最終更新日:2024-08-19
自由診療のコース設定を考えている形成外科クリニックの経営者や、美容外科の新規開業を検討している勤務医の方へ。電子カルテの導入メリットや選び方のポイント、おすすめの電子カルテについてご紹介します。
自由診療向けの電子カルテとは、自由診療に必要となる機能に特化した電子カルテのシステムやサービスです。自由診療に必要となる同意書などの書類を簡単に作れたり、効率的に集患したり、更に割引料金などを柔軟に設定できたり、保険診療向けの電子カルテにはない機能を豊富に備えています。
自由診療向けの電子カルテには「自由診療に特化した電子カルテ」と「保険診療と併用して使える電子カルテ」があります。そのため、保険診療向けの電子カルテを導入済みの場合でも、自由診療専用の電子カルテを導入すれば、乗り換えずに併用することが可能です。
本記事では、新たに自由診療のコース設定を考えている方や新規開業を検討している方向けに、自由診療向けの電子カルテの導入メリットや選び方のポイント、おすすめの電子カルテについてご紹介していきます。
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自由診療向けの電子カルテは、通常の保険診療向け電子カルテでは対応できない機能も標準で多数搭載しています。代表的なところでは以下のような機能が挙げられます(サービスによってメニューの名前や内容が異なります。必ずしもすべてのサービスで搭載されているとは限りません)。
自由診療は、厚生労働省が通達した「療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱いについて」において、以下の対応が必要になります。
ほかにも、同意書だけでなく、カウンセリング後の見積書や契約書の作成も必要です。自由診療向けの電子カルテには、こういった自費による自由診療に必要な書類を簡単に作成できる機能があります。
自由診療の場合、治療内容について自院で広告宣伝を行って訴求し、集患する必要があります。地域医療の一環である通常の保険診療とは異なり、WebサイトやSNSを通じてサービス内容を訴求し、割引キャンペーンやモニター募集などの施策を行わなければいけません。
たとえば、施術モニターとして自由診療を受けた人のビフォーアフター画像の活用は、集患に欠かせない重要な宣材です。自由診療向けの電子カルテなら、幹部や施術部位の写真などを登録して、重ねたり並べて比較したりして、宣材を簡単に効率よく作成できます。
自由診療の場合、診察料の設定はクリニックで自由に設定します。更に、診療にかかる料金に対してキャンペーンやモニターの割引を設定することが多く、保険点数を計算してレセプトを作成する保険診療とは、会計の仕方が根本的に異なります。
自由診療向けの電子カルテであれば、料金の変更や割引に対応しているので、様々な料金体系にもスムーズに対応することができます。
自由診療向けの電子カルテを導入すると、業務上、様々なメリットがあります。
予約から受付、会計までをシームレスに管理することで、これまでばらばらになっていた業務を一元化し、効率化できます。また、予約管理や現在の受診状況、施術室の利用状況などを一覧で把握することで、院内業務の問題を把握・改善するのにも役立ちます。
また、自由診療のカルテは5年間、その他の記録は3年間保存する義務があるため、電子化することによって保管場所を確保する手間を省けます。既に診療が終わった患者でも、カルテが必要な時には素早くデータを呼び出せます。
患者にとってハードルとなるのが、初回受診の申し込みや問診、継続して受診する際の次回予約、そして診察券の管理です。
自由診療向けの電子カルテを利用することで、LINEやWebサイトから簡単に日時を選択して予約でき、診察当日もデジタル診察券でスムーズに受付が可能になります。初診の問診もスマホから手軽にWeb問診できるので、いちいち手書きしてもらったり、カルテに転記したりする必要もありません。
