最終更新日:2024-03-28
新規開拓や取引先の信用見極め、業界・市場調査のための情報収集を効率化したい企業の営業やマーケティング、管理部門の方へ。企業データベースの主な利用シーンや目的別の選び方、比較ポイント、おすすめのサービスを紹介します。
企業データベースとは、様々な業種の企業に関する情報を集約し、条件に合わせて必要なデータにアクセスできるシステムです。
売上高、従業員数、業種、本社所在地や、ビジネスの展開範囲など、ニーズに合致した企業情報を素早く抽出することが可能。Web上で公開されている情報だけでなく、独自調査や企業が提供する公式データなどに基づいた、正確性・最新性を担保した情報を効率的に得られます。
そのため、市場調査やビジネスパートナーの選定、競合分析など幅広いシーンで活用されています。
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企業データベースの主な利用シーンについて、4つの観点から簡単に解説します。
新規顧客の開拓は、営業活動において最も重要なステップのひとつです。企業データベースを活用することで、企業規模、業種、地域、財務健全性など、様々な属性に基づいて潜在顧客をセグメントし、多角的な切り口でターゲットリストを効率的に作成できます。
自社の製品やサービスに関心を持ちやすい企業に絞り込んでアプローチすることで、無駄な工数をかけずに成果の向上が期待できます。
企業データベースは特定の業界の動向、市場の成長性、競合他社の状況などを調査する上でも役立ちます。
独自レポートを提供しているサービスも多く、膨大な企業データベースを読み解かなくても、レポートを読めば業界ごとの概要や市場動向、競合、主要企業の財務状況などをタイムリーに把握することが可能です。
そのほか、組織改編や人事異動といった顧客の変化を通知したり、企業の最新ニュースを配信したりといった機能を搭載するシステムもあり、素早いアクションが可能となります。
企業間取引においては、相手方の財務状態や過去の実績を把握し、信頼性を確かめることが欠かせません。企業データベースを使用すれば、取引先やアプローチ先の与信状況や倒産確率を一括で把握できるように。
リスクスコアリングや記事情報調査に基づくコンプラチェックなどにより、安全性の高い投資判断や戦略計画につなげられます。
自社が保有する顧客データベースと企業データベースを組み合わせることで、顧客管理の効率化も期待できます。たとえば、法人番号を顧客データに一括付与して名寄せをしたり、企業データベースが保有する独自の属性やタグを付与したりすることで、よりアプローチしやすい形でリストを整理できるようになります。
企業データベースを選定する際は、データベースを活用する目的や求めている情報によって選ぶサービスが異なります。ここでは、企業データベースの目的別の選び方を紹介します。
信用調査から新規開拓、業界分析まで多岐に渡る目的で利用できるデータベースを選ぶのであれば、財務情報、組織構造、事業内容、業績、信用情報など、幅広い項目をカバーした上で、更新頻度が高いデータベースを選定しましょう。
企業情報を網羅的に提供しているデータベースでは、「帝国データバンク」や「東京商工リサーチ」が代表的です。独自調査・取材のノウハウも豊富で、サービスならではの情報を提供してもらえます。また、「ユーソナー」は820万件にのぼる法人データを常時クレンジングしており、情報鮮度にも強みがあります。
新規事業や取引先の開拓、マーケティングに使える情報をすぐに使える形で提供してもらいたい場合には、独自レポートに強みをもつタイプが適しています。専門の分析チームによる解説や、グラフやチャートで視覚化されたレポートにより、競合やマーケットの情報収集を効率化できます。
たとえば、「日経バリューサーチ」は550業種の独自レポートを月次更新。日経記者がプリセットしたテーマから、必要な情報をタイムリーに取得できる機能など、分析やアクションの迅速化に貢献します。「SPEEDA」は専属アナリストによる約563業界のオリジナルレポートを収録。レポートは3C分析の観点でまとまっており、短時間で業界の概要・市場環境・競争環境を理解できます。
営業リストの作成を効率化するのであれば、受注に必要なデータを収集・整理する機能に強みを持つタイプがおすすめです。名寄せや属性付与機能を備えたデータベースを選ぶことで、アプローチの精度を向上できます。
