最終更新日:2023-05-02
見込み客や顧客との関係性を改善・強化して、受注率アップにつなげたいとお考えの方へ。セールスエンゲージメントツールの特徴や機能、導入メリットを解説。自社にあったタイプや選び方とともに、おすすめのサービスもご紹介します。
セールスエンゲージメントツールとは、顧客とのやり取りや情報を一元管理することで営業の効率化や受注率アップにつなげるためのツールです。SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)などから得た情報を集約・分析して、顧客理解を深め、関係性を強化することに重点が置かれています。
データ活用により、顧客へのアクションを最適化できることから、インサイドセールスを中心に、フィールドセールス、カスタマーサクセスなど幅広いシーンで利用されています。
セールスエンゲージメントとは、営業活動におけるコミュニケーションを通じて、顧客と営業との深い関係を築くための活動を指します。
一方、セールスイネーブルメントとは、営業部門の担当者が効率良く働けるように最適化するための活動です。営業部門に必要な情報やツールを提供して、一人ひとりの営業力アップにつなげることを目的としています。
セールスエンゲージメントが、顧客との関係性を深めることを目的とした「社外に向けた活動」であることに対して、セールスイネーブルメントは、営業部門の組織力強化・人材育成をするための「社内に向けた活動」となります。
しかし、どちらも受注率や売上を向上させるという目的は同じです。顧客情報を有効に活用していくことで、営業組織が強化され、相乗効果を発揮するでしょう。ツールの中には、両者の側面を持つものも多くあります。
セールスイネーブルメントツールについての詳細は「セールスイネーブルメントツール比較14選。目的別の選び方」をご覧ください。
セールスエンゲージメントツールをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
セールスエンゲージメントツールには、営業活動を支援する、豊富な機能が搭載されています。どんなことができるのか、一つずつ詳しく見ていきましょう。
SFA、CRM、MAツール、SNS、アクセス解析など、ほかのシステムの情報を一元化できる機能です。
たとえば「Magic Moment Playbook」は、SalesforceやHubSpotなどのSFA/CRMをはじめ、Web会議ツールやMAツールなどと連携可能。多岐に渡るツールとの連携で、営業活動の精度を高められます。
顧客情報や進捗などの入力を自動化し、営業担当者の業務を効率化できます。「Outreach」には、登録した顧客への架電履歴や、Gmailで送受信したメール履歴が、データとして自動で反映される機能があります。ログインをしなくても自動で蓄積されるため、データを入力する手間がありません。
顧客情報や売上などの情報を統合して、加工・分析しやすくするための機能。複数ツールにまたがって蓄積された膨大なデータの集約・集計もリアルタイムで簡単に行えるようになります。「Braze」では、SDKやAPI 、CSVファイルなどからデータを取り込んで、スムーズにデータを統合できます。
ダッシュボードを通じてリアルタイムで営業部門の状況を把握できる機能。グラフで現在の状況を目視しやすくするほか、フィルタリング機能で特定の条件で絞り込んで可視化することもできます。
定期的に発生する顧客へのメール送付や、営業担当者へのタスク割り当てを自動化し、手間やタスクのヌケモレを削減できます。「Zendesk」のオートパイロット機能は、顧客へのフォローアップメールや、ステップメールをいつ送信するのか細かく設定した上で自動送信することが可能です。
トップセールスの手法や戦略を分析して、営業部門で共有・仕組み化する機能です。「PLAYBOOK」には、聞くべき情報や項目を変えられる機能があり、ターゲットに応じたシナリオを作成できます。トップセールスの知見を組み込むことで、組織全体で効果的な営業活動を行えます。
SlackやGmailなどの外部ツールへ通知できる機能です。タスクを追加したときの通知や顧客からの返信など、重要な情報を共有し、最適なタイミングでのアクションを促進します。
セールスエンゲージメントツールの上記のような多彩な機能を活用することで、以下のようなメリットが期待できます。
セールスエンゲージメントツールの最大の特長は、各種ツールで蓄積したデータの統合にあります。CRM、SFA、スプレッドシートなど様々なシステムを跨いで管理していた顧客情報を一元化することで、分析のための情報収集や加工を自動化・効率化。すぐに施策に落とし込んで実行できるようになります。
また、データ加工のスキルがなくても、誰でも簡単にフィルタリングしたりカスタマイズしたりして必要なデータを用意できるようになるため、業務の属人化解消とともに、スピーディーに仮説検証を行えるようになります。
