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EC向け自動梱包機6選。メリットや種類、おすすめメーカー

EC向け自動梱包機6選。メリットや種類、おすすめメーカー

最終更新日:2024-07-03

通信販売やインターネット販売における商品の梱包作業を自動化し、人手不足を解消したいとお考えの経営者や発送代行会社の方へ。EC向け自動梱包機の概要、導入するメリット、機器の種類や選び方、おすすめのメーカーを紹介します。

目次

EC向け自動梱包機とは?

EC向け自動梱包機とは、メール便など比較的小さな商品や、複数の商品サイズに合わせた梱包に対応し、通信販売やインターネット販売における商品の梱包を効率化する自動梱包機です。

商品をセットするだけで、段ボール箱の組み立てや資材のサイズ調整、梱包、送り状の貼り付けなどを自動化。手作業で行うよりも大量かつ、正確に梱包作業を進められます。更に、倉庫管理システムや基幹システムなど上位システムと連携し、実績データを送信する機能を備えた機器もあります。

EC向け自動梱包機は、省スペースでも設置できるコンパクト設計のものや、専門知識がなくても誰でも簡単にタッチパネルで操作できるもの、梱包する商品の用途に合わせてカスタマイズして提供してもらえるものもあり、多くのEC事業者や物流会社で導入されています。

EC向け自動梱包機の価格

EC向け自動梱包機の価格は、梱包する商品の種類、機器を配置するスペース、出荷量、オプションなどによって異なるため、現地確認と使用状況の打ち合わせを行った後に、最適な機器を提案してもらうことになります。

中には、機器のリースに対応しているサービスや、税制優遇制度の対象になっている機器を扱っているサービスもあるため、コストを抑えて利用したい場合には相談してみると良いでしょう。

 

EC向け自動梱包機のメリット

EC向け自動梱包機は、一時間あたり1,000個の梱包が可能なものもあり、セールなどの繁忙期のスタッフ不足の解消に役立ちます。

また、EC向け自動梱包機はあらかじめ設定した指示に従い機械が作業するため、梱包の品質が均一に保たれます。これにより、手作業による個々の作業者の技術や疲労によって品質にばらつきが生じるといった問題を削減できます。中にはエラー箇所を操作パネルで表示できるものも。管理工数を削減しながら人的ミスの防止にも役立ちます。

更に、機種によっては商品のサイズに合わせて段ボールを最適なサイズにカットする機能や、多様な形状の商品を同時に梱包する機能、更に宛名をラベリングする機能など、多様な機能を備えており、梱包前後の業務効率化にも効果的です。

 

EC向け自動梱包機の種類

EC向け自動梱包機は、梱包する商品に適した資材によって、「小物・緩衝材(袋型)」「袋梱包」「シュリンク型(箱型)」「段ボール型」の4つに大別されます。

(1)小物・緩衝材(袋型)

主に書籍、DVD、小物など小型商品を気泡緩衝材付きの袋に梱包する際に使用します。

たとえば、シプソルの「メルパックライン」は1時間に最大1,000個の商品を梱包でき、送り状の自動貼付機能と梱包物の余白の自動カット機能も搭載しています。CARGOWELLの「PAS-Line」は送り状と納品書のデータ照合機能、およびライン上の発送物をシステムでトラッキングして誤配送を防ぐ機能を持っており、更に実績データを倉庫管理システムや基幹システムへ自動送信できます。

(2)袋梱包

主に衣類や雑貨など、緩衝材が不要な商品を梱包する際に使用します。シプソルの「バックパックライン」は1時間に最大1,500個の商品を梱包できるほか、商品投入と同時に納品書のバーコードを自動で読み取り、梱包後に送り状を貼り付けてくれます。

(3)シュリンク型(箱型)

箱の中で商品が動かないようにシュリンクで固定する際に使用します。

シプソルの「プライムパックライン」は2つ折の台紙を折り曲げてシュリンクすることで、メール便向けの箱になります。CARGOWELLの「BOS-Line」は箱用の自動梱包機で、1時間に最大700〜900梱包が可能であり、シュリンク・製函・封函・送り状貼り付けを自動化しています。

また、レンゴーの「ジェミニ / ジェミニS・パッケージングシステム」では、2種類の段ボールシートとフィルムのみを使用するため、資材の大幅な節約が見込めるほか、廃棄時には解体が容易であり、古紙のリサイクルも促進されます。

(4)段ボール型

商品を段ボールに梱包する際に使用します。

シプソルの「ランダムパックライン」では60〜140サイズの様々な段ボールに対応。「OJI FLEX PACK’AGE」は段ボールに特化しており、商品サイズの計測から、最適な段ボール箱の設計、切り出し、梱包、送り状の印刷・貼付まで、すべての工程を自動化しています。

 