「FORCAS」は顧客分析・企業リスト作成をメイン機能としたツールで、「受注確度の高い企業」の傾向を自動分析し、同じ特徴をもつターゲット企業リストを出力することが可能です。「Musubu」は140万件以上の企業情報データベースの中から、住所・電話番号・メールアドレス・問い合わせページURLなど、営業アプローチに必要なデータをまとめて提供。ターゲットリストの作成を大幅に短縮化できます。
商談の質を高め、受注確度を向上させたい場合は、ターゲット企業に関する追加情報が豊富にそろっているデータベースが適しています。自社が持つ顧客データに足りない属性を付与したり、データの更新頻度を高めたりすることでターゲティングリストを強化できます。
法人向け名刺管理サービスの「Sansan」は顧客との接点情報と企業データを組み合わせて活用できる仕組みになっており、全社的に人脈を集約して営業力を底上げします。「役員・管理職情報ファイル」はダイヤモンド社の「会社職員録」を原点とする、役職者データベースで、役員が管掌する部門や兼任する複数の肩書といった独自情報を保有。顧客理解を深める情報により、受注率向上に貢献します。
コンプライアンスのチェックや与信管理などリスク検知に必要な情報収集を効率化できるタイプです。倒産情報、訴訟履歴、信用スコアなど、企業の信用リスクを評価するための情報に強みを持ち、複数のデータベースや媒体を横断的に検索して、多面的にチェックを行えます。
「日経テレコン」は日本最大級の会員制ビジネスデータベースサービスで、国内外の大手調査会社が提供する企業データベースを横断的に検索できるのが特長。評点やリスク格付け、倒産確率などの「指標」を活用して与信管理ルールを整備する機能や、日経テレコンと既存システムを連携させることでコンプライアンスチェックを自動化する機能を備えています。
企業データベースを比較する際のポイントを、3つの観点から紹介します。
企業データベースを選択する際は、調査対象と参照先の充実度に注目しましょう。特許情報、有価証券報告書、業界専門誌、新聞記事、債権者リストなど、一般公開されている情報以外にどんなリソースを保有しているかを確認します。
また、グローバル市場で活動する企業の場合は、カバーする国や地域もチェックポイントです。「帝国データバンク」は世界最大級のグローバル企業情報データベース「Orbis」を、「東京商工リサーチ」は米国大手企業情報サービス会社Dun&Bradstreet(D&B)が提供する「ダンレポート」を活用することができます。
調査手法や対象項目も比較ポイントです。深掘りしたい分野やデータ項目がある場合、どこまで踏み込んで自社に必要なデータをそろえられるかチェックしましょう。
特に競合他社と差別化したい場合には、どれだけ独自性の高いデータを得られるかが重要です。「FORCAS」は東京商工リサーチ・野村総合研究所・Baseconnectなど、信頼性の高い複数のデータパートナーから提供された企業情報をミックスしてデータベースを生成しており、オリジナリティーの高い情報提供に強みを持っています。
ニッチな業界の調査やオーダーメイドの調査が必要な場合は、「帝国データバンク」「東京商工リサーチ」のような調査ノウハウを豊富に持つサービスが選択肢となります。
データベースの提供だけでなく、データ活用支援まで対応するサービスもあります。リストを使った架電代行や専門家によるアドバイスが必要な場合には、対応有無を確認しましょう。
「東京商工リサーチ」には、ターゲット抽出・専門スタッフによる電話でのアポイント獲得・市場調査を一気通貫で対応する「テレマーケティング代行サービス」や、専門知識が必要となるM&A戦略のサポートといったメニューがそろっています。
(出所:帝国データバンク公式Webサイト)
企業信用調査を主軸とし、新規取引先の開拓や顧客管理、信用の見極めなど、企業運営に欠かせない様々な情報を提供するサービス。企業情報、業界・市場動向、マーケティング戦略に関するデータが検索可能であり、倒産情報や新型コロナウイルス関連の最新情報も提供している。
景気や業界の動向についての詳細なレポートも充実。ピンポイントな営業リストを作成したい場合はもちろん、ビックデータ分析やニッチな業界のリサーチなどにも対応。
