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インテントセールスツール比較9選。できることや違いは?

インテントセールスツール比較9選。できることや違いは?

最終更新日:2024-07-16

毎月の商談数を今よりも増やしたい、受注が見込める企業にピンポイントでアプローチしたいと考えている方へ。インテントセールスツールの機能、メリット、比較のポイントとあわせて、おすすめのサービスをご紹介します。

目次

インテントセールスツールとは

インテントセールスツールとは、「インテントデータ」を活用した企業への営業活動を支援するツールです。インテントデータとは、意図(intent)に基づくWeb上での行動データを指します。キーワード検索やHPへの訪問といった行動履歴といったインテントデータの分析することで、より購買意欲の高い顧客への直接アプローチが可能に。成約率の向上やリードタイムの短縮が期待できます。

インテントセールスツールのメリット

インテントセールスツールのメリットは次のとおりです。

  • ニーズ発生に合わせたタイムリーなアプローチによる成約率の向上
  • 既存顧客のニーズ理解によるアップセル・クロスセルの実現
  • ペルソナに基づいた営業リストの絞り込みと受注率・利益率の向上
  • ニーズのトレンドに合わせたデジタル広告の配信と、それによる見込み顧客の増加
  • 自社サイトを訪問した企業名の特定

インテントデータを提供しているサービスはABMツールやレビューサイトなど多岐にわたります。この記事では、インテントセールスの効率化に役立つツール全般を「インテントセールスツール」として紹介します。

 

インテントセールスツールにできること

インテントセールスツールに搭載されている、代表的な機能を紹介します。

ターゲットの活動検知

特定の企業による購買リサーチを検知する機能。特定のキーワードを使ったWeb検索、問い合わせや資料請求、セミナーや展示会への参加、事業者向けWebサイトへの訪問履歴など、検討段階ごとに様々なデータを利用し、自社に興味を持っている企業を可視化します。リサーチ開始後、ただちに検知されるため、競合に先んじた営業活動が可能に。

潜在顧客の発見

インテントデータをもとに、自社が想定するペルソナに一致する企業を探索する機能。多くのインテントセールスツールが、自社保有データの読み込みに対応しており、インテントデータと企業データの紐付けを半自動で行います。中には、独自に収集した企業データベースをあらかじめ組み込んでいるツールも。

営業データの強化

CRM・SFA・MAなどに保存されている営業データを、インテントデータに紐付ける機能。見込み客や既存顧客に対する、営業活動の優先順位が明確に。

部署・人物のデータベース

商談のキーマンにコンタクトを取るための機能。組織図や人名がわかるほか、電話番号・メールアドレス・SNSアカウントなどの連絡先を利用できます。

データクレンジング

営業データの重複や不備を修正するための機能。検知だけでなく、データベースの修正までを自動化するツールも。

 

インテントセールスツールのタイプと選び方

インテントセールスツールは、データ活用の対応有無によって2タイプに分類可能です。この2タイプは日本製と海外製で更に細分化でき、それぞれインテントデータの収集範囲に大きな違いがあります。海外製はグローバルなデータ収集に強みを持ち、国産ツールは国内データの収集に特化しています。

インテントデータの提供から活用まで対応するタイプ

インテントデータの提供に加えて、ニーズ発生の検知やワークフローの円滑化など多様な機能を搭載するタイプです。

たとえば「Sales Marker」は、Web検索のクエリや、事業者向けWebサイトの訪問履歴をインテントデータとして提供。ターゲティング・文章作成・メッセージ送信といった一連のアプローチを、取得したメールアドレスやWebフォーム経由で自動実行します。また、インテントデータに基づいて、Web広告の配信もシームレスに行えます。

インテントデータの提供に特化したタイプ

インテントデータの提供に特化したタイプ。膨大なデータ量に強みを持ち、自社が保有する営業データと紐付けることでより幅広い範囲のインテントセールスを可能にします。

たとえば、IT製品・SaaSのレビューサイト「ITreview」は、ユーザーのサイト内での行動データをインテントデータとして提供。自社製品ページやカテゴリーページを訪れた企業がわかるほか、比較リストに追加されたときの閲覧情報を取得できます。

