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ISMS管理ツール7選。自動化の範囲や選び方は?

ISMS管理ツール7選。自動化の範囲や選び方は?

最終更新日:2024-12-09

ISMS認証の新規取得や更新対応のための業務を効率化させるためにISMS管理ツールの導入を検討している方へ。 ISMS管理ツールの概略や主な機能、選択する際の比較ポイント、おすすめのサービスなどを紹介します。

目次

ISMS管理ツールとは?

ISMS管理ツールとは、ISMS(Information Security Management System:情報セキュリティマネジメントシステム)を構築・運用・維持するためのソフトウェアです。

ISMS 組織の機密情報や個人情報などを含む情報資産の保護を目的としたシステム。
情報セキュリティ
マネジメント
企業や組織において、情報セキュリティの確保に組織的・体系的に取り組むこと。ISMSを策定し、実施することも含まれる。

ISMS管理ツールを導入すれば、このISMSの構築・運用・維持に関するサポートを得られ、効果的に管理・運用できるようになります。

ISMS管理ツールの最も重要な機能の一つはISMS認証に関する機能です。いくつかある情報管理セキュリティに関する国際規格の中で、多くの組織で採用されており、信頼性の高い規格が「ISO/IEC 27001(ISO 27001)」という国際規格です。このISO/IEC 27001に適合していることを第三者機関が認証する制度を、一般的に「ISMS認証」と言います。

ISMS認証のメリット

ISMS認証を取得することで、以下のようなメリットがあります。

  • 情報セキュリティのリスクを低減し、組織の機密性・完全性・可用性を向上させる。
  • 顧客や取引先からの信頼を獲得することで、ビジネス拡大につながる。
  • 法令遵守(コンプライアンス)を強化できる。
  • 従業員の情報セキュリティ意識を向上できる。
  • 組織のガバナンス体制を強化できる。

従来は、ISMS認証を取得するために、ExcelやWordなどを使って審査項目に関する書類を作成する必要がありました。しかし、ISMS管理ツールを導入すれば、文書作成などが自動化され、ISMS認証の取得がより簡単に。

ISMS認証を新規に取得しようとする組織はもちろん、ISMS認証更新作業の効率化にも役立つツールです。

ISMS管理ツールをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。

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ISMS管理ツールで自動化できること

ISMSを構築・運用・維持するうえで様々な業務を自動化できますが、その内容はISMS管理ツールによって異なります。ここでは、 ISMS管理ツールによって自動化できる主な作業項目を紹介します。

ISMS文書の自動作成

ISMSの導入・運用に必要な文書を自動作成できます。たとえば、用意されたISMS文書用のテンプレートに必要な情報を入力することで、ISMS認証に関する文書の作成が完了。

自動作成が可能になることで、文書を一から作成する必要がなくなるほか、変更箇所を見比べたり、最新バージョンを探したりといった手間を省けます。加えて、文書作成にかかるコストの削減、文書の作成もれの防止にも役立ちます。

従業員教育の自動化

従業員に必要な情報セキュリティ教育を自動的に配信できるようになります。たとえば、従業員向けの教育コンテンツを配信することで、教育の自動化が実現できます。

これにより、従業員向けの教材作成、対面での研修設定といった手間が省けます。更に、従業員の教育状況を把握し、より効果的な情報セキュリティ教育を実施することも可能に。

リスクアセスメントの自動化

情報セキュリティに関する組織のリスクアセスメントを、自動的に分析できるようになります。たとえば、用意されたリスクアセスメントの項目から組織のリスクを自動的に分析し、情報資産に関するデータを収集するといった作業が自動化されます。

これにより、リスクマネジメントにおける優先順位を明確に定められるようになるので、効果的なリスク対策が可能に。

セキュリティチェックシートの配布・集計の自動化

セキュリティチェックシートを自動的に配布し、回答を自動的に集計。これにより、現場の管理状況を正確に把握し、組織内の情報セキュリティに関する問題を早期に発見・解決できます。

