VR技術を使い、バーチャルイベントや展示会を開催して集客アップを狙いたい企業や、従業員向けの研修をより効率的に行いたい企業の方へ。VRプラットフォームのビジネス向け機能や、選び方のポイントとあわせておすすめのプラットフォームを紹介します。
VRプラットフォームとは、360度カメラで撮影した映像やCGを使い、まるで現実のような空間を作り出せるプラットフォームです。VRプラットフォームを利用すれば、空間の中に大規模なバーチャルイベントや商談展示会、ショールームなどを展開できます。
VRとセットで、「AR」や「メタバース」という言葉を目にするシーンも多いでしょう。それぞれの概要や違いを簡単に解説します。
VRとは、360度カメラで撮影した映像や「3DCG」(3次元の仮想空間に立体的なグラフィックを描く手法)を組み合わせて、コンピューター上にリアリティのあるコンテンツを作り出せる技術です。日本では「仮想現実」と呼ばれています。
VRは、エンターテインメントの分野ではもちろん、法人向けの商談展示会や、空間シミュレーション、研修の一環として従業員が業務を疑似体験できるコンテンツにも使われています。
ARとは、現実世界をベースにCGや情報を付け加えていく技術です。日本語では「拡張現実」と訳されます。一例として、スマホアプリで家の中を映しながら、CG化した家具を試し置きできるといったサービスが挙げられます。
メタバースとは、インターネット上に作られる3次元の仮想空間のことです。自分の分身となるキャラクター「アバター」を介して、相手とのコミュニケーションや経済活動を行える空間として注目されています。
主な利用用途は、イベントや展示会、バーチャルショップなど。Webブラウザやスマホアプリからアクセスできて、VRヘッドセットなどの専用機器を必要としないタイプも多いです。
最近は、メタバースの中でVR技術が活用されているケースが増えています。たとえばメタバースで作られた展示会のブース内で、VR技術を用いたサービスのデモ体験ができるといったシチュエーションは、両者が利用されていると言えます。
VRプラットフォームには、空間の作成、相手と双方向のコミュニケーションが取れる機能のほか、ビジネスに最適な機能もそろっています。この章では、具体的な機能の一例を紹介します。
VRコンテンツ作成・編集 | イベントや展示会、ショールームなどの空間テンプレートをもとにVRコンテンツを作成。専門知識は必要なく、直感的に操作できるものばかりです。CGで作られたインテリアの配置やアバターのデザインも自由に変えられます。 |
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コンテンツの公開 | VRプラットフォームで作ったコンテンツは、公開も簡単。専用フォームで公開できるタイプ、URLを共有すれば誰でも閲覧できるタイプなど様々です。制作したコンテンツは、PCだけでなく、スマホやタブレットからでもアクセスできます。 |
コンテンツの管理 | 360度カメラで撮影した映像や3DCGで作った空間データは、すべてクラウド上で保存・管理できます。 |
訪問者への声かけ・接客 | アバターを介して店員となり、バーチャル空間に訪れた顧客に対して実店舗と同じような感覚で接客が行えます。 |
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ビデオ通話での接客 | アバターを使わないプラットフォームには、ビデオ通話機能が搭載されているものも。VRコンテンツの画面を共有しながら空間を案内するバーチャルツアーが実現し、店舗や現地に足を運べない顧客にアプローチできます。 |
商談ブース | VR展示会で相手の企業と商談したい場合、会話が聞こえないよう別のブースへ移動できる機能。セキュリティ対策も万全で、安心して商談にのぞめます。 |
講演・クイズ | バーチャル空間内で講演会を開いたり、スライドをもとに参加者へクイズを出題したりできます。 |
来場者データ取得・分析 | バーチャルイベントやショップに来場した人数や、ECサイトに遷移した数などの関連データを取得。データを分析することで、今後のイベント運営やマーケティングに役立ちます。 |
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アンケート | 来場者に向けてアンケートを行えるVRプラットフォームも。反響を簡単に集められます。 |
