最終更新日:2024-03-01
用地・物件情報を一元化し、業務改善やデータの有効活用につなげたい方へ。用地管理システムの基本知識や導入メリットをおすすめサービスとあわせて紹介します。
用地管理システムとは、土地の利用に関する情報(住所・面積・土地利用計画・土地所有者・最寄駅など)をデータベース化し管理するシステムです。
不動産業界・建設業界において、これまで用地管理は、地番や土地所有者名、情報の入手経路などをExcelファイルに記入し、それらに合わせて紙の住宅地図帳に位置情報を記すことで管理するやり方が一般的でした。
しかし、それらの情報は担当者レベルで管理され、運用ルールが明確でないケースも多かったため、人事異動など社内の体制が変更される際に、情報が引き継がれず、散逸してしまうことも少なくありませんでした。こうした課題を解決するために開発されたのが用地管理システムです。
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用地管理システムを導入することで得られるメリットには、以下のようなものが挙げられます。
用地に関する情報をシステムに集約することで、担当者レベルで管理され、社内共有が十分でなかった情報やデータベースへの登録漏れなどがなくなり、データの管理が効率的になります。情報の一元化によって物件情報の検索性も高まり、必要なデータを迅速かつ正確に取り出せるようになるのもメリットです。他部署や取引先ともデータを共有しやすくなるので、情報活用が促進されます。
用地管理システムは、地図や図表を用いて用地の位置、形状、利用計画などの情報を視覚的に伝達できます。Excelファイルで作成したデータベースでは、どこの情報かが瞬時に判別しづらいです。
しかし、用地管理システムを使えば、用地の検討状況や周辺マーケット情報など、用地に関するあらゆる情報を地図上から一目で把握できるように。更に、この情報を全社的に共有することで、取引先や顧客への提案の円滑化につなげられます。
用地管理システムを使えば、物件名、住所などの自動入力、用地形状や面積の自動転記が可能です。データ登録の時間を大幅に短縮できることに加えて、手作業によるミスも防げるようになります。また、紙の文書による資料作成にかかる時間やファイル管理も不要になり、印刷や資料を郵送するコストも削減できます。これまで紙の文書を保存していたスペースも有効活用できるようになるでしょう。
用地管理システムを用いれば、リアルタイムで情報を共有することが可能になります。社内スタッフとの情報共有はもちろん、取引先や顧客が必要とする情報を容易に取得できるようになることで、迅速な意思決定が可能になります。また、なかにはスマホを活用して、外出先からでも即座に入手状況を確認し、登録までできるものもあります。
用地管理システムでは、手動で入力されたExcelファイルよりもデータを正確に管理できます。効率的に情報を収集、保存、更新することが可能なので、用地の利用状況や契約期間などのデータも正確に把握できるようになり、無駄な支払いを防止する効果も期待できます。
用地管理システムの主な機能には、以下のようなものがあります。
物件情報の管理 | 物件名、住所、面積、土地所有者、最寄駅、用地形状、用途地域など、物件・用地に関する様々な情報を管理できます。カスタマイズで独自情報を追加する、外部サービスと連携するといった機能を備えたものも。 |
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物件概要書の作成 | 登録した物件情報から、簡単に物件概要書を作成できます。物件概要書に地図データを表示することも容易です。出力しても見やすい物件概要書のフォーマットになるよう各サービスで工夫されているので、プリントアウトする際も手間取りません。 |
物件情報の検索 | 登録された物件情報を、迅速に検索・表示できます。地図や物件・用地の写真、用地の形状などもビジュアルで確認できるようになり、視覚的にデータの判別が容易になります。円・運転時間・任意形状・行政界といった空間指定条件での検索が可能なものも。 |
地価情報の管理・表示 | 地価公示価格などを管理・表示できます。また、それらの地価情報から土地評価額を自動算出する機能を搭載したサービスもあります。 |
