アプリ開発におけるテスト工程の効率化や品質向上のために、テスト自動化ツールの導入を検討中の方へ。ツールのタイプや比較ポイントとともに、無料で使えるOSSを含むおすすめのツールを紹介します。
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テスト自動化ツールとは、アプリやソフトウェア開発における各種テスト活動を自動化し、品質と開発効率の向上を支援するツールです。
特に、エンドユーザーが実際に操作をするかのようにシステム全体の動作をチェックする「E2E(End to End)テスト」では、テスト実施のたびにテストコードを書いていると工数が増え、エンジニアに大きな負担がかかります。
機能追加や改修が頻繁に行われる現場では、手作業でのテストには限界があり、開発のスピード感も失われてしまうでしょう。そこで有効なのがテスト自動化ツールです。
本記事では、改修時の影響を効率的に検証するリグレッションテスト(回帰テスト)などにおいて有用なノーコードやローコードでテストを実施できるE2E向けのテスト自動化ツールのほか、無料で使えるオープンソースのツールについて紹介します。
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テスト自動化ツールは、対応するアプリの種類や特性によって主に次の4つのタイプに分けられます。それぞれ、具体的なサービスを例示しながら紹介します。
Webブラウザから利用する「Webアプリ」と、スマホやタブレットで利用する「モバイルアプリ」の両方に対応したタイプです。「Autify」や「MagicPod」といったアプリがこのタイプに該当。PCやモバイル端末の並列テストを実行できる機能を備えます。
Web、モバイル、デスクトップのすべてに対応するタイプです。Windows上で動作するアプリに対応した「Ranorex」や、アプリのタイプを問わずにテストの自動化ができる「UiPath Test Manager」が、こちらのタイプに該当。複数のプラットフォームにまたがるUIテストの自動化をしたい場合に適しています。
Webアプリのみに対応しているタイプです。該当するツールは「T-DASH」や「Testablish」「ATgo」など。「Webアプリのテストさえ自動化できれば十分」という場合に選択肢となります。
無料で利用できるのが大きなメリットですが、セットアップや操作に習熟するまで時間がかかることが多く、対応するプログラミング言語に制約がある場合もあります。そのため、導入時に知識が求められる点がハードルとなることも。
ほかのツールと組み合わせて使えるなどカスタマイズ性に優れ、自由度の高いテスト環境を構築したい場合には適していますが、運用工数を最小限に抑えたい場合は有料ツールがおすすめです。
代表的なオープンソース系ツールとしては、「Selenium」や「Cypress」などが挙げられます。
テスト自動化ツールを導入する際に注目すべき、3つのポイントを解説します。
テストシナリオとは、アプリが想定通りに動作するかを確認するための操作手順です。「Autify」や「mabl」「ATgo」は、記録した操作手順からテストシナリオやスクリプトを自動作成するので、業務効率化に直結します。
また、「MagicPod」は、ブラウザやアプリ画面からAIエンジンが自動検出した項目のうち、必要なものを選ぶだけで日本語のわかりやすいスクリプトを作成可能。「T-DASH」も、「ログイン画面」の「テキストボックス」といったテスト対象のページ・要素や、「ブラウザを開く」「文字を入力する」など、テストとして行う動作を日本語で定義・設定可能です。
こうした機能があればノーコードでテストシナリオが作成できるので、非エンジニアや初心者でもテストの作成が行えるように。QA(品質保証)エンジニアが少ないチームでも、テスト活動をスケールさせられます。
UIの変更があると、テストシナリオにも修正や再設定が必要になるケースがありますが、変更点をすべて把握し、それらを反映したテストシナリオの修正・再設定をしようとすると大きな負担に。開発スピードにも影響を及ぼすので、負担軽減のための機能が必要です。
たとえば「Autify」には、AIがUIの変化を監視して、テストシナリオを自動的にアップデートする機能があります。変更箇所の差分も確認できるので安心です。また、「MagicPod」も、AIが変更箇所をサジェストし、画像差分での確認に対応。どちらもノーコードでメンテナンスできるのが強みです。
