システム導入によってリハビリ管理業務を効率化したいと考えている方へ。リハビリ管理システムの機能やタイプ、選び方、比較のポイントとともにおすすめのシステムを紹介します。
リハビリ管理システムとは、病院や介護老人保健施設などで、療法士の事務作業の負担を軽減するためのシステムです。たとえば、患者情報やリハビリ予定・実施記録の管理、実施計画書の作成、算定項目のチェックなどを行うことができます。
リハビリ管理システムの利用によって、主に以下のようなメリットが得られます。
今まで紙やExcelに手入力していた予定表や実施計画書、評価表、日報、月報などを、PCやタブレットでの入力に変えることで負担を軽減。マウス操作がメインのシステムなら、デジタル機器に不慣れな人でも簡単に入力可能です。その他の帳票や報告書も、既に入力した情報を引用するなどして再入力の手間を減らしながら作成できます。
入力したデータをExcelやCSV形式で出力できるシステムなら、統計・集計したデータから経営会議などに用いる資料の作成が可能です。
院内では医師や看護師だけでなく、理学療法士、作業療法士、検査技士、薬剤師、事務など様々な職種のスタッフが働いています。
リハビリ管理システムを導入し情報を一元管理できるようになると、異なる職種間での情報共有がスムーズに。複数の職種が関わる総合実施計画書の作成などは、特に効果を実感できる機能の一つです。
手作業による算定だと、過剰請求や算定もれのような人為的ミスを完全に防ぐことはできません。上限単位や日数、算定項目、早期・初期加算といった項目を、リハビリ管理システムの機能でチェックすれば、ミス防止や療法士の負担削減に役立ちます。また、保険請求がより正確になり、収益の健全化が見込めます。
スケジュール管理においても、療法士の予定と患者の予定をリハビリ管理システム内で一元管理することで、予約の重複防止が可能に。
ここまでに挙げたメリットが実現されることで、結果的に患者へのサービスも向上します。療法士は事務作業負担の軽減により、コア業務に集中できるように。院内での円滑な情報連携は、連絡ミスや転記ミス、情報共有の遅れを防ぎ、業務全体を最適化。
そして、過剰請求やスケジュールのダブルブッキングなどの人為的ミスが減ることで、患者のサービス満足度向上が期待できます。
リハビリ管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
リハビリ管理システムは、主に以下のような機能を備えています。
氏名・住所などの基本情報から、病歴、入退院情報、リハビリ詳細(処方)、担当者などを管理します。中には、医事や電子カルテと連携してリハビリオーダーや患者情報を取り込んだり、写真や動画を保存したりできるシステムも。
療法士と患者のリハビリ予約や実施の記録を管理します。予約登録時に、ダブルブッキングや単位数の上限、算定上限のチェックを行ったり、療法士のシフトと照らし合わせて予定を確認したりといった機能を備えるシステムが多数あります。
医師・看護師を含む多職種での作成や情報共有に対応。コピー機能やテンプレート機能を用いれば、より効率的に実施計画書を作成できます。また、作成状況のステータスが管理できるシステムなら、作成もれや遅れの防止に有用です。
FIM、BI、ROM、MMTなど、様々な評価方法フォーマットに対応。グラフ表示やデータ出力が可能なシステムでは、統計データも作成できます。また、病院独自の機能項目を加えることができるシステムも。
受付や予約業務で入力した情報をもとに、予定表や点数主計表、日報、月報、患者別疾患一覧など様々な帳票を作成できます。
なお、アスピックでは「病院向け電子カルテシステム」といった汎用的な記録管理システムについても紹介しています。詳細を知りたい方はリンク先の記事をご覧ください。
リハビリ管理システムには、大きく分けて以下の4タイプがあります。求める機能によって、導入すべきタイプが異なります。
リハビリ管理システムは基本機能として、患者情報の管理、リハビリ予約・実施情報の管理、リハビリ総合実施計画書の作成、機能評価、各種帳票の作成などを搭載。このタイプは勤怠管理やコミュニケーションツールなども含め、院内業務を一元化したい場合に向いています。
