最終更新日:2024-07-24
物流センターや倉庫におけるバースの混雑を解消したい方へ。バース予約管理システムの導入により、バースの混雑解消や人員体制の最適化が期待できます。具体的な利用方法やメリット、比較ポイントなどをおすすめサービスを交えながら紹介します。
バース予約管理システムとは、トラックドライバーや運送会社が事前にバースでの入荷時間を予約することによって、バースの混雑を緩和・解消できるシステムのことです。バース管理システム、バース予約システムなどとも呼ばれます。
バース利用では、トラックの荷待ち時間短縮が課題にあげられます。
従来、バース利用時には、事前に電話・FAXで予約後、当日の書類提出が必要でした。一度荷待ちが発生するとトラックは待機せざるを得ず、ドライバーは長時間労働を強いられることに。運送会社の配送効率も低下し、物流センターや倉庫の業務も滞ってしまいます。
折しも、政府は現在「ホワイト物流」推進運動を実施しており、2024年4月1日以降は、自動車運転業務において年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されるなど、トラック輸送の生産性向上や物流の効率化が強く求められています。
バース予約管理システムを利用すれば、スマホやタブレット端末を活用することでスムーズなバース予約・受付が可能に。また、物流センターや倉庫はドライバーの予約状況や位置情報を逐次確認できるため、入出荷の準備を効率化できます。更に蓄積されたデータを分析することで、人員体制や配送計画を見直し、改善施策のPDCAを素早く回すことも容易です。
今回はバース予約管理システムについて、具体的な利用方法やメリット、比較ポイントなどをわかりやすく紹介していきます。
バース予約管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
システムによって異なりますが、バース予約管理システムには主に次のような機能が搭載されています。
| バース予約・受付 | バース予約を受け付ける機能。ドライバーが希望時間を予約申請する方法のほかにも、倉庫側が予約し、ドライバーに通知する方法など、運用に応じて複数の予約パターンに対応する場合も。 |
|---|---|
| バース割り当て | 予約を受け、空いているバースに自動で割り当てる機能。 |
| 予約状況確認 | 予約一覧や荷卸しの進捗などをリアルタイムで確認できる機能。遅延しているバースの予約変更もできる。 |
| 動態管理（リアルタイムモニタリング） | 地図上でトラックの位置情報や到着予測時間がわかる機能。 |
| ドライバー受付 | 車両から降りることなく、ドライバーのスマホなどから受け付けできる機能。 |
| ドライバー通知 | ドライバーへのバースへの誘導案内をSMSやLINE、専用アプリなどで通知する機能。 |
| 複数箇所積み降ろし | 複数拠点で作業がある場合も、受付が一回で完了する機能。 |
| データ分析 | 待機時間や作業時間などを自動で集計し、グラフ化する機能。データの把握・分析が可能。 |
| システム連携 | WMS（倉庫管理システム）やTMS（輸配送管理システム）などとAPI連携できる機能。 |
こちらでは、上記のような機能を活用して、実際にどのようにバース予約管理システムを利用するのかについて紹介します。バースの予約・受付や当日の作業は、以下のような流れで行われます。
具体的なバース予約管理システムのメリットは、大きく分けて以下の4つが挙げられます。
バース予約管理システム導入により、従来のバース利用において課題だった荷待ち時間を削減でき、それによりドライバーの待機時間を短縮可能です。
また、システム上から順番を自動通知したり、指定バースへの誘導を自動化したりすることで、人件費などのコストも抑えられます。更に待機トラックの列がなくなれば、周辺の道路事情への悪影響も防げます。
バース予約管理システムを利用することで、受け入れ側の倉庫・物流センターはトラックの来場時間を把握・調整できるようになり、事前に効率的な作業計画を立て、入出荷の作業時間を短縮できます。
また、予約状況は倉庫内のモニターやタブレットで確認・共有可能。事務所や倉庫内などの複数の場所で同時にチェックできるため、進捗管理が容易となり、スムーズな入出荷作業に役立ちます。
バース予約管理システムを導入すると、バース管理に加えて、周辺業務も効率化できます。
たとえば、あらかじめ積載物の内容や積載量を把握できるため、余裕をもって倉庫管理業務も行えるように。そのほか、自社の配車管理システムを連動させることで、データの手入力を省いたり、トラック誘導を自動化したりもできます。
バース予約管理システムを利用することで、企業として「ホワイト物流」としてイメージアップが期待できます。
