最終更新日:2024-07-23
IT資産管理の中でも重要度が高い「ソフトウェアライセンス管理」の負担を減らし、合理的な管理方法に切り替えたいと考えている方へ。ソフトウェアライセンス管理の概要や業務効率化のポイント、おすすめのソフトウェアライセンス管理ツールをご紹介します。
ソフトウェアライセンス管理とは、組織内でソフトウェアを使用許諾(ライセンス)契約に則って適切に利用できるように管理することです。
使用許諾契約に違反すると、メーカーの著作権を侵害したとみなされ、刑事罰の対象になる恐れがあります。また、不正利用による多額の賠償金を課せられたり、企業イメージの低下や社会的信頼を失ってしまったりするリスクが伴うことも。仮に問題が表面化しなかったとしても、アップデートをはじめとした適切なサポートが受けられず、セキュリティ対策に不備が生じ、企業の機密情報漏えいなど、甚大な被害が及ぶ可能性もあるのです。
このように、ソフトウェアの利用には様々なリスクが潜んでいます。リスクを抑止するのに有効なのが、ソフトウェアライセンス管理です。ソフトウェアライセンスの利用状況や利用端末などを把握することで、組織全体で適切にソフトウェアを利用できる環境を構築できます。
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適切なソフトウェアライセンス管理にあたり、特に重視するべきポイントを3つご紹介します。
近年、ソフトウェアを利用するデバイスは、スマホやタブレット、モバイルノートPCなど多様化しています。企業によっては、社員が複数台の端末を利用するケースも。また、導入するOSはWindowsだけではなく、Macを利用する企業も増えてきています。
これに伴って、ソフトウェアライセンスの提供形態の多様化が進んでいます。たとえば、従来は端末やサーバーにインストールするタイプが一般的でしたが、最近は、ユーザーごとに複数デバイスでのソフトウェアの利用を認めるタイプや、月単位でライセンスを取得するサブスクリプションタイプなども登場しています。
ライセンス形態は、提供するメーカーやソフトウェアによって異なるので注意が必要です。各ソフトウェアを正しく管理するためには、知識を身に付けたうえで情報を整理する手間や時間がかかります。
ソフトウェアの利用にあたって、コスト管理は無視できない業務の一つです。必要最低限のライセンスで運営するためには、組織全体のライセンス状況を一元管理できる仕組みが必要になります。
そのためには、定期的に情報を更新し、使用実態を把握しなければいけません。記録があれば、デバイスを変更・廃棄する際の有益な判断材料として活用できたり、コスト管理に役立てたりできます。
また、保有するライセンス数と実際に使用しているライセンスの数を突き合わせて、余剰ライセンスがないかを管理し、適正なライセンス数を保つことも大切です。ライセンスコストを最適化できれば、コスト削減に向けて業務に取り組みやすくなります。
ソフトウェアライセンスの集計や購入は手間と時間がかかります。とはいっても、従業員一人ひとりにソフトウェアのアップデートを任せてしまうのは考えものです。もし抜けもれがあった場合、組織内のPCを適切な状態に保つのが難しくなるリスクもあります。
一人ひとりがコア業務に集中するためにも、すべてのソフトウェアライセンスを一元管理できるのが理想です。集計や管理にかける工数抑制に向けて、部分的にでも自動化していく意識が求められます。
ここでは、ソフトウェアライセンス管理に関わる業務の効率化を実現させるための4つの方法をご紹介します。
従業員には、あらかじめ利用可能なソフトウェアをインストールしたデバイスを渡します。その際に、ほかのソフトウェアを無断でインストールできないように機能に制限をかければ、ライセンス管理は必要最低限のソフトウェアのみで済むため、負担を軽減できます。
ソフトウェアのインストールに制限をかけることで、セキュリティやコンプライアンスといった面でのリスク低減も期待できます。デバイスを安全に運用するためには、危険性のあるソフトウェアを事前に登録しておくと安心です。そうすれば、不適切・不必要なソフトウェアのインストールを未然に防げます。
また、認められていないソフトウェアがインストールされそうになった際に、利用者に警告を出して中断させ、管理担当者に不正操作がされたことをアラーム通知できるツールもあるので、必要に応じて活用するのも一つの手です。
