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LCMサービスの比較11選。依頼できることや違いは?

LCMサービスの比較11選。依頼できることや違いは?

最終更新日:2024-11-08

情報機器の導入・設定・保守・運用にかかる負荷が大きく、アウトソーシングをしたいと考えている社内情報システム部門の方へ。LCMサービスの概要やサービス内容(依頼できること)、比較のポイントとともに、おすすめのツールを紹介します。

目次

LCMサービスとは?

LCM(Life Cycle Management)サービスとは、IT資産の導入から廃棄までの一連の流れをサポート・代行するサービスです。

ビジネスシーンにおいてIT機器が欠かせないものとなっている一方で、IT資産のライフサイクルマネジメントには多くの手間と時間と人的コストがかかっています。PCなど機器の選定からはじまり、導入時のセッティング作業、セキュリティ対策、運用、保守、そして使用後のデータ消去や機器の処分……。これら一連の業務をワンストップで代行するのがLCMサービスです。

具体的に以下のようなメリットがあることから、利用が進んでいます。

情報システム部門の負担軽減 IT機器の準備から運用まで、代行サービスに任せられる
大量の機器導入への対応 一気に大量のIT機器を導入する際に、社内の人員を増やすことなく対応できる
セキュリティ対策の強化 セキュリティ対策を施した万全な状態でのキッティング、データをきちんと消去した状態での廃棄によって、情報漏えいを防止できる
リモートワークの促進 セッティング済みのIT機器を、自宅など指定の場所に届けられるため、リモートワークの促進に役立つ

LCMサービスの中には、「必要な時だけ必要な台数を短期に使用したい」「どの機材を選定するのがよいかわからない」といった声に柔軟に応えるものもあり、企業の実情に合わせた環境構築が可能です。

次項では具体的なサービス内容を説明します。

 

LCMサービスでできること(提供範囲)

IT機器の導入・運用・管理の代行サービスをワンストップで提供するLCM サービス。一連の流れとともに、具体的なサービス内容を説明します。

機器の調達

PC、タブレットなどのIT機器を用意。レンタルや法人向けリユースPCなど、企業のニーズに合わせて最適な機器を選定・調達します。

設定

企業が希望した内容でのキッティング作業や、実際の運用環境に即したソフトやアプリのデプロイメント(展開・配備)を代行。専門のエンジニアがIT機器の設置、セットアップ、動作確認まで行います。

運用・保守

トラブル時の対応やIT資産の管理、ヘルプデスクの設置などを代行することで、IT機器の管理業務にかかる情報システム部門の負荷を軽減します。利用者向けの教育カリキュラムを利用できるサービスもあります。

データ消去・処分

企業の情報機器の取り扱いポリシーに従って、安全にデータを消去。その後、買い取りサービス、産業廃棄物処理代行サービス、リサイクルといった方法でIT機器を処分します。手間をかけず破棄でき、また不要な機器でオフィスのスペースを無駄にすることもありません。

 

LCMサービスの比較のポイント

自社に適したサービスは、以下のポイントで比較します。

キッティングの対応範囲

サービスによって対応範囲が異なるため、IT機器の導入後にどこまでニーズに沿った設定を行なってくれるかをチェックしておきましょう。

たとえば、社内PCがWindowsで統一されている場合は、Microsoft Updateを通じてリリースされる更新プログラムの配布を完全に管理できるWindows Server Update Services(WSUS)の設計・構築に対応した「PC-LCMサポート」のようなサービスがおすすめ。また、「LCMサービス(富士通株式会社)」のように、Active Directoryと連携してSSO認証を実現するサービスも。

中には、「PC-LCMフルアウトソース」の「ゼロタッチキッティング」のように、独自のサービスを提供しているケースも。IT担当者があらかじめクラウド上で各デバイスの設定を行っておけば、端末をインターネットに接続するだけで、自動的に設定情報が付与されるという仕組みです。

また、「LCM(エヌ・ティ・ティ・コム チェオ株式会社)」のように、ドメイン設定やネットワーク接続、結線、設置といったオンサイト作業に対応したサービスも。高いITリテラシーを持ったスタッフが全国各地で対応してくれるため、遠方の支社でのオンサイト作業も安心して任せられます。