また、デジタル診察券なら、当日診察券を忘れてしまったり、財布の中に入れて邪魔になったりすることもありません。予約の日時もオンラインで簡単に確認でき、変更も容易なので、急な用事ができた場合でもスムーズに再予約可能。足が遠のきにくくなります。
自由診療の場合、患者のリピート率を上げ、定着させることが、収益構造の安定化として必須になります。
自由診療向けの電子カルテには、患者の利便性を向上する様々な機能が搭載されています。WebやLINEを通じた予約や、Web問診、簡単に受付ができるデジタル診察券によって、スムーズな受診の動線を作ることで、ストレスを軽減し、リピート率の向上に寄与。また、予約日時のリマインドを送ったり、ステップメールを配信したり、キャンペーンなどをプッシュ通知したり、メールマーケティングのような運用も可能です。
これらの機能を活用し、クリニック経営に特化した医療機関専用のマーケティングシステムと併せて運用することで、より経営強化の施策を打ち出しやすくなります。
自由診療向けの電子カルテは、「自由診療に特化した電子カルテ」と「保険診療と併用して使える電子カルテ」の2種類に分類できます。クリニックがどのような状況なのかによって、以下のようにおすすめは異なります。
この場合は、保険診療向けの機能は不要なため、自由診療専用の電子カルテがおすすめです。
この場合は、保険診療と自由診療とで併用できる電子カルテがおすすめです。
現在、保険診療のみを行っており、今後自由診療メニューを増やそうとしている場合は、「電子カルテを利用しているかどうか」で判断が分かれます。
電子カルテをまだ導入していない場合は、これを機に保険診療と自由診療を併用できる電子カルテを選ぶと良いでしょう。反対に既に保険診療向けの電子カルテを導入している場合は注意が必要です。電子カルテのデータはメーカーによって形が異なるため、新しいシステムへの移行が難しい場合があります。
その場合は、自由診療に特化した電子カルテを選ぶほかありませんが、電子カルテのデータ移行が可能な場合は、併用できる電子カルテに乗り換えると、以後の運用がスムーズになります。
自院がいずれのケースに当てはまるかを検討したら、続いては個々にサービスを選んでいく番です。参考ポイントとしては以下の3つが考えられます。
電子カルテには、「自由診療向け電子カルテの主な機能」で紹介したような、業務を助ける様々な機能を搭載されています。しかし、多機能なほどよいわけではなく、大切なのは自院の規模や客層とマッチした機能を搭載していることです。
予約や受付、スケジュール管理、問診や診察のようなフロント業務から、会計や物販、在庫管理、シフト管理などのバックヤード業務まで、医院・クリニックの運営に関わる幅広い業務のうち、電子カルテがどこまで対応できるのかしっかりと確認しましょう。
たとえば、「SMARTCRM」はLINEをデジタル診察券として利用できるので、LINEの利用が多い客層であれば、患者体験が向上するでしょう。「medicalforce」には、アプリによるデジタル診察券機能があり、QRコードで簡単に受付が可能で、受付番号が発番されるので、患者のプライバシーにも配慮できます。
集患に力を入れる場合には、特に重視したい機能です。単独で顧客管理が可能な機能が備わっているのか、それとも外部の顧客管理ツール(CRM)と連携させる必要があるのか、運営体制や規模と併せて確認しましょう。
複数のクリニックを運営している場合は、クリニック間の連携や、相互にデータをやり取りして一元的に顧客管理ができるかどうかも大切な判断基準です。「MEDI BASE」のように分院展開機能があれば、本部で管理している情報を医院間で簡単に共有できます。
また、患者に対してステップメールを送信して宣伝したり、キャンペーン情報などを自動配信したりする、宣伝機能も大切です。自院のTwitterやInstagram、LINEなどとの連携機能も確認しておきましょう。
「medicalforce」のように、顧客管理に加えて、患者の属性別にセグメント配信ができれば、特定の層の患者にだけアプローチしやすくなります。また、「B4A」のようにSNSと連携し、自院の公式アカウントへ配信する機能があれば、見込み客の集患にもつながります。
