費用を抑えつつ、メルマガ配信を始めてみたいと考えているマーケティング担当者へ。メール配信システムを無料で使う方法や機能、タイプ別の選び方などをおすすめのメール配信システムと共に紹介します。
メール配信システムとは、複数の宛先に対してメールを一斉に配信するためのシステムです。主な利用用途としては、プロモーションやキャンペーン、ニュースレター、メールマガジンといったマーケティング用途、予約確認や請求内容のお知らせといった顧客サービス用途が挙げられます。
メール配信システムのタイプは、無料で利用できるものから有料でより便利な機能を備えたものまで様々。本記事では無料で使えるメール配信システムを中心にご紹介します。
メール配信システムを導入することで、以下のようなメリットが得られます。
メール配信システムには、主に以下のような機能が搭載されています。
そのほかに、効果的なメッセージを配信するためのABテストや、あらかじめ設定したシナリオに沿ってメールを配信するステップメールなど、高度なマーケティング機能を備えたシステムもあります。
メール配信システムを無料で使える条件(制限)は、次の3つに分類できます。「無料で使える条件に合わないので、有料版も視野に入れたい」という場合は、「メール配信システム比較15選!タイプ別の選び方を図解で紹介」をご参照ください。
メール配信総数や連絡先の登録数が限られた状態で無料利用できるパターン。「まずは小規模でメール配信をはじめたい」「商材の特性上、大規模な配信は必要ない」といった場合に適しています。
たとえば「Zoho Campaigns」は、2,000件まで登録できる配信リストに対して、1カ月あたり6,000通までメールを送信できます。また「Brevo」は1日あたり300通まで送信できるので、月間に換算すると約9,000通のメールが送れます。
配信総数や連絡先登録数に加えて、特定の機能の使用回数や期間にも制限があるパターン。用途を絞って導入したい場合に適しています。
たとえば「オレンジメール 無料版」は、送信数無制限のうえ有料版と同様の機能が利用可能。一方で、「連絡先登録数は100件まで」「配信メールにテキスト広告が掲載される」といった制限があります。
高機能かつ完全無料で使えるメール配信システムは、現状では存在しません。ただし運用を工夫すれば完全無料の一斉メール配信が可能となります。しかし、運用に手間がかかるため、数百件程度の小規模な配信に限られます。
たとえばGmailでは、「連絡先(アドレス帳)」と「ラベル(タグ付け機能)」を活用することで、メールの一斉送信を行えます。ただし、Gmailでは1日に送れるメールは500通まで。この上限を超えない範囲であれば、完全無料で運用できます。
無料で使えるメール配信システムには、以下の3タイプに分けられます。自社のニーズに適したものを選びましょう。
メール配信業務を効率化できれば十分という場合におすすめのタイプ。日時予約配信やセグメント配信、ステップメール配信といったメール配信効率化機能のほかに、使いやすいエディターやテンプレートといった機能が搭載されています。
たとえば「Zoho Campaigns」は、ドラッグ&ドロップ式のエディターで画像やテキストボックス、ボタンなどを配置したり、テンプレートのレイアウトを利用したりといったことが可能です。更に、送ったメールへの反応の分析やレポート作成などもシステム内で完結させられます。
自社のシステムと連携してメールを配信したい場合向け。自社の会員管理システムやSFA/CRMで管理している顧客リストに対して、メールを配信できます。
たとえば「SendGrid」では、CMSやCRM、各種フレームワークなどとの連携に対応。Python、PHP、Go Lang、Java、Node.js、Ruby、C#など、様々な言語で用意されたサンプルコードを利用することで、既存システムと連携させたメール配信が可能になります。
マーケティングオートメーション(MA)機能を搭載したタイプ。メール配信だけでなく、自社のマーケティング活動を自動化したい場合におすすめです。
たとえば、「List Finder」では、メール経由のWebへの来訪履歴の分析や、ステップメールの配信、ABテストなど、BtoBマーケティングに役立つ機能を搭載。加えて、ユーザーのアクセス元(IPアドレス)から、企業名や業種、資本金、上場区分といった情報を取得できるアクセス解析機能も備わっています。
本記事で紹介している無料メール配信システムを一覧表にまとめました。無料で使える条件は、システムによって様々です。自社が想定している配信量や頻度などを満たしているか確認しつつ、比較時の参考にしてみてください。
システム名 | 概要 | 無料で使える条件 |
---|---|---|
Zoho Campaigns |
|
|
オレンジメール 無料版 |
|
|
MailChimp |
|
|
Brevo |
|
|
SendGrid |
|
|
Benchmark Email |
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Hubspot Marketing Hub |
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List Finder |
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Bownow |
|
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主な無料で使えるメール配信システムのうち、メール配信に特化したものを紹介します。
(出所:Zoho Campaigns公式Webサイト)
シンプルな操作性と豊富な機能を両立したメール配信システム。メール配信リストに最大2,000件の連絡先追加と、毎月6,000通のメール配信ができるほか、自社のCRMや基幹システムとの同期にも対応している。
HTMLメールのエディターも用意されており、画像やテキストボックス、ボタンをドラッグアンドドロップ式で配置するだけで、簡単にHTMLが作成できる。加えて、様々な用途に対応したテンプレートもそろう。また、送信メールのクリック箇所まで分かる詳細なレポートで、受信者の反応や効果の確認も可能だ。また、顧客対応をパーソナライズするためのワークフロー機能も搭載。
(出所:オレンジメール 無料版公式Webサイト)
マーケティング機能に強みを持つメール配信システム。無料版では、有料版とほぼ同様の機能を半年間無料で利用できる。メルマガ登録は100名まで、配信メールにテキスト広告が掲載されるといった制限はあるが、スポット配信だけでなくステップメールやセグメント配信も可能。加えて、開封確認やABテスト、クリック測定といった分析・効果測定の機能も使えるので、効果を試したうえで有料版に移行することも可能だ。また、SPF/DKIM/DMARCすべての認証に対応しており、メール到達