ヘルプデスクの対応範囲

IT機器の運用の支えとなる、ヘルプデスクのサポート範囲も確認しましょう。故障時やトラブル時の対応を中心としたサービスや、利用者向けの教育カリキュラムまで提供してくれるもの、保守や運用を含む広い範囲をカバーして企業の負担を軽減するものなど、サービスによってサポート範囲は様々です。

たとえば「PC-LCMサポート」の株式会社ロココでは、ヘルプデスク専門のサービスを提供。マイクロソフト社のサーバーシステムやオフィスツールに精通しているほか、業務システム、アプリケーションに関する知識も幅広く有しており、様々な質問に対応してくれます。

また、「PC-LCMフルアウトソース」のように、FAQやマニュアルなどを作成して問い合わせを減らす取り組みを行なっているサービスも。トラブル時のサポートだけでなく、経験豊富なエンジニアが履歴・ナレッジをもとに改善を実施します。蓄積された履歴・ナレッジを活用し、ユーザー向けおよびヘルプデスクメンバー向けFAQ、マニュアルなどの作成も可能です。

同様に、「社内ヘルプデスク・LCMサービス(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)」では、ユーザー向けFAQの作成やチャットボット運用に対応。いずれも、問合せ対応をアウトソーシング化することで、IT担当者がコア業務に集中できるようになるサービスです。

資産管理業務の対応範囲

多くのサービスでは、貸出機器の管理や棚卸を請け負っています。そこで、更に資産管理業務を効率化するプラスアルファのサービスがあるかを吟味しましょう。

たとえば「LCM(エヌ・ティ・ティ・コム チェオ株式会社)」なら、資産管理システムに機器情報、資産管理番号などの情報登録を行う「資産登録」や、機器保管、入出庫管理、棚卸代行を行う「機器の保管」に対応。資産管理の効率化が期待できます。

同様に「ライフサイクルマネジメント運用サービス(Dynabook株式会社)」でも、資産管理システムとの連携が可能です。資産管理システムとLCM運用ポータルをシームレスに連携できるため、企業が保有するすべてのPC情報を統合管理し、PC運用にかかる業務負担を軽減できるでしょう。

データ消去の方法

使用済みの機器を廃棄する際、データの消去方法を自社のセキュリティ・ポリシーで定めている場合は、対応の可否を確認します。

たとえば「PC-LCMフルアウトソース」では、従業員・部外者による持ち出し防止対策を徹底したうえ、セキュアな環境でデータ消去作業を行います。上書き消去、物理破壊、磁気証拠などに対応しているほか、データ消去証明書の発行も可能。リース返却前に、オンサイトでデータ消去を行いたいといった要望にも対応しています。

 

おすすめのLCMサービス

ここからは、おすすめのLCMサービスを8つご紹介します。

PC-LCMフルアウトソース(株式会社パシフィックネット)

PC-LCMフルアウトソース公式Webサイト

(出所:PC-LCMフルアウトソース公式Webサイト)

機器の導入から処理までをワンストップで請け負うとともに、企業のIT戦略をサポートするLCM代行サービス。要望に合わせてサービス内容をカスタマイズできる柔軟性が特徴で、企業ごとに異なるアカウントの登録削除や、特定の業務に必要な機能のカスタマイズなどにも対応している。
導入時には設定要件や保有台数を考慮した、最適な方法でキッティングを実施。箱から機器を取り出して設定するといった作業が不要になる「ゼロタッチキッティング」を導入すれば、大幅な工数・コスト削減が期待できる。

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PC-LCMサポート(株式会社ロココ)

PC-LCMサポート公式Webサイト

(出所:PC-LCMサポート公式Webサイト)

製造業、サービス業、学校法人など多様な業種において培った運用ノウハウで、幅広い規模のLCM に対応するサービス。大規模な一斉作業の実績も豊富で、事業統合やセキュリティ強化に伴う5,000台以上の設定変更も安心して任せられる。
LCMの代行に加えて、運用開始後は運用の定着を見据えて企画提案や、PDCAサイクルによる業務改善といったサポートまで行なう。経験豊富な技術者が最適なプランを選択し、伴走してくれるので安心だ。また、専任のスタッフが対応するヘルプデスクでは、利用者向け教育を企画・実施。実務に密着したオリジナルの教育カリキュラムが用意されている。