アプリのアップデートや仕様変更が頻繁な現場では、必須の機能でしょう。
品質を維持するためには、テスト結果の定期的な振り返りが重要です。
「Autify」や「MagicPod」では、テストの実施内容や結果をスクリーンショットとともに記録。また、「ATgo」ではエビデンスの新旧比較やExcel形式での出力が可能で、スクロールが必要な画面も自動でキャプチャーします。
トラブルシューティングのための修正履歴の追跡や、成功時のスクリーンショットとの比較が容易に。日々テスト結果を見直すことで、デグレーションの早期発見に役立ちます。
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(出所:Autify公式Webサイト)
ブラウザ操作するだけで、ノーコードでテストシナリオが作成できる、ソフトウェアテスト自動化プラットフォーム。
非エンジニアでも簡単にテストが作れるので、チーム全体でテスト自動化を拡大可能。最大10並列のクロスブラウザテスト機能により、複数ブラウザで同時にテストを実行し、テスト頻度とカバレッジを最大化。また、AIがUIの変化を自動検知し、テストシナリオを自動アップデートするため、壊れたスクリプトの修正が不要になるというメリットも。
Webアプリ向けの「for Web」に加え、モバイルアプリ向けの「for Mobile」も提供。端末のシェイク操作や、バックグラウンドからフォアグラウンドへの切り替え(サスペンド/レジューム)など、実際のユーザー操作に近いテストもできる。
(出所:MagicPod公式Webサイト)
累計導入社数500社以上。Webアプリとモバイルアプリの両方に対応したAIテスト自動化クラウドサービス。
豊富な機能と高いメンテナンス性でリリースサイクルの高速化を実現する。AIがアプリケーション画面からテスト項目を自動検出し、必要な項目を選ぶだけで日本語のスクリプトを作成。UI変更に合わせてAIが自動でスクリプトを修正するため、メンテナンス作業が大幅に軽減される。シンプルで直感的なデザインにより、初心者でもすぐにテスト自動化ができるように。
ビジュアルリグレッションテストをはじめ、条件分岐や変数、待ち処理といった制御フロー機能、クロスブラウザテスト、マルチ端末テストなど、幅広い機能を搭載。「Jenkins」や「Slack」「BrowserStack」など、様々な外部ツールとの連携にも対応。プロジェクトごとの権限管理、SAML認証、固定IP、接続元IP制限など、セキュリティー面も万全。
(出所:mabl公式Webサイト)
ノーコードで信頼性の高いE2Eテストを作成する、テスト自動化クラウドサービス。
テストカバレッジ平均90%増加、テスト作成スピード3倍向上、本番環境でのバグ40%減少といった実績を誇る。
ブラウザテストやモバイルWebテスト、APIテストに対応し、ユーザーと同じように操作をするだけで簡単にテストを作成可能。一度作成したテストは、ブラウザやモバイルデバイスのプロファイルをまたいで並行して実行できる。更に、アプリケーションに加えられた変更に応じて、テストを自己修復させるオートヒーリング機能も搭載。
各ステップで収集されたデータによって、アプリの問題点の把握・可視化が行えるほか、テスト結果をスクリーンショットやDOMスナップショットとして保存もできるため、問題の特定や原因分析に役立つ。テスト結果の蓄積により、不具合の早期発見と迅速な診断が可能に。
(出所:BrowserStack公式Webサイト)
3,000以上のデスクトップブラウザと、実際のiOS・Androidデバイスにアクセスできるクラウドサービス。
オープンソースのブラウザ自動化ツール「Selenium」との併用により、多様な環境で自動テストが実施できるように。テスト自動化機能では、OSやデバイス、ブラウザなどを指定し、テスト構成やテストコードを設定すればテストを実行できる。実行結果は、ダッシュボードで動画、ログ、操作ごとのスクリーンショットとともに確認可能。
Java、C#、Node、JavaScriptのいずれの言語でも簡単に統合でき、並列化によってテストの実行時間を数時間から数分へ短縮。SeleniumやJavaScriptのテストにおいても、デバッグツールを用いてバグの迅速な修正が可能。