顧客の行動や状態に応じて、メール送信やタスク設定が自動化されるため、適切なタイミングでの顧客接点を増やせるように。フォローや提案などのコミュニケーション機会が増えることで、信頼関係の強化につなげられます。
タッチポイントの増加に伴い、サービスに対するフィードバックも促進されることもメリット。取得データが増えれば、施策のブラッシュアップにも役立つでしょう。
成約率が高い営業担当者の顧客へのアクションやコミュニケーション履歴を営業部門に共有。効果的なアプローチ方法や営業のタイミングを把握しやすくなります。更にデータ分析機能によって、成功した要因を明確化し、システムに実装することで成功パターンの再現性を高められるようになります。
営業の成功パターンが浸透することで、組織全体のサービスの質が向上するため、結果として顧客満足度や成約率の向上につながります。
セールスエンゲージメントツールは、機能の強みや組織規模によって主に3つのタイプに分けられます。それぞれのタイプの特徴と、適した分野、選び方について詳しく見ていきましょう。
タスク設定やメール送信の自動化など営業のアクションを効率化して、活動量を高めたい場合に向くタイプです。案件・行動管理機能が充実している点が特長で、属人化を防いで、担当者が代わったときの引き継ぎも速やかに行えます。
たとえば、「Magic Moment Playbook」であれば、リマインドやフォロー連絡の自動化で日々の煩雑な業務の手間を減らせます。営業活動の自動提案機能を使えば、経験が浅くても迷わずアプローチができるでしょう。「Mazrica Sales」は、名刺管理ツール、スケジュール管理ツールなどと連携が可能です。Senses Insight機能では、AIを活用して案件の受注確度の予測や次のアクションの提案ができます。
ほかにも、「Zendesk」は、オートパイロット機能を利用してメッセージの追加や過去の見込み顧客に再アプローチすることができます。カスタマイズ可能なメールテンプレートやタッチポイント別のスケジュール設定など、顧客一人ひとりに合わせた営業が可能です。
分析データを基に、メッセージの配信や実際のアプリやサイトなどのサービスに機能を組み込めるタイプのツールです。カスタマージャーニーの構築やABテストにも対応し、施策の実行支援機能を搭載しているのが特長です。
たとえば、「Braze」は、「コンテンツカード」や「Liquid(リキッド)」という機能を活用して、アプリ内でバナーの出し分けが可能になります。顧客に合わせたターゲティングができるため、効果的な営業ができます。
海外での導入実績が豊富なセールスエンゲージメントツールには、「Outreach」があります。世界中で5,500社以上、ZoomやDocuSignといった有名企業にも採用されているサービスで、顧客と自社のデータを取得して、収益プロセスに基づいた施策実行と効果検証をサポートしています。
もう一つの例として、「Sprinklr」があります。ソーシャルメディアを活用した顧客関係の強化が特長で、一つのプラットフォームで30種類以上のチャネルでの顧客とのやり取りのデータを集約。AIを活用して顧客との会話を営業活動につなげる仕組みを提供しています。「Sprinklr」は日本語に対応しており、国内では大手自動車メーカーなどでの導入事例があります。
営業活動の支援に強みを持つタイプのセールスエンゲージメントツールを紹介します。
(出所:Magic Moment Playbook公式Webサイト)
営業のオペレーション支援に強みを持つツール。「メールなどのお礼・フォロー」「確度の高い案件の提案」「ボトルネックの把握」などを自動化することが可能。トップセールスの型を「プレイブックコア」に蓄積することで、成功パターンの再現性を高め、営業の質を底上げする。チェック項目を選定し、必要な情報のみをワンクリックするだけで入力が完了するため、営業担当者の負担を最小限に抑えられる点も魅力。
SalesforceなどのSFA/CRMをはじめ、メール・カレンダー、オンライン・電話ツールなど連携可能ツールも多岐に渡る。
(出所:Mazrica Sales公式Webサイト)
SFA/CRMとして多数の機能を備えたセールスエンゲージメントツール。MAツールや名刺管理ツール、スケジュール管理ツールなど、多くの営業ツールと連携が可能で、情報を一元化して分析・共有し、簡単に活用できる。
ほかにも、「Senses Insight」機能を利用することで、AIが受注確度の予測やネクストアクションの推奨を行うため、無駄のない営業行動が可能だ。更に案件ボードで最終アクション日からの経過日数に応じて色分けが自動で行われ、停滞案件の特定や優先的なアプローチが必要な案件を示唆。取りこぼしが起きにくいのも特徴。