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社内ヘルプデスク・LCMサービス(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)

社内ヘルプデスク・LCMサービス公式Webサイト

(出所:社内ヘルプデスク・LCMサービス公式Webサイト)

情報システム部門における、あらゆる日常運用業務を代行するアウトソーシングサービス。社内ユーザーからの各種問い合わせ・申請対応、ベンダー対応、キッティング、機材調達、ハード/ソフト資産管理、アカウント管理など、幅広く対応している。
また、ユーザーからの各種問い合わせへの対応や、FAQ作成などを行う「ヘルプデスク・サポートデスクサービス」や、IT資産の各種受付から、手配、管理、棚卸まで行う「IT資産管理(LCM)、アカウント管理サービス」といった日常運用業務の支援も充実。定期運用報告、改善提案など、よりよい運営を実現するための「報告・改善・提案」サービスを提供している。

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LCMサービス(富士通株式会社)

LCMサービス公式Webサイト

(出所:LCMサービス公式Webサイト)

システムのライフサイクルを見据えた各種サービスメニューを提供するLCMサービス。企画・導入から運用、撤去までのあらゆるフェーズの課題をサポートする総合力と、ベンダーならではのプロダクト開発部門との連携で、業務改革を促進する。
ITインフラのライフサイクル全フェーズをワンストップで提供する「ライフサイクルトータルサポートメニュー」と、企画・導入・運用・撤去の各フェーズで必要なメニューだけを選択する「フェーズ別メニュー」から、企業の実情に即したメニューを選択できる。経験豊富なプロフェッショナルによるサポートが受けられるのも魅力のひとつ。

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LCM運用サービス(Dynabook株式会社)

LCM運用サービス公式Webサイト

(出所:LCM運用サービス公式Webサイト)

PC運用にかかる業務負担の軽減や、業務PCの最適運用の実現に向けた支援サービス。ポータルサイト上で各種作業の依頼ができ、状況をいつでも確認できる「LCM運用ポータル」と、PCメーカーの強みを活かして最適なPC運用を提案する「PC運用コンサル」を提供している。LCM運用ポータルでは、依頼したPCの作業ステータスを可視化することで、運用工数の効率化と手間削減を実現。また、IT資産管理システムとの連携に対応しているので、保有するすべてのPC情報の統合管理が可能に。
キッティング・LCMサービス、ヘルプデスク業務のほか、全国を対象としたフィールドサポートにも対応。29拠点でオンサイト設置や修理、障害調査を行っている。

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LCMサービス(テクバン株式会社)

LCMサービス公式Webサイト

(出所:LCMサービス公式Webサイト)

分析力と提案力に強みを持つLCMサービス。運用ルール・資産管理計画をヒアリングしたうえで問題点を分析し、それらをもとに機器の選定、PC端末の設計、最適な管理・運用方法の提案を行なう。各PC端末の起動時間のログを取ることで、サービス残業などの不正労働を防止し、労務環境を見直すこともできる。労務管理のほか、IT資産管理、ソフトウェア管理、10~1,000台規模までのPC端末を個別設定できるキッティングなどにも対応。
また、セキュリティ対策も充実しており、ウイルス対策やリモートワイプ、データ暗号化によるデータ保護などが可能に。定義ファイルを使わず既知、未知のマルウェアに対する高い防御を提供するクラウド型エンドポイントセキュリティも備える。SSD、HDD内のデータを消去した後はデータ消去証明書が、端末廃棄を行った場合はマニフェストが発行される。

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端末ライフサイクルマネジメントサービス(株式会社日立システムズ)

端末ライフサイクルマネジメントサービス公式Webサイト

(出所:端末ライフサイクルマネジメントサービス公式Webサイト)

