訪日外国人旅行者の来店が多く、免税手続きを効率化してレジの混雑緩和につなげたい、免税販売に参入したいとお考えの店舗事業者へ。免税システムの仕組みや機能、比較ポイントとあわせて、おすすめの免税システムを紹介します。
免税システムとは、訪日外国人旅行者などの非居住者が商品を購入する際の免税手続きを効率化するシステムです。システムが、国税庁の定めている免税対象者や対象商品、購入金額などの条件を自動判断し、消費税免除の計算や免税販売履歴の管理などを行います。
免税システムを導入すれば、免税手続きに必要なパスポート情報の転記や免税額の計算が簡単に。購入客を待たせなくて済むため、レジ周りや店内の混雑緩和につながります。また、システム内に内蔵された翻訳機能を使えば、どの国から来た顧客にもスムーズに免税手続きを案内する体制が整うので、ビジネスチャンスを逃しません。
免税システムには様々な種類があり、スマホやタブレットにアプリをインストールするだけで利用できるタイプや、POSレジと連動するタイプなどがあります。
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免税電子化制度とは、2021年10月1日から施行された、各免税店に免税手続きデータの電子送信を義務付ける制度です。この制度により、従来書面で免税手続きを行っていた店舗は、免税購入品情報などを国税庁に電子送信する体制を整えなければならなくなりました。
また、2023年4月には消費税免税制度が改正。免税購入対象者となる在留資格が以下に定められました。
ただし、旅客船に乗る訪日外国人が、パスポート代わりに「船舶観光上陸許可書」を所有する場合や、日本国籍を持ち、国内以外の地域に2年以上住所または居所を有する者は変わらず免税対象となります。
あわせて、免税手続き円滑化を促進する改正も。デジタル庁が運営する日本への入国手続きアプリ「Visit Japan Web」に、免税購入機能が追加されました。ユーザーにはアプリへパスポート関連情報を登録してもらい、表示されたQRコードを免税店に読み取ってもらえば(※)、パスポートを提示しなくても免税手続きが行えるようになりました。
※「Visit Japan Web」のQRコード読み取り専用端末が設置された免税店に限る
日本政府は、2025年度をめどに訪日外国人旅行者向け免税制度の改正を予定しています。具体的には、外国人旅行者には出国前に消費税込みで商品を購入してもらい、出国時に消費税分を還付するルールを定める方針です。訪日客が免税商品を日本国内で転売し、利益を得るような不正行為を防ぐ目的があります。
このような変更点にスピーディーに対応するために、免税システムは常にアップデートされています。
免税販売手続きの電子化に対応するために、店舗側は以下の準備が必要です。規定に従い手順を踏まないと、免税販売を行うことはできません。
①国税庁へ免税購入品情報を電子送信できる専用システムを導入
②所轄の税務署へ「輸出物品販売場における購入記録情報の提供方法等の届出書」を提出。税務署から「識別符号」を通知してもらう
③税務署から識別符号が届いたら、免税システム運営会社に通知し利用開始
中には、免税電子化や新規免税店開始に必要な、税務署関連の申請や手続きを代行してくれるサービスもあります。
免税システムによってデータを電子化し、送信する仕組みは以下の通りです。
①免税データの作成 | 免税販売の都度、入力・スキャンした訪日客のパスポート情報や購入商品情報を電子データ化 |
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②国税庁へのデータ送信 | 電子化した免税データをインターネット回線を通じて国税庁へ送信 |
③免税データの長期保存 | 国税庁に送信したデータを、免税システム内のサーバー、自店舗で用意したサーバー、紙ベースいずれかの方法で保存(保存期間は規定で7年2カ月に定められている) |
免税システムから国税庁へ免税データを電子送信する方法は、2種類あります。
次の表では「自社送信」「他社送信」のメリット、デメリットをまとめました。なお、自社送信の場合は自店舗で電子データの送信、保存管理を行わなければならないため、手間をかけずに運用したい場合は他社送信を選ぶのがおすすめです。
