最終更新日:2024-07-31
業務効率化のために運転日報アプリの導入を検討されている、運送会社や多数の社用車を保有する企業の方へ。主な機能や運転日報の作成方法、アプリのタイプの解説とともに、おすすめの運転日報アプリを無料のものも含めて紹介します。
運転日報アプリとは、企業が保有する車両(社有車)で行った業務の内容を記録し、管理するアプリです。運転日誌アプリとも呼ばれます。
運転日報(運転日誌)とは、社有車を業務で使用した運転者の氏名、運転日時、走行距離などを記録したもの。緑ナンバーの自動車を所有する企業と、一定台数以上の白ナンバーの自動車を所有する企業は、運転日報の作成が法律で義務づけられています。
企業としても、運転日報を作成して、いつ・誰が・どのように社有車を使用したかを記録しておくことは、車両の管理やトラブル防止の観点から有益です。
多くの企業では、紙やExcelファイルなどのフォーマットで運転日報を作成してきました。しかし、紙ベースでの管理には以下のようなデメリットがあります。
また、Excelによる運転日報にも、以下のような難点が挙げられます。
このような課題に対応すべく、近年、導入が進んでいるのが運転日報アプリです。
運転日報アプリには以下のようなメリットがあり、業務効率の改善やコスト削減、DX化などの効果が期待できます。
おすすめの運転日報アプリは次の通りです。
【無料×特化型】
「MOVO Driver」
【無料×動態管理対応型】
「AI-Contact フリート」
【有料×特化型】
「DriveReport」「どらたん」「モバレポ」
【有料×動態管理対応型】
「LINKEETH DRIVE」「Cariot」「D-Drive」「DRIVE CHART」「Offseg」「MobilityOne 安全運転管理」「DRIVEBOSS」
記事後半では、各アプリについて詳しく紹介しています。「すぐにアプリを選びたい」という方は、おすすめの運転日報アプリからご覧ください。
「何を選べばよいかわからない」という方は、記事をそのまま読み進めてください。運転日報アプリの機能や使い方、タイプなどをわかりやすく紹介していきます。
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運転日報アプリには、主に以下のような機能があります。
以下のような内容を記録します。ほとんどの項目はタップして選択でき、走行距離などのデータは自動で取得されるため、記入の手間は最小限に抑えられます。
複数のドライバーから提出される運転日報を一括管理。ドライバーごと、車両ごとにデータを切り出して検証することも可能です。提出時の承認フローを作成すると、車両の私的利用の防止に役立ちます。
道路運送車両法で定められている日常点検(運行開始前に実施すべき点検項目)を、アプリ上で行う機能です。紙やExcelとは異なり、運転日報と同じシステム上で点検できるため、用紙・ファイル管理の手間を削減します。
アルコールチェックの測定結果を記入・管理する機能です。アルコールチェッカーと連携し、結果を自動で入力してくれるオプションを備えたアプリもあります。
運転前後のアルコールチェックは、従来、緑ナンバーの運転者に義務づけられています。2022年からは一定台数以上の自動車を所有する白ナンバー事業者もその対象となったため、より多くの企業でアルコールチェックが必須に。それをきっかけに、多くの企業で運転日報アプリの導入が進んでいます。
社有車の車両番号や車検満了日、整備を行った内容などを登録し、管理します。中には、車検満了日が近づくとメールで通知する機能を搭載したアプリも。
運転日報アプリは、基本的にスマホで日報・月報を作成できます。文字入力、プルダウン、自動入力の割合はアプリごとに異なるため、ここでいくつかの作成方法を紹介します。
アプリ上のフォーマットに手入力していくパターン。「MobilityOne 安全運転管理」は、業務の項目ごとにステータスを選んで登録するシンプルな手順の入力方式を採用。「DriveReport」は利用車両や日時はタブから選択する方式で、給油量や指示事項や行き先、整備内容などは必要に応じて入力します。
メーターやスマホと連携して、入力を自動化するパターン。たとえば「DriveReport」なら、ODOメーターをスマホのカメラで撮影するだけで、自動的に走行距離が入力されます。
また、「MOVO Driver」では、スマホのGPSから地点情報を取得し、荷役・付帯作業地点まで自動で入。走行距離も自動で計算されるので便利です。
