最終更新日:2022-10-04
メールや電話を使ったマーケティングに限界を感じ、開封率の高いSMS配信の導入を検討されている方へ。SMS配信のメリットやマーケティング事例、活用方法、おすすめのSMS配信サービスをご紹介します。
SMS配信サービスとは、携帯電話事業者の相互接続サービスを利用して、70文字(拡張時は660~670文字)のショートメッセージサービス(SMS)を配信できるクラウドサービスのことです。
スマホや携帯電話から1通ずつ送信するのでなく、PCのWeb画面上で送信先の電話番号と文面を入力して送信することができます。また、送信先の電話番号一覧のファイルをアップロードして一斉送信する方法や、利用中の別システムとAPI連携させて一斉送信する、といった方法もあります。
SMSは電話番号だけでメッセージを送信できるため、到達率が90%以上と言われています。更に、SMSはスマホの通知設定をプッシュ通知に設定している人が多いため、開封率も90%を超えるそうです。到達率と開封率が非常に高い、「届きやすく、見てもらいやすい」連絡手段として、改めて注目されています。
また、無料で気軽に変更できるメールアドレスやSNSアカウントと違い、電話番号はよほどのことがないと変更しない人が多いため、SMSは本人に確実に届く手段と言えます。加えて、11桁の電話番号さえ分かればSMSが送信できるため、メールアドレスよりも手軽で間違いにくいというメリットも。
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Webサイトやアプリ等における本人認証の確認手段として利用されることが多いSMS配信サービス。最近では更に利用の幅が広がり、予約内容の通知やアンケートといった顧客への案内、督促、また従業員への指示・連絡手段などにも使われています。
また、以下のようなメリットから、マーケティングの場面での活用も増えています。マーケティング用途における、SMS配信の導入メリットを5点ご紹介します。
マーケティングにおいてSMS配信を利用する一番のメリットは、到達率と開封率の高さです。電話番号は変更されにくいためユーザーに到達する確率が高く、更にプッシュ通知にしている人が多いため90%以上の確率で見てもらえるからです。
メールの場合、迷惑メールとみなされて届かなかったり、届いたとしてもプロモーションメールのフォルダに自動で振り分けされて目に留まらなかったりすることが多数。無事に受信トレイに届いたとしても件名からDMと判断されて開封してもらえない、といった可能性も。
その点SMSは、メールのように件名で判断されないため、プッシュ通知があればすぐ開封されることが多いという特長があります。
配信したらすぐに見てもらえることも、マーケティングにおけるSMSの活用メリット。
メールはプッシュ通知にしていない人も多く、メーラーを立ち上げないと確認しないといった人も。一方、ほとんどの人がプッシュ通知に設定しているSMSは、ユーザーへタイムリーにアプローチできるため、比較的急ぎの用件でも安心して利用することができます。
たとえば、予約サイトで受け付けた予約内容の確認や、病院・クリニックの診察時間のリマインド通知、出張修理の訪問時間の通知など、キャンセル防止やリマインド通知にも役立てられます。
電話番号だけでメッセージが届けられることもSMSのメリットです。
ユーザー側にとって、住所や自宅の固定電話番号、会社名を登録するよりも、携帯電話番号を知らせるほうが抵抗感が小さいと考えられます。11桁の電話番号なら覚えておけるため、入力・記入する際にもスムーズです。また、電話番号ならIVR(自動音声応答)からの顧客情報入力にも対応できます。ユーザーが電話をかけるだけでSMSが自動送信される機能をもつサービスも。
電話番号さえあれば高確率でユーザーの目に留まる情報を発信できるSMSは、マーケティングにおいて非常に有効な伝達手段となり得るのです。
文中に挿入したURLや電話番号のリンクのクリック率などを計測する「クリックカウント」機能を使えば、マーケティングの観点から効果測定ができます。クリックされた時間帯を計測することもできるため、マーケティング施策の精度向上にも役立てられるでしょう。