(出所:東京商工リサーチ公式Webサイト)
1892年創業以来、世界最大5億件を超える国内・海外の企業情報を提供する企業情報データベース。与信管理、マーケティング、調達先管理など、幅広い用途で活用されている。
D&Bの世界最大級5億件超の企業データベースを活用できる点も特徴。要望に応じたデータを、海外企業でも統一フォーマットで提供してもらえる。そのほか、API連携サービスやオンラインマッチング、名寄せサービスを提供するなど、単に情報提供だけでなく、ビジネスのサポート全般も担っており、プロに依頼・相談ができる点も魅力。
料金: 通常料金50,000円(レポート費)+ 付帯料金(新規調査の場合)
(出所:ユーソナー公式Webサイト)
820万件の法人データを保有する法人データベース。顧客データのクレンジングやSFA/MAとの連携により、営業活動の最適化を図れる。ターゲティングからリード獲得、受注までをサポートし、営業の効率化と精度の向上を実現。営業、インサイドセールス、マーケティング・経営企画部門での活用はもちろん、情報システム部門においては入力データ補正の自動化、管理部門においては取引先データの自動更新による反社チェック、与信調査の一次スクリーニングの効率化など、幅広い部門で活用されている。
(出所:日経バリューサーチ公式Webサイト)
プロフェッショナル向けの高品質な情報収集と分析データを提供するサービス。企業情報、業界レポート、日経の全記事、人物情報など、日経独自の情報を活用し、企画や戦略の質とスピードの向上に寄与する。
競合比較レポートでは、ボタンひとつで競合企業の業績や事業戦略をレポーティング。細かいカスタマイズにも対応しており、ドリルダウンでキーワードに関する情報を深掘りしたり、比較表を使って数値化したりといった使い方も。そのほか、日経記者が多数のテーマをプリセットした中から、必要な情報をピックアップできる機能も便利。手間をかけずに特定のテーマに基づいたタイムリーな情報を入手できる。
(出所:SPEEDA公式Webサイト)
独自情報や各種媒体情報、IR情報などの一元化により市場調査を効率的に進められる情報収集プラットフォーム。経営企画、新規事業開発、研究開発・知財、事業戦略策定の効率化と戦略精度の向上に寄与している。
独自の経済情報を利用して高精度の戦略策定が可能。専属アナリストによる業界レポートを活用することで、業界の概要や市場、競争環境を迅速に把握できる。
そのほか、独自の特許分類ごとに各企業の技術動向を分析できる「特許動向」検索機能や、ピボットテーブルのような形で、複数企業の財務数値・経営指標・株価などを比較できる機能など、ピンポイントな情報収集を効率化する機能も充実。
(出所:FORCAS公式Webサイト)
受注しやすい顧客を特定し売上の最大化を図る企業データベース。特定の条件に基づいた企業リスト作成、顧客傾向分析、迅速な企業リサーチを提供し、営業・マーケティング活動の効率を高める。
名寄せ機能やSalesforce連携により、データの正確性と活用度を向上させられるほか、ABM実践や営業生産性の向上に貢献し、多岐にわたる業界で導入されている。
複数のパートナー(東京商工リサーチ、野村総合研究所、Baseconnectなど)から提供される企業データを統合した独自性の高いデータベースも強み。
料金:要問い合わせ
(出所:SalesNow公式Webサイト)
500万件以上の企業データを掲載するセールスデータベース。業界や従業員数、事業内容など企業の基本的な属性データからスピーディーに検索できる。企業の分単位でのタイムリーなアクティビティや企業に紐づく連絡先を一覧化できるため、商談前のリサーチを短縮化して成約率を高められる。Salesforceの顧客データインポートにも対応。
利用中のビジネスチャットに専属チャネルを開設して随時相談に乗ってもらえるなど、運用定着までの支援も手厚く、700社以上の企業で導入されている。
(出所:Musubu公式Webサイト)
法人営業の効率化を支援する企業情報データベースサービス。140万件以上の企業情報を提供し、営業リストの作成時間短縮、マーケティングのセグメント精度向上、アポイント獲得支援など、営業パーソンの成果向上を図る。
シンプルで直感的な操作性を持ち、メール配信や営業管理機能も搭載。無料プランでは30件の企業情報が試用可能で、様々な検索軸を用いてターゲット企業を素早く特定し、営業活動の効率化につなげられる。