メリット | デメリット |
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メリット | デメリット |
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免税システムには、データの電子化以外にも、データの収集管理を効率化できる機能や、インバウンドの集客強化に役立つ便利な機能が備わっています。各システムによっても異なりますが、この章では免税システムに備わっている機能を紹介します。
パスポートリーダー連携 | パスポートリーダーによって、各国のパスポート情報を瞬時にスキャン。データ入力負荷、ミスを削減 |
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OCRカメラアプリ | OCR機能が付いた免税アプリであれば、手持ちのスマホやタブレットの内蔵カメラでパスポート情報を簡単に読み取り |
レシート、書類出力 | プリンターとの接続により、レシート、購入明細書など必要な書類を出力 |
POSレジ連携 | POSレジとの連携により、商品のスキャンから免税額計算がスムーズに |
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リアルタイム売上管理 | 免税販売商品の売上状況をリアルタイムで管理。売上の傾向を月別・国籍別などでソートも可能 |
本部一括管理 | 複数店舗の免税販売データを本部で一括管理し、売上状況の把握や在庫管理を効率化 |
不正免税検知 | 来店客の購入商品が免税要件を満たしているか、なりすましがないかなどをシステムが自動チェックし、免税制度の不正利用を防止 |
多様なキャッシュレス決済中国人観光客のシェアが高いQRコードブランド「WeChat Pay」「Alipay」、クレジットカードブランド「銀聯」などの様々な決済方法に対応
多言語対応 | 英語・中国語・韓国語など、各国の外国人観光客に対応した免税案内を表示。円滑なコミュニケーションをサポート |
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訪日客へのプロモーション | 来店した外国人旅行客のデータをストックし、購買傾向を分析。分析結果から来店客をセグメントしてDMを送ったり、時間帯ごとにおすすめを絞って訴求したりするアプローチが行いやすくなる |
越境EC対応 | 越境EC(国境を越えて取引を行えるECサイト)と連携して、訪日客帰国後の商品リピート購入を促進 |
オフライン運用 | 店内のインターネット回線が不安定な場合、オフラインで免税販売を継続。レジ会計や免税処理はその場で行い、回線回復時に免税データを国税庁へ送信する |
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免税カウンター対応 | 免税カウンター(各店舗で税込で購入した商品の免税分払い戻しを受け付けるカウンター)へのシステム導入に対応 |
各種申請手続き代行 | 導入店舗に代わり、免税電子化や免税店を始めるために必要な申請手続きを代行 |
免税システムのタイプは、主に以下5種類に分けられます。なかには、いくつかのタイプの機能を有したシステムもあります。
免税手続き電子化以外にも、訪日客に向けたプロモーションに役立つ機能や、免税商品売上分析、本人確認の顔認証など、様々な機能を備えたタイプ。
「Global Blue」は、インバウンドマーケティングに役立つ機能が充実しています。一例として、同システムに登録された来店客をセグメント化してDMの送信が可能。位置情報を利用して、近辺にいる観光客を店舗へ誘導するアプローチも行えます。
「PIE VAT」は、AIによる顔認証機能を搭載。パスポート写真とその場で撮影した購入客の写真を照合することで、同一人物かを即座に判断でき、なりすましを防ぎます。
パスポート・商品情報の入力、免税額計算、データ送信など基本的な機能で構成されており、免税手続きを効率良く行えるタイプ。シンプルに運用したい場合におすすめです。