EC向け自動梱包機の目的別の選び方

EC向け自動梱包機には、箱を作る(製函)タイプ、箱を閉じる(封函)タイプ、および製函と封函の両方ができるタイプがあります。「梱包ライン全体を自動化したい」「製函のみ自動化したい」「必要に応じて機械を組み合わせて使いたい」、または「ピッキングからラベリングまでを任せたい」など、目的によって以下ののパターンに分けることができます。

(1)梱包ラインを任せたい

梱包ライン全体を自動化したい場合に向くタイプです。商品をラインに投入するだけで、そのサイズに合わせて機器が自動で梱包。梱包された商品は自動で封をされるため、一連の工程を完結させられます。

たとえば、シプソルの「メルパックライン」であれば最低1名を配置し、ピッキング済みの商品を機器にセッティングするだけ梱包できます。同社は梱包する商品のサイズに合わせ、ほかにも複数のラインナップを展開しています。

CARGOWELLの「PAS-Line」は、送り状と納品書のデータ照合機能とライン上の荷物をシステムでトラッキングする機能を有しており、誤配送を未然に防ぐことが期待できます。同社はほかにも「シュリンク包装機」「自動製函機」「自動封函機」が一体となった「BOS-Line」を提供しています。

(2)製函を自動化したい

製函とは商品を梱包するための箱を生成することです。

製函を自動化するEC向け自動梱包機は、箱組・梱包作業を効率化したい場合に適しています。手作業で箱を作る場合、時間を要するだけでなく、品質にばらつきが発生しますが、製函機を用いれば高速かつ一定の品質を保持した箱組み作業を実現できます。

たとえば、日本トーカンパッケージの「トーカンアシストBOX」では平たい資材を治具に押し込みフラップを折り込むだけで配送箱が組み立てられ、手作業と比較して組み立てに要する時間を半減できます。

(3)必要に応じて機械を組み合わせて使いたい

3つの導入パターンから選べるタイプです。製函機と封函機を組み合わせて、最適なラインを設計できます。

封函機とは、梱包された商品の封を自動化する機器です。一部の工程のみを自動化したい場合に適しています。

たとえば、レンゴー株式会社の「Smart Postin」では書籍やサプリメントなど、小さく薄い商品の包装に適した自動包装システムを提供しており、スペースや作業状況に合わせて、以下の3パターンで導入が可能となっています。

製函機+封函機

箱詰め作業以外の自動化を実現します。製函された梱包資材に人手で箱詰めし、箱詰めされた商品を封函機に投入することで、封函されます。出荷数が多い商品の梱包に適しています。

製函機+人手による封函

梱包用の資材は製函機により自動で作成され、箱詰めと封函を人手で実施します。梱包資材をストックしておきたい場面に適しています。

人手による製函+封函機

人手で梱包用の資材を組み立て、箱詰めします。箱詰めされた商品は封函機に投入することで、封函されます。出荷数が比較的少ない場面に適しています。

(4)ピッキングからラベリングまで任せたい

ピッキングや検品、ラベリングなど梱包前後の業務も含めて効率化・省人化したい場合は、複数のシステムと機器を組み合わせたソリューションが適しています。

たとえば、(2)のタイプで紹介した日本トーカンパッケージでは「自動梱包ラインソリューション」を展開。商品のピッキングから、梱包・封函された商品のラベリングまでワンストップで効率化が可能です。

ピッキングシステムを利用すると物流センターにおいて対象の商品を探す時間を短縮でき、検品システムと組み合わせることでピッキングした商品を1時間あたり800~1,000ピース程度のスピードで効率よく仕分けられます。検品システムはゲート開閉式となっており、ゲートが開いたところに商品を投入するため、作業者の確認作業の負担軽減にもつながります。

 

おすすめのEC向け自動梱包機メーカー(梱包ラインを任せたい)

シプソル(株式会社シプソル)

シプソル公式Webサイト

(出所:シプソル公式Webサイト)

国内でも数少ない自動梱包機の専門メーカー。一般的なEC事業者向けの「メルパックライン」をはじめ、袋梱包タイプの「バックパックライン」、メール便箱簡易梱包タイプの「プライムパックライン」、ダンボール箱簡易梱包タイプの「シュリンクパックライン」、様々な段ボールに対応する「ランダムパックライン」など、幅広い梱包に対応したEC向け自動梱包機がそろう。いずれの機器においても商品と納品書をラインに流すと自動でバーコードを読み取り、送り状を貼り付ける機能を有する。
また、導入後の機器安定稼働のために独自の保守サービスを用意。具体的には、資材費、定期保守費用、緊急対応、改良費など物流ラインを安定稼働させるために発生する費用をパッケージ化している点が特徴だ。

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CARGOWELL(株式会社ダイワハイテックス)

CARGOWELL公式Webサイト

(出所:CARGOWELL公式Webサイト)