 

インテントセールスツールの比較のポイント

各インテントセールスツールは、収集しているインテントデータの範囲や、データ活用の利便性を高める機能に違いがあります。下記の3つのポイントを参考に、自社に合ったツールを検討してみてください。

利用できるインテントデータの種類

インテントデータには様々な種類があり、利用できるものはツールごとに異なります。事業特性や営業方針に合わせてツールを選びましょう。

ツール名 利用できるデータの種類
Sales Marker Webの検索クエリ、特定のWebサイトの訪問履歴
ユーソナー 特定のWebサイトの訪問履歴
ITreview 自社ページの訪問者やレビュープラットフォーム「ITreview」での行動データ
Zoominfo 特定のWebサイトの訪問履歴
Bombora 5,000以上の事業者向けWebサイトでの行動データ
Cognism 5,000以上の事業者向けWebサイトでの行動データ(Bomboraと共通のデータソースを使用)
KickFire 自社サイトでの行動データ
G2 自社ページの訪問者やG2での行動データ
Cyance 特定のWebサイトの訪問履歴(欧州各国の言語に強み)

リスト作成機能の充実度

リスト作成機能が充実したツールなら、効率的にアプローチできる営業リストを作成できます。特に、CRM・SFA・MAなどのデータベースを既に活用している場合は、インテントセールスツールと組み合わせることで、営業リストの優先順位付けが可能に。

たとえば「ユーソナー」は、約820万件の法人企業データを拠点単位で収録。資本系列に加えて各事業所の連絡先がわかるので、企業グループへの戦略的なアプローチが可能です。

連絡先データの充実度

インテントデータから優先度の高い営業先を特定した後、決裁者や現場のキーマンの連絡先がすぐにわかると、営業活動をスピーディーに進められます。

たとえば「Sales Marker」は、部署に直接つながる電話番号を提供しており、代表電話番号を経由するよりもスムーズに商談をスタートできます。また、約570万件の担当者データ(役職・氏名・連絡先など)も利用可能。キーマンの特定からコンタクトまでの流れを更に効率化します。

また、海外製インテントセールスツール「Cognism」は、実際に架電し有効性を検証した電話番号を提供。無効な電話番号への架電時間のロスを減らせます。

 

主なインテントセールスツール(国内向け×データの提供から活用まで対応)

インテントセールスツールの中でも、データの提供から活用まで対応している国内向けツールを紹介します。

Sales Marker(株式会社Sales Marker)

Sales Marker公式Webサイト

(出所:Sales Marker公式Webサイト)

リアルタイムのWeb検索行動データ解析で、成約率を向上させるインテントセールスツール。独自の「セールスシグナル®︎」機能により、設定したキーワードでの検索をリアルタイムで検知し、ニーズの発生と商談機会を逃さない。検知する条件は企業ごとに設定できるため、見込み客や既存顧客に狙いを定めることも可能だ。
関心度に基づいて検索キーワードをスコアリングしているほか、比較やレビューなどの関連Webサイトの行動データがわかるので、営業活動の優先順位を付けやすいのも特徴。
アプローチしたい企業の連絡先がわからない場合は、部署・人物データベースが便利。公開情報に基づいて、氏名・勤務先・役職・連絡先・経歴などのプロフィールを連絡先に紐付けており、キーマンへのダイレクトなアプローチが可能に。

  • 料金:月額40万円〜 ※初期費用は別途

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ユーソナー(ユーソナー株式会社)

ユーソナー公式Webサイト

(出所:ユーソナー公式Webサイト)

