小口現金管理業務が大変で、業務効率化を図りたいと考えている経理部門の方へ。小口現金管理業務への負担を減らし、簡易化が期待できるクラウドシステムのタイプやサービスをわかりやすくご紹介します。
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小口現金管理とは、社内に少額の現金を置いておき、経理部門の担当者が小口現金の収支を管理する業務のこと。備品購入費や従業員の電車代、文房具代といった少額で日常的な経費の精算をスムーズにするための方法です。
従業員に「立替払い」を頼めるなら小口現金は不要ですが、「立替払いは従業員の負担がある」「従業員が多く、管理業務が煩雑」といった場合には、小口現金管理が必要となります。小口現金を用意しておけば、出費のたびに本社に書類を提出したり、会計ソフトに記録したりする手間が省けるうえ、支店レベルでの経費管理が簡単にできるように。
従来からの小口現金の主な管理方法として、以下の4つが挙げられます。
少額の現金を置いておき、支払いや補充などで小口現金の収支が発生した場合に、小口現金出納帳へ記録するアナログな管理方法です。経理担当者は、小口現金出納帳と会計帳簿が合っているか日々管理しなければいけません。
手書きでの管理は手間がかかるうえに、人的ミスが起きやすくなるといったデメリットが。Excel管理なら計算処理を自動化できますが、数字を手入力しないといけないので、完全にミスをなくすことはできません。また、「関数やマクロを崩してしまう」「誤ってシートを削除してしまう」といったリスクも。
立替精算とは、従業員が一度経費を立替えて支払い、後で会社が清算する方法のことです。この場合、小口現金から立替えた経費を返還しなければいけません。従業員が申請した精算内容を確認し、支払い後に仕訳作業を行う必要があるため、経理担当者の時間と手間がかかってしまいます。
物品購入費や出張費が高額になりがちな場合には、大まかな必要金額を渡しておいて、あとで経費精算をする「刈払精算」も選択肢となります。都度、経費を支給する手間は省けますが、最終的に正しい勘定項目に仕訳しないといけません。
立替経費や小口現金の精算件数を減らすために、従業員に会社名義の法人向けクレジットカード(コーポレートカード)や、Suica・PASMOなどの交通系 ICカードを渡す管理方法もあります。
あらかじめ経費をチャージしたプリペイド式クレジットカードやICカードなどを従業員に渡し、チャージ分から交通費や駐車場代、出張費などを支払うようにすれば、経費の使い過ぎや不正利用も防止できます。ただし、従業員にクレジットカードを持たせる場合は、「経費を利用していい範囲」「一度に利用していい金額」といった社内ルールを明確にしておく必要があります。
経費精算システムや帳簿管理システム、会計ソフトなどを使えば、小口現金管理を大幅に効率化できます。たとえばシステムを活用することで、Excelで管理していたデータをデータベース化して計算処理をスムーズにする、仕訳入力の自動化による作業時間の短縮、入力ミスの防止などが可能に。
具体的にどのように業務が変化するかは、次項で解説していきます。
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クラウドシステムを導入することで、小口現金管理業務はどのように変化するのでしょうか。具体例をいくつかご紹介します。
経費の支払い方法をクレジットカードやICカードに切り替えることで、小口現金の利用機会や管理の負荷を大きく減らせます。
たとえば、従業員に経費をチャージしたICカードを渡すのも、経理業務の効率化の一つです。法人クレジットカードを介してICカードにチャージすれば利用履歴を管理できるので、透明性のある経費管理が可能に。
クレジットカードやICカードなどを導入しても、利用記録を経費精算システムなどに手入力するとなれば、時間と手間がかかります。更に、誤入力などの人的ミスが起こりやすくなるうえに、精算内容の確認作業に経理担当者の時間をとられてしまい、悪循環に陥ることも。
クレジットカードやICカードの導入を検討している場合は、カードと連携して自動的に取り込んでくれるものを選ぶようにしましょう。たとえば、「楽楽精算」や「ハーモス経費」、「弥生会計 オンライン」なら、利用履歴の取り込みを自動化できます。
クラウドシステムを利用すれば、小口現金の事前申請もWeb上で処理できるようになります。経費精算のために紙やExcelの申請書などを使っていた場合は、オンライン化によって大幅な業務効率化が見込めます。
たとえば、「楽々Webデータベース」はExcelファイルなどをWebアプリ化して運用できます。共有や同時入力もスムーズに行えるため、経理担当者だけでなく申請者の業務効率化にもつながるでしょう。
経理業務では、膨大な作業を正確に行うことが求められます。クラウドシステムを利用すれば、利用明細の自動取り込みで会計ソフトへの転記作業が軽減されるほか、FB データの自動作成により振込金額や振込先のミスを削減するなど、様々な場面で負担を軽減できるでしょう。
たとえば、「freee支出管理 経費精算Plus」は、FBデータの自動作成はもちろん、ワンクリックでの自動消込、振込時のAIチェック機能など、会計処理を効率化する機能も充実。利用中の会計ソフトともスムーズに連携できます。