たとえば「タックリハビリテーション支援システム」は、勤務条件を考慮したシフトを自動で作成。煩雑になりやすいシフト作成を自動化できるため、業務の時間短縮や効率化に寄与します。更に、目的設定支援機能では、症例をもとにして患者ごとに適切な目標を設定。改善度合いの傾向もグラフで確認できます。
また、「リハマネージャーNS」は、コミュニケーションを支援する機能が充実。療法士間でのメール・掲示板機能や申し送り機能で、情報共有をより円滑に。患者掲示板機能はインシデントの防止にも効果的です。
「リハスタ」では、患者ごとにリハビリ動画・画像を管理する機能を搭載(オプション)。院内LANにつながる端末から簡単にアクセスできるため、カンファレンスや申し送りの質の向上に貢献します。
「リハビリ管理システムでできること」で紹介した機能をひと通り備えたタイプです。幅広い機能は必要なく、基本的な機能がそろっていれば十分という場合に向いています。各システムの違いは、業務の効率化のための工夫ポイントです。
たとえば、「リハビリテーションSynapse」は、カンファレンスの効率化に役立つ機能を搭載。各職種がカンファレンス前にまとめた評価・方針・目標を相互確認できるため、カンファレンスの進行がスムーズになります。
介護保険が適用となる、デイサービスに特化したサービスです。デイサービス施設での利用に向いています。
たとえば「リハブクラウド」は、介護現場の事務作業を減らす機能に特化。個別機能訓練加算、科学的介護推進体制加算、ADL維持等加算、口腔機能向上加算、入浴介助加算、運動機能向上加算など、算定業務を効率化します。
また、個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定すると、そのまま個別機能訓練加算(Ⅱ)の算定に必要な科学的介護情報システム(LIFE)への報告様式が完成するため、大幅な業務効率化が図れます。
理学療法士らが行う、運動療法の支援に特化したサービス。施術の記録を管理するとともに、より効果的な運動メニューの提案・指導を行いたい医院・施設に向いています。
たとえば「リハサク」は、身体の状態を数値化するフィジカルチェック機能や、AIによる姿勢分析機能を搭載。患者の状態にあわせて必要な運動メニューを自動で提案するほか、運動実施状況や疼痛状況の推移を記録・見える化することで、患者との円滑なコミュニケーションを促進します。
リハビリ管理システムを比較する際は、下記のようなポイントを確認しましょう。
患者情報や予約情報、リハビリ実施記録、実施計画書などの入力・作成作業は手間がかかります。また、それらの情報を用いて別の文書を作成する際は、転記をしなければなりません。これらの作業を自動化できれば、業務の効率を大幅に改善できます。
たとえば、「リハスタ」には、オプションでリハビリ予定自動作成機能があります。患者の情報をもとに、ボタン一つで最適なスケジュールを自動作成。スケジュールの調整も容易です。
また、「リハメイト」には、リハビリ予約の自動作成や、リハビリの空き時間の設定、重複チェックなどを自動で行う機能があります。煩雑なスケジュール調整を補助してくれる機能として有用です。
「タックリハビリテーション支援システム」は、単位数上限・算定上限、加算項目などの算定項目を自動でシステムがチェックします。数え間違いや見落としといった人為的ミスを防止でき、正確な算定をアシストします。
訪問リハビリや通所リハビリなどの介護保険適用分野においてもサービスを行っている場合、それらの業務にも対応しているかを確認しましょう。
「デイサービス向けタイプ」はこうした業務に対応していますが、自社がデイサービス以外にも複数のサービスを行っている場合、サービスごとに利用システムを分けていると使い勝手がよくありません。「タックリハビリテーション支援システム」や「リハメイト」のように、いずれにも対応できるシステムがおすすめです。
タブレットやスマホでの閲覧・入力に対応していれば、移動中やリハビリ室など場所を選ばずに時間を有効活用できるように。
「タックリハビリテーション支援システム」や「リハサク」は、いずれもタブレット・スマホに対応。「セラPOST」のように、タブレット上での総合実施計画書へのサインに対応したシステムもあります。