たとえば、倉庫や物流センターの業務が効率化されることで従業員の長時間労働の防止・作業負担の軽減、ひいては定着率改善や採用力の強化につながります。また、バースの混雑解消により、ドライバーの待機時間も削減。更に、トラック待機が減少することによるCO2削減など、コンプライアンス遵守もアピール可能です。
バース予約管理システムを選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
荷待ちが発生した際、ドライバーを呼び出せる機能などがあれば、バースの作業員が呼び出しのために電話をかけたり、歩いてトラックを誘導したりする手間がなくなります。
たとえば「MOVO Berth」は、拠点の事務所や庫内など、どこにいてもSMSで車両の呼び出しが可能。スマホだけでなくフィーチャーフォンのドライバーにも対応します。「ハコベル トラック簿」は、ドライバーのSMSやLINE、専用アプリへ呼び出し通知を送信できます。
ドライバー呼び出し機能を有効活用することで、遅延時にも入場前にドライバーと直接コミュニケーションが取れるため、車両混雑の回避にもつながります。
ドライバーの動態管理ができれば、トラック到着予想時刻に合わせて作業計画を立てたり変更したりと、柔軟なバース管理を行えます。
たとえば、「TruckBerth」は、ドライバーのスマホからGPS情報を取得可能。遅れそうな場合はアラート表示したり、到着時刻の予想に合わせて予約時刻や使用バースを変更したりできます。「MOVO Berth」は、車両の到着状況や入場後の作業状況をシステム上で把握できます。予約時に登録した荷物や作業情報をもとに、実態に合わせたバース計画の立案ができるので、動態管理の確実性を高められます。
「トラックが今どこにいるか」がわかることで、バースでの柔軟な対応が実現し、混雑解消や作業員の負担軽減につながります。製造工場で看板方式などを採用し、タイミング良く納品したい場合におすすめです。
倉庫によっては、敷地内に複数の拠点があることで、ドライバーが都度受付をする手間が生じ、作業効率が低下することがあります。その場合は、複数箇所での積み降ろしに対応したバース予約管理システムを利用すれば、都度受付を行う必要がなく、一度の受付で複数箇所での作業がスムーズにできます。
また、システムによっては拠点ごとに作業進捗をカードの色で判別できるため、タスク管理も容易になります。
（出所：MOVO Berth公式Webサイト）
荷待ち・荷役時間の削減や物流現場の生産性向上を実現する、バース予約受付システム。国内トラックドライバーの3人に2人が使用経験を持つため、スムーズな導入が期待できるのがメリット。
倉庫側は予約時に収集した入出荷情報を取得することで当日の伝票突合や検品にかかる時間を短縮。当日はスマホやタブレット、PCなどの複数の端末で、バースの作業状況やトラックの到着状況を確認できる。
管理画面で事前にトラックの入場時間を想定した作業計画を立てることでスムーズな業務遂行を実現。更に、過去の作業時間や実績を日次/月次で取得し、データを可視化することで業務改善のための施策立案が容易に。
（出所：ハコベル トラック簿公式Webサイト）
20万人以上ものドライバーの利用実績を誇る、トラック受付予約サービス。当日、着車したドライバーは車に乗ったまま、車内でスマホやタブレットなどから受付可能。更に、SMS/LINE/専用アプリの呼び出し通知機能を備え、順番が回ってきた際もドライバーへの電話連絡や歩いてのトラック誘導が不要に。
そのほか、「複数箇所積み降ろし機能」により、複数拠点で作業がある場合も受付は1回で完了。作業の進捗も見える化されることで、複数拠点全体の管理者による適切な差配が可能になり、待機の少ない効率的なセンター運営が実現する。
データ蓄積・分析により、バース管理の改善施策のPDCAを素早く回せるのもメリット。
（出所：LogiPull公式Webサイト）
物流業界向けシステムにおいて20年以上の開発実績を持つ同社による、バース予約システム。受付から誘導まで一連作業の省人化/自動化をサポートすることで作業効率向上を後押しする。
当日、ドライバーがタブレットで受付すると、来場目的に応じた入場ルート案内を表示。待機する場合はバースが空いた際に自動音声通話で誘導するため、受付業務を省人化できる。また、事前に積み込み・積み降ろし情報を把握できるため、トラックの来場時間に合わせて人員体制を整えられるのもメリット。更にGPS情報を取得することで到着予測時間や遅延警告などの機能も利用可能。
企業ごとのニーズに合った機能だけを組み合わせて利用できるのはもちろん、カスタマイズの対応もできる。
（出所：R-Teams公式Webサイト）
トラックの待ち時間を大幅に削減できる、バース入退管理システム。バースへの接車・離車をIPカメラやセンサー画像のAI解析によって自動検知することで利用状況を把握でき、招き灯や音声放送などがなくても、SMS や音声通知で直接ドライバーへ接車案内が可能。また、場外チェックインと組み合わせる事で、限られた場内環境を最大限活かすこともできる。