「双方向SMS」機能を搭載したサービスなら、配信したSMSに対してユーザーが返信できるので、簡単なアンケートなどに利用可能。また、ビデオ通話用のURLをSMSで配信するなど、タッチポイントの創出に活用できる機能も。
マーケティング施策においてSMS配信が有用にある一方、メールの代わりにプロモーション内容をそのまま送付するには適切とは言えません。
なぜなら、最大でも670文字程度のテキストしか送れないため、商品・サービスの魅力を伝えるには不十分だからです。加えて、ユーザーはSMSでプロモーションを受け取ることに慣れておらず、使い方を間違えると不信感を与えてしまう恐れも。
そこで、マーケティングの大きな武器としてSMS配信の強みを生かした、5つの活用事例をご紹介します。
SMS配信サービスを活かしたマーケティング手法として、「Webサイトへの誘導」が挙げられます。
たとえば、電話で商品を先に案内しておき、興味を持ったユーザーに商品詳細や申込みフォームが掲載されているWebサイトのURLをSMSで送信する、という使い方です。そうすることで、申し込みや成約率の向上が期待できるほか、PCやスマホ操作に不慣れなユーザーの負担減につながります。また、手順説明にかかるオペレーターの負担も軽減できるでしょう。WebサイトのURLに限らず、電話では伝えきれない情報を伝える手段として有効です。
IVRと組み合わせて、電話番号の取得からSMSでの資料請求受付のURL送信までを自動化することもできます。
未完の手続きへのフォローアップにもSMS配信サービスを活用できます。
たとえば、名前や住所、電話番号などは入力したけれど、申込み完了する前に離脱してしまった場合に、SMSで入力再開を催促するメッセージを送ることができます。
保険商品や車検などの契約期間終了間近の案内や、次回の更新手続きの依頼など、契約手続きの案内にもSMS配信サービスが使われています。
電話連絡よりも大幅に業務を効率化できるのに加えて、「連絡が遅くなってしまった」「電話がつながらないまま放置してしまった」といった人的ミスを防ぐことができます。
キャンペーンの告知やクーポンの配信手段としても、SMSが有効です。ただし、頻繁なクーポン発行や、ユーザーにとって魅力の低いクーポンやキャンペーンの案内は、かえって逆効果に。約670字以内のメッセージで、キャンペーンの魅力を的確に伝えるのも難しいでしょう。
うまく活用しているケースとして、電話応対中に興味関心の有無をヒアリングし、配信許可をとったうえでSMSを送る方法です。ユーザーが求めるクーポンを確実に素早く渡すことで、特別感を演出できるため満足度向上につながるでしょう。
SMSで広告を配信することもできますが、新規ユーザーにいきなりSMSを送り付けるのは効果的ではありません。SMSだけで購買につなげるほどの商品価値を伝えるのは非常に難しいからです。
広告配信はメールやDM、インターネット広告、パンフレットなど、視覚的な表現が得意なメディアを活用すると良いでしょう。
その代わり、既存のユーザーへの新サービス案内をSMSで配信している事例はあります。既存顧客とのタッチポイントとしてSMSを活用するのも一手です。
SMS配信のマーケティング活用を成功させるための3つのコツをご紹介します。
SMSは開封率が高いぶん、価値のないメッセージを頻繁に送るとマイナスイメージを持たれてしまいます。そのため、SMS配信をマーケティングに活用する際に一番重要なのは、ユーザーにとって有益な情報を配信すること。
たとえば、キャンペーン告知にしても季節ごとのセール案内ではなく、年に1回だけの特別なお客様に向けたオファーなら受信・開封する価値があると思ってもらえます。
特別感を持たせるためには、各SMS配信サービスが提供している「本文差し込み機能」も役立ちます。冒頭に顧客の名前を入れることで、個人に向けた特別オファーであるかのような演出ができます。
