管理」機能を備え、入荷した商品を現場の担当者が空いている棚を選んで保管する際にスマホから棚番・ロケーションを紐づけることで、倉庫スペースの活用やスムーズな出荷につなげられる。在庫の変動履歴も確認でき、たとえば在庫にトラブルが発生した際に、SKU単位で出荷時刻を確認し、原因を素早く見つけられるように。ネクストエンジンといった受注管理システム、ShopifyをはじめとしたECカートに接続し、在庫情報をアップロードすれば欠品率の削減も図れる。
（出所：Tana公式Webサイト）
複数のメンバーと簡単に在庫管理を始められる在庫管理アプリ。もともとは大学の研究室で、実験用資材や薬品を管理するために開発されたため、大学生や教育機関の教職員などが対象の割引プラン「アカデミックプラン（月額100円/名）」を用意しているのも特徴。ランニングコストを抑えての利用が可能だ。バーコードは11種類に対応しており、海外の商品も問題なく管理できる。アプリ自体も英語にも対応しているので、海外に拠点がある場合の使用もカバーする。
在庫データはクラウドで3重にバックアップされており、万が一のトラブルの際にも備えられる。通信経路はすべて暗号化されているため、大事な情報や商品も取り扱う場合も安心だ。
続いて社内備品管理に強みを持つアプリを紹介します。
（出所：kintone備品在庫管理アプリ公式Webサイト）
様々な業務アプリを構築する「kintone」のサンプルアプリの一つ。アプリのひな形という位置付けのため、デザインを自分好みに変えたり、使いやすいように設定を変更したりが可能に。入出荷数を記録することで、現在の在庫数を自動で計算してくれる。
在庫数はグラフ化されるため、在庫状況は一目で確認が行える。これにより、在庫の少ないものを随時チェックし、発注漏れの防止につなげられる。すでにkintoneを導入している会社は同じアカウントですぐに導入できるため特におすすめ。
（出所：備品管理クラウド公式Webサイト）
スマホのアプリからカメラで撮影し、会社の備品を簡単に登録できるアプリ。備品管理クラウド独自の製品データに登録済みのアイテムの場合は、製品ラベルを読み取るだけで機器のスペックまで自動で入力してくれる。既存のスプレッドシートやExcelの台帳を取りこむことも可能だ。
備品の保証期限やリース契約期間の終了などを知らせてくれるアラート機能、QRコード付きラベルを発行する機能など、使い勝手のよい機能も豊富。固定資産ソフトとの連携によって固定資産台帳の情報とも紐づけられ、固定資産管理の効率化にも役立てられる。
小売店には特におすすめの、POSレジと連携できる在庫管理アプリを紹介します。
（出所：Square 公式Webサイト）
POSレジの一機能として在庫管理もカバーする。在庫の少ない商品、売り切れ商品などはアラートで通知。単位値のカスタマイズもでき、たとえば入荷する際は「箱」で受け取り、「ボトル」で販売する場合、在庫数は「ボトル」として表示して管理するといった活用法も。現時点の在庫数や更新後の在庫レポートはまとめてダウンロードでき、在庫の追加判断に役立てられる。
複数店舗の一元管理も行えるため、店舗ごとに異なる商品の在庫管理にも有用だ。
（出所：SPIRE POS公式Webサイト）
小売店やリユース、リサイクルショップ向けのPOSシステム、SPIRE POSの機能の一つ。入荷した在庫の仕入登録から返品登録、不良在庫の廃棄処理、在庫調整まで豊富な機能を用意。「在庫がいつ、なぜ動いたのか」といった一連の動きを記録する。
在庫を分割したり、まとめたりできる「在庫振替」機能を使えば、特殊な在庫管理にも対応。店舗間での在庫移動もカバーしており、一定期間動きがない在庫を移動させることで販売機会の創出にもつなげられる。指定した期間の在庫回転率を一覧で確認可能な機能も便利だ。
大規模な倉庫でも活用可能なシステムを紹介します。
（出所：WMSics公式Webサイト）
倉庫・工場内の在庫管理に必要な機能を備えた、製造業に特化した在庫管理システム。ロケ管理の変更が頻繁にない定番商品は固定ロケーション、回転率が高く入れ替わりの激しい商品はフリーロケーションと併用でき、業務体系にあわせた在庫管理に貢献する。
