最終更新日:2024-11-20
海外のスタッフやクライアントとオンライン会議を行う機会が多く、会議を円滑に進めるために通訳サービスの利用を検討している方へ。オンライン通訳サービスでできることやタイプと選び方、費用の目安について、おすすめのサービスと併せて紹介します。
オンライン通訳サービスとは、ビデオ会議ツールなどを使ったオンライン上での会話をリアルタイムで通訳するサービスです。海外の取引先との各種会議、各国から参加者を募るオンラインセミナー、シンポジウムなどで利用されており、英語や中国語といった主要言語はもちろん、多様な言語に対応しています。
オンライン上で利用できるため、現地に通訳スタッフを派遣するコストをかけずに、どこでも均質なサービスを受けられるといったメリットがあります。
オンライン通訳サービスをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
オンライン通訳サービスは、大きく分けてアプリ型と通訳者対応型の2つのタイプがあります。アプリ型には主に以下のような機能が搭載されています。
リアルタイムテキスト翻訳 | 相手の発言を翻訳して、字幕表示する機能。音声データを文字起こしする手間も省ける。中には、日本語から外国語への翻訳が可能なアプリも |
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オフライン翻訳 | 事前に言語パックをダウンロードしておくことで、ネット接続がない状態でも通訳が行えるようになる機能 |
多言語対応 | 多くのアプリが英語、中国語のほか、韓国語、フランス語、スペイン語、ベトナム語など、幅広い言語に対応。100以上の言語に対応するアプリや、複数言語同時通訳ができるアプリなども |
カメラ翻訳 | アプリがインストールされたデバイスのカメラを通して、画像内のテキストを翻訳する機能。プレゼンの資料の解読などに役立つ |
文字起こしをもとにした 議事録作成 |
リアルタイムテキスト翻訳機能によって文字起こしされたデータをもとに、議事録を作成する機能 |
用語集の登録 | 専門用語や独自の言い回しなどを登録して、翻訳精度を高めるための機能 |
オンライン通訳サービスには、大きく分けて以下の5つのタイプがあります。以下にて、それぞれの特徴と選ぶ際のポイントについて解説します。
オンライン会議ツールに、音声認識・通訳機能が搭載されているタイプ。すでに利用中のオンライン会議ツールに通訳機能があれば、通訳サービスを新規導入する必要がなく便利です。
「Microsoft Teams」や「Zoom」は、会話の内容をリアルタイムで翻訳して、字幕として表示できます。音声言語とキャプション言語を選択すれば、普段使っているオンライン会議ツールが通訳サービスとして利用可能となります。
会議やカンファレンス中にリアルタイムでテキスト翻訳を行い、字幕などで表示するタイプ。ツール単独でWeb会議を開けるほか、TeamsやZoomといったWeb会議ツールとの併用もできます。
たとえば「Clovernet多言語対訳支援サービス」や「オンヤク」では、会議音声をリアルタイムで希望する言語に翻訳。翻訳された会話はテキストファイルとして保存されるので、議事録作成の効率化にも役立ちます。また、デバイスごとに翻訳・テキスト化が行われるため、複数言語が入り交じる会議の通訳も可能です。
スマホやタブレット、PCなどのマイクで拾った音声をテキスト翻訳するタイプ。対面会議やセミナーにおいてもリアルタイムにテキスト翻訳を行います。
たとえば「ポケトーク ライブ通訳」は、スマホやタブレットから利用でき、マイクから入る音声を通訳するよう設定しておけば、翻訳テキストがリアルタイムで画面表示されます。ブラウザですぐに利用できるため、急な会議も安心です。
少人数かつ短時間で、簡単な会話をするだけなら、スマホの翻訳アプリでも十分な場合があります。
たとえば「Microsoft Translator」は、スマホのマイクで拾った音声をすぐに翻訳できます。ただし、翻訳テキストが表示される画面が小さいため、会議やセミナーなどでの仕様には不向きです