「eあっと免税」は、すでに自店舗で利用しているPOSレジとデータ連携がしやすいのがポイント。POSレジに集約された商品情報を、CSV経由で同システムに取り込めます。
「免税ネット」「ybTaxFree」は、同一店舗内で複数の端末にシステムをダウンロードして利用しても、料金が一律。なるべくコストを抑えつつ、複数台システムを稼働させたい店舗に適しています。
そのほか「J-TaxFree」は、同社のスタッフが店舗や本社向けに導入支援やトレーニングを行うため、初めて免税システムを利用する場合でも安心です。
免税システムの提供だけでなく、免税店を始めるための申請手続きや、免税データ精査の代行を受け付けているタイプ。免税手続きに関連する事務負担をできるだけ軽減したい場合に適しています。
「REMOTAX」は、免税販売商品データのチェックを代行します。店舗側は、専用アプリで免税対象者のパスポートと購入レシートを撮影し、購入合計額と消費税額を入力、送信するだけ。同社のスタッフが、リモートでパスポート・商品情報を精査、修正して国税庁への送信まで行うので、店舗側がデータチェックをする手間が省けます。
免税店を始めるための申請手続きを代行する「FreeFreeShopping」は、小売店だけでなく、商店街など地域単位で免税販売を行いたい場合の複雑な申請手続きも任せられます。
POSレジシステムに免税販売機能が搭載されているタイプ。レジと一体化しているので、商品のスキャンから免税額の計算までスムーズです。
たとえば「RegiGrow」の場合、購入商品情報をレジでスキャンした後に「免税計算」ボタンを押すだけで、集計が完了。また、来店客の購入商品が免税対象かを自動で判定する「免税確認」ボタンも付いており、店舗の従業員が目視で判断する必要はありません。
中古品販売店での利用に適した「タロスの免税POSレジ」は、商品の原価、販売価格の登録はもちろん、割引や価格調整もシステム内で簡単に行えます。市場によって価格が推移する中古商品の免税管理に最適です。
中国人旅行者向けに、中国の三大キャッシュレス決済(Alipay・WeChat Pay・銀聯)機能が付いたタイプ。特に中国人観光客の来店が多い店舗での導入がおすすめです。
「FreePay Tax」の場合、店頭に専用のQRコードを置いておき、来店客に読み取ってもらえば代金決済が完了。訪日中国人客とのビジネスチャンスを逃しません。
この章では、免税システムの料金体系を以下の表にまとめました。
免税システム名 | 料金体系 | 補足 |
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スマートデタックス | 月次定額型プラン:3,000〜9,000円/台 免税額従量型プラン:免税売上額の1.5%+アカウント管理費用月額2,000円 パッケージ型(買い切り)プラン:42万円 |
免税額従量型プランの場合、1.5%の手数料を購入者負担にすることもできる |
PIE VAT | 無料、初期費用なし | 免税電子化や、免税店を始めるために必要な申請手続きの代行にも無料で対応 |
J-TaxFree | スマホプラン:月額3,000円/台、初期費用5,000円/台 | |
eあっと免税 | Windows版自社送信プラン:月額980円/台 Windows版他社送信プラン:月額1,480円〜/台、初期費用15,000円/店舗 iPad・iPhone版他社送信プラン:月額1,600円(税込)/台 |
POSレジ、決済端末連携プランもあり |
日本免税 | 月額固定プラン:月額5,000円/台 従量制プラン:免税売上額の1.0~1.5% パッケージ型買い切りプラン:30万円/台 |
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免税ネット | 月額プラン:月額3,000円~/店舗、初期費用15,000円 パッケージ(買い切り)プラン:37万5,000円 |
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ybTaxFree | 買い切り型プラン:12,000円(税込)/店舗 | |
REMOTAX | 月額料金無料、初期費用9,800円 | 購入者から、免税商品購入額の数%を手数料として徴収 |