(出所:Ranorex公式Webサイト)
ローコード/ノーコード自動化ツールと、強力な機械学習済みオブジェクト認識エンジンを搭載し、高度なテスト自動化を実現するソフトウェア。世界中で4,000以上の企業への導入実績を持つ。
Webアプリとモバイルアプリに加えて、Windowsデスクトップアプリのテスト自動化にも対応。複数のプラットフォームにまたがるUIテストの自動化もワンシステムで行える。
信頼性の高いUIオブジェクト認識ツール「Ranorex Spy」を使い、アプリケーション内のUI要素を正確に識別・分析。情報はオブジェクトリポジトリに保存され、自動テストで利用できるように。テストシナリオはGUIを使用して、ノーコードで作成可能。
更に、アクションの記録、テキストと画像の検証の追加、データ駆動型テストの構築といった幅広い機能がそろう。
(出所:UiPath Test Manager 公式Webサイト)
世界中で利用されているRPAツール「UiPath」を自動テストに活用した、ソフトウェアテスト用プラットフォーム。
「UiPath Test Suite」ソリューションの一部で、大規模なテスト管理に対応するカスタマイズ可能なツールであり、RPAの技術メリットを最大限に活かすことで、これまでテストツールでは解決できなかった課題をカバーしている。
ServiceNow、SAP Solution Manager、Jira、Azure DevOpsなど、既存のツールとも統合でき、様々な作業方法に適応。
テスト移行サービスを利用すれば、既存ツールからテスト管理データや自動化スクリプトを迅速に移行することも。
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(出所:ATgo公式Webサイト)
Webアプリに特化した、国産のUI・APIテスト自動化ツール。インターネット接続が不要のため、セキュリティーに強み。日本の現場にフィットした設計で、銀行系、証券系、産業系などの大型システム開発で多数の採用実績を持つ。
ChromeやEdge、Safariなど、マルチプラットフォーム対応。リグレッションテスト、クロスブラウザテスト、Salesforceバージョンアップテスト、APIテストなど、幅広いシーンで活用可能。
使い方は簡単で、ツール起動後にテストしたいサイトURLを入力し、操作するだけ。レコーディング機能によってスクリプトが自動生成され、実行ボタンを押せば誰でも簡単にテストを実行できるため、経験が浅いテスターや非エンジニアでも運用しやすい。
提出用データも自動で作成。エビデンスのExcel出力や新旧エビデンスの一括比較など、現場で使える機能がそろう。テスト支援に関する特許も取得済み。
(出所:T-DASH公式Webサイト)
コード作成が不要で、テストの設計から実行までカバーするテスト自動化ツール。
開発言語のスクリプトではなく、日本語で記述したテストケースでそのまま実行できるため、メンテナンスが容易で、自動化の促進にもつながる。
テストケースを作成後、画面要素をキャプチャー機能で取得し、動作を設定するだけで簡単にテストが構築可能。Windowsアプリケーションのほか、ブラウザ上で稼働するWebアプリのテスト自動実行に対応する。
ExcelやCSV形式でのデータインポート、Excel形式でのエクスポート機能を備え、効率的なデータ管理が可能。また、期待画像と現在の画面を比較・検証する機能も搭載。
(出所:Testablish公式Webサイト)
直感的な操作で簡単にテストコードが作成できる、Web・GUIテスト自動化ツール。
ブラウザの拡張機能を使ってページ情報をキャプチャー・登録するだけで、キャプチャーしたセッションをもとにテストケースを自動作成。更に、Seleniumのテストコードが自動生成されるため、ノンプログラミングでのテスト実行が可能。手動でページ構造を登録するリポジトリ方式にも対応するため、テスト対象のアプリケーションが動いていなくてもテストケースを編集可能。
アプリケーションの機能追加・改修の際も、テストケースを編集し、再生成するだけでOK。テストコード自体を編集することなく追加・修正でき、複数人でのメンテナンスも容易。また、テストケース内で変数の利用、CIツールとの連携、テストエビデンスの自動生成といった機能もそろう。
(出所:Selenium公式Webサイト)