従業員がソフトウェア名を間違えて入力したり、異なるバージョン毎に申告したりすると、集計した情報を精査して統一した後に、保有ライセンス数と照合する必要があるため時間と手間がかかります。申告するソフトウェア名を統一すれば、ソフトウェアのライセンス形態や稼働状況を記録する管理台帳を作成するときや従業員からアンケートやメールで使用状況の報告を受けるときに、効率的に取り組めます。
ただし、同じソフトウェア販売会社の同一製品であっても、バージョン、アップグレード、セカンドライセンスの使用方法、使用者、使用デバイス、使用期限などの取り決めは異なるので注意が必要です。集計する前に、ソフトウェアライセンスの規約確認を行いましょう。
従業員数100名以上の規模になると、管理業務の負担は大きくなります。業務効率化を図るには、IT資産管理ツールの導入が効果的です。ツールを活用することで、社内すべてのインベントリ(保有資産)情報を正確かつスピーディーに自動収集できます。
収集したデータは、利用者との紐づけや利用履歴、設置箇所や部署情報など必要なデータと組み合わせて検索可能です。また、最新の利用状況をリアルタイムで把握できます。ほかにも、管理台帳の作成、利用実態と台帳を突き合わせての確認、アンケートによる情報収集など、従業員への負担も軽減できます。
ソフトウェアライセンス管理ツールでカバーできない部分は、知識やスキルがある担当者が補う体制が必要です。自社のリソースだけでカバーできない場合は、アウトソーシングを利用するのも一案です。アウトソーシングサービスについては「ITサポート・情シス代行サービス11選。選び方と費用相場」をご覧ください。
ソフトウェアライセンス管理を効率化するために有効なツールをご紹介します。
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(出所:AssetView公式Webサイト)
必要な機能だけを選択して導入できるIT統合管理ソフトウェア。「IT資産管理」「PC操作ログ管理」「デバイス制御」など、セキュリティや情報漏えい対策を意識して選択可能。資産管理をはじめログ記録管理など全機能を一つのコンソール上で管理できるところがメリット。プランによっては段階的な導入もできるので、コストを抑えながらスモールスタートで検討している企業にもおすすめだ。
Windows 10へ切り替えた後に発生する、定期的な更新プログラムや、年2回の大型アップデート、毎月のセキュリティ更新などの業務の自動化も実現。PCのインベントリ情報収集(IT資産管理)や、インストールアプリケーション情報収集(ライセンス管理)の機能もそろっている。
(出所:IT Asset コンシェル Console公式Webサイト)
仮想化やクラウド、サブスクリプション、RPAなどにも対応したIT資産管理台帳管理システム。デバイスライセンス、ユーザーライセンス、セカンドライセンスの自動カウントが可能なほか、サイトライセンスやCPUライセンスのコントロール機能も実装。また、新しいソフトウェアがインストールされた情報がインベントリツールで検知された場合、ライセンス単位で自動的に割り当てられる機能や、管理者が異動した場合に自動で当該ユーザーの異動先に資産を移動させる機能など、管理を効率化させるための機能が充実。更に、セキュリティやコンプライアンス面でのインシデントを検知する72のアラートも実装済み。アラートは管理者側が制御できるため、ユーザーに不必要な通知を行わない設定も可能だ。
(出所:MCore公式Webサイト)
住友電工グループが開発したIT資産管理/セキュリティ管理統合システム。ソフトウェア資産を適正に管理するために必要な5つの台帳(ハードウェア管理台帳、ソフトウェア管理台帳、インストール管理台帳、ライセンス管理台帳、部材管理台帳)を備えており、企業のソフトウェア資産管理(SAM)を強力に支援。
ライセンス管理機能では、使用許諾書をライセンスに紐付けての登録・管理が可能だ。また、購入部門から利用部門にライセンスの一部を配布することもでき、ライセンス管理業務の効率化に役立つ。更に、ライセンス証書は電子ファイルの形でサーバーに保管して、ライセンスの管理画面から直接参照できる。オプション機能として、Windows端末とMac端末に関する操作ログとデバイス制御を一元管理できる「Mac管理」も備わっている。
(出所:PalletControl公式Webサイト)
「簡単にPC管理業務が行えるシステム」をコンセプトに、IT管理者目線で開発されたIT資産管理ツール。クライアント端末の環境を自動で識別し、配布対象PCを自動判別したり、ファイルを細分化してネットワーク負荷がかからないように配信したりと、業界トップクラスの配布機能が特徴だ。