VRプラットフォームの種類によっては、数万人単位の大規模な配信・アクセスにも対応します。
VRプラットフォームの選び方は、目的や用途によって大きく6つのパターンに分けられます。
多くの参加者が集う大規模なイベントを開催したい場合におすすめのタイプ。同時接続数が多くても、サーバーがダウンしません。また、イベントの企画提案や空間設計、運用代行も任せられます。
たとえば「cluster」であれば、実在するエリアを再現し、街中を自由に練り歩けるハロウィンイベントや、バーチャル上に再現されたスタジアムの中で野球観戦を楽しめるプロジェクトなど、多種多様な制作実績があります。また、人材採用を目的とするバーチャルオフィス訪問イベントに利用された実績も。エンターテインメント以外の分野でのコンテンツ制作も依頼できます。
「XR CLOUD」の場合、大型商業施設の空間を再現したVRショッピングモールをオープンした実績が。空間では、バーチャルショッピングを楽しめる仕様になっています。
自社製品やサービスを紹介して、新規顧客を獲得するための商談会、展示会での利用におすすめのタイプ。プラットフォーム運営会社には、ブースの構築・運営を任せることができます。また、来場者にとって必要な機能も網羅しています。
たとえば「DEXPO」は、来場者にとって便利な機能が満載。商談時間予約機能や名刺交換機能、資料ダウンロード機能が一通りそろっています。
「BeRISE WORLD」の場合、空間に商談専用のブースを配置。ブースは管理者が施錠でき、部外者が入れない仕組みになっているので安心です。
VRプラットフォームを自社で操作しながら、手軽にバーチャル展示会やショップを開きたい場合におすすめのタイプ。専門知識や技術は必要なく、直感的な操作で利用できます。
こちらのタイプは、汎用的に利用できるタイプと、バーチャルショップとしての利用に特化したタイプがあります。
中規模なイベントや展示会、コミュニティなど様々な用途で活用できるタイプ。
「DOOR」は、ショップやオフィスなど用途に適した空間テンプレートが豊富。3D空間制作の知識がなくても簡単にデザインできます。手持ちの3Dモデルやアバターを活用して、イチから空間をデザインすることも可能です。
「VRer!」の場合、バーチャル展示会や、VR化した敷地内を巡れる工場見学コンテンツなど、幅広い用途で利用されています。また、出来上がったコンテンツをボタン一つで簡単に公開できるのもポイントです。
「CYZY SPACE」は、空間内にChatGPTと連動した「AIコンシェルジュ」を配置可能(※オプション)。たとえば、FAQのシナリオを読み込ませれば自動で応対ができるので、主催者側の問い合わせ対応にかかるリソースを削減できます。
バーチャルショップを手軽に出店したい場合におすすめのタイプ。実店舗にはなかなか足を運べない新たな顧客層を開拓するきっかけを作れます。
「メタパ」の場合、出店者側はアバターを介して店員となり、実店舗と同じような感覚で接客ができます。また、画面内には「店員呼び出しアイコン」があり、接客に応じてほしい顧客を待たせない仕組みになっているのもポイントです。
「メタストア」は、チャットボットと連携することで、ストアの営業時間外でも無人で接客できるような体制を整えられます。
VRを利用して、実際に現場に訪れたようなリアルな体験を提供したい場合に最適なタイプ。バーチャルツアーも手軽に提供できます。
不動産物件のバーチャル内覧に特化した「ナーブクラウド」は、VRゴーグルを活用するサービス。顧客が見ている映像をスタッフが同時に視聴・操作できる独自機能により、実際に現地で案内しているかのような没入感を提供できます。
「doit VR®」は使い方が簡単で、360度カメラで撮影した映像をクラウド上にアップロードするだけ。編集機能にも優れており、アップロードしたVRコンテンツに、動画やテキスト、BGM、ポップアップ画像などを柔軟に追加することが可能。実際に訪れた以上の情報量で、擬似体験の効果を高められます。
テキストや動画では伝えにくいオペレーションを、VRヘッドセットなどの専用機器を身に着けて疑似体験できるタイプ。従業員の研修コンテンツとして利用されているケースが多いです。