自由診療の場合、ケア用品や用具の販売に力を入れたいというケースも多々あります。その場合、在庫管理機能を利用すれば、会計と在庫を連動できます。また、棚卸作業も容易になるだけでなく、「SMARTCRM」のように販売管理ができれば、需要のある商品や購入者の傾向を分析して、経営に役立てることができます。
カルテの確定時に患者情報と紐付けて在庫を自動で減算したり、仕入れ時に増算したりできる「medicalforce」のような機能があれば、物品の発注忘れや在庫切れを防げます。
自由診療に特化した電子カルテを紹介します。
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(出所:medicalforce公式Webサイト)
美容クリニック・自由診療クリニックの業務・経営を総合的に管理するクラウド型電子カルテ。来院予約は簡単で、WebサイトやLINEから空いている日時を選ぶだけ。自動で予約カレンダーにカードが作成され、カードをダブルクリックすれば電子カルテをすぐに作成できる。更に、会計はカルテからワンクリックで作成可能、使用した分の在庫は自動減算されるなど、予約~在庫管理までを一元管理できるのが強み。
直感的なUIで使いやすく、スマホやタブレットで利用できるのも特長で、カウンセリングしながらカルテを作成するのに適している。また、売上をダッシュボードで可視化する機能や、施術後にキャンペーン情報などのメッセージを自動配信する機能も。経営状況を見える化し、患者との接点も増やすことで、マーケティング強化も実現できる。
(出所:B4A公式Webサイト)
予約・受付機能や事前問診、顧客管理、クーポンやポイント発行、データ分析まで、徹底した効率化をはかった電子カルテ。顧客情報や事前問診、施術内容・画像などはすべて電子化して一元管理。来院時の電話予約に対応するのはもちろん、Webからカレンダーで空き状況をリアルタイムで確認してすぐに予約できるため、コンバージョン率を改善可能。予約とスタッフのシフトを紐付けして、自動で施術の割り当てを行うスタッフシフト管理も特長。自院のWebサイトやSNSとの連携もできるので、患者によりオンタイムで情報を発信できる。また、オンライン診療と来院をそれぞれ差配でき、より広い患者のニーズに応えられる。
(出所:SMARTCRM公式Webサイト)
クリニックのLINE公式アカウントを通じて、LINEが診察券になる「デジタル診察券」や、LINEで予約が可能になるなど、LINEを通じた集患に注力したシステムが特徴的な電子カルテ。デジタル診察券はデザインや機能を独自仕様に設定できるため、より独自性を出したデジタル診察券を発行できる。また、配信対象やタイミング、メッセージの内容、配信手順まで、徹底した自由度の高いカスタマイズができるリッチメッセージ配信によって、集患を強化している。シフト管理や経営分析、在庫管理などの経営を助ける機能も豊富。
(出所:MEDIBASE公式Webサイト)
電子サインに対応しているため、患者からサインを得るために印刷する必要がない。徹底したペーパーレス化を目指したクラウド型電子カルテ。見積書、概要書、契約書、施術同意書を作成でき、内容のカスタマイズも自由に行える。分院展開の機能があり、本部での情報管理も、医院間での情報共有も簡単に行えるのが特徴。
データ分析にも長けており、収入分析や患者数統計などをグラフ化し、可視化できるため、経営判断に活用できる。予約システムと連携することで、受付・予約の業務を効率化し、患者が自分でLINEから予約でき、予約情報を一括管理する機能も搭載している。
(出所:キレイパスコネクト公式Webサイト)
予約システムとWeb予約を基本機能に、電子カルテや会計、役務管理、Web問診、CRM、決済、経営分析、デジタル診察券まで幅広い機能を搭載した電子カルテ。
まずは「予約システムから導入してみたい」という段階から、電子カルテと院内業務をデジタル化する段階、更には顧客育成や経営戦略までシステムを導入して効率化したい段階まで、。医院のニーズや営業の規模、展開に応じて選べる4段階の料金プランを備える。「いきなり」ではなく、「順次」デジタル化を推進していけるのもポイント。