日立システムの経験とノウハウを活かし、大量のIT資産をライフサイクルに合わせて管理するLCMサービス。テレワーク中にIT機器が故障した場合、自宅などの指定場所への機器配送・回収ができるなど、ニューノーマルな環境での端末利用・運用に対応しているのが特徴だ。また、最新のOSバージョンに対応するためのマスターイメージ作成の技術支援や、機種変更・更新プログラムに伴うマスター再作成などもサポートしている。
これまでの運用実績を活かした端末LCM基盤を保有しているため、運用業務の集約化が可能。初期投資の抑制と運用コストを低減に役立つ。

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LCM(エヌ・ティ・ティ・コム チェオ株式会社)

LCM公式Webサイト

(出所:LCM公式Webサイト)

信頼性の高いNTTドコモグループ企業が運営するLCMサービス。保管+作業+コンタクトセンター機能を備えた「LCMセンター」を設置することで、IT機器の運用管理業務に関わるエスカレーションのプロセスを削減。各業務の個別手配や、依頼会社間の調整といった手間を省き、業務の効率化を実現する。
接続確認などのオンサイト作業や、従業員向けの導入研修、ヘルプデスクなどを組み合わせたトータルサポートの提案などにも対応。更に、ゼロトラスト・セキュリティをはじめとした、NTTの最先端セキュア技術を取り入れたLCM運用も可能だ。

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LCMサービス(日本システムケア株式会社)

LCMサービス公式Webサイト

(出所:LCMサービス公式Webサイト)

中古のパソコンを再整備してレンタルし、価格を抑えながら長期保証を提供するLCMサービス。契約期間は最短1年から。契約期間中はずっと保証が続く。
先出センドバック保守のため万が一故障が発生しても、障害の切り分けなしで最短翌日に代替品が到着。リユースPCに対して徹底したデータ消去体制を整備しており、Blancco社の「Drive Eraser」を使用し、自社センターにて作業を実施している。データ消去証明書も無料で発行する。エンドユーザーからの問い合わせに対しても同社サポートデスクが直接対応し、電話・メール1本で端末の交換が可能。不要になったIT機器の一括買取にも対応している。

  • 料金:月額1,250円~(レンタルの場合)※初期費用は要問い合わせ

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おすすめのLCMサービス(特定業務に強み)

最後に、「PCレンタル」と「Mac運用」に特化した、特定業務に強みを持つLCMサービスを2つご紹介します。

PC-LCMサービス(株式会社SSマーケット)

PC-LCMサービス公式Webサイト

(出所:PC-LCMサービス公式Webサイト)

オフィス用PCのの調達から構築、保守、撤去までに特化した、PC-LCMサービス。1〜1,000台以上のPC調達に対応している。ヘルプデスクサポートのほか、PCの不具合発生時に先出しするセンドバック保守サービスを用意。要望や課題に対して最適な機器選定の提案と、コストを抑えた運用が期待できる。
リースではなくレンタルのため、審査不要で短期間での導入が可能。数カ月の短期プロジェクトから数年にわたる利用まで、レンタル期間を柔軟に設定できるため、PCに関するコスト削減・負担軽減に役立つ。

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UTORITO(株式会社Too)

UTORITO公式Webサイト

(出所:UTORITO公式Webサイト)

MacBookに特化したLCMサービス。Appleが提供するリースサービス「Apple Financial Services」を通して、導入コストを抑えながら最新のMacBookを導入・利用できる。
各種設定やソフトのインストールなどのキッティングから配送まで、Mac利用に関するすべての業務を代行。1回の連絡で、故障受付から代替機の手配、再キッティングを行う独自の修理保証サービスを用意している。

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まとめ

LCMサービスの概要やサービス内容、比較のポイントとともに、おすすめのツールを紹介しました。いずれのサービスも、導入から廃棄までの管理業務をワンストップで代行。そのうえでどのような機能、またはサービスの提供範囲を求めるのかを検討することで、自社の実情に即したサービスが選べます。

経営革新と業務改革が必要とされる今、情報システム部門に課せられるDX推進や新システム立ち上げなどのミッションは、日々増え続けています。煩雑なITインフラの整備をプロに一任して本来の業務に専念することで、社内全体の生産性が上がるはずです。

本記事でご紹介した比較ポイントなどを参考に、自社に最適なLCMサービスの導入を検討してみてください。

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