(出所:Zendesk for Sales公式Webサイト)
オートパイロット機能を用いてメールシーケンスやタスクを自動化できるセールスエンゲージメントツール。パーソナライズされたデータを利用することで、顧客一人ひとりに対して最適でタイムリーなコミュニケーションが提供できる。
また、カスタマイズ可能なメールテンプレート、タッチポイント別のスケジュール設定、スマートリスト機能を活用し、メッセージ送信を自動化。営業担当者は顧客とのコミュニケーションに注力できる。更に過去の見込み顧客に対してリードや取引先の情報を更新し、中断したポイントからの再アプローチが行えるため、プロセスの合理化が図れる。
(出所:BALES CLOUD公式Webサイト)
誰でも使いやすいシンプルなUIが特徴のセールスエンゲージメントツール。ユーザーの操作習得やツール導入にかかる費用や期間が削減でき、導入から1カ月以内に本格的な運用開始が可能。
メール管理が簡単で、顧客ごとに個別に送信したメールの開封、URLクリックなどが自動で記録され、行動データから次のアプローチ方法を検討できる。更に、セミナーやキャンペーンなどの一括メール配信もでき、営業行動の効率化につながる。
顧客行動の改善に強みを持つセールスエンゲージメントツールを紹介します。
(出所:Braze公式Webサイト)
BtoC企業向けのカスタマーエンゲージメントプラットフォーム。プッシュ通知やアプリ内メッセージ、メール、LINEなどモバイルを中心とした複数の顧客接点で、パーソナライズされたメッセージを配信できる。エンタープライズ企業向けの大量配信でも遅延なく配信できるのが特徴。データと分析面では、リアルタイムのデータを活用し、顧客ごとに最適な対応ができる。「コンテンツカード」や「Liquid」機能を活用することで、アプリ内でバナーの出し分けなども行える。
また、メッセージ作成や、頻度・チャネルなどのテストをドラッグ&ドロップ操作で行える「Brazeキャンバスフロー」というカスタマージャーニーツールを搭載。一貫性・応答性のあるパーソナライズされた顧客体験を提供する。
海外での導入実績が豊富なセールスエンゲージメントツールを紹介します。豊富な機能と大規模なセールスに対応した多彩な機能がありますが、いずれも英語にのみ対応、もしくは日本語に対応しているがローカライズが完全ではないという点に注意が必要です。
(出所:Outreach公式Webサイト)
顧客と自社のデータを取得し、収益プロセスに基づく施策実行と効果検証で、組織全体の生産性を向上させるセールスエンゲージメントツール。すべてのアプローチを一元管理することで、現在どの企業にどのようなアプローチを行っているかを一目で把握できる。営業担当や時間帯・曜日、テンプレートごとに分析が可能。データ分析に基づいた効果的なアプローチやメールのタイミングなど、今後の戦略を明確化できるのが特徴。
世界各国で多くの有名企業が導入しており、効果が評価されている。注意点として、公式サイトやツールは英語のみで、日本語対応はしていない。
(出所:Sprinklr公式Webサイト)
AIを活用した顧客体験の統合管理プラットフォーム。ユーザーに適したトーンやテーマを予測し、パーソナライズされたキャプションを提案してエンゲージメントを向上させる。また、リアルタイムで試客・顧客・競合他社のインサイトを収集し、分析を実行できるため、製品の認知度やユーザー満足度を素早く把握し、オンタイムで施策を打ち出せる。
更にブランドの評判を保護するため、コンプライアンスの枠組みを定め、不適切なマーケティングのリスクを排除する機能も。日本国内では「Honda」などの大手企業での導入事例がある。
様々なツールを導入しているものの、データの集計や分析に時間がかかってしまうことも多いのではないでしょうか。顧客とのエンゲージメントチャンスが可視化されない、有効なアプローチが行えていないという状況を改善するには、セールスエンゲージメントツールが有効です。
セールスエンゲージメントツールを導入すれば、データを一元化できるため、メールを送るタイミングや、見込み客への再アプローチのタイミングなどが明確になります。また、AIをはじめとした自動化ツールが搭載されており、顧客とのコミュニケーションに集中できるのもメリットといえるでしょう。
セールスエンゲージメントツールには、以下の3つの種類があります。自社に必要な機能が重視されたツールを選ぶとよいでしょう。
セールスエンゲージメントツールを活用し、データに基づいた営業行動を実現することで、収益プロセスが向上し、より良い顧客エンゲージメントにつなげることができるでしょう。
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株式会社マツリカ
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