商品別・ロケーション別に在庫情報をリアルタイムに確認できるほか、ロット番号や期限日などの条件での管理にも対応している。入出庫作業の際に出庫伝票をハンディターミナルで読み取ることで、「何を」「いくつ」「どこに」入れるのか・取り出すのかをシステムが案内してくれるため、モノ探しの時間の大幅な削減にも役立つ。
料金：要問い合わせ
（出所：mylogi公式Webサイト）
EC運営会社が作った、多品種小ロットのECサイト向け在庫管理・物流システム。フリーロケーションやバーコード検品で、誰でも簡単に、かつスピーディーな在庫管理に貢献。直接ECサイトの注文データを取り込めるため、1つのシステムでシンプルな運用を実現する。
API連携に対応し、複数のモールに出品している場合でも1つの画面で管理。更に、在庫がある注文は自動で出荷作業から出荷完了メールの送信まで完結できる。複数在庫管理もカバーしており、販売可能な在庫数をリアルタイムで正確に管理可能だ。
先に紹介した中では、以下のアプリで無料プランがあります。
1名で利用する場合は、期間の制限なく無料で提供。本格的な導入の前にお試し感覚で使ってみたいといったニーズにもおすすめ。有料プランも月額200円/名で利用でき、学生や教育機関の教職員向けに月額100円/名のプランも用意している。
上記以外にも、以下のアプリが無料で使用可能です。
ハウメニは商品登録数50件まで完全無料で使える在庫管理アプリ。シンプルな画面で入庫・出庫登録や在庫のチェックを簡単に操作できる。データはクラウドに保管されるため、もしもの場合でも安心だ。
SokoLightの主な機能は在庫の確認、入庫/出庫/在庫調整、データのインポートとエクスポート。完全無料で使用できるため、手軽に使用したい場合には最適だ。
最後に、個人・家庭向けの在庫管理アプリを紹介します。
複数カウンターはその名の通り、いくつでもカウンターの作成が可能なアプリ。冷蔵庫内の食材や衣料品、災害備品などの在庫管理に利用できる。項目ごとにメモを記録したり、カウントの数値を編集したりと使い勝手もよく、データを書き出してメール送信が行えるため家族との共有にもおすすめだ。
こちらの複数カウンターも様々なものをカウントできるアプリ。各項目を束ねるカテゴリ機能も備え、いくつでも項目の追加に対応。各カテゴリやすべてのカテゴリを一括でエクスポートでき、メッセージアプリやSNSに共有して活用可能だ。
会社の規模に関わらず、モノを売る企業では必ず行わなければならない在庫管理。特に近年は店舗やECモールなど販売チャネルは多岐に渡るようになったため、より正確かつスムーズに作業を行うことが求められるように。その点、在庫管理アプリなら、在庫情報の登録や確認、移動、入荷・出荷時の管理など、在庫管理に関わるあらゆる業務を効率化してくれます。
以下、よくある質問をまとめていますので、参考にしてください。
無数にある在庫管理アプリの中から自社にあったものをイチから選ぼうとすると大変です。まずは、以下のような利用目的に応じて自社にあったタイプをざっくり選んでみましょう。
スマホやタブレット、PCなど、対応する端末やデバイスが異なります。スマホアプリを搭載する場合は、対応OSがiPhone・Androidなのかもあわせて確認しましょう。
毎月の出荷量（登録データ）の限度に応じて月額プランを提供していることが多いです。どのアプリでどれくらいの料金になるか確認しておきましょう。
すでに自社で利用しているシステム・サービスがある場合は、連携の可否を確認しておきましょう。ECサイトや一元管理ツール、POSレジなど外部サービスと連携できれば、より正確な在庫を確認・共有できます。
在庫管理アプリをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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