小口現金管理向けのクラウドシステムの導入を検討する際に留意したい、3つのポイントについて解説します。以下のポイントを軸にすると自社が抱える課題解決につながるシステムを選定しやすくなるでしょう。
経費精算業務全体を効率化したい場合は、経費精算システムの導入がおすすめです。ペーパーレス化の促進や内部統制強化など、経理部門全体の働き方改善も期待できるでしょう。
また、小口現金出納帳などでの帳票管理を効率化させたい場合は、小口現金出納帳に対応した帳簿管理システムや会計ソフトの導入を検討してみてください。
転記作業や精算内容確認の手間を減らしたい場合は、クレジットカードやICカードの連携をはじめとした、自動取り込みに対応したシステムがおすすめです。利用履歴の手入力やコピー&ペーストによる、経費計算で起こりやすいミスが減り、スムーズな経費精算が実現できるでしょう。
経費の支払い用に、クレジットカードやチャージ済みのICカードを導入する際、領収書の改ざんなどの不正利用や、規定額をオーバーして経費を使い過ぎてしまうといった懸念が出てきます。利用金額の自動チェックや、限度額の柔軟なコントロールができるシステムを導入することで、従業員に安心してカードを配布できます。
たとえば、「バクラク経費精算」の場合、同シリーズの法人カード「バクラクビジネスカード」を利用することで、カードごとに利用できる従業員・金額上限などを細かく設定できます。また、決済後にすぐ利用通知が届くため、不正利用の防止に効果的です。
小口現金管理向けシステムは、2つのタイプに分けられます。
「楽楽精算」や「バクラク経費精算」をはじめとした、経費精算システムがこちらのタイプに該当します。クレジットカードやプリペイドカードなどの支給によって小口現金の使用を減らし、業務の効率化を実現できるのが強みです。
また、小口現金出納帳に記入する頻度を減らしたり、経費精算のデジタル化によって立替経費精算での申請から承認までのフローをスムーズにしたりすることで、小口現金管理への負担を減らすことも可能です。
帳簿管理システムや会計ソフトがこちらのタイプに該当します。「AppSuite」や「楽々Webデータベース」などの帳簿管理システムは、小口現金出納帳をはじめとした帳票管理の効率化が軸になります。ノーコードでアプリ開発ツールを作成できるので、小口現金出納帳を正確に管理しやすくなることも。
また、「弥生会計 オンライン」のような会計ソフトは、データの自動取り込みから仕訳までの会計業務をカバー。同様に「マネーフォワード クラウド会計」も、AIによる勘定項目の自動提案機能で仕訳の効率化が可能。会計業務全体のDXを進めたい場合に、有力な選択肢となります。
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(出所:楽楽精算公式Webサイト)
経理業務の効率化に役立つ機能がそろったクラウドシステム。申請項目やレイアウトなどを自由にカスタマイズできるので、社内ルールが複雑な場合でも導入しやすい。クレジットカード・プリペイドカード連携に対応しているので、小口現金管理からの以降が可能だ。また、Amazonビジネスでの購入履歴も自動で取り込まれるので、オフィス用品や専門用品の購入経路の統制、経費精算の効率化が期待できる。ICカード読み取りやFBデータの自動作成などの面倒な工程の軽減につながる機能も搭載している。
「弥生会計」や「勘定奉行シリーズ」などのAPIや複合機との連携にも対応。電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応済みなので、法要件を満たした経費精算が可能に。また、システム導入時には、メールや電話でのサポートが受けられるので、初めてシステム導入を検討している企業にもおすすめだ。
(出所:バクラク経費精算公式Webサイト)
手作業を自動化することで、面倒な経費精算を効率化するサービス。年会費・発行手数料無料(バーチャルカードのみ)の法人カード「バクラクビジネスカード」を作成することで、小口現金管理を最小限に抑えられるように。カードごとに利用可能な従業員・金額を指定して厳格な利用制限ができるほか、決済後すぐに通知が届くので不正利用の抑止効果が期待できる。使用可能な金額をコントロールできる。カード利用明細と証憑の紐付けができるので、目視での突合や領収書提出の催促も不要に。
領収書の使いまわし自動判定や、スキャナ保存要件の適合を自動判定する機能もあるので、申請者側の入力ミス防止や差し戻しの削減にもつながる。また、AI-OCR機能で複数枚のレシートや領収書み一括で自動読み取りできる。会計ソフト「freee会計」とAPI連携すれば、仕訳データと証憑データの連携も可能。
(出所:ハーモス経費公式Webサイト)
経理業務が追加料金なしでも完結できるクラウドシステム。交通系ICカードの読み取り、領収書AI-OCR機能、Amazonビジネス連携といった経費精算業務の効率化につながる機能を標準搭載している。クレジット・プリペイドカードとの自動連携に対応。JCBやVISA、アメリカン・エキスプレスなどの各種クレジットカードや、与信審査不要の法人プリペイドカード「Bizプリカ」との連携が可能だ。利用明細データは自動連携で取り込み、データが自動連携したときにメール通知を受け取れる。