契約情報の管理・表示 | 土地の売買や貸借などに関する契約情報を管理できます。契約期間・条件なども迅速かつ正確に管理・表示することが可能です。 |
地図表示・地理情報の管理・分析 | 物件情報に合わせて、一般的な地図だけでなく地形図や航空写真・衛星画像など、様々な地図データを登録・管理できます。それらの地理情報から、地形、地質、気象、人口などを分析し、自然災害リスクの評価や、地質調査などの分析もできるサービスもあります。 |
用地管理システムは主に以下の3つのタイプに分けられます。
土地に関する情報を専門的に管理する用地管理業務の効率化に特化したタイプです。土地に関する情報の管理、登録、検索が主な機能になっています。たとえば、「LMR:LandManager Realestate」では、物件管理に必須な現況写真の登録や物件概要書の作成が可能です。
用地管理に加えて、不動産物件の管理や契約書の作成、賃貸管理、営業活動なども含めた不動産業務全般を幅広く支援することを目的としたタイプです。
たとえば、「EarthFinderPlus不動産」では、物件審査書の自動作成機能やエリアマーケティング戦略の立案といった領域までサポートされています。「不動産クラウド」では、用地管理に加え、物件管理、CRM、契約管理、賃貸/売買管理、集客/追客など、あらゆる業務領域の一元化も可能です。
土地情報の管理だけでなく、地理情報全般を扱う汎用の GIS(Geographic Information System:地理情報システム)機能を備えたタイプ。GISによって、土地の管理だけでなく、周辺情報を踏まえたマップの表示や分析が可能になっています。たとえば、「LmapⅣ」では、地図上で指定した地点の距離、面積、座標軸のデータを計測できます。
用地管理に特化したおすすめのサービスを紹介します。
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(出所:LMR:LandManager Realestate公式Webサイト)
不動産業界の企業向け受託開発に実績があるパスコが提供するクラウド型の用地情報管理サービス。一般的な用地管理情報の登録・管理に加え、現況写真の登録や物件概要書をはじめとする各種帳票の出力までワンストップでデータを管理できる。用地情報を登録すれば、最寄駅やインターチェンジ、用途地域や容積・建ぺい率なども自動に入力できる補助機能も搭載されている。
また、始点から終点までの距離と徒歩時間の概算を表示する機能、用地が所在する自治体のWebサイトを呼び出す機能、地価マップを確認できる機能なども搭載。そのほか、円による範囲指定、徒歩・運転時間による範囲指定、行政界による範囲指定など、様々な空間指定条件による検索機能、地図上の物件にナンバリングや吹き出し情報を設定する機能など細かな条件設定やカスタマイズにも対応している。加えて、スマホからの閲覧や登録も可能なので、外出先で新規入手した用地情報にも即対応。ディベロッパーや大手ゼネコン以外にも、物流業をはじめ様々な業種・業態で活用されている。
(出所:BizXaaS MaP 物件管理公式Webサイト)
NTTデータが開発・提供するクラウド型の物件管理サービス。不動産物件管理機能、地図表示機能といった基本機能、競合物件管理機能のほか、住宅地図・ブルーマップ・地価・土地計画図といった業務支援情報の各種ビジネスコンテンツを重ね合わせられる機能もオプションで追加可能。カスタマイズ性も高く、顧客システムとの連携、独自の帳票・レポートの作成、承認・決済(ワークフロー)にも対応できる。
物件管理機能は月額利用料、アプリケーションや主なビジネスコンテンツは同時利用者数による料金体系となっており、事業規模に合ったコスト感で運用することが可能。
(出所:用地管理システム公式Webサイト)
シンプルなメニュー構成で、操作性の高さに定評のあるオンプレミス型の用地管理システムサービス。用地取得に関する事務処理の負担を軽減するだけでなく、取得計画から支払完了までを一元的に管理できる。登記簿・戸籍簿調査から契約・支払調書の作成まで用地事務全般にわたり情報を管理でき、事務処理作業の効率化を図れる。
事務所内LANを利用して関係部署と情報共有することも可能。整備済みのデータについて売買や相続などで権利移動が生じた場合などにも、更新工数を抑えてデータの整合性を高められる。航空写真、地形図、公図調整図、用地実測図などの地図も表示・印刷でき、取得済み図、物件補償図、交渉状況図など各種主題に合わせた図も作成可能。