「Cariot」は、いつ・どこを・どの順番で走行したのか、走行経路まで自動で記録。訪問記録と照らし合わせて、不正利用のチェックに役立ちます。
顧客の業務に合わせて、提供サービスの詳細情報をスマホで記録・編集できるパターン。「Cariot」のカスタム訪問記録では、納品物やサービス品目、数量などを記録できます。また、納品時の状況や給油時のレシートなどを撮影し、画像で報告する機能も搭載。ドライバーごとのサービスを均質化したい場合におすすめです。
運転日報アプリは、特化型と動態管理対応型の2タイプに分類できます。
運転日報の作成に特化したタイプ。運行管理を支援する別のシステムをすでに利用している、または予算や導入にかかる手間の観点から、運転日報に絞ってシステム化したい場合に向いています。
ただし、アプリによっては周辺業務の機能を一部搭載している場合もあります。たとえば、「MOVO Driver」では、日常点検をアプリ上で実施・報告する機能が提供されています。複数のシステム、アプリを導入する場合は、報告場所の重複による、現場の混乱に注意しましょう。
アルコールチェックや危険運転の検知といった安全管理の強化から、運行管理業務の効率化まで、様々な動態管理機能に対応したタイプ。多機能なため、特化型に比べて費用はかかりますが、安全管理や業務効率化などを一元化して進めたい場合に適しています。
たとえば、「LINKEETH DRIVE」では、ドライブレコーダーのAIやセンサーが、“ながら運転”などの危険な挙動を検知し、ドライバーに警告。前方車両への接近、車線逸脱も検知して警告することで、事故を未然に防止します。また、15秒間隔で車両の位置情報を把握し、動態を管理。走行ルートの改善、車両位置の可視化により、運行管理を効率化します。
なお、動態管理システムをお探しの方は「動態管理システムの比較13選!導入理由や成果を生む3つのポイント」をご覧ください。
上記2タイプの中には、無料で使えるアプリもあります。予算をかけたくない場合や、効果を検証してみたい場合に、おすすめです。
ここからは、以下の4つのタイプに分けてアプリを紹介します。
運転日報に特化したアプリで、無料で使えるものを紹介します。
(出所:MOVO Driver公式Webサイト)
同社が提供するバース予約システム「MOVO Berth」と連携し、トラックドライバーの業務を効率化するスマホアプリ。MOVO Berth導入拠点へのバース予約や予約状況の確認、オンライン受付で知られる無料アプリだが、2023年9月に実装された運転日報と日常点検表作成の機能が充実している。
運転日報を作成すると、運行管理者だけでなく配送依頼元にも同時に共有されるのが特徴。自動で地点情報が取得・反映されるほか、乗務前後のメーターを登録しておけば走行距離が自動算出されるので、計算ミス防止や事務負担の軽減に役立つ。道路運送車両法で定められた点検項目を網羅した日常点検表も簡単に作成できる。
動態管理にも対応したアプリで、無料で使えるものを紹介します。
(出所:AI-Contact フリート公式Webサイト)
アルコールチェックに対応している、完全無料の運行管理システム。車両情報の入力から代行してくれるため、導入コストを抑えて車両管理のDX化を進められる。
スマホアプリが無料なだけでなく、車載器の購入・設置が不要。金額面でも導入コストがかからない。社員がアプリを起動して運転を開始すると、スマホの位置情報から走行データを随時取得し、運転速度・位置・方向を自動で解析。走行履歴や訪問件数が反映された運転日報・月報を素早く作成できる。社内での共有も、従来の日報より簡単に行える。
運転日報に特化したアプリで、有料のものを紹介します。
(出所:DriveReport公式Webサイト)
スマホでメーターを撮影するだけで、走行距離を読み取って記録できる運転日報アプリ。基本的にはデジタルのODOメーターでの使用が想定されているが、読み取れない車両であれば、手入力にも対応している。
アプリからは、使用する車両、利用日、利用時刻などを選択式で手軽に入力可能。レシートを撮影して画像保存する機能があり、給油量の登録にも対応。加えて、アルコールチェックや走行距離、行き先の登録と、自社の状況に管理したい項目を合わせて細かく設定できる。
また、データはAWSのクラウドで集中管理。データ保存の安全性に加え、ドライバーが提出する手間もなくなり、管理側はPCから全車両・全社員の利用状況を常に確認できるように。