アプリによる自動翻訳ではなく、あくまでも通訳者に依頼したい場合には、条件に合う通訳者を検索できる紹介サービスを利用するのも一手です。
たとえば「OCiETe通訳」は、1時間単位から通訳者をアサインできるサービスを提供。コーディネーターからの紹介、もしくは経歴や得意分野といった条件から自社にマッチした通訳者を検索できます。通訳形式については、オンライン通訳、リモート通訳、現地通訳の中から選べます。
オンライン通訳サービスを利用した際にかかる費用の目安を、以下にまとめました。通訳者をアサインすると1時間あたり15,000〜25,000円かかるのに対し、自動翻訳は1時間あたりおよそ800〜2,500円という低価格で通訳サービスを提供しています。
サービス名 | サービス概要 | 料金 |
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Clovernet多言語対訳 支援サービス |
33言語の通訳に対応しているほか、最大で3言語間でのやり取りが可能 | 月額25,000円(月10時間まで、ユーザー数の制限なし、同時接続20名まで) |
ポケトークライブ通訳 | 74言語の通訳に対応。PCやスマホのマイクで拾った音声、もしくはブラウザから流れる音声をリアルタイムで通訳する | 年額33,000円/ライセンス(法人プラン、利用時間無制限) |
VoicePing | 40言語以上のリアルタイム通訳に対応。業界別音声認識機能を搭載している | 月額7,500円(月10時間まで、同時接続15名まで) |
OCiETe通訳 | 1時間単位からプロの通訳者をアサインできる。オンライン通訳、リモート通訳、対面通訳いずれにも対応可能 | 25,000円/時間 |
オンライン会議通訳 サービス |
ビデオ会議ツールを使ったオンライン通訳を提供。13言語に対応し、海外とのオンライン会議や商談・研修などの通訳を行う | 15,000円/時間 |
会議ツール上で翻訳機能を利用できるオンライン通訳サービスを紹介します。
(出所:Zoom公式Webサイト)
全世界で利用されているWeb会議ツール。100名規模のビデオ会議が開催できるほか、カレンダーやドキュメント共有、チームチャットといった機能を搭載している。
「翻訳版字幕」アドオンを購入することで、音声のリアルタイム自動翻訳と字幕表示が可能に。字幕表示する言語はユーザーごとに選べるので、複数言語話者が参加するミーティングでも使える。会話言語と翻訳先言語が設定できるようになっており、翻訳先言語は複数設定も可能だ。翻訳字幕がサポートされている言語は、日本語のほかに英語や中国語、韓国語など25種類以上。フルトランスクリプション表示にすれば、翻訳された会話の内容を文字起こしデータとして保存することもできる。
(出所:Microsoft Teams公式Webサイト)
Microsoft365に含まれるコラボレーションプラットフォーム。オンライン会議機能に加えて、チャットやストレージなどを提供。また、データの暗号化によるセキュリティ対策も施されている。
多くの企業で導入されているMicrosoft 365 Business Basicプランなら、追加費用なしで30以上の言語でライブ翻訳キャプションの表示が可能。ライブ翻訳キャプションは6言語まで設定できるほか、フォントサイズや色のカスタマイズにも対応している。キャプションデータは保存できないが、文字起こし(トランスクリプション)機能が搭載されているので、そのテキストデータを翻訳すれば議事録作成の効率化にもつながる。
Web会議の音声をその場でテキスト化できるオンライン通訳サービスを紹介します。
(出所:Clovernet多言語対訳支援サービス公式Webサイト)
異なる言語の話者の音声をリアルタイムで翻訳し、テキスト表示するオンライン通訳サービス。Web会議や窓口業務といった様々なシーンでの外国語対応をサポートし、円滑なコミュニケーションを実現する。