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(出所:Sansan公式Webサイト)
名刺や企業情報、営業履歴を全社で一元管理し共有することによって、売上拡大とコスト削減を実現する営業DXサービス。名刺交換やメールのやり取りからの人脈を可視化し、ビジネス機会を最大化することで営業のチャンスを広げる。
100万件を超える企業情報を搭載し、外部システムとの連携もサポート。接点情報の共有により、新規顧客の開拓を効率化。全社員の人脈を集約した上で、登録情報は自動更新されるため、鮮度の高いデータベースを維持できる。
(出所:役員・管理職情報ファイル公式Webサイト)
ダイヤモンド社により1935年に創刊された「会社職員録」を基に、国内約13,000社、約20万人の役員・管理職情報を含む、対象企業の役職者を効率的に抽出できるデータベース。国内最大級のデータ量を誇り、独自取材による詳細な情報を特徴としている。
毎月更新による最新の情報提供が可能。営業やマーケティング戦略の高度化に貢献し、企業の収益最大化をサポートする。
(出所:ホットアプローチ公式Webサイト)
企業の問い合わせ窓口へ直接営業アプローチを可能にするフォーム営業ツール。国税庁や経済産業省の信頼性の高い情報をもとにした、日本全国にある480万社以上の企業データベースから、業界や従業員数などの条件を元にターゲット企業を選定してアプローチリストを作成できる。
送信内容のテンプレートが用意されており、各企業のニーズに合わせたカスタマイズが可能。そのほか、経営者や責任者に直接アプローチし、反応があった企業への追跡営業も支援している。
(出所:日経テレコン公式Webサイト)
750を超える情報源から情報をワンストップで検索・収集できる日本最大級の会員制ビジネスデータベースサービス。業界動向調査から取引先リスク管理まで、様々なビジネスニーズに対応する。
与信管理、ニュースチェック、コンプライアンスチェックの課題を解決し、時系列で報道記事を検索できるなど、効率的な情報収集をサポート。
スマホアプリも提供しており、移動中でも手軽にメディアチェクを済ませられるのも便利。
(出所:G-Searchデータベースサービス公式Webサイト)
約150紙誌・過去30年分の新聞記事や、帝国データバンク、東京商工リサーチの企業情報など信頼性の高い情報を提供するデータベースサービス。
コンプライアンスチェックツールを安価に使えるのが特徴で、「Gチェッカー」は、記事データベースから複数の調査対象(人物名・企業名等)と一定の「検索条件」とを組み合わせる事により、まとめて検索(最大50件)が可能。検索料金は1回当たり150円となっている。大量の顧客リストからスクリーニングしたい場合には「一括スクリーニングWeb」も用意されている。
企業データベースは、新規開拓、信用情報の見極め、業界・市場調査などに役立つツールです。営業活動や市場分析、リスク回避、顧客管理の効率化を図りたい営業やマーケティング、管理部門において広く活用されています。
企業データベースは目的に応じて主に次の5つのタイプがあります。
(1)企業情報を網羅的に把握したい
(2)トレンド・業界、競合のレポートが欲しい
(3)営業リストの作成を効率化したい
(4)受注角度を高めるための追加情報が欲しい
(5)コンプラチェック・与信管理を効率化したい
目的を明確化した上で、次のポイントで比較検討を進めると、自社の目的に合致したサービスを選びやすいです。
(1)調査対象・参照先の充実度
(2)調査手法や項目の範囲
(3)データベース活用支援への対応
企業データベースをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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Sansan株式会社
名刺や企業情報、営業履歴を一元管理して全社で共有できるようにすることで、売上拡大とコスト削減を同時に実現する営業DXサービスです。使用中のツールと連携し、付加価...
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