スマレジ | リテールビジネスプラン:月額14,000円 | 免税額計算、免税販売機能はどの料金プランにも付属。 パスポート読み取り機能、国税庁への電子データ送信機能を付けたい場合はリテールビジネスプランの契約が必要 |
FreePay Tax | 無料、初期費用なし | 無料のカスタマイズプランあり |
免税システムの導入にあたり、比較検討すべきポイントを紹介します。
自店舗と同業種、同規模の店舗での導入実績が豊富だと、運用後のイメージがしやすく安心です。
たとえば「スマートデタックス」は、国内での圧倒的シェアを誇る免税電子化クラウドサービス。大企業から地方の免税店まで10,000件以上の導入実績があり、導入業種も幅広いため、自社の事業形態と近い他社事例を参考にできるでしょう。
「Global Blue」は、世界43カ国、およそ27万店舗での利用実績があり、大手百貨店や量販店をはじめ、アパレルなどの専門店にも幅広く導入されています。
パスポート情報の読み取り精度が高いシステムだと、イチからデータ入力をしなくて済むので便利です。
たとえば「FreePay Tax」は、パスポートをどの角度でも正確にスキャンできるのが特徴。購入客が手に持ったままのパスポートをスキャンするような不安定なシチュエーションにも対応します。識別精度は99.68%と高く、処理は最短0.15秒で完了するため業務効率化につながります。
「スマレジ」の場合、月額1,500円のオプションにより、レジ端末内蔵カメラの読み取り精度を上げることができます。国によって仕様が統一されていないパスポート情報をスムーズにスキャンし、レジの混雑緩和につなげます。
免税手続きを行う際に、来店客の不正免税行為を防ぎたい場合は、不正検知機能が付いているシステムを選ぶのがおすすめです。
たとえば「スマートデタックス」は、購入者のパスポート情報から、別店舗で同じ商品を買いまわりしていないかを確認し、アラートする機能を搭載。転売を前提とした大量仕入れなどの動きを未然に防ぎます。
「日本免税」も、独自のAIアルゴリズムにより不正免税者を検知。AIが不正事例を都度学習していくので、運用していくうちに検知精度が高くなるのもポイントです。
あらゆる国からの来店客が見込まれる店舗は、免税ルールや手続きの案内を様々な言語に自動翻訳できるシステムを選ぶと良いでしょう。
たとえば「eあっと免税」は、英語のほかに中国語、韓国語、タイ語、フランス語、ドイツ語など計12カ国の翻訳に対応。アジア圏からヨーロッパ圏まで幅広くカバーします。
「タロスの免税POSレジ」の場合、レシートの印字言語が英語、中国語、韓国語に標準対応しており、来店客の傾向に応じてほかの言語の拡張も可能です。
免税手続きの効率化以外にも、訪日客へのプロモーションに役立つ機能をはじめ、様々な機能を備えたシステムを紹介します。
(出所:スマートデタックス公式Webサイト)
圧倒的な国内シェアを誇る免税システム。読み取り精度が高く、アプリやタブレット端末内蔵のカメラが世界195カ国のパスポートを正確にスキャン。また、特許取得の「不正免税防止機能」を搭載しており、購入者のパスポート情報をもとに、別店舗で同じ商品を買いまわりしていないかなどを確認可能。転売を前提とした大量仕入れなどの動きを未然に防ぐ。CRM機能も付いており、顧客の購入額や購入頻度をソートして、優良顧客や潜在客を可視化。たとえば優良顧客の帰国後に、再来店や越境ECの利用を促すプロモーションがしやすくなる。
ほかにも、オンライン予約や順番呼び出しなど、レジや免税カウンターの混雑を緩和する機能を搭載。更に、免税法令や他言語に精通したスタッフを導入店舗に常駐させることもでき、人手が足りない店舗やインバウンドに手厚いおもてなしを提供したい店舗におすすめだ。
(出所:PIE VAT公式Webサイト)
初期費用、月額費用ともに無料ながら多彩な機能を備えた免税システム。手持ちのタブレットやPCにシステムを導入すれば利用でき、新規の設備投資が必要ないのがポイント。パスポートの読み取りや、国税庁へのデータ送信などの基本機能が一通りそろう。また、AIによる顔認証機能を搭載しており、パスポート写真とその場で撮影した写真を照合することで、同一人物かを判定可能だ。