配布するソフトウェアごとの期間設定や実行回数、実行タイミングの指定など、きめ細かな条件設定も可能。端末の廃棄やリース返却の際も状態を登録するだけで、台帳に端末情報を残しながら、ほかの端末にライセンスの割り当てもできる。大型アップデート適用のほか、状況に合わせた計画的な配布も実現。
(出所:System Support best1公式Webサイト)
統合型のIT資産管理ツール。ソフトウェアライセンスの管理だけでなく、貸与PC・スマホなどのデバイス、LANやハブなどのネットワーク機器、リース/レンタルなどの契約状況、更に端末へのファイル配布状況やWindowsのアップデートなどの更新プログラムまで様々な情報を一元的に管理可能。
豊富な機能を備えているが、そのうち必要なものを選択することで、コストを抑えて導入できるのが特徴。「まずはソフトウェアのライセンス管理からスタートして、段階的に様々な情報も管理できるようにしたい」という場合にもおすすめ。端末を通じて細かくログを収集することにより、テレワーク時に課題になりがちな情報漏えい対策・労務管理などにも対応できるのが心強い。
(出所:SKYSEA Client View公式Webサイト)
企業・団体向けクライアント運用管理ソフトウェア。管理台帳でソフトウェア資産を複合的に管理し、導入・運用などの各フェーズでの業務を支援。ライセンスの割り当てから、情報収集・調査(管理台帳の整備)、定期的な棚卸、リリース(配布、インストール)、廃棄PCのライセンス情報(台帳)の更新、ソフトウェア情報(管理台帳)の更新、不要ソフトウェアの廃棄(アンインストール)、ライセンス情報の登録まで幅広い項目に対応。複数の資産情報を1画面で管理できるエンタープライズモード搭載で、業務効率化も期待できる。Mac端末運用管理機能も備わっており、SKYSEA Client ViewサーバーでのWindows端末とMac端末の一元管理を実現。
(出所:MaLionCloud公式Webサイト)
初期費用なし、サーバー構築負担なしで、PCに導入されているソフトウェアの情報を自動収集し、導入から廃却まで徹底管理できるクラウドサービス。WindowsとMac端末のIT資産管理と操作監視機能に対応。特に、Mac端末に関する送信メール警告やファイルアクセス警告、アプリケーション起動制限など操作監視機能が強みだ。
保有ライセンス台帳で割り当てた管理番号なども一元管理できるのに加え、インストールしないソフトウェアの管理にも対応可能。導入ソフトウェア履歴台帳をベースに、ソフトウェア単位でインストール総数などを一覧表示。標準ソフトウェアと個別導入ソフトウェアに分けて管理できる。また、運用支援管理では、管理コンソールでEmoCheckの結果を確認できたり、緊急時にPCの強制ネットワーク遮断ができたりとマルウェア対策としての機能も充実。
ソフトウェアライセンス管理は、組織をコンプライアンスやセキュリティ面でのリスクから守るために必要な業務の一つです。組織内のソフトウェアを使用許諾契約に則って適切に利用できるように管理するためには、提供形態やデバイスの多様化、ライセンス数の適正化やコストの見直し、管理工数の抑制などに対応しなければいけません。これらをすべて自社で対応する場合、多くの時間と手間がかかります。
ソフトウェアライセンス管理ツールを活用することで、ソフトウェアのライセンス管理を含むIT資産管理はもちろん、情報漏えい対策、サービスによっては運用支援対策まで管理できるようになります。
ソフトウェアライセンス管理業務を効率的に行う方法は、以下のとおりです。
(1)ソフトウェアのインストールを必要最低限に留める
(2)ソフトウェアのインストールに制限をかける
(3)申告するソフトウェア名を統一する
(4)ソフトウェアライセンス管理ツールの活用で情報収集を自動化
ソフトウェアライセンス管理ツールを導入すれば、保有するライセンスの一括管理や余剰ライセンスの削減など、適切にソフトウェアを利用できる環境を構築可能です。
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ソフトウェアライセンス管理に役立つIT資産管理システムのさらに詳しい選び方はこちらの選び方ガイドをご覧ください。
IT資産管理システムの選び方ガイド
IT Asset コンシェル Console(旧:ADVANCE Manager)|インタビュー掲載
エイチ・シー・ネットワークス株式会社
インベントリーツールに課題を感じている管理者様、現在の管理状態に不安を感じている管理者様のためのIT資産管理台帳システムです。カスタマイズ不要で最短2週間で導入...
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