また、Webブラウザ上で操作できる「リハスタ」は、端末ライセンス数や同時アクセス数に制限がなく、院内LANに接続された端末であれば、どこからでも何台でも同時に利用可能。更に、療法士以外の職種はライセンスフリーで自由に利用できるため、チーム医療の促進にもつながります。
幅広い業務効率化に対応しているリハビリ管理システムを紹介します。
※料金はすべて要問い合わせ
(出所:リハスタ公式Webサイト)
端末ライセンスフリーで、低コストで柔軟な運用を実現するリハビリ管理システム。リハビリ予約の管理や算定項目のチェックなどの基本的な機能を網羅し、療法士の事務作業や管理者の集計・報告作業を効率化。院内LANに接続された端末であれば、どこからでも何台でも同時にアクセスできる。更に、療法士以外の職種はライセンスフリーで自由に利用できるため、チーム医療の促進にも貢献する。
直感的なUIで操作できるほか、リモートでの迅速な保守対応も提供しているため、PC操作が不安な場合も安心。ボタン1つでリハビリ予定を自動作成する機能や、院内LANでリハビリ動画を簡単に共有できる機能など、便利なオプションも充実。利用用途に合わせてシステムを拡張できるのも魅力だ。
(出所:タックリハビリテーション支援システム公式Webサイト)
リハビリテーション業務の現場をトータルで支援するシステム。リハビリ処方情報や総合実施計画書の作成、スケジュール管理など、ニーズに応える多彩な機能で業務を効率化し、リハビリテーションの質を向上させる。スタッフの勤務管理機能では、希望勤務条件を考慮しつつ、シフトを自動作成。シフト調整業務の効率化を実現している。
また、オプションで目標設定支援機能を用意。症例をもとに適切な目標設定を行う。更に、電子カルテや医事会計システムと連携させれば、施設内での情報伝達もスムーズになる。
(出所:リハメイト公式Webサイト)
煩雑な事務作業を効率化し、療法士の負担を大きく軽減するリハビリ管理支援システム。患者、予約、実績を一覧できる、わかりやすいシステムレイアウトが特徴だ。また、120種類以上の帳票類を取りそろえ、きめ細かな集計や書類作成業務に対応している。基本操作はマウスのみのため習得が容易で、PCに不慣れなスタッフでも扱いやすい。
電子カルテやオーダリングシステムとも連携できるほか、オプションのWeb帳票作成システム「リハレポート」では、帳票作成から科学的介護情報システム「LIFE」へのCSVデータ出力まで可能。シームレスに情報を管理でき、院内全体の効率化にも役立つ。
(出所:セラPOST公式Webサイト)
リハビリの現場における使いやすさを追及した、リハビリ業務支援システム。スマホでの実施入力やタブレット上でのサインなど、手間を大幅に軽減する機能性の高さが、幅広い規模の医療現場で評価されている。予約管理は、ドラッグ&ドロップ操作で時間の移動ができ、初めて使用する人にもストレスの少ないインターフェースが特徴。
算定上限や単位数など、診療報酬上のチェック機能も充実。早期加算の自動算定機能では、未算定の場合にアラートが出て請求もれを防ぐ。また、医事システムや電子カルテとの連携もスムーズ。院内の情報連携や事務作業をトータルでサポートする。
(出所:リハマネージャーNS公式Webサイト)
20年以上の実績を有する、現場思考のリハビリ管理システム。見やすく使いやすいインターフェースや豊富なコミュニケーションツールで、密接な連携を可能にする。療法士間のメール・掲示板、スケジュールメモによるToDo管理、申し送り、予約メモなど多彩なコミュニティ機能を備えるほか、インシデントを防止に役立つ者掲示板機能も搭載。
また、電子カルテや医事会計などの基幹システムとも連携し、院内全体の業務効率化を支援する。サポート体制が手厚く、リモートでの問い合わせ対応はもちろん、必要時にはSEを現地に派遣。万が一のシステム障害時にも迅速な解決が見込める。
(出所:リハビリ管理システム公式Webサイト)
療法士の日常業務を全般的に効率化し、患者に向き合う時間を増やすリハビリ管理システム。書類の各種チェックはすべてシステムが実施し、予約時間や担当者の重複・算定上限なども自動で判断する。リハビリカルテもテンプレートや前回コピーで入力を容易にするなど、負担軽減のための機能を数多く搭載。