営業リストの作成から商談のクロージングまでをサポートする顧客データ統合ソリューション。自社独自の法人企業データベース「LBC」をマスターデータとして利用可能。事業所や店舗といった拠点単位で約820万件のデータを網羅しているため、企業グループの拠点ごとに戦略的な営業活動を進められる。
営業活動を支援する機能も充実しており、企業の見込み度をスコア化して判定する「Rating2.0」機能や、インテントデータをもとにしたターゲティング機能などを使って、受注確度の高い営業リストを作成可能。CRM・SFA・MAなどのデータとも統合すれば、データクレンジングの自動化も実現する。
また、集めた名刺をデータ化すれば、特許技術の「将棋名刺」で営業先の組織図を作成できる。商談のキーマンを特定するために役立つ。

  • 料金:要問い合わせ

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主なインテントセールスツール(国内向け×データの提供に特化)

インテントセールスツールの中でも、データの提供に特化している国内向けサービスを紹介します。

ITreview(アイティクラウド株式会社)

ITreview公式Webサイト

(出所:ITreview公式Webサイト)

国内最大級の事業者向けIT製品・SaaSのレビュープラットフォーム。12万件のレビューが掲載されており、リード創出・認知拡大・商談推進といった目的で幅広く活用できる。
自社の製品情報を掲載することで、資料のダウンロードボタンが設置されるほか、自社サイトへの送客ボタンが設定可能に。加えて、製品ページの閲覧や、競合製品との比較を検知し、これらを実行した企業名をインテントデータとして取得する機能を搭載。自社製品の認知拡大と、見込み顧客の発掘を同時に進められる。
レビュー数が一定水準を満たすと、カテゴリーごとに製品・サービスを二次元マップに表示する「Gridシミュレーター」が利用可能に。自社製品のアピールにユーザーからの反響を組み込みやすくなる。

  • 料金:20万円(proプランの場合)、初期費用10万円

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主なインテントセールスツール(海外向け×データの提供から活用まで対応)

インテントセールスツールの中でも、データの提供から活用まで対応している海外向けツールを紹介します。

Zoominfo(Zoominfo Technologies LLC)

Zoominfo公式Webサイト

(出所:Zoominfo公式Webサイト)

膨大なインテントデータをもとにした、セールスインテリジェンスプラットフォーム。AIドリブンで情報収集とデータクレンジングを自動化し、潜在顧客への素早いアプローチを実現する。成約率の改善だけでなく、マーケティングに要する時間を大幅に削減することで、チームの生産性向上に役立つ。
IPアドレスと組織を紐付けたデータベースには、全世界で約2億1000万件以上のデータを保有。特定のトピック・キーワードについてリサーチ中の企業を、高精度で特定できる。加えて、見込み顧客の状況に応じてアラート通知をするので、購入意欲が高まっているタイミングで適切な営業をかけられる。
また、数多くの営業ツールとの連携に対応。たとえば、CRM・SFA・MAなどのデータベースにインテントデータを紐付けることで、営業データの価値向上を見込める。

  • 料金:要問い合わせ

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主なインテントセールスツール(海外向け×データの提供に特化)

インテントセールスツールの中でも、データの提供に特化している海外向けツールを紹介します。

Bombora(Bombora, Inc.)

Bombora公式Webサイト

(出所:Bombora公式Webサイト)

全世界65 カ国・約300万社で利用されている、インテントデータ活用のリーディングカンパニー。見込み顧客の購買意欲が高まったタイミングでアラートを出し、商談機会の獲得率向上をサポートする。優先順位も自動で付与するため、個人の経験に依存しない効率的な営業活動が可能に。
競合他社がチェックしている見込み顧客を把握できるのも、グローバル展開するサービスならではの強み。自動メッセージ機能と併用することで、迅速なリード獲得につなげられる。既存顧客の購買リサーチ開始も検知できるため、チャーン抑止に役立つほか、クロスセルやアップセルの機会を見逃さない。そのほか、特定のニーズに対する企業数や、興味・関心のトレンドをリアルタイムで把握する機能なども備えている。

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Cognism(Cognism Limited)

Cognism公式Webサイト

(出所:Cognism公式Webサイト)