(出所:どらたん公式Webサイト)
LINEアプリを利用して、ドライバーの労働時間をリアルタイムで把握する運行管理ツール。作業内容の入力、位置情報の登録、積み込み数量の登録、終業等の報告などがLINE内で完結するため、ドライバーの負担軽減に役立つ。日常的に馴染みのあるLINEを使うことで、ITリテラシーに不安がある企業・ドライバーであっても導入しやすい。
ドライバーが画面に表示されるボタンをタップしていくだけで、基本的な記録・入力が完了。入力したデータをもとに運転日報が自動的に作成され、管理側で一覧化される。集配先別の手待ち時間や荷役時間、附帯作業時間、ドライバーの作業時間なども把握できるため、生産性向上に加えて労働環境改善に寄与する。
(出所:モバレポ公式Webサイト)
スマホでの運転日報作成に加えて、3年分のデータのクラウド保存に対応したアプリ。保存された日報データは、車両番号やドライバー名で検索できるため、過去の日報を遡るのも容易に。更に長期間保存したい場合には、CSVデータとして出力できるなど、サーバーへのスムーズなデータ移行もサポートする。
タップ操作で選択するだけで運転日報を作成できるので、手書きに比べてドライバーの負担削減につながる。スマホのGPS機能と連携して、住所の入力なども自動化。すべてをアプリ上で完結できない場合も、印刷機能などを使って柔軟な運用が可能だ。事前にわかる部分だけスマホで入力しておき、紙の運転日報や日常点検表として印刷し、運行後に空欄を手書きで埋めるといった使い方もできる。
動態管理にも対応したアプリで、有料のものを紹介します。
“運転日報アプリ”の 一括資料ダウンロードする(無料)
(出所:LINKEETH DRIVE公式Webサイト)
車両管理から安全運転支援まで、ワンストップで提供する車両管理サービス。ドライバー向けアプリに内蔵された専用AIで、ドライバーの危険運転を未然に防止する。そこで自動収集された走行データに必要な情報を追加登録するだけで、簡単に日報を作成できる。
ドライブレコーダーのAIやセンサーは、車内外の状況をモニタリングして、脇見運転・車線逸脱などの危険な運転をドライバーに警告。更に、日常運転の癖まで解析し、根本的な改善に働きかける。走行記録とアルコールチェック記録を連携させれば、ドライバーごとの走行実態を一元的に把握することも可能だ。また、自社の業務システムとのAPI連携によって、車両管理のDX化を一気に推し進められる。
(出所:Cariot公式Webサイト)
リアルタイム位置情報の活用と車両管理業務のDX化を推進する、車両動態管理クラウドサービス。車載デバイスを取り付けるか、Cariotモバイルアプリを起動することで、運行データをリアルタイムに取得できる。
車両の位置情報とステータスが高精度に共有されるのが特徴で、3秒に1回の頻度で同期。到着予定時刻に対して遅延が予測されると、その段階で遅延検知のメールを自動送信する運転日報は柔軟な項目追加に対応し、給油時の領収書などの画像も添付可能だ。
また、急加速・急減速・速度超過などの危険な挙動を検知した場合は、ドライバーごとのレポートを作成するため、安全運転指導にも活用できる。
(出所:D-Drive公式Webサイト)
アルコールチェックの機能面に優れた安全運転支援サービス。スマホから取得した酒気帯び確認結果と検査時の顔写真を、クラウドで一括管理する。
運転日報や車両点検、給油や有料道路などの情報の記録はもちろん、月報・週報も作成してアプリから申請可能に。管理者は、Web画面から一元管理ができる。また、オプションで車載器を搭載すれば、アルコールチェックをクリアしないとエンジンをかけられない「アルコール・インターロック」の設定も可能。日報・点検による安全性を重視し、より強固な管理体制の構築したい企業をサポートする。
(出所:DRIVE CHART公式Webサイト)
AIを駆使したドライブレコーダーで、運転解析を常時行うAIドラレコサービス。安全管理に特化しており、運転事故防止と業務効率化を支援する。
ドライブレコーダーでは車内外の危険シーンを検知し、運転行動を分析。急加速や急ハンドルだけでなく、見過ごされがちな脇見運転や車間距離不足も検知して、管理画面にレポートで表示する。運転日報の自動作成に加えて、AIによる顔認証機能でドライバーに紐付けすることも可能。また、万が一の事故やトラブル発生時にはドライブレコーダー映像を即時ダウンロード・確認できるので、事故車両が戻るのを待つことなく、迅速に検証を進められる。
