HACCP対応のための温度管理を自動化したいと考えている、食品工場や飲食店、小売店の管理者へ。IoT温度管理システムの機能やタイプ、比較ポイントともに、おすすめのシステムをご紹介します。
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IoT温度管理システムとは、室内や製品の温度を電子管理するためのシステムです。冷蔵や冷凍設備における温度や、食品加工時の水温を常時センサーで計測。異常温度を検出した際にはいち早くアラートで知らせるなど、食品の衛生管理に大きく貢献します。
2021年から、原則としてすべての食品関連事業者に、HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point)に沿った衛生管理が義務付けられました。
HACCPの規定には、食中毒菌の汚染や増殖を抑えるための食品安全指針が4つ示されており、いずれの工程においても温度管理を徹底することが求められます。しかし、飲食業や食品製造業界では慢性的な人手不足が大きな課題となっており、温度管理を徹底する余力はないというのが現実です。そのため業務効率化の手段として、IoT温度管理システムへの注目が高まっています。
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IoT温度管理システムの基本的な機能について解説します。
IoT温度管理システムを設置した冷蔵・冷凍設備、水槽設備などから、24時間365日定期的に正確な温度を計測し、自動的にデータを記録・蓄積。人員不足の解消や人件費の削減、記入ミスの防止、データ保管管理のペーパーレス化など、様々なメリットが見込めます。
取得した温度をHACCP対応の帳票として出力する機能。記入もれ・ミスの防止、紙帳票の保存にかかるコストの削減といったメリットが得られます。出力形式はCSVやExcel、PDFなど。
設定した温度帯を逸脱した際に、メールやアプリ通知、電話音声機能などで異常を知らせる機能。機器の故障や電源異常、ドアの閉め忘れなどを早期に感知して、アラートを発信することで食品の劣化や廃棄ロス対策に有効です。また、異常時のデータも同時に記録されるため、原因追及にも役立ちます。
手持ちのパソコンやスマホなどから、遠隔でデータを確認する機能。現場の巡回をしなくても、店舗や工場、保管庫など複数設備の状況をリアルタイムで把握・管理できるように。
IoT温度管理システムにはいくつかタイプがあります。代表的なタイプと選び方について解説します。
温度管理に加え、様々な衛生管理業務までを網羅したタイプ。HACCPの一般項目に含まれる、衛生管理計画書の作成や設備のメンテナンス、従業員の衛生管理などを一括して効率化したい場合におすすめです。
たとえば「HACCP Station」なら、無線センサーにて温度を自動管理できるほか、スマホやタブレットから従業員の健康状態や身だしなみ、帳票データを入力することで、様々なデータを効率的に管理できます。
なお、特にHACCP対応業務における効率化を図りたい場合は、HACCP管理アプリの導入もおすすめです。詳しくは「HACCP管理アプリの比較14選。業種別の選び方」をご覧ください。
温度管理に特化した、シンプルで使いやすいタイプ。温度計測センサーを使って自動的に設備や空間の温度を記録し、異常検出時にはアラートで知らせます。
たとえば「ACALA」では、1分おきに計測されたデータがクラウド保存され、異常温度が検出されたらメールや電話でアラート通知を受け取れます。また、「温度逸脱が一定時間を超えた場合にアラートを行う」など細かい設定ができるため、不要な通知も減らせます。
温度に加えて、湿度や水温が記録・管理できるタイプ。温湿度管理が重要な製品を扱う場合には、湿度や水温まで計測できるタイプが適しています。
たとえば「ハサレポ」は、食品の製造から調理、保管工程における温湿度状況を24時間365日遠隔モニタリングできるのが特徴。そのため、ワインや麺といった温湿度管理が必須とされる分野で広く導入されています。
次に、IoT温度管理システムを比較する際のポイントについて、具体的にご紹介します。