Web アプリケーションの UI テストや、JavaScriptのテストのために開発された、Web ブラウザ操作の自動化ツール。
フィールドへのテキスト入力、ドロップダウン値とチェックボックスの選択、ドキュメント内リンクのクリックといった、エンドユーザーが実行する一般的なアクティビティーをシミュレートできる。複数のオペレーティングシステム上の複数のブラウザに対して同じ命令の実行も可能。Java、Python、Ruby、JavaScriptといった主要なプログラミング言語に対応している。
ただし、テストの要件定義やテストコードの作成は自動化されないため、専門知識が必要。また、ツールの使用には環境構築が必要で、一定の技術スキルが求められる。
(出所:Cypress公式Webサイト)
JavaScriptで構成されたオープンソースのE2E向けテスト自動化ツール。Webアプリに特化して、テストのセットアップから作成、実行、デバッグまでをカバー。
オールインワンタイプのツールのため、複数のツールやライブラリをインストールすることなくE2Eテストを作成可能。テスト実行中の画面は動画やスクリーンショットで保存され、メンバーとの共有もできる。
多くのE2Eテストツールと異なりSeleniumをベースにしていないため、テスト実行スピードが速く、アプリケーションと同じ実行ループ内でテストを行えるのが強み。ChromeやFirefox、Edgeなどのブラウザに対応。フレーク検出やメールサポートに対応する有料プランも用意。
(出所:TestCafe公式Webサイト)
Web アプリケーション用のE2Eのテストフレームワーク。主要なOSであるLinux、Windows、Macに対応し、幅広いブラウザでのテスト実行が可能。デスクトップブラウザだけでなく、クラウドブラウザやモバイルデバイス上での一般的なユーザーシナリオをシミュレートできるため、実際のユーザー環境に近いテストが行える。
テストアクションや成功条件の追加、アサーションの作成、期待の定義などを設定して新規のテストを作成可能。テストの実行結果はコンソールに出力され、組み込まれたデバッグモードにより、問題が発生した際も迅速に原因を特定できる。ノーコードでテストシナリオを作成できる有料版の「TestCafe Studio」も提供。
Seleniumを使用しないため、Seleniumベースのツールでは対応が難しいユーザーロールや自動待機などの機能も実装できる。
(出所:Appium公式Webサイト)
ネイティブ、ハイブリッド型モバイルアプリ向けに開発された、オープンソースのテスト自動化フレームワーク。
iOS、Android,Windowsで使用されるアプリや、モバイルブラウザアプリなどに対応し、Appium2.0以降なら、Flutterでもテスト実行できる。ネイティブアプリのテストにおいて、SDKやアプリのリコンパイルを必要としないことが特徴。PythonやJavaScript、Ruby、C#など、様々なプログラミング言語でテストスクリプトを記述できるのも強み。
Appium-GUIツールを使用すれば、記録した操作・動作から自動生成されたコードをもとに、効率的にテストコードを作成可能。対応言語が多い分、情報が分散しがちなのがネック。
テスト自動化ツールとは、アプリやソフトウェア開発などでの各種テストを自動化するツールです。
テスト自動化ツールは、対応するアプリの種類や特性によって以下のタイプに分けられます。無料で使えるオープンソース系のツールは、自社で十分なエンジニアを確保できる場合には、選択肢となるでしょう。
ツールを検討する際は、以下のポイントに沿って比較すると選びやすいです。
また、企業への導入シェアを参考にするのもいいでしょう。
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オーティファイ株式会社
ノーコードで誰もが簡単にソフトウェアテストを自動化できるプラットフォーム。独自AIでメンテナンスも自動化可能。ソフトウェアの開発スピード・品質の向上を実現します...
六元素情報システム株式会社
セキュアに導入できるローコードのUI・APIテスト自動化ツール。SIerの開発現場から生まれたので日本の現場にフィット。システムの品質確保とコスト削減をサポート...
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