インシデント対応の自動化

インシデント発生時の報告、対応状況の把握、対応完了の確認などが自動化できるようになります。これにより、インシデント発生時の対応を迅速かつ効率的に実施できます。

監査の自動化

ISMS認証を取得・維持するには、内部監査が必須となります。ISMS管理ツールを使えば、内部監査に関する監査項目の作成、監査結果の収集、監査結果の分析なども自動化。ISMS認証の内部監査を効率的に実施できるようになります。

改善の自動化

ISMS管理ツールを導入することで、監査結果に基づいて改善案を立案し、改善策を実施、効果の確認までできるようになります。これにより、継続的にISMSの改善を図れます。

 

ISMS管理ツールでできること(機能)

ここからはISMS管理ツールの主な機能面について説明します。主な機能は以下のようなものがあります。

ISMSに必要な文書の管理 ISMSの構築・運用・維持に必要な、ISMSポリシー・ISMSマネジメントシステム・ISMSリスクアセスメント・ISMSインシデント対応計画といった文書を作成・管理する機能。
文書のバージョン管理や更新履歴、アクセス権の制御に対応したツールも。
組織の情報セキュリティに
関するリスク管理
組織の資産、脅威、脆弱性を特定し、それらから生じるリスクを分析する機能。リスクを継続的にモニタリングできるツールも。
情報セキュリティに関する
従業員への教育・訓練
情報セキュリティの基礎知識、情報セキュリティポリシー、情報セキュリティリスク、情報セキュリティインシデント対応といった教育訓練を実施する機能。教育訓練の受講状況も管理できる。教育訓練の効果を評価に対応したツールも。
インシデント対応 インシデント発生の検知、インシデント状況の把握、インシデント対応計画の策定などの対応を実施する機能。
インシデント対応状況の管理や、インシデント対応の効果を評価できるツールも。
内部監査 ISMSの要求事項を満たしているかを監査し、結果を管理する機能。監査結果に基づいて、ISMSを改善する機能・サポートを提供しているツールも。
レポート作成 ISMSポリシー・ISMSマネジメントシステム・ISMSリスクアセスメント・ISMSインシデント対応計画などの情報をレポートにまとめる機能。
まとめたレポートを経営層や従業員に共有したり、ISMSの改善に役立てたりできるツールも。
Pマークの取得や
その他の規格にも対応
プライバシーマーク(Pマーク)の取得や、品質マネジメント(ISO 9001)、環境マネジメント(ISO 14001)、個人情報保護マネジメント(JIS Q 15001)といった規格の認証・取得に対応した機能。

 

ISMS管理ツールの選び方

ここでは、4つの目的別にISMS管理ツールの選び方を紹介します。

1.コンサルタントに頼らずにISMSの新規取得を効率的に進めたい

ISMS取得のノウハウがないけれど、コンサルタントに頼らず自力で取得したい場合は、ISMSの新規取得を効率的に進めるための支援を提供しているサービスを選びましょう。

その際には、ISMSの規格に準拠した文書作成を支援する機能や、リスクアセスメントを自動化する機能の有無も要チェック。更に、ISMSの監査に対応したツールかどうかも確認しなければいけません。

たとえば「SecureNavi」では、ステップ毎に必要な入力や選択するだけでISMSの構築が可能です。

2.ISMSの運用を効率化したい

ISMSの運用を効率化したい場合には、ISMSの規格に準拠した文書管理を支援する機能や、リスクアセスメントの結果を管理する機能を備えたツールがおすすめ。加えて、ISMSの監査の効率化にも対応しているか確認する必要があります。

たとえば、「セキュリオ」では、セキュリティルールを作成・管理できる「ルールブック機能」、クラウド上で効率的にリスクアセスメントを実施可能な「リスクマネジメント機能」、インシデント情報の登録から対応策の管理などができる「インシデント管理機能」などを搭載。

また「AMRI.ASP」では、リスク分析ができる「情報資産管理機能」や組織内の情報セキュリティに関する目標を管理できる「目標管理機能」などが、ISMSモジュールに搭載されています。

3.リスクアセスメント業務を効率化したい

更新のための運用をしていく中で、特に情報資産の洗い出しや評価といったリスクアセスメント業務の効率化が必要となります。その場合、リスクアセスメント業務の効率化に強みを持つISMS管理ツールであるかどうかを確認しなければいけません。