システムの表示言語は英語・中国語・韓国語・ロシア語などに対応しており、あらゆる国から訪日するインバウンドの受け入れ体制を整えられる。外国人来店客の購買動向を把握できる分析・マーケティング機能も。一例として「中国からの訪日客は平日昼間に来店する傾向にある」などの高精度なデータを抽出できる。
そのほか、店舗の免税電子化切り替え申請や、免税販売開始の手続きを税理士が無料で代行してくれるのも嬉しい。
(出所:Global Blue公式Webサイト)
世界43カ国、27万店舗で利用されている免税システム。スマートデバイス、PC、POSでの利用に対応しており、店舗の業態に合わせて導入できる。収集した購買データから、売上の傾向を月別・国籍別・年代別・価格帯別で細かく分析できる機能が付いており、プロモーションを打ち出す際の参考になる。
ほかにも、インバウンドを取り込むための仕組みが充実しているのが特徴。たとえば、同システムに登録された来店客をセグメントしてDMを送信したり、位置情報を利用して近辺にいる観光客を店舗へ誘導するアプローチが行える。更に、システム内のデータベースから居住国やパスポート番号を入力してリピート客を検索する「スマートサーチ」機能を搭載。過去の購買情報に素早くアクセスできるので、顧客ごとの嗜好や求める商品を察知しやすく、リピート購入につなげやすい。
免税手続きの効率化を重視し、シンプルな機能を備えたタイプのシステムを紹介します。
(出所:J-TaxFree公式Webサイト)
簡単な設定と操作で免税手続き電子化を進められるシステム。操作方法はシンプル。スマホで利用する場合は、端末のカメラでパスポートを読み取り商品情報を入力し、送信ボタンを押すだけで国税庁に電子データを送信できる。オフライン環境でも利用できるので、突然インターネットが遮断されてしまった際も安心だ。PCやタブレット、ハンディ端末で利用するよう設定もでき、店舗の実態に合わせて使いやすい。
そのほか、管理画面から免税商品購入情報を国籍別やブランド別などで集計する機能もあり、マーケティングにも活用できる。同社のスタッフが店舗や本社向けに導入支援やトレーニングを実施するため、初めてシステムを利用する店舗に最適。別途、インバウンド市場の動向や、適切な接遇などをレクチャーするサービスも提供している。
(出所:eあっと免税公式Webサイト)
手持ちのiPhone、iPad、PCにダウンロードするだけで免税販売電子化が始められるシステム。パスポート情報入力・読み取りや、多言語での表示など、免税販売に必要な機能が一通りそろう。また、すでに利用しているPOSレジと連携できる点が便利。POSレジに集約された免税商品情報を、CSV経由で同システムに取り込める。ほかに、同社提携の決済端末一体型POSシステム「リアレジ for stera」と連携すれば、端末一台で商品スキャン、決済できる体制が整う。
料金プランは4種類で、利用する端末によって変動。PCまたは他社のPOSレジを利用する場合は、免税データを国税庁に送信する方法を「自社送信」「他社送信」から選べる。オプションで一台につき月額300円支払えば、365日体制でサポートを受けられるのも嬉しい。
(出所:日本免税公式Webサイト)
簡単に利用開始でき、免税電子化の体制を整えられるシステム。初期設定は、システムに必要な情報を入力し、QRコードを読み取るだけ。また、独自のアルゴリズムとAIシステムによって不正免税者を検知する機能があるのが特徴。AIが不正事例を都度学習していくので、運用を続けるうちに検知精度が高くなる。国税庁へのデータ送信を円滑にする機能も充実。たとえば、入力データが送信時エラーにならないよう自動チェックする仕組みや、初めて操作する人向けの入力サポート機能があり、送信がスムーズに。あわせて、オフラインモード機能を搭載しているため、ネットワーク環境に左右されず使いやすい。
料金プランは大きく分けて買い切り、月額利用プランのほかに、従量課金プランも。従量課金プランは、コンスタントにインバウンドの利用があるか読めない店舗におすすめだ。
(出所:Easy Detax公式Webサイト)