温度が設定範囲を逸脱した場合のアラートの通知方法はシステムによって異なります。メール通知が一般的ですが、確認率を上げるために電話やFAXなど複数の通知方法を備えているシステムも。
たとえば「温度っち」であれば、通知後一定時間アクセスがない場合、電話アラートを自動で発信。更に、温度異常のアラートが発動する度に、「原因」と「対応者」の履歴を残すことで報告書としても活用できます。
「データウオッチ」は、緊急アラート確認率100%を目指すため4種類の通知手段を用意。回答が得られるまでメール、電話、アプリ、FAXから、繰り返し連絡を行います。また、時間や曜日によって連絡が取りやすい連絡先と担当者を設定することで、責任者の負担軽減も見込めます。
「温度みはるくん」は、メール通知と自動電話機能に加え、警報盤に連動するサービスを提供しています。温度異常を検知した場合、メーカーシステムの警報盤が警報を発令。警備会社と契約している場合には、同時に警備会社にも連絡が入るので安心です。
温度計測センサーには、無線タイプと有線タイプがあります。面積が広い店舗や工場では親機とセンサーの通信が不安定になってしまうなど、無線タイプが不向きなケースも。その場合は「ハサレポ」のように、中継器を使って最大1,000mまでカバーできる製品を選ぶのがおすすめです。
「温度っち」は、通信可能距離が250mと狭めですが、回り込みに優れているという特性があります。無線方式によって、回り込みが得意・不得意、通信可能距離が長い・短いといった特徴があるため、導入前にレイアウトと無線方式の特性を確認しておきましょう。
温度異常の誤検知を防ぐ工夫がされているかどうかも大事なポイントです。実際には問題がない程度であるにも関わらず、しきい値に到達した時点で頻繁にアラート通知が届くようでは、状況確認の手間が増えてしまいます。
たとえば「コルソス SDJ-A」は、5段階のしきい値設定で温度変化を細かく管理。レベル1で要警戒、レベル2で現場確認といった運用をサポートしてくれます。
また、「温度っち」であれば、冷蔵庫の霜取り機能が原因で温度が上昇しているのか、あるいは機器故障なのかをクラウド側で判別して知らせてくれます。
衛生記録にも対応しているおすすめのIoT温度管理システムをご紹介します。
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(出所:データウオッチ公式Webサイト)
食品の温度管理をIoTで自動化し、HACCPに対応したオペレーションを最適化するサービス。温度異常を検出した際には複数の方法で繰り返し連絡を行うことで、緊急時のアラート確認率100%を目指す。異常データを複数回感知した場合のみアラート通知を実施。さらに時間や曜日ごとに連絡先を設定できるため、担当者の負担減にも有用だ。
オプションにはなるが、従業員の体調管理、清掃記録といった衛生管理業務のデジタル化にも貢献。蓄積されたデータはPDF形式の帳票として出力可能。また、通信の切断、停電・電源喪失時でも、センサー自体に最大1カ月分のデータを蓄積できるため、BCP対策としても有用だ。
(出所:HACCP Station公式Webサイト)
温度管理や帳票管理、従業員の健康・身だしなみチェックなどのHACCP対応をワンシステムで一元管理できる簡便なクラウド衛生管理サービス。調理メニュー名をはじめとする文言や確認曜日など、帳票項目の自由なカスタマイズに対応。キャンペーンや運用ルールに合わせて柔軟に活用できる。スマホ・タブレット入力も可能な親しみやすい操作性で、帳票のペーパーレス化が初めてでも安心だ。
食品衛生関連商材で長年の取り扱い実績を有する同社ならではのノウハウを活かしたデータが欠落しにくい無線温度センサーなどのハードウェアを併用し、温度計測・記録を自動化すれば、現場の作業負担の軽減できる。リアルタイム対応のダッシュボードや遠隔コミュニケーション用のコメント機能といった便利な管理者向け機能も搭載し、現場と本部の業務効率化を同時に実現する。
(出所:FOOD CAPTAIN - FHMS公式Webサイト)
食品衛生管理を簡単にする、専門家監修の食品衛生管理サポートソリューション。冷蔵・冷凍設備の温度や室内の温湿度、CO2濃度などをシステム上に自動転記し、異常を検出すれば現場責任者のスマホにアラートが送られる仕組みだ。衛生管理計画書の作成から新型コロナウイルス感染症対策におけるチェック事項まで、様々な項目があらかじめ設計されており、最小限の労力で複数設備の一元管理が可能。