また、事務作業の軽減だけでなく、リハビリ情報の一元管理・共有、データの利活用などがシステム内で完結するのもメリットの一つ。電子カルテと連携すれば、患者の他科の予約状況を確認することも可能だ。リハビリオーダーや患者情報の受信をスムーズにすることで、院内全体の働きやすさ向上も期待できる。
基本機能に対応しているリハビリ管理システムを紹介します。
※料金はすべて要問い合わせ
(出所:リハビリテーションSynapse公式Webサイト)
職種の垣根を超えた、チームアプローチの円滑化を最優先に開発された、カルテ型のリハビリテーションシステム。
患者とその家族を中心に、医師、看護師、理学療法士、ケアワーカーなど、患者に関わるすべての職種のスタッフがシステムに記入し、ほしい情報を簡単に検索・閲覧できる仕組みになっている。各職種がカンファレンス前に評価・方針・目標をまとめることで、討議の活発化、効率化にもつながる。リハビリ訓練だけでなく、食事や入浴、面談まで、患者のスケジュールを院内全体でリアルタイムに共有して、柔軟な対応を実現できるのが強みだ。
(出所:リハッシュ公式Webサイト)
各職種が利用する、患者のリハビリに関するデータを一元管理できるリハビリ支援システム。一画面に多くの情報を集約することで、複数画面を開かずに済む工夫がされている。オーダリング・電子カルテシステムや患者情報、処方情報、医事連携やリハビリ予約連携も可能で、スタッフ全体の円滑な情報共有をサポートする。
スケジュール作成は、患者・療法士それぞれの観点から予定の登録ができ、患者側はカレンダー画面を、療法士側はより詳細なスケジュール画面を使用。時間変更や申し送りなどの操作はマウス操作で手軽に行えるため、システム使用者にストレスを感じさせない。
デイサービス向けのリハビリ管理システムを紹介します。
(出所:リハブクラウド公式Webサイト)
加算算定業務にかかる負担を軽減する、デイサービス向けリハビリ支援ソフト。業務手順に沿って操作案内が行われるので、はじめての算定でも次に何をすべきか把握しやすい。利用者に最適な目標とプログラムを自動提案する機能は、特許を取得している。
アセスメントシートや通所介護計画書、実施後評価といった利用者情報を一元管理できるため、情報を転記する手間を軽減。最短3分で個別機能訓練計画書を作成できるなど、効率のよい事務作業を実現する。デイサービス勤務経験者や理学療法士に、機能訓練や算定要件について無料で相談できるサポートも心強い。
運動療法支援向けのリハビリ管理システムを紹介します。
(出所:リハサク公式Webサイト)
フィジカルチェックや800種類以上の運動メニューで現場をサポートする、運動療法クラウドシステム。フィジカルチェック機能では、計測値をもとに身体の状態を数値化。レーダーチャートや「運動年齢」などわかりやすい指標がレポートに記載され、患者の納得を得たうえでリハビリを開始できる。
運動療法では診断名、症状、スポーツ種目、ADL状況といった情報から、患者の状態に合わせたメニューを提案。AIによる姿勢分析を活用して、改善ポイントや運動メニューの提案を行えるのも特徴だ。また、患者は「REHASAKUアプリ」を使用して、姿勢分析の結果やおすすめの運動メニューを院外から閲覧可能。主体的なリハビリを促進できる。
手書きは手間がかかるだけでなく、予約のダブルブッキングや過剰請求などの人為的ミスも起こりがちなリハビリ管理業務。リハビリ管理システムを導入することで、療法士の事務作業の負担を軽減するとともに、ミスを削減でき、患者へのサービス向上にも寄与できます。
リハビリ管理システムを選ぶ際は、次の4つのタイプのうち、重視したい点に合致するものから比較・検討していきましょう。
(1)幅広い業務効率化に対応するタイプ
(2)基本機能に対応したタイプ
(3)デイサービス向けタイプ
(4)運動療法支援向けタイプ
システムを活用することで療法士・医師・看護師など異なる職種間の連携をスムーズにするというメリットもあり、院内・施設全体の効率化に寄与します。円滑な運営を実現するため、リハビリ管理システムの導入をぜひ検討してみてください。
リハビリ管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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