免税手続きを省力化して、販売機会の損失削減と売上アップに貢献するシステム。パスポートはスキャナーで読み込む仕様になっており、スピーディーな免税処理を実現。アプリ「Visit Japan Web」とも連携しており、情報登録した訪日外国人であればQRコードを読み込むだけで手続きが完了する。プリンターからレシートや購入明細書のほか、商品の免税売上金額、数量などを一覧で確認できる免税購入明細書の出力も可能。売れている免税商品の傾向がわかり、販売戦略を立てる際に役立つ。
更に、各店舗の売上状況をまとめて本部で集計、参照できる仕組みも搭載。売れ行きの良い店舗にスタッフを配置するなどの対応がスムーズになる。
(出所:免税ネット公式Webサイト)
PCもしくはiPad一台で始められる免税システム。パスポート情報は、iPad内蔵カメラかパスポートリーダーで読み取る仕様に。商品情報は、システムにマスタ登録しておけばすぐに呼び出せるほか、バーコードリーダーでスキャンする設定にもできる。オプションで、売上管理ツールを用意。免税販売された商品の履歴検索や、購入客を国籍別に分けた売上グラフの作成ができ、販促に役立てられる。更に、別途同社提供のPOSレジシステム「販売ネット」とも連携可能。店舗の売上や免税商品の在庫、発注管理が一つの画面で完結し、更なる業務効率化につながる。
月額利用料は一店舗ごとに発生する形態のため、店舗内で複数の端末にシステムをダウンロードして利用しても、料金は一律。
(出所:ybTaxFree公式Webサイト)
免税手続きの電子化に特化したシンプルな機能のシステム。「パスポート情報」「査証情報」など手続きごとに並んだタブに従って情報を打ち込む仕組み。POSレジがなくてもシステムに商品情報をイチから登録できるうえ、酒税計算機能もあるため酒類の販売にも対応できる。「自社送信」を採用していながら、送信状況はシステム内でリアルタイムで確認可能。エラーによる訂正や取消手続きの履歴を追うこともできる。更に、インターネット環境が切断されてもオフラインでの運用が実現。回線が回復次第、国税庁にデータが自動送信されるため、送信もれのリスクを防げる。
料金は一店舗あたり12,000円(税込)とリーズナブル。システムは英語、中国語、スペイン語など全8種類の言語表示に対応。
免税店を始めるための申請手続きや、免税データ精査の代行サービスを提供しているシステムを紹介します。
(出所:REMOTAX公式Webサイト)
免税手続きデータの入力、精査を代行支援するシステム。店舗側は、専用アプリで免税対象者のパスポートと購入レシートを撮影し、購入合計額と消費税額を入力、送信するだけ。同社のスタッフが、リモートでパスポート・商品情報を精査、修正して国税庁への送信まで行うため、店舗側がデータチェックをする手間が省ける。なお、代行作業は1〜2分で完了するため、購入客を待たせることなく還付金を渡せる。
料金は、初回登録手数料の9,800円のみで、月額のランニングコストがかからない。そのほか、すでに導入している免税システムのリプレイスにも対応している。
(出所:FreeFreeShopping公式Webサイト)
免税店を始めるための申請から免税販売時の手続きを一貫してサポートするシステム。申請代行は、実店舗を持つ小売店だけでなく、商店街など地域全体で免税販売を行いたい場合にも対応。免税手続きに関しては、スマホ・タブレットで実施。来店客には同社の専用アプリにパスポート情報や決済情報を入力、店舗側に送信してもらえば、本人確認、免税商品の代金決済、免税商品配送手配まで完結できる仕組みになっている。
システムは英語・中国語・韓国語に対応しており、免税販売時の必要事項説明もスムーズに。更に、同社には国税庁へのデータ送信や、免税販売に関連する経費処理などの事務手続きも任せられるので、業務負荷を抑えられる。
そのほか、越境ECと連携できる仕組みもあり、外国人来店客の帰国後に商品をリピート購入してもらえる体制を整えられる。
POSレジに免税販売機能が搭載されたシステムを紹介します。
(出所:スマレジ公式Webサイト)