HACCPだけでなく「ISO22000」「FSSC22000」「JFS-A/B/C」など別の認証規格にも対応しており、幅広く活用できる。また「(公財)北九州生活科学センター」監修のもと、効果的な衛生管理サポートが受けられるのも特徴。
次に、温度管理に特化したHACCP対応IoT温度管理システムをご紹介します。
(出所:GRASP HACCP公式Webサイト)
温度や帳票類を自動で記録・管理を集約化し、パソコンやスマホからいつでも確認ができるようにするクラウドサービス。冷蔵・冷凍設備内の温度から食品の表面温度までの計測に対応しており、計測温度が基準から逸脱した場合は、メールと電話でアラートする。記録されたデータはすべてクラウド上に自動保存されるので、記録もれや入力ミスの防止に有用だ。データ保管期間は最長2年間。トラブルが発生した際には、データをトレースして、レポートをCSV形式で出力できる。
その他、従業員の健康状態など衛生情報も、専用機器で自動記録が可能。導入前後には、全国各地にいる衛生専門スタッフから直接サポートを受けられる。
(出所:温度っち公式Webサイト)
HACCP「7原則12手順」に則り、24時間365日正確に記録・監視・管理を実施するクラウド型のIoTソリューション。異常発生時は自動でメールを発信し、10分以内にアプリへのアクセスがない場合は未周知と判断。電話が自動発信されるため、確実に温度異常に気付くことができる。また、HACCP対応の帳票出力にも対応しており、正常・異常を色分けしたり、温度異常データのみを切り出したりと目的に合った使い方が可能だ。
回り込み特性に優れた920MHz帯通信を採用しているため、親機と温度センサーは約250mという長距離通信が可能。子機センサーはマグネットや両面テープなどで簡単設置、面倒な工事が一切不要のためすぐに導入したいという人にもおすすめだ。
(出所:ACALA公式Webサイト)
食品関連の工場・倉庫・厨房・店舗などで利用されている、温度管理を自動化するクラウド型の統合監視記録ソリューション。センサーやハードウェア機器、運用管理のためのサーバー、ソフト、サポート対応までをワンストップで提供する。電池駆動無線センサーは、配線もネットワーク接続も不要で、親機の電源をONにするだけで使い始められる。広域エリアに対応したメッシュ型無線ネットワーク技術を採用しており、小〜大規模の店舗・厨房はもちろん、食品工場や物流倉庫などでも利用可能だ。
各センサーから1分ごとに温度データが送信され、設定した基準温度や時間を逸脱した場合、遠隔地にはメールと自動電話で、現場スタッフにはブザーで通知する。
(出所:Cassia 食品温度モニタリングキット公式Webサイト)
温度センサー、Bluetoothゲートウェイ、クラウドサービス、可視化ツールがそろったオールインワンパッケージ。温度センサーから送られるデータをBluetoothゲートウェイで取得し、クラウドへ送信することで、温度をモニタリング・可視化する。リモート環境での監視、アラート表示、履歴レポートの出力などに対応しているほか、温度センサ―の電池残量のアラート表示や、Bluetoothの通信状態も表示可能。メンテナンスやデバイス機器の設置調整が容易に行えるのもポイントだ。加えて、ニーズに則した拡張やカスタマイズにも対応。
また、「おまかせオプション」を追加すれば各種設定が不要となるため、IT担当者がいない企業でも安心して導入できる。
(出所:IIJ LoRaWANソリューション for HACCP温度管理公式Webサイト)
食品工場や飲食店での温度データの自動収集と異常監視・通知を低コストで実現するソリューション。温度センサー、ゲートウェイ、通信SIM、クラウドアプリケーションをオールインワンで提供し、HACCPに則った温度記録を自動化できる。センサーで温度を自動計測し、収集したデータはスマホアプリやWebブラウザから確認・管理が可能。しきい値を超えた場合には、メールやアプリ経由でアラート通知する。また、センサーは電池で数年間稼働するため、設置時の工事や配線作業は不要。メンテナンス作業も最低限に抑えられる。