身に覚えのないSMSが送られてくると、ユーザーは企業に対して不信感を抱きます。そのため、SMSを送ることについて、事前にユーザーの了解を得ておくことが重要です。
たとえば電話中に、WebサイトのURLを記載したSMSを送付する旨を伝えておく、申込み手続き中に、確認メールをSMSで配信することを案内するといった方法が考えられます。このひと手間をかけることで、SMSを開封した時の印象が大きく変わります。
SMSは文章を読むために開くツールではなく、そもそも670文字程度のメッセージしか送れないので、できるだけ簡潔な文面にまとめるのがポイントに。
プッシュ通知を受けて何気なく開封した際に、すんなりと読める簡潔な文面であることが重要です。伝えたいテーマと、受け手にとってほしいアクションを1つに絞りましょう。説明はできるだけ削ってしまって問題ありません。
また、限られた文字数をURLで占有しないため、各SMS配信サービスが提供している「短縮URL機能」も便利です。
ここまでご紹介したポイントに沿って、おすすめのSMS配信サービスを9つご紹介します。
“SMS配信サービス”の 一括資料ダウンロードする(無料)
(出所:空電プッシュ公式Webサイト)
マーケティングに役立つ機能が豊富なSMS配信サービス。PCのWeb画面からの個別SMS送信、CSVファイルアップロードによる一斉送信のほか、API連携による自社システムからの送信、IVR連携による送信、顧客との双方向SMSなど、様々な送信方法に対応。URL短縮やビデオ通話、開封状況の確認、予約送信といった機能も搭載している。携帯電話番号だけで、顧客にLINEでよりリッチなメッセージを送ることもできる。
長文分割機能を使えば、キャリア端末問わず最大700文字まで送信可能。申込から最短3日で利用開始できる。
(出所:メディアSMS公式Webサイト)
5,000社以上で導入されているSMS配信サービス。主要4キャリア直接接続方式で到達率99.9%を実現している。長文SMS、属性差し込み、短縮URL(クリック測定)、SMS決済機能などを搭載。CRMなどの既存システムとのAPI連携によるSMS送信、IVRと連携した自動送信にも対応している。全顧客への長期休暇の一斉案内、特定顧客へのキャンペーン情報の送信など、情報を確実に・効率よく到達させたい場合に有用だ。Salesforceアプリとしても提供されているため、Salesforceを既に導入している企業におすすめ。
(出所:Cuenote SMS公式Webサイト)
成長企業から大手企業、自治体・官公庁など、2,000社以上で導入されているSMS配信サービス。最大660文字までのSMS配信に対応し、キャリア直収接続で到達率は99.9%。
API接続による自動連携や配信指示も可能。名前などの属性差し込み機能や、URL短縮機能のほか、クリック数・クリック率・時間帯・キャリア比率などの効果測定など、マーケティング用途に有効な機能が豊富にそろう。開発言語を問わないRESTful APIを標準搭載しているため、既存システムとの連携が容易。そのため、SMSによる本人認証やIVRでの音声通知、双方向SMSなど、あらゆるメッセージ送信の自動化を実装できるのも特長。
(出所:SMSLINK公式Webサイト)
企業の通信インフラ事業を30年手掛けているネクスウェイによるSMS配信サービス。Webブラウザ上から一斉に送信、定期配信できるWebタイプと、既存の自社システムと連携可能なAPIタイプの2種類から選べる。予約送信、名前等の情報差し込み、短縮URLの自動生成といった機能がそろうほか、URLのクリックカウントや、メッセージの送信停止を受け付ける専用URLの自動生成など、マーケティングに役立つ機能も充実。
(出所:SMS HaNa公式Webサイト)
導入社数2,000以上、到達率99%のSMS配信サービス。短縮URLの挿入やクリックカウント・トラッキングなど、マーケティングに役立つ機能が充実している。国内正規ルートの4キャリア直収接続で1時間で10万通の送信ができ、Webの管理画面から送信するタイプか、API連携タイプか選べる。最大660文字までの長文対応、IVR連携機能、誤送信防止機能なども搭載。