保険診療と自由診療の両方に対応し、混合診療にならないようカルテを分けて利用できる、併用型の電子カルテを紹介します。
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(出所:ACUSIS Cloud公式Webサイト)
690院での導入実績を持つ、自由診療に特化したクラウド電子カルテ。日医標準レセプトソフト「WebORCA」と連携することで、保険診療にも対応可能。予約状況、カルテ、会計について自費の自由診療と保険診療を把握しやすい構成になっており、皮膚科、形成外科、産婦人科、内科など、保険診療を主体としながら美容関係の自費診療を希望する患者を増やしたいクリニックに適している。
予約管理、画像管理、メール配信、分析機能、在庫管理などの、自由診療向けの機能を搭載しているほか、診察券アプリやオンライン診療、Web予約機能などのオプション機能を追加可能。
(出所:きりんカルテ公式Webサイト)
無床のクリニックや診療所向けに特化したクラウド電子カルテシステム。日医標準レセプトソフト「WebORCA」を採用しており、ワンパッケージでの提供となる(自由診療向けの機能は無料で利用可能)。保険診療と自由診療を手軽に切り替えられるほか、患者向けの予約アプリと連動した予約機能や、画像撮影アプリと連携して撮影した写真をカルテに簡単にアップロードする機能も搭載。
タブレット端末と電子ペンを活用することで、カルテに手書き文字を入力し、紙カルテのように書き込みができる。手書き文字はOCR機能によってテキストに変換されるので、修正やコピーペーストも可能。
(出所:CLIUS公式Webサイト)
診療中の工数を削減するため、AIによる自動学習機能や、セット作成機能、クイック登録機能を搭載。カルテ入力時間を短縮しているのが特徴。主に保険診療向けの機能が充実している電子カルテ。グループクリニック間での診療情報の共有や、来院中の患者のステータス管理や受付メモ、ORCAとの連携、Web予約機能のほか、オーダーチェックや経営分析ツール、在宅診療のスケジュール管理など、保険診療と自由診療どちらにも便利な機能を搭載している。保険診療に加えて美容外科などの科目を追加するのに適している。デスクトップPCだけでなく、スマホやタブレットからも機能を利用することが可能。
(出所:CLINICSカルテ公式Webサイト)
受付や基本的なカルテ機能、会計、経営分析のほか、Web予約、オンライン診療、Web問診といったシステムの一元管理を実現するクラウド電子カルテ。医療機関側の診療効率を改善することにより、患者の診療負担軽減につなげている。経営分析機能では自費診療と保険診療の売上内訳も確認できるなど、収益構造の評価も図れる。また、保険診療と自費診療の領収書を分けることも可能。
専門スタッフによる操作方法やカルテ導入などに関する問い合わせ対応のほか、必要に応じて全国への往訪サポートも提供。ISMSクラウドセキュリティ認証も取得しており、充実のセキュリティ対策を備えている。
PACSやレントゲン、心電図といった各種院内機器のほか、外部の検査会社とも柔軟に接続。現在導入している機器やシステムを使用し続けたい場合も安心だ。
自由診療向けの電子カルテには、自費診療の患者を集め、収益性を向上するための様々な機能が搭載されています。電子カルテの利便性だけでなく、SNS運用やメッセージ送信、デジタル診察券、経営分析など豊富な機能があるので、自院に必要な内容や機能があるのか、予算的な問題も含めてしっかりと検討しましょう。
電子カルテを導入することによって、スタッフのシフト管理や在庫管理などの自動化による工数削減だけでなく、医院を経営する上で必要となる様々な機能が効率化され、データが可視化されます。ばらばらになっていたデータを一元管理して可視化する電子カルテは、競争が激しい自由診療において、経営の右腕として欠かせないツールといえるでしょう。
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