そのためには、ISMS管理ツールが、リスクアセスメントの項目を自動的に生成する機能や、リスクアセスメントの結果を分析する機能、リスクアセスメントの結果を文書化できる機能が搭載されているかどうかをチェックしましょう。

たとえば、「M@gicPolicyCoSMO」は、平準化された効率的なリスクアセスメントの実施により大幅に作業工数の削減を実現。また、「Enterprise Risk MT」は、リスクマネジメントツール(Enterprise Risk Management Tool)を活用することでリスクアセスメント業務に関する省人化をサポートします。

4.グローバルで認証を取得したい

海外の認証機関でISMSを取得したい場合は、国際的な情報セキュリティ規格に準拠したISMS管理ツールを選ぶべきです。

たとえば、「ISMS.online」のようにグローバルで展開されたISMS管理ツールがおすすめ。このツールはISMS以外に、NISTやGDPRのような海外の主要な規制にも対応しています。

 

主なISMS管理ツール

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SecureNavi(SecureNavi株式会社)

SecureNavi公式Webサイト

(出所:SecureNavi公式Webサイト)

ISMS認証やプライバシーマークにおける取り組みを効率化し、組織の情報セキュリティレベルの向上をサポートするクラウドサービス。 ISMS構築から審査、認証所得後の運用までをワンストップで効率化できる「ISMSオートメーション機能」、未経験者でも簡単にプライバシーマークを取得できる「Pマークオートメーション機能」によって、無駄のない必要最低限の工数・リソースで情報セキュリティ管理を実現する。
ISMS認証取得に必要な取り組みを複数のステップに体系化し、ステップごとに必要な入力や選択を行うだけで、ISMS構築が可能。認証取得までのロードマップと進捗率が示されているため、初めての場合でも着実に認証手続きを進められるのも大きなメリットだ。

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ISMS.online(Alliantist Limited)

ISMS.online公式Webサイト

(出所:ISMS.online公式Webサイト)

ステップ毎に入る丁寧なガイダンスによってISMS認証の手続きを簡素化し、確実に実行できるようにサポートするサービス。顧客の100%が一度でISO 27001認証の取得に成功している。また、ISO 27701、ISO 22301、NIST、GDPRなどを含む100以上の規格と規制をサポート。海外のサービスのためWebサイトは英語だが、グローバルで認証を取得したい場合に最適だ。
Google DriveをはじめとしたGoogle系のツール、OneDriveやMicrosoft Teams、Slack、HubSpot、GitHubといった外部のアプリケーションと連携可能な点も便利だ。

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セキュリオ(LRM株式会社)

Seculio公式Webサイト

(出所:セキュリオ公式Webサイト)

情報セキュリティ教育に特化したクラウドベースのISMS管理サービス。特定の組織から重要な情報を盗み出すメール攻撃に対応する「標準型攻撃メール訓練」機能や、従業員に対して様々なアンケートを実施できる「社内アンケート」機能などを搭載している。
加えて、70種類以上の教材で従業員へのセキュリティ教育を自動化する「eラーニング」機能や、従業員のセキュリティレベルを数字・グラフで可視化して継続的なトレーニングを実現する「セキュリティウェアネス」機能なども。あらかじめ設定されている料金体系から自社の規模・目的にあったプランを選択できるのも魅力的。

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AMRI.ASP(ブレーン・アシスト株式会社)

AMRI.ASP公式Webサイト

(出所:AMRI.ASP公式Webサイト)

現場にフォーカスしたコンサルタントの視点で開発されたISO運用ツール。ISMS認証として用いられるISO 27001についても運用・管理できるので、ISMS管理ツールとしても活用できる。専任スタッフがいない事務局において、PCDAサイクルを効果的に機能させ、規格の要求事項を確実にサポート。ISOの運用負担と管理コストの軽減を可能にする。
ISMS管理モジュールでは、情報資産管理機能(リスク分析)や目標管理機能なども搭載。ISO 27001のほかにもISO 9001/14001・JIS Q 15001などの規格に対応。品質マネジメントや環境マネジメント、個人情報保護マネジメントなども合わせて一元管理したい場合におすすめだ。また、ISMSの構築コンサルティングも提供している。