「InstaVR」は、大手小売業界向けにVR上でレジ操作を学べたり、架空の顧客と接客応対ができたりするコンテンツを開発した実績が。コンテンツは、英語やベトナム語など多言語での開発に対応しており、外国人労働者を受け入れる際に役立ちます。
「ナップ」は、身体の動作や感覚をVR上で共有することに特化したプラットフォームです。たとえば、製造業に従事する従業員がVR上で溶接技術を学べたり、スポーツ教室に通う生徒が、インストラクターのフォームをVRを通して学べたりするコンテンツの制作事例があります。
VR技術を活用して、空間シミュレーションを効率化したい場合におすすめのタイプ。現実では難しい、モデルルームの内装替えやインテリアの配置替えが自由に行えます。
「MiraVerse® Core」では、家具の配置や空間の色・素材の組み合わせを自由にシミュレーションできます。モデルルームだけでなく、自動車やオフィス設備など実物を用意するのにコストがかかる商材のVR化にも対応しています。
VRプラットフォームを選ぶ際に、比較検討すべきポイントを5点紹介します。
VRプラットフォームは、大きく分けて以下の2種類が存在します。
自社である程度内製化できるなら、利用料金が比較的安価な前者を、コンテンツ制作やイベントの企画、運用も任せたい場合は後者を選ぶのがおすすめです。
たとえば自社作成型の「CYZY SPACE」は、空間テンプレートをもとにバーチャル空間を自力で作っていく必要があります。そのかわり導入費用がリーズナブルで、1ルームあたり月額10,000円で利用できます。
一方「DEXPO」は、専門アドバイザーが展示会の企画、デザインはもちろん、当日の運営や配信環境の整備まで一気通貫で支援します。更に、社内稟議資料やマニュアルなど事務面も手厚くサポート。初めてVRプラットフォームの導入を検討している企業も安心です。
VRプラットフォームを使うことにより、コンテンツを柔軟にカスタマイズできるかも、比較検討すべきポイントです。
たとえば「VRer!」は、デフォルトで使える3Dオブジェクトの種類が豊富。検索窓に欲しいオブジェクトを入力すれば簡単に呼び出せます。更に、オブジェクトはドラッグ&ドロップ操作で配置できるので、思い通りの空間を作りやすいです。
「DOOR」の場合、テンプレートだけでなく、イチから空間作りできる「ルームレイアウト機能」を搭載。手持ちの3Dモデルやアバターを自由に活用できます。
VRプラットフォームで制作したコンテンツを、自社のWebサイトやメタバースなどで自由に公開できるかもチェックしましょう。
たとえば「doit VR®」の場合、編集が終わったコンテンツは「公開ボタン」を押すとURLが発行され、Webサイトへ自由に掲載できる仕組みに。また、公開したコンテンツの画面にある「SNSシェアボタン」を押すと、「Facebook」や「LINE」で共有でき拡散に役立ちます。
「MiraVerse® Core」は、クラウド内で一元管理しているデータをメタバースなどほかの空間に接続可能です。
VRヘッドセットなどの周辺機器が、自社の作りたいコンテンツに必要か、必要ならプラットフォームが機器に対応しているかも確認しておきましょう。
広く来場者を募りたいイベントの場合は、機器を使わない方が参加ハードルが下がり、多くの人員を集められます。一方、モデルルームの見学などマンツーマンでの接客をするシチュエーションではVR機器があると没入感を高められ、空間の魅力をよりリアルに伝えられます。
たとえば「ナーブクラウド」には、物件のバーチャル内覧をしたい顧客に対してオリジナルゴーグルを送付するサービスが。VR上でありながら、まるで実際に現地に足を運んでいるかのような内見が実現します。
一方、VR展示会向けのプラットフォーム「DEXPO」は、VR機器の接続に対応していません。Webブラウザでの閲覧専用となっています。
どれくらいの参加人数を想定しているかによっても、選ぶべきVRプラットフォームが変わってきます。
「XR CLOUD」であれば、独⾃の接続エンジン技術により数万人規模の同時アクセスに対応。大規模なイベントを開催しやすい基盤が整っています。
自社作成型の「CYZY SPACE」では、一つのルームに25人、複数のルームを合わせて最大1,000人が同時接続できる空間を創出。中規模なイベントであれば問題なく利用できます。
来場者が数万人規模のイベントを開催したい場合におすすめのVRプラットフォームを紹介します。