3つの自動梱包を展開する、通販物流効率化サービス。メール便自動梱包システム「 PAS-Line」は全長3.5mのコンパクトラインで1時間に1,000梱包可能。そのほか、「箱シュリンク梱包システム BOS-Line」、「メール便箱自動梱包システム MELT-Line」のラインナップ。いずれの機器においても商品と納品書をラインに流すと自動でバーコードを読み取り、送り状を貼り付ける機能を有する。
また、梱包ライン上にカメラを設置することでトラブルを素早く正確に把握できるのも強み。映像ログシステムを活用した保守サポートにより、万一の際も安心。

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OJI FLEX PACK’AGE (王子ホールディングス株式会社)

OJI FLEX PACK’AGE公式Webサイト

(出所:OJI FLEX PACK’AGE公式Webサイト)

段ボールの梱包に特化した自動包装システム。1分間に約15個の段ボールの製作が可能となっており、スピーディーな梱包を実現。ラインへの商品投入のみ人手を必要とし、それ以降は商品サイズの計測、最適サイズの段ボール箱の設計・切り出し、梱包、送り状印刷・貼付まで、すべての工程を自動化。同社の連続段ボールシート「らくだん」と3辺可変システムと組み合わせることで、商品に合わせたぴったりサイズの箱で梱包できる。
また、追加オプションとしてロゴマークやキャラクターデザインなどの印刷にも対応している。

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おすすめのEC向け自動梱包機メーカー(製函を自動化したい)

トーカンエコパシリーズ(日本トーカンパッケージ株式会社)

トーカンエコパシリーズ公式Webサイト

(出所:トーカンエコパシリーズ公式Webサイト)

パッケージメーカーが独自開発した、EC・通販箱の自動組立システム。「トーカンアシストBOX」「エコクイックBOX」「ECスリムカートン」の3つのシリーズを展開。
「トーカンアシストBOX」は、治具を活用した手動タイプ、半自動、全自動製函機の3つのサービスを用意しており、発送する商品数や体制に応じて自社に合った製函機を選択できる。「エコクイックBOX」は1分あたり20ケースの製函能力を持ち、手作業と比較して1/5の時間で箱組みができる。「ECスリムカートン」では、機械自体がコンパクトになっており、省スペースで設置できるのが特徴。
なお、同社開発による資材(メルトレスで環境対応を可能とする配送箱)を採用することをもとに設計されているため、製函機や治具のみの販売は不可となっている。

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おすすめのEC向け自動梱包機メーカー(必要に応じて機械を組み合わせて使いたい)

通信販売向け包装システム(レンゴー株式会社)

通信販売向け包装システム公式Webサイト

(出所:通信販売向け包装システム公式Webサイト)

通信販売向け包装システムとして「Smart Postin」、「クラフトエアーキャップ」、「ジェミニ」、「パルミラ」など用途に合わせた機器を提供。「Smart Postin」は郵便受けに投函可能な、小さく薄い商品に適した自動包装システムで、製函機と封函機が分かれているため、作業状況や現場環境に合わせた導入が可能となっている。
中国・東南アジアをはじめとする海外ネットワークもあり、国内外で製紙から包装まで、パッケージングに関するニーズをトータルでサポートしている。

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おすすめのEC向け自動梱包機メーカー(ピッキングからラベリングまで任せたい)

自動梱包ラインソリューション(株式会社タクテック/日本トーカンパッケージ株式会社)

自動梱包ラインソリューション公式Webサイト

(出所:自動梱包ラインソリューション公式Webサイト)

「おすすめのEC向け自動梱包機メーカー(製函を自動化したい)」で紹介した日本トーカンパッケージ株式会社とマテハン設備のエンジニアリングメーカー「タクテック社」による合同ソリューション。ピッキング、検品、製函、梱包・封函、ラベリングの効率化・自動化に対応している。
ピッキングと検品では、システム側が作業をアシストするため高速かつミスを低減。以降の製函、梱包・封函、ラベリングは、機器により自動化されており、作業工程の中から手作業を極力省くことで、人件費の削減と効率化が可能。システムの組み合わせは自由に設計できるため、課題のある場所から段階的に導入する方法も。現場のスペースなど自社の状況に合わせた最適な自動化を提案してもらえる。

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まとめ

通信販売やインターネット販売においては、商品の出荷量が多くなるほど梱包作業に人手を必要とします。

「EC向け自動梱包機」を導入することで、「手作業と比較して高速で梱包できる」、「梱包の品質が均一になる」、「梱包前後の業務を効率化できる」などのメリットがあります。

システムを導入する際には、次の4つの観点で、自社の課題(導入目的)に合致するものを選択しましょう。
(1) 梱包ラインを任せたい
(2) 製函を自動化したい
(3) 必要に応じて機械を組み合わせて使用したい
(4) ピッキングからラベリングまで任せたい

各メーカーは梱包する商品の種類、機器を配置するスペース、出荷量などをヒアリングした上で、最適な機器構成やオプションを提案してくれます。

「EC向け自動梱包機」を導入・活用することで、作業の効率化と省人化を実現し、出荷数の増加にも柔軟に対応できるでしょう。

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