  • 料金:月額26,000円〜、初期費用10万円

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M@gicPolicyCoSMO(株式会社アズジェント)

M@gicPolicyCoSMO公式Webサイト

(出所:M@gicPolicyCoSMO公式Webサイト)

ISMSやPMS(個人情報保護マネジメントシステム)を効率よく構築、運用するための支援ツール。組織内のサーバーにインストールして利用するアプリケーションなので、各ユーザーはイントラ(内部)ネットワーク経由でアクセスし、リアルタイムで様々な作業を同時に行うことができる。
PDCAサイクルに沿ってISMSやPMS活動を実施する機能も搭載されており、組織の活動がデータベースとして集約されるので、継続審査時などにも役立つ。平準化された効率的なリスクアセスメントの実施や、セキュリティ教育・訓練に関する機能も充実。加えて内部監査の実施もサポートされる手厚いサービスが魅力的だ。

  • 料金:要問い合わせ

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Enterprise Risk MT(株式会社GRCS)

Enterprise Risk MT公式Webサイト

(出所:Enterprise Risk MT公式Webサイト)

全社的リスクマネジメントを推進する国内開発のERM(総合型リスク管理)クラウドサービス。ISMS管理の専用ツールではないが、リスクマネジメントの一環としてISMS認証やPマーク認証にも対応している。
認証に必要な文書を統合して管理できるマネジメントシステムを採用しているため、複数の異なるマネジメントシステムの文書の統合が可能。トータルコストを削減できるのが大きな特徴だ。リスクマネジメントツールの「ERMT」を用いて、リスク管理の事務処理や分析を見える化・省人化・迅速化することもできる。

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ISMSアシスト(株式会社スリーエーコンサルティング)

ISMSアシスト公式Webサイト

(出所:ISMSアシスト公式Webサイト)

ISMS認証やPマーク取得の支援に20年以上携わる同社が開発したクラウド型ツール。8,000社を超える導入実績で培ったノウハウを活かし、ISMSの取得と運用を効率化する。たとえば、運用や審査対応などの手順がマニュアル化されているほか、自動ガイド機能も搭載。これにより、ISMS管理の知識がなくとも、作業を自力で終えられる。
取得審査においては、ISMSアシストの画面を審査員に見せるだけで済むため、書類管理の手間も軽減できる。そのほか、リスクアセスメントの特定、分析、評価や、情報セキュリティ教育のサポートなども充実している。

  • 料金:月額20,000円、初期費用24万円+事務管理費18,000円/年

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まとめ

情報セキュリティマネジメントシステムを構築・運用・維持するためのソフトウェアであるISMS管理ツールについてご紹介しました。以下、要点(よくある質問)をまとめておきましたので、参考にしてください。

ISMS認証とは?

情報管理セキュリティ(ISMS)に関する国際規格のひとつ。信頼性が高く、多くの組織が採用しているISO 27001というISO認証に適合していることを、第三者機関が認証する制度を、一般的に「ISMS認証」と呼びます。

ISMS認証の取得メリットは?

ISMS認証を取得することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 情報セキュリティのリスクを低減し、組織の機密性、完全性、可用性を向上できます。
  • 顧客や取引先からの信頼を獲得することで、ビジネス拡大につながります。
  • 法令遵守を強化できます。
  • 従業員の情報セキュリティ意識を向上できます。
  • 組織のガバナンス体制を強化できます。

ISMS管理ツールで自動化できることは?

ISMS管理ツールで自動化できることには、主に以下のようなものがあります。

  • ISMS文書の自動作成
  • 従業員教育の自動化
  • リスクアセスメントの自動化
  • セキュリティチェックシートの配布・集計の自動化
  • インシデント対応の自動化
  • 監査の自動化
  • 改善の自動化

ISMS管理ツールをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。

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SecureNavi

SecureNavi株式会社

ISMS認証やPマークの取得、運用を自動化・効率化するクラウドサービス。Excel・Wordによる煩雑な管理を削減し、属人化・形骸化しない情報セキュリティ体制を...

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