(出所:cluster公式Webサイト)
PCやスマホでの表示はもちろん、VR機器の接続にも対応しており、大規模なイベントを開催できるVRプラットフォーム。企業の要望に応じて、オリジナルデザインの会場やアバターの制作はもちろん、空間演出や配信スタジオのオペレーションまで任せられる。
主な制作実績は、自治体と連携してリアルな街並みをバーチャル上で再現したコンテンツや、映画とタイアップした臨場感あふれるコンテンツなど。人材採用の一環として、バーチャルオフィス訪問イベントを開催した実績もあり、様々な用途で活用できる。
(出所:WEBmetaverse公式Webサイト)
最高水準のグラフィックで没入感ある空間を提供するVRプラットフォーム。展示場、スタジアム、ライブステージなどのテンプレートをベースに空間を設計し、企業ロゴや広告を配置できる仕組みになっている。イベント参加者同士の会話を促進するチャット機能はもちろん、空間を案内するMAP機能を標準搭載。更に、外部システムとの連携により、チケット制の有料イベントもスムーズに開催できる。最大同時接続人数1万人まで対応。オプションで、イベントの活性化を促すクイズスタンプラリーを開催できる。
制作事例でユニークなのは、参加者がアバター化した野球選手とゲームを楽しめる新感覚のファン交流会。そのほか、スポーツ中継や演劇をVR化して配信するサービス「360Channel」も提供している。
(出所:XR CLOUD公式Webサイト)
大勢が集うイベントやパーティー、バーチャルツアーの空間創出を実現するVRプラットフォーム。独⾃の接続エンジン技術により、数万人規模の同時アクセスに対応する環境を提供。VRヘッドセットを用意しなくても、Webブラウザやスマホでコンテンツを楽しめる仕様になっている。空間上では、まるで顔を合わせて話しているような感覚で自然に会話できるのがポイント。また、大勢の観客がいる中でイベント登壇者へ質問したい場合は「拡声マイク」機能が便利。クリアな音声を登壇者や参加者に届けられる。
業界を問わず、様々な大手企業での導入実績あり。制作例は幅広く、来場者数約7万人の音楽イベントから、ECサイトと連携した大型VRショッピングモールまで手がけている。
VR展示会を開催したい場合に最適なVRプラットフォームを紹介します。
(出所:DEXPO公式Webサイト)
最先端技術により、臨場感のある空間を構築できるVR展示会向けプラットフォーム。特徴は、専門アドバイザーが展示会の企画段階から伴走してくれること。空間のレイアウトや当日の運営、配信環境の整備まで一気通貫で支援する。加えて、社内稟議資料や利用マニュアルの作成といった細かい事務もサポートするので、初めてVR展示会を主催する企業も安心だ。プラットフォームには、商談時間予約、名刺交換、資料ダウンロードなど、展示会来場者のスムーズな交流を促す機能を搭載している。
契約から最短20営業日で展示会の開催が実現。そのほか、要望に応じてリアル会場と連動させたハイブリッド型展示会の運営も依頼できる。
(出所:BeRISE WORLD公式Webサイト)
メタバース空間を活用して、法人向けの商談展示会やセミナーを開催したい企業におすすめのプラットフォーム。ビジネスに適した機能が豊富で、一例としてはアバターを介して講演ができる機能や、メタバース上に資料・動画を投影できる機能などがあり、オンライン展示会とは一味違った臨場感を演出できる。また、会場内の展示ブースには、PR動画やPDF形式のポスターなどを自由に配置でき、来場者はそれらを自由に見て回れる。更に、空間には専用の商談ブースを用意。ブースは管理者が施錠できるので、プライベートな空間での商談が実現する。
展示会来場者のアクセス数や、ブース閲覧数などのログはCSV出力可能。来場者にアンケートを自動配布する機能もあり、反響調査に役立つ。
自社でVR空間を作成でき、汎用的に使えるタイプのプラットフォームを紹介します。
(出所:CYZY SPACE公式Webサイト)
スマホやWebブラウザで、誰でもアクセスできるVR空間を簡単に構築できるプラットフォーム。汎用的に使える空間のフォーマットを用意しており、イベントや展示会、ショールームなどの幅広い用途で使える。また、一つのルームに25人、複数のルームを合わせて最大1,000人が同時接続できる空間を作れるので、比較的大規模な催しにも向いている。オプションで、ガイドとしての役割を果たす「AIコンシェルジュ」を設置可能。ChatGPTと連携することで、来場者からの簡単な問い合わせに無人で対応する体制を整えられる。