配信停止を依頼された場合に再送信しないためのブラックリスト機能が標準装備されているほか、オプションサービスでSMS本文に配信停止URLをつけることが可能。
(出所:SMSコネクト公式Webサイト)
15年以上の提供実績を持つ、国内最大級のSMS配信プラットフォーム。キャリア直収接続やMNP判定機能で、到達率99%、SLAも99%以上を実現している。API接続送信、双方向SMS、IVRでの認証連携などにも対応。
高機能なWeb管理画面が直感的に操作できることから、使い勝手の良さに定評あり。誤操作防止という情報セキュリティの観点からも支持されている。企業が法令等を遵守しつつ、適正にSMSを配信するためにはどうすれば良いか、豊富なノウハウを生かしたアドバイスも提供している。
(出所:KDDI Message Cast公式Webサイト)
Supership株式会社とKDDIが共同運営する、SMS配信サービス。国内最大級のマーケティングプラットフォームを展開するSupershipと提携することにより、趣味嗜好をもとにセグメント化された顧客に対しSMS配信できるなど、データドリブンなマーケティング施策に活用できるサービスとしてアップデート。国内4キャリア直接接続で、メッセージや通知の確実な配信をサポートする。
操作性の高い入稿ポータルから簡単にSMS配信できるほか、既存システムとAPI連携しての配信にも対応しており、配信シナリオも簡単に作成。660字までの長文テキストや短縮URLなども管理画面から設定できる。オプションの「誤配信防止機能」を利用すれば、電話番号の解約・新規ユーザー変更によるメッセージ誤配信の防止も可能だ。
(出所:SMS Publisher公式Webサイト)
メール配信分野で豊富な実績を持つ同社が提供する、マーケティング機能に優れたSMS送信サービス。用途に合わせて、SMS送信プランとSMS双方向プランが用意されている。管理画面にCSVファイルをアップロードするだけで、50万件までのSMSが一斉配信できる。キャリア直収設計・直接接続のため、高度なセキュリティと約99%の高い到達率を実現している。
「全キャリア長文SMS」が可能かつ、文中に複数URLが挿入できるほか、受信停止を受け付けるためのURLも挿入可能。マーケティング用途に役立てられる。また、URLを自社オリジナルのドメインに変更できるため、限られた文字数の中でのブランディング力向上が期待できる。
(出所:SMS送るくん公式Webサイト)
複雑な機能をカットすることで、1通につき6.5円〜という業界最安クラスの低価格での配信を実現する法人向けのSMS送信サービス。
安価でありながらも「個別/一括配信」「短縮URL」「予約配信」といった標準的な機能は備えているため、特定のWebページに遷移させるための手段としては十分に活用できる。オプションによりアンケート機能やAPI連携機能も提供。最短で即日利用できるトライアルの用意もあるため、「とりあえず使ってみたい」という企業におすすめだ。
電話番号だけで送信でき、高い到達率と開封率を誇るSMS配信。SMS配信サービスをマーケティング施策に活用する場合のメリットや事例、活用方法、おすすめのSMS配信サービスをご紹介しました。
アイデア次第でマーケティング施策にも活用できるクラウド型のSMS配信サービスは、初期投資等がいらない従量課金制のサービスが多く、運用面・コスト面ともにはじめやすいサービスであるといえます。
顧客とのコミュニケーション手段としてSMS配信サービスを導入することで、機会創出や業務効率化、顧客満足度の向上といったメリットが期待できます。
従量課金制のサービスが多いため、小規模の配信であればそれほど費用はかかりません。まずはマーケティング施策の一環として試験的に導入してみて、効果を確認してから検討してみるのも一手です。
本記事でご紹介したマーケティング事例やコツを参考に、自社に最適なSMS配信サービスをセレクトしてみてください。
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