60種類以上の会計ソフトと連携でき、仕訳データの出力も可能。あらかじめ仕訳ルールを設定しておけば自動仕訳もでき、転記する手間と人的ミスの削減にもつながる。回数無制限で経理業務や法改正に精通した担当者から電話とメールでサポートしてもらえるため、システム操作に不慣れな経理担当者でも導入しやすい。
(出所:freee支出管理 経費精算Plus公式Webサイト)
支払いから申請まで一元管理できる経費精算システム。使用した分のみの支払いで、無駄なコストを抑えられる料金体系に強み。読み取り精度98.5%の高精度OCRや、カード利用明細による経費科目の自動推測機能により、入力の手間や転記ミスを大幅に削減する。ルールに基づく支出の自動制御機能を備えており、ガバナンスの強化にも貢献する。
年会費・手数料無料の法人クレジットカード「freeeカードUnlimited」を利用することで、小口現金の使用を抑制。FBデータの自動作成やワンクリックでの自動消込など、会計処理を円滑化する機能により、更なる業務効率化が見込める。
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(出所:AppSuite 小口現金出納帳公式Webサイト)
グループウェア「desknet’s NEO」の業務アプリ作成ツール「AppSuite」のライブラリに含まれる、小口現金出納帳アプリ。desknet’s NEO上で動作し、小口現金出納に関わる管理業務を効率化する。AppSuiteでは、ノーコードで誰でも簡単に作成できる。
管理台帳のCSVファイルを取り込むだけで用紙を画像化できるため、小口現金管理に関連する業務のペーパーレス化や効率化が見込める。また、残高と実残高の差額の自動計算や、承認状態のステータス管理といった機能を搭載。小口現金出納帳に押印欄を設けているため、申請フローをアナログで運用する場合にも有効だ。
(出所:楽々Webデータベース公式Webサイト)
普段の業務で使っているExcelファイルをWebアプリ化して、チーム内で共有できるクラウドサービス。ノーコード・ノンプログラミングで業務用アプリを作成して、導入後も運用方法を変えることなく帳簿を管理できるのが魅力だ。同一ファイルを同時利用できない、保管場所がわからなくなるといった、Excel管理独特の課題解消が見込める。また、アプリの導入によって簡単に集計データの一元管理が可能に。部署ごとに小口現金を管理している場合でも、入力したデータがひとつに集まるので、自動計算や変更内容の確認がスムーズに。業務の効率化に有効だ。集計したデータは、体裁を整えた状態での帳票出力や、串刺し検索、クロス集計などができる。
(出所:弥生会計 オンライン公式Webサイト)
インストール不要で簡単に使える、法人向けクラウド会計ソフト。各種金融機関や見積・請求サービス、POSレジなど計2,500以上のサービスと連携でき、データ取り込み後はAIが自動で仕訳を行う。そのため小口現金に関わる記帳・管理の手間を大幅に削減。記帳の際に仕訳に悩む必要もない。導入後には作業にかかっていた時間を最大90%削減できる(同社調べ)。
専用アプリ「弥生会計 オンライン」(iOS/Android)を使ってスマホからレシートを取り込むこともできる。更に請求書作成ソフト「Misoca」と連携すれば、請求書の作成から発行までもスムーズに。電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応済み。
導入後は、会計業務に精通した専門スタッフによる電話やメール、チャットなどでのサポートを提供。
(出所:マネーフォワード クラウド会計公式Webサイト)
銀行やクレジットカード、電子マネー、プリペイドなど2,300以上の金融機関と連携できるクラウド型会計ソフト。連携機関との取引明細をAIが自動で取得し、適切な勘定科目を提案してくれる。提案した仕訳ルールの正誤もユーザーの判断をもとにAIが毎回学習。勘定科目の登録回数を重ねるごとに提案精度が向上するため、日々の取引入力作業削減と合わせて、業務効率化を実現できる。
電子帳簿保存法やインボイス制度といった法改正にも自動で対応。要件に則した状態でのデータ保存や仕訳データをもとにした消費税申告書作成にも対応しており、帳簿管理に関わる業務コストを削減できる。
経理担当者が小口現金を毎日数えて、金額が合っているのか確認しなければいけないため、手間がかかってしまうのが小口現金管理のネックです。また、人的ミスや不正利用の発生も課題となっています。
しかし、クラウドシステムを活用することで、小口現金を管理する機会を削減し、業務の効率化やペーパーレス化の推進、不正・盗難の防止などが実現できます。
小口現金管理システムの導入を検討する際は、次の2つのタイプのうち、どの範囲を効率化したいのかを軸に見ていきましょう。
(1)経費精算も効率化できるタイプ(経費精算システム)
(2)帳簿管理を効率化できるタイプ(帳簿管理システム、会計ソフト)
また、「効率化の対象範囲」や「クレジットカードやICカードとの連携機能に対応しているかどうか」、「利用金額のコントロールに対応しているかどうか」といった比較ポイントも要チェック。自社に必要な機能をきちんと考えたうえで選べば、業務効率化を実現できるでしょう。本記事を参考に、ぜひクラウドシステムを活用した小口現金管理の導入を検討してみてください。
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