ユースケースは、住宅購入の相談ができるバーチャルサロン、社内利用向けのバーチャルオフィスなど多岐にわたる。自治体と連携して、バーチャル絵画展を開催した実績もあり。
(出所:VRer!公式Webサイト)
CGや動画を用いたVRコンテンツの制作から公開までをシームレスに行えるプラットフォーム。空間を演出する3Dオブジェクトの種類が豊富で、欲しい素材を検索窓に入力すれば簡単に呼び出せる仕様に。オブジェクトはドラッグ&ドロップ操作で直感的に配置でき、色合いもペイントソフトを扱う感覚で自由に変更できる。出来上がったコンテンツはボタン一つでサーバーにアップロードでき、専用スマホアプリやPCブラウザから自由に閲覧できる。また、画面上のVRアイコンをクリックすればモードが切り替わり、VRゴーグルを使った没入感あるコンテンツも展開可能だ。
活用事例は、新商品が並ぶバーチャル展示会や、ブラウザを操作しながら敷地内を巡れる工場見学コンテンツなど。
(出所:DOOR公式Webサイト)
商品販売や会議など、ビジネスの目的に応じた3D空間を作成し、Webブラウザ上に展開できるVRプラットフォーム。ショップやオフィス、ライブハウスなど用途に適したテンプレートを用意。3D空間制作の専門知識がなくても簡単にデザインできる。テンプレートをアレンジしたい場合や、イチから空間作りをしたい場合は「ルームレイアウト機能」が便利。手持ちの3Dモデルやアバターを自由に活用できる。
完成したルームは、URLで簡単に共有。参加者はURLにアクセスするだけで、空間を見渡したりチャットや音声会話でコミュニケーションを取ったりすることができる。
商用利用であっても、事前に申請すれば無料で使えるのが嬉しい。
バーチャルショップ空間を自社で作り、展開したい企業に適したVRプラットフォームを紹介します。
(出所:メタストア公式Webサイト)
テンプレートから、アバターやインテリアを選ぶだけで手軽にバーチャルショップを開設できるプラットフォーム。空間内では音声やビデオチャットを通じて接客ができるので、ECサイトでは味わえないショッピング体験を提供可能。また、チャットボットを使うことで、営業時間外でも無人で接客できる体制を整えられる。ECサイトプラットフォーム「Shopify」と連携すれば、別のサイトへ遷移することなく買い物ができるのもポイントだ。
ユースケースは、アパレルショップやインテリアショールームなど。銀行が、新たな顧客との接点を作るための実証実験としてバーチャル支店を開設した事例もある。
月額10,000円から比較的リーズナブルに利用できるのも嬉しい。別途料金で、オリジナルのバーチャルショップの施工も承っている。
(出所:メタパ®公式Webサイト)
商品やサービスを提供するバーチャル店舗をメタバース上に展開できるプラットフォーム。空間は、ショッピングモールのようなレイアウトになっており、「メイン店舗」「簡易出展」「イベントスペース」の3種類のエリアに出店できる仕組み。自社のニーズや予算に合わせてショップを立ち上げられる。出店者側はアバターを介して店員になり、実店舗と同じような感覚で顧客に接客ができる。また、画面内には「店員呼び出しアイコン」があり、接客に応じてほしい顧客を待たせない仕組みになっているのも嬉しい。
そのほか、「マーケティング分析」機能により、ユーザーのアクセス数や商品閲覧数、ECサイトに遷移した数のデータを取得できる。
実際に現場に訪れたような、リアルな訪問体験を提供したい場合におすすめのプラットフォームを紹介します。
(出所:ナーブクラウド公式Webサイト)
不動産物件のバーチャル内覧サービスを展開できるVRプラットフォーム。360度カメラで撮影した物件のVR映像を、自社のWebサイトに埋め込んで利用するタイプ。画面下には各部屋のサムネイルを並べることができ、クリックすると自由に移動できる。空間の拡大縮小も自由自在で、顧客側は水回りなどの気になるポイントもしっかりとチェックできる。
また、同プラットフォームで作ったコンテンツには「問い合わせボタン」を配置可能。顧客がボタンを押せば自社の担当者とビデオ電話がつながり、画面を共有しながらVR空間を案内できる仕組みになっている。