企業の連絡先データベースに強みを持つセールスインテリジェンスプロバイダー。見込み顧客へのダイレクトなアプローチを可能にする、検証済み電話番号・Eメールアドレスを提供する。数億件にも及ぶ連絡先の有効率は87%。携帯電話番号に限ると98%に達しており、高い信頼性を誇る。更に、通話を希望しない電話番号をリスト化しているうえ、ISO・GDPR・CCPA・SOC2への対応を徹底しているので、厳格なプライバシー保護規制が課されている地域で営業活動を展開する際も安心だ。
Bomboraから提供されているインテントデータは、CRM・SFA・MAとのデータ連携に幅広く対応しているので、潜在顧客の検知から商談機会の獲得までスムーズに進められる。

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KickFire(IDG, Inc.)

KickFire公式Webサイト

(出所:KickFire公式Webサイト)

自社Webサイトへの組み込みに強みを持つインテントセールスツール。APIを活用して、サイト訪問者のIPアドレスを企業名や位置情報に紐付けて、データベースに記録。企業情報には、従業員数や電話番号、関連サイトといった情報がわかりやすくまとまっているので、必要な情報にアクセスしやすい。更に、各データには会社ロゴを自動で表示し、効率的なピックアップを視覚的にもサポートする。
また、GoogleやAdobeのWeb解析ツールとの連携によって、高い拡張性を実現できるのが強み。加えて、CRM・SFA・MAとのデータ連携などと組み合わせて、自社に合わせた独自のワークフローを構築することも可能だ。

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G2(G2.com, Inc.)

G2公式Webサイト

(出所:G2公式Webサイト)

IT製品・SaaS専門の大規模レビュープラットフォーム。年間9,000万人以上がサイトを訪問し、260万件以上のレビューが掲載されているため、認知拡大を通じたリード獲得件数の増加が期待できる。
加えて、サイトでの行動データをもとに、各アカウントの関心度や検討段階を可視化したインテントデータを提供。高優先度の潜在顧客を特定することで、効率的な営業活動が可能となる。また、競合他社への検索も検知するため、商談の機会拡大や既存顧客のチャーン抑止に有用だ。割引率や契約期間についても、競合他社の平均がわかるので、有効な施策の立案に役立てられる。

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Cyance(Expandi group)

Cyance公式Webサイト

(出所:Cyance公式Webサイト)

ヨーロッパ圏でのデータ収集に強みを持つインテントセールスツール。多言語のインテントデータを追跡しており、英語のほかにフランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、オランダ語、デンマーク語など10以上の言語をカバーする。データソースは55,000件以上。
購買リサーチを進めている企業について、幅広い言語でのキーワード検索を検知するという独自の強みを持つ。自社が保有する営業データと組み合わせることで、潜在顧客の特定や検討段階の理解に役立つ。
更に、特定のキーワードに対する各IPの関心度がスコアリングされているため、営業先活動の優先順位付けがスムーズに。デジタル広告のDSPとの連携に対応しているため、リードを獲得するための施策を円滑に実行できる。

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まとめ

インテントセールスツールを使えば、ニーズが生じているタイミングですかさず見込み客にアプローチできるので、成約率の向上が見込めます。また、既存顧客のニーズ理解にも活用でき、クロスセルやアップセルの機会拡大や、チャーン抑止の実現に有用です。

インテントセールスツールは、以下の2タイプに区別でき、それぞれ日本製と海外製に分かれます。

  • インテントデータの提供から活用まで対応するタイプ
  • インテントデータの提供に特化したタイプ

用途に合せてタイプを選んだ後は、下記に挙げた3つのポイントで比較検討を進めると自社に適したインテントセールスツールを選択できます。

  • 利用できるインテントデータの種類
  • リスト作成機能の充実度
  • 連絡先データの充実度

営業活動を効率化することで、売上向上のみならず、社内リソースの適正化や従業員のモチベーション向上といった効果も期待できます。新人・若手の成績が安定すれば、ベテラン社員が大口の案件に集中でき、事業成長のチャンスも掴みやすくなるはずです。この機会に、インテントセールスツールの導入を検討してみてください。

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