世界共通でオープンな無線通信規格「IIJ LoRaWAN」を採用しているため、センサーとゲートウェイ間は最大数キロの範囲まで通信できるので、導入後の拡張も容易だ。
(出所:HACCP向けスーパー食品温度管理システム公式Webサイト)
温度センサーを設置するだけで、温度データを自動で収集・記録・保管できるようになるスーパーマーケット向けのシステム。温度データはクラウド上でタイムリーに収集され、手持ちのパソコンやスマホ、タブレットなどからいつでもどこでも確認できる。温度異常が検出された場合は、アラートメールを自動発送。現場責任者の即時対応をサポートする。
加えて、日報・月報の自動作成機能を活用することで、現場の負担減・抜けもれ防止といった効果が見込めるほか、データの検索性が向上。監査時に必要なデータを検索して、その場ですぐに開示できるように。汎用性の高さから、スーパーマーケットだけでなく飲食店、給食施設など幅広い現場で採用されている。
温度だけでなく湿度の計測にも対応している、HACCP対応IoT温度管理システムをご紹介します。
(出所:ハサレポ公式Webサイト)
温度や水温を常時計測し、PCやスマホからいつでも確認できるクラウドサービス。温度と湿度を5分ごとに計測し、クラウドに自動保存するので、業務負担を抑えながらHACCPで求められる温度管理を実現できる。温度や湿度に異常が発生した際には、スマホ通知やメール通知で担当者に連絡。また、停電などの電源異常についてもクラウドとの切断通知で瞬時に把握できるため、食品の劣化リスクや廃棄ロスを最小限に抑えられる。
長距離伝送と回り込み特性に優れたSubギガ帯のWi-SUN無線通信を採用し、最大1,000m(見通し)までカバー。工場や倉庫など広い敷地内の温湿度管理にも活用できる。
(出所:温度みはるくん公式Webサイト)
食品ロスの削減のために開発した温湿度監視システム。メーカーや型式、年代を問わず、様々な冷蔵庫や冷凍庫をまとめて一括管理。記録した温度・湿度データはHACCP対応の管理資料作成に活用できるため、業務効率の向上に寄与する。最大88カ所まで温湿度センサーを設置でき、温度±0.2℃、湿度±2%と高精度な測定を5分おきに実施。警報設定温度を超えた場合には、機械異常の情報がシステム上に表示され、指定したパソコンやスマホにメールが送られる仕組みだ。
無線「Zigbee」を利用した温湿度管理システムとして特許を取得しており、トラブル発生時には、最適な接続に自動で切り替え。通信が途絶えるリスクが低いのも魅力だ。更に、冷蔵庫・冷凍庫の故障時には、365日24時間体制での迅速な修理サービスを提供する。
(出所:コルソス CSDJ-A公式Webサイト)
HACCP対応に必要な温湿度監視・通報機能をワンパッケージ化したIoT監視システム。貯蔵庫や加工現場、調理・加工設備の温湿度を一括で常時記録し、一日の温湿度の帳票作成・定期配信を自動化する。温湿度がしきい値を越えた際やシステム異常発生時には、メールや電話、表示灯で知らせてくれる。有線センサーと無線センサーから自社に適したものを選べるほか、システム稼働についてもスタンドアロン、クラウド、オンプレミス環境を用意しているなど、柔軟性の高さも魅力。
また、排水設備や空調設備、保冷設備など衛生管理に関係する設備からの出力信号を取得し、稼働状況を監視することもできる。
慢性的な人員不足に悩む飲食業・食品製造業界で、効率的かつ精度の高い温度管理を実現するには、24時間365日稼働できるIoT温度管理システムが欠かせません。IoT温度管理システムを導入することで、HACCPに対応した温度管理はもちろん、人為的ミスの防止やフードロスの軽減といった効果も見込めます。
また、IoT温度管理システムは、メーカーによってそれぞれ特徴が異なり、主に以下の3タイプに分けられます。
これらの特徴を把握したうえで、以下の3つのポイントで比較すると、自社に適したシステムが選びやすくなります。
従業員負担の軽減や、温度管理業務の効率化のために、ぜひIoT温度管理システムの導入を検討してみてください。
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原田産業株式会社
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