音声のテキスト化は、1対1の双方向コミュニケーションから、最大20名のWeb会議まで対応。デバイスから流れる音声データの翻訳もできるため、外国語のウェビナーやYouTubeなどの翻訳にも使える。英語のほかに、フランス語、スペイン語、タイ語、韓国語、台湾語など30言語以上に対応し、最大3言語間のコミュニケーションが可能。
(出所:オンヤク公式Webサイト)
TeamsやZoomといったWeb会議システムに加えて、オフライン会議や動画の通訳にも対応したリアルタイム音声翻訳・文字起こしツール。英語や中国語、韓国語、フランス語などグローバルビジネスで必要となる110言語に対応している。
あらかじめ会話の内容に合わせた「分野」を設定できる「分野選択機能」を搭載。専門的な話題でも文脈に即した自然な翻訳ができる。更に、アプリ使用中は自動で文字起こしが行われるため、議事録作成にかかる手間を削減。情報共有の効率化に役立つ。また、音声データや文字データ、会話ログが二次利用されることはないので、安心して利用できる。
対面会議での音声をその場でテキスト化できるオンライン通訳サービスを紹介します。
(出所:ポケトークライブ通訳公式Webサイト)
AI通信機「ポケトーク」のエンジンを使用した、会議向けオンライン通訳サービス。英語や中国語、フランス語といった主要10言語からマイナー言語を含む74言語への通訳に対応している。
ブラウザ上ですぐに使用でき、PC内から流れる音声や直接マイクから拾った音をその場でテキスト化できるため、オンライン会議や動画、対面会議まで、幅広いシーンで活用可能。更に、主要10言語に関しては、高性能AIが言語を自動で判別して双方向への通訳ができるため、タイムラグのないリアルタイムの対話を実現する。また、利用後に翻訳履歴をダウンロードすれば、議事録作成の効率化にも役立つ。
(出所:VoicePing公式Webサイト)
英語や中国語、タイ語など45言語のリアルタイム音声翻訳に対応したコミュニケーションツール。デバイスにアプリをインストールしておけば、どのようなシチュエーションでもスピーディーに起動し、1時間以上の長いプレゼンもタイムリーに通訳して、字幕表示する。加えて、字幕の読み上げ機能も搭載。
また、オフライン環境でも43カ国語対応の翻訳機として活用でき、翻訳ログの見直しも可能。更に、アプリ上でのやり取りは、AI要約機能でToDoリストや重要点のみをピックアップしたうえで、AWSクラウドに保存される。会議や商談の重要ポイントを簡潔に把握できるうえ、セキュアな運用が可能に。
スマホやタブレットから手軽に利用できるオンライン通訳サービスを紹介します。
(出所:Google 翻訳公式Webサイト)
全249言語の翻訳に対応する自動翻訳ツール。ブラウザ版とアプリ版、拡張機能版が提供されており、スマホやタブレットにアプリをインストールしておけば、オフラインでも翻訳機能を利用できる。
異なる言語での会話の通訳やテキスト翻訳はもちろん、画像内のテキストを読み込むカメラ翻訳、手書き文字を判別する手書き入力翻訳、URLを入力したWebサイトを翻訳するURL翻訳など、バリエーション豊富な翻訳機能がそろう。対応言語の数は、翻訳機能によって異なるため確認が必要。重要なフレーズを保存しておけば、後からも参照でき、異なるデバイス間での同期やメールやSNSへの共有にも対応している可。
(出所:Microsoft 翻訳公式Webサイト)
文字や音声、会話、撮影した写真、スクリーンショットなどを100以上の言語に翻訳できる無料アプリ。ブラウザ版とアプリ版が提供されており、対面会議に使うのであれば、1対1の会話を簡単に翻訳できる画面分割モードが便利。アプリが自動で双方の言語を判別し、それぞれが話し終えたタイミングで画面上に翻訳テキストを表示する。あらかじめ言語データをダウンロードしておけばオフラインでも利用可能。海外出張や現場でのやり取りに使える。
また、翻訳したフレーズの音声再生や発音ガイド、頻出フレーズの保存など、外国語学習に役立つ機能も搭載。
AI翻訳に頼らず通訳者を検索できるオンライン通訳サービスを紹介します。
(出所:JCSの通訳サービス公式Webサイト)