不動産業務支援までカバーしたおすすめのサービスを紹介します。
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(出所:不動産クラウド公式Webサイト)
事業用/商用不動産に特化した不動産業務支援プラットフォーム。商用不動産のデータ連携サービスが利用でき、住所や築年数、土地/建築面積、構造などの詳細な物件情報をはじめ、テナント/所有者の変更情報、賃料/販売価格の推移といった物件情報の一元化が可能。保有する物件情報の最新情報の把握や賃貸/売買の相場リサーチに活⽤できる。特定のエリアなど必要なデータに絞って連携できるため、コストを抑えられるのもうれしい。
スマホやタブレットから現場点検や修繕実施などの記録にも対応し、現場業務の効率化もサポート。賃貸経営管理クラウドと紐づけて、修繕履歴や費用の管理にも活用できる。
(出所:EarthFinderPlus不動産公式Webサイト)
空間情報のパイオニアが手がける、不動産に特化したエリアマーケティング地図システム。地図上での物件情報の管理に加えて多様な地理データで物件内容や市場を見える化する。
物件審査書の自動作成機能などで現場業務の作業効率を高めるだけでなく、過去販売事例や人口統計、地価推移などから情報を分析し、多角的な評価によるエリア戦略立案もサポート。用地管理の基本機能に加え、登記情報取得・管理機能、アドオン追加バッチ連携機能なども搭載。また、スマホ用物件閲覧アプリで、外出先でも簡単にデータへアクセス可能となっている。
(出所:ZENRIN GISパッケージ 不動産 プレミアム公式Webサイト)
不動産業務支援型のデータ管理サービスが付加された、宅地建物取引業者向けのパッケージ。用地仕入業務や売買仲介業務などに必要な情報・機能を盛り込み、情報収集から営業活動までをワンストップで支援する。
地図表示に関しては、ゼンリン住宅地図をベースに地番、用途地域、地価公示、地価調査、相続税路線価、固定資産税路線価、衛星画像、過去地図といったコンテンツ情報を重ね合わせて表示できる。更に、学校区、洪水浸水想定や土砂災害といったハザード情報が新コンテンツとして追加されたほか、自治体Webサイトへのリンク機能も搭載され、自治体のハザード情報についてもすぐに表示可能。そのほか、GISパッケージシリーズには建設業務、不動産鑑定士、税理士などに特化したサービスも提供されている。
汎用GISを利用したおすすめのサービスを紹介します。
(出所:LmapⅣ公式Webサイト)
不動産物件管理・用地管理も可能なGISアプリケーション。1998年のリリース以来20年以上多くのユーザーに利用されている。地図の登録・印刷機能などをはじめとしたGISアプリ・用地管理システムとしての基本機能以外にも、簡単な操作で8種類の図形を地図上に作成できる機能や、地図上で指定した地点の距離、面積、座標軸のデータを取得できる計測機能、表示する地図の色やスタイルを変更可能な地図設定機能なども搭載。更に潜在市場を見える化するマーケティング機能、複数人が各々で登録したデータを統合させるデータマージツール機能などといったオプションも充実。
予算・用途によって、販売、または、月額使用を選択でき、それぞれスタンドアロン版、ネットワーク版、タブレット版からプランを選択可能。
紙やExcelデータでの管理されることが多い用地管理は、担当者ごとに属人化しやすく、必要な情報が散逸しやすいのが課題。
用地管理システムは、煩雑な情報をデータベースで一元化することで、情報活用性を向上できます。物件情報が検索しやすくなるだけでなく、用地の位置や形状、利用計画などの情報をビジュアル化することも可能。マーケティングやプロジェクト管理など、事業発展を支援する機能・サービスを有したシステムもあるため、本記事で紹介した比較ポイントを参考に導入検討を進めてみてください。
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株式会社パスコ
2014年から提供開始しているLMRは、最大手財閥系企業でも導入されている、デベロッパー向けの用地情報管理に特化したデファクトスタンダードの用地管理クラウドサー...
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