全国11万店以上に導入されている売上管理、在庫管理に対応するPOSレジシステム。免税計算機能はどの料金プランにも付いているが、パスポート読み取り機能を付けたい場合や、国税庁への電子データ送信も完結したい場合は「リテールビジネス」プランを選ぶ必要がある。免税額の適用は簡単で、レジで商品を打ち込んだ後に「免税販売」ボタンを押すだけ。また、パスポート情報は専用のスキャナーがなくても、レジ端末として利用するタブレット内蔵カメラで読み取りできる。アプリ「Visit Japan Web」のQRコード読み取りにも対応している。
免税購入品の電子データは国税庁に自動で送信。データはクラウド上に保存され、適宜CSVでダウンロードできる。システム内で、1回の免税取引や1日単位、1カ月単位での免税売上額もリアルタイムで確認可能。
(出所:RegiGrow公式Webサイト)
POSレジシステムをベースに、免税手続き電子化に対応するシステム。商品入力後に「免税計算」ボタンを押すだけで税抜きの金額に切り替わり、ワンタッチで集計が完了。また、来店客の購入商品が免税対象かを自動で判断する「免税確認」ボタンも付いており、レジ作業効率化に役立つ。パスポート情報は、付属のスキャナーで読み取り可能だ。会計が完了したら、免税データを国税庁へ自動送信。一時的にインターネット環境が不安定になってしまった場合は、現状の状態を送信する仕組みになっている。
「自社送信」「他社送信」どちらにも対応。導入店舗の業態や要望に応じて同社の担当者が最適な方法を提案する。なお、他社送信を選ぶ場合は、別途他社システム「J-TaxFree」を契約する必要がある。
(出所:タロスの免税POSレジ公式Webサイト)
中古品販売店での導入に適したPOSレジに、免税計算機能が付いたシステム。外国人旅行者に人気のブランド・貴金属・家電などの中古商品の免税販売効率化に貢献。たとえば商品の原価、販売価格の登録はもちろん、割引や価格調整も簡単に設定できる。免税電子化においては、来店客のパスポートのスキャンから免税書類の作成まで一気通貫で実現。免税対象金額の計算や各商品の免税可否判定もレジに任せられ、オペレーションのミスを軽減できる。
そのほか、レシートの印字は英語・中国語・韓国語に標準対応。来店客の傾向に応じてほかの言語の拡張対応も可能だ。
最後に、中国の三大キャッシュレス決済に対応した免税システムを紹介します。
(出所:FreePay Tax公式Webサイト)
免税電子化に加えて、キャッシュレス決済に対応したシステム。AIとビデオプレビューを採用した識別技術により、世界190カ国のパスポート情報を99.68%の精度で読み取り可能。データ化も最大1秒で完了する。パスポート情報と免税商品データはリアルタイムで国税庁へ送信。送信データは都度暗号化されるので、セキュリティも安心だ。また、同システムは中国で主流のキャッシュレス決済「Alipay」「WeChat Pay」「銀聯(ユニオンペイ)」に対応。店頭に専用のQRコードを置いておき、来店客に読み取ってもらえば決済が完了するためレジの混雑緩和が実現する。
PCやスマホ、タブレットを用意すれば導入でき、今利用しているPOSレジとの連携も同社の担当者がサポートする。
2021年に免税販売手続きの電子化が義務付けられ、各免税店は、免税関連情報を国税庁に電子送信する体制を整えなければならなくなりました。しかし、自社でイチから国税庁へデータ送信する仕組みを構築するのは、手間と時間がかかります。
そこで役立つのが、免税システムです。免税システムを利用すれば、データを電子送信する体制が整うだけでなく、免税額の計算や免税販売商品の履歴管理を効率化できます。免税手続きを英語・中国語など多様な言語で表示する機能もあり、様々な国から来日する外国人旅行者へスムーズに手続きを案内できます。
免税システムには、免税手続きの効率化に役立つ機能を備えたタイプから、インバウンドの集客に役立つ機能が豊富なタイプ、POSレジやインバウンド向けキャッシュレス決済サービスと連動するタイプなどがあります。本記事を参考に、自店舗に最適な免税システムを選んでみてください。
免税システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
<重要なお知らせ> サイトリニューアルに伴い、初回ログインにはパスワードの再設定が必要です。
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