英語や中国語、スペイン語、アジア言語をはじめ、公用語の97%をカバーする通訳者手配サービス。様々な業界・専門分野に強みを持つ2,000名以上の通訳者が登録しており、それぞれの分野に精通した通訳者を手配できる。更に、首相・官僚レベルの会議経験がある通訳者も100名以上在籍しており、通訳品質の高さに定評がある。
Zoom、Teams、Webexなどあらゆるオンライン会議システムに対応。既存のオンライン会議システムの通信品質やセキュリティに懸念がある場合には、国内で独占契約を結ぶ通訳プラットフォーム「RSI X」を提供。インターネット環境にかかわらず、ISO準拠の音声品質を維持しながら快適なリモート通訳を実現する。
(出所:OCiETe通訳公式Webサイト)
1時間単位で通訳の依頼ができる法人向けオンライン通訳サービス。会議からビジネスセミナーまで、企業の案件に合わせて通訳者をコーディネート、品質の高い通訳サービスを提供する。アカウント登録しておけば、2,000名以上の登録通訳者の中から、経歴や得意分野、担当者コメントなどをもとに検索・アサインが可能に。検索やアサインの手間を省きたい場合には、通訳の目的や予算をもとに、専任コーディネーターから通訳者候補の提案を受けられる。また、オプションサービスとして、資料翻訳や自動文字起こし、議事録作成などにも対応。
(出所:オンライン会議通訳サービス公式Webサイト)
企業が用意したオンライン会議ツールを用いて、遠隔で通訳を実施する通訳サービス。Zoom、Google Meet、Teams、Webexなど様々な会議ツールに対応しており、オンライン会議や商談におけるコミュニケーションをサポートする。対応言語は英語や中国語、韓国語のほか、アジア言語やヨーロッパ言語など13種類。
オペレーター採用には日本語能力試験1級、英語はTOEIC900点以上保有を基準とした独自の審査を実施。担当者によって差が出ることがない高品質な通訳を、60分から利用できるほか、15分単位での延長も可能だ。会議資料の事前翻訳が必要な場合は、会議資料翻訳オプションの利用がおすすめ。
(出所:YOYAQ公式Webサイト)
コーディネーターを介さずに、オンライン会議に参加する通訳者を見つけられるサービス。通訳が必要となる日時に合わせて、公式HPの通訳者紹介ページからを検索・予約ができる。紹介ペーにでは、対応言語や実績や専門性、30分あたりの消費チケット数などが記載されている。
依頼したい通訳者が見つかったら、ダイレクトメッセージにて料金とスケジュールを相談し、問題なければその場で予約が完了する。通訳者への支払いはチケット制となっており、必要な枚数だけ購入する「スポットプラン」と、毎月定額で決済する「月額お得プラン」があり、いずれも余ったチケットは次回に持ち越せる。
オンライン通訳サービスは、遠隔地にいる人同士のコミュニケーションをリアルタイムで通訳するサービスです。外国語話者との会議や、多国籍な参加者が集まるオンラインセミナーなど、様々な場面で使用されます。オンライン通訳サービスにはアプリ型と通訳者対応型に大別でき、手軽に利用したい場合はAIによるアプリ翻訳、より精度の高い通訳を求める場合には通訳者への依頼がおすすめです。
更に、詳しく見ていくと、以下の5タイプに分けられます。
記録に残す必要がある場合は、テキスト翻訳できるタイプを選ぶと議事録作成が楽になりますが、手軽に使いたいという場合はスマホからアプリを起動するだけで利用できるタイプがおすすめです。通訳サービスを利用する用途や目的に応じて、最適なタイプのものを選びましょう。
外国語でのミーティングや商談をより円滑に進めるためにも、この記事を参考にオンライン通訳サービスの利用を検討してみてください。
オンライン通訳サービスをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
NECネクサソリューションズ株式会社
月25,000円~、利用時間に応じた料金プランの自動音声翻訳サービス。専用機器不要・ユーザー数無制限で、PCやiPadで利用できます。言語や場所に縛られない円滑...
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