クラウドサービスのため、場所の制約を受けることなく複数拠点の監視にも対応。データの見える化により、スムーズに継続的な業務改善ができるように。
システム内の各機能はパーツ化されており、必要な機能をピックアップすることで現場の運用に即したシステムを短期間で構築できるのもメリット。
（出所：TruckBerth公式Webサイト）
自社に適した予約形式を選択できる、バース積降予約プラットフォーム。ドライバーがアプリでバース予約を入れ、倉庫側が確認・承認。ドライバーは確定した内容に従って配送するだけの「ドライバー予約スタイル」、トラックの荷量・荷姿などの情報から倉庫側が予約スケジュールを組んでいく「倉庫予約スタイル」、そのほか、グループ企業内や業界内でのクローズドな環境での利用など、要望に応じて予約方法や利用方法を柔軟にカスタマイズできるのがメリット。
面倒な導入準備や専用機器は不要で、発行されたIDで予約管理画面にログインするだけ。ドライバーの手持ちのスマホ（Android6.0以上対応、iPhone申請中）で、すぐに運用が開始できる。
（出所：Li-SO公式Webサイト）
現場の実情を熟知した物流のプロによって開発された、「物流センター」と「運送会社」双方の使いやすさにこだわったバース予約システム。多彩な機能や豊富な設定項目により、物流センターに存在する個別の入荷ルールや運用方法に対応。現状の運用にマッチしたバース管理を実現する。
倉庫側はバースの作業内容に合わせてクリックしていくだけで、面倒な操作は不要。予約側はいつも使用している予約パターンや車両情報をテンプレート化できるので、毎日の予約の負担が軽減される。
充実の機能ながらも、見やすくシンプルな画面でスムーズな運用・管理を実現している。
（出所：TruckCALL公式Webサイト）
利用ドライバー数23,000人突破。LINE/電話/SMSの活用により、バースの混雑解消や荷待ち時間短縮ができるバース予約システム。
プリンターがあれば、機材やインストールなどの準備は必要なし。ドライバー側は入出庫受付した際に発行される整理券のQRコードを読み込み後、LINEなどに呼び出し通知が届くまで待機。倉庫側のドライバーの呼び出しは、「呼出」ボタンをタップするだけで完了する。トラックの待機時間も閲覧できるため、ドライバーの荷待ち時間を考慮したバース管理を行えるのもポイント。大型モニターでの案内にも対応しており、待機時間のストレスが大幅に軽減される。
（出所：Airウェイト公式Webサイト）
飲食店、病院・調剤薬局、ホテル・宿泊施設、倉庫・運送業など、多様な業種の受付業務に対応する予約受付システム。
バース予約に関してもiPadなどの既存端末を利用してトラックの順番待ちを効率的に管理可能。ドライバー側は、倉庫で受付後の待機中にスマホや待合所の外部モニターから自分の順番や待ち時間などを確認できる。倉庫側は、ボタン一つで呼出や案内、もしくは自動で呼び出しできるため、バースの省人化につながる。
iPadとプリンターさえあれば、初期費用無料で使い始められる手軽さもメリット。
バース予約管理システムとは、オンラインであらかじめバースの予約・受付を行い、バースの利用を管理するシステムのことです。
バース予約管理システムの導入により、バースの混雑解消や作業効率アップだけでなく、周辺業務の効率化、ホワイト物流の推進といった様々なメリットが得られます。
自社の課題を洗い出し、理想の姿を明確にしたうえで、その実現のためにうまく活用できそうなシステムを選ぶことが重要です。
システムの比較検討段階では、以下のポイントを確認しておきましょう。
（1） ドライバー呼び出し機能があるか（通知手段は何か）
（2） トラックの動態管理（位置情報取得）まで行えるか
（3） 複数箇所での積み下ろしに対応できるか
加えて、他システムとの連携やカスタマイズの可否といったシステムの拡張性や導入後のサポート体制なども、あわせて確認するといいでしょう。
バース予約管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
株式会社Hacobu
国内シェアNo.1の実績を持つトラック予約受付サービス。入場予約・受付のオンライン完結や入出荷業務の作業計画を事前に策定できる。荷待ち時間の削減や、センター内で...
記事をシェア
＜重要なお知らせ＞ サイトリニューアルに伴い、初回ログインにはパスワードの再設定が必要です。
アスピックご利用のメールアドレスを入力ください。
パスワード再発行手続きのメールをお送りします。
パスワード再設定依頼の自動メールを送信しました。
メール文のURLより、パスワード再登録のお手続きをお願いします。
ご入力いただいたメールアドレスに誤りがあった場合がございます。
お手数おかけしますが、再度ご入力をお試しください。
ご登録いただいているメールアドレスにダウンロードURLをお送りしています。ご確認ください。
サービスの導入検討状況を教えて下さい。
本資料に含まれる企業（社）よりご案内を差し上げる場合があります。