別途、顧客に専用VRゴーグルを送付するサービスも用意。ゴーグルを使えば、VR上でありながらまるで現地にいるかのような内見が実現する。
(出所:doit VR®公式Webサイト)
360度カメラで撮った映像をベースに、空間を手軽にVR化できるプラットフォーム。使い方は簡単で、360度撮影対応のスマホか、別売のレンズを組み込んだスマホを用意し、素材を撮影したらクラウド上にアップロードするだけ。その後は編集画面にて、注目ポイントにポップアップを表示させたり、音楽を入れたりなど自由にアレンジできる。また、ユーザーにVR上の現在地を示すため、画面上にフロアマップを差し込むアプローチも可能だ。編集が終わったら公開ボタンを押すとURLが発行され、Webサイトへの掲載が自由に行える。
主に、商業施設、観光施設、モデルルームをVR化したい場合に最適。そのほか、高品質なVRコンテンツを作りたい場合は、プロカメラマンによる撮影代行サービスも提供している。
従業員の研修効果を高められるVRプラットフォームを紹介します。
(出所:InstaVR公式Webサイト)
世界140カ国で活用されている、従業員研修向けのVRプラットフォーム。大手小売業界向けに、VR上でレジ操作ができたり、架空の顧客と接客応対ができたりするコンテンツを開発した実績あり。機器や場所の用意がなくてもトレーニングできるので、従業員の教育機会拡大と技能レベルの平準化に貢献する。また、VRがあればトレーナーが必要なくなるため、一人あたりの教育にかかる時間が60時間ほど削減できた実例もある。
ほかにも、航空機の整備士向けに、機体をVR化してすみずみを点検できるような研修コンテンツの開発などを行っている。コンテンツは、英語やベトナム語など多言語での開発にも対応しており、外国人労働者を受け入れる際に役立つ。
(出所:ナップ公式Webサイト)
言語や視覚だけでは伝えきれない身体の動作や感覚を、VR上で共有できるプラットフォーム。視線や手足の動きを再現するために使うVRヘッドセットやグローブなどの機器の用意が必須。主に研修・教育の目的で活用されており、たとえば製造業に従事する従業員がVR上で溶接技術を学べたり、スポーツ教室に通う生徒がインストラクターのフォームをVR上で再現できたりする実例がある。医療の現場でも積極的に導入されており、実際の患者を相手に試すのが難しい針を使った手技の実習などが行える。
いずれのトレーニングも非対面・非接触で実施できるので、感染症対策にも有効だ。
最後に、現実の空間をVRに置き換えた空間シミュレーションができるプラットフォームを紹介します。
(出所:MiraVerse® Core公式Webサイト)
凸版印刷が培ってきたVR技術をもとに、リアリティある3DCG空間を再現するプラットフォーム。特に住宅のモデルルームや商材を展示するショールームでの利用に適している。たとえばモデルルームであれば、実際の間取りをベースに3DCGを作成可能。そこに3Dデータ化したインテリアを配置し、色合いや素材の組み合わせを自由にシミュレーションできる。ショールームの場合も同様で、自動車やオフィス設備など実物を用意するのが難しい商材にも対応。プラットフォームには音声コミュニケーション機能が付いており、見学や商談の場面で重宝する。
データはすべてクラウド環境に保存しておけるので、メタバースなどほかの空間に展開する場合でも活用しやすい。また、作成したデータはスマホやタブレットでも閲覧できる。
最近は、VRプラットフォームを利用したイベントやショップなど、バーチャル空間を起点に新たなビジネスを展開する企業が増えています。
VRプラットフォームで制作したコンテンツを利用すれば、今までに接点のなかった新たな顧客層を開拓できる可能性が広がるでしょう。また、コストやリソースの観点から複数のパターンを用意するのが難しい空間のシミュレーションや、従業員を効率的に指導する教材としても役立ちます。
VRプラットフォームの種類は、大規模なイベントの開催に最適なタイプ、VR展示会の開催に特化したタイプ、バーチャルショップを開設できるタイプなど様々です。本記事を参考にして、自社の利用目的に合ったVRプラットフォームを選んでみてください。
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