(出所:Offseg公式Webサイト)
AIとクラウドで車両管理を支援する通信型ドライブレコーダー。360度をカバーするカメラで、車内外の様子を鮮明に記録し、内蔵メモリに自動で保存。事故・トラブルの際にエビデンスとして活用できる。安全運転管理に強みがあり、信号無視や居眠り運転、スマホ操作など、人的事故要因の約7割を占める12シーンをAIが検知し、ドライバーと管理者に警告・通知。更に、ヒヤリハット映像をAIが自動で解析・抽出し、eラーニング用の教育資料として活用することも可能。事故発生率の低減に貢献する。
動態管理機能によって記録された情報をもとに自動で日報・月報の作成できるのはもちろん、他社アルコール検知システムと連携して、測定結果を日報・月報に表示することもできる。
(出所:MobilityOne 安全運転管理公式Webサイト)
カーナビなど自動車用電気機器で有名なパイオニアの車両管理システム。専用機器の購入が不要で、ドライバーのスマホと管理者PCがあれば導入可。ドライバー専用のアプリには車両予約や免許証期限管理に加え、業務報告、アルコールチェックなど日常業務で欠かせない機能を標準搭載。「移動」「休憩」など登録した業務ステータスをもとに、運転日報を自動作成できるため乗車後の手間を大幅削減できる。アルコールチェックは、ガイドに従ってチェックの様子と検知器を撮影するだけで漏れなく実施でき、各種記録・報告の習慣化を促進する。
ドライバーから収集した情報は、管理者向けダッシュボードにグラフやスコアで可視化。リアルタイムで業務状況を把握して、承認作業も効率的に。安全運転管理業務の一元化で、正確な記録管理と業務負担の軽減を実現する。
(出所:DRIVEBOSS公式Webサイト)
送迎・訪問・配送業務に活用できる、運行管理サービス。デイサービスなどの送迎業務、配送や保守などの巡回業務に特化している。
1日の走行経路や活動内容、安全運転評価などから自動で日報を作成し、担当者の負担を軽減する。同時に、訪問先での作業内容や所要時間の抽出に対応。管理者は作業の遂行状況や休憩の有無なども確認できる。更に、ドライバーへの指示出しに使えるメッセージ送信機能など、日々の管理業務に役立つ便利機能が充実。中でも特筆すべきは、計画の作成機能。送迎や配送先の住所、指定したい時間、使用する車両などを入力するだけで、送迎・配送計画をAIが自動作成してくれる。
緑ナンバーの自動車を所有する企業や、一定台数以上の白ナンバーの自動車を所有する企業に作成を義務づけられている運転日報。従来の紙に手書きする方法は記入者・管理者ともに作業負担が大きく、「手書きの文字が読みづらい」「記入や転記ミスが起こる」といった課題もありました。
運転日報アプリを活用すれば、入力の手間は大幅に軽減し、上記の課題の防止に役立ちます。アプリによっては走行距離などを自動で記録して入力できるものもあり、より手軽かつ正確な日報作りが可能に。
運転日報アプリを選ぶ際は、次の4つのタイプから、自社のニーズに合わせて機能を選択しましょう。
アプリを活用すれば日報作成の作業負担を軽減し、運転者も管理者も本来の業務に注力できるように。また、ペーパーレス化によるコスト削減や、業務効率の改善も見込めます。この機会に、アプリの導入を検討してみてください。
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エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
高度な車両管理業務を実現する次世代型テレマティクスサービス。車両管理業務の効率化・安全運転支援に加え、日報の自動作成や、2023年12月から義務化となったアルコ...
株式会社キャリオット
リアルタイム位置情報活用と車両管理業務のDXにより、現場の業務効率化と安心・安全を提供する車両動態管理クラウドサービス。「運転×業務活動×顧客データ」をまとめて...
GO株式会社
AIが危険運転を自動で検知して事故を未然に防止してくれるAIドラレコサービス。アルコールチェック義務化にも対応可能。通信型ドライブレコーダーを車内に設置するだけ...
株式会社デンソーテン
AIとクラウドの活用で車両管理を支援するテレマティクスサービス。AIによる人的事故要因の自動検出・警告や、安全運転教育資料の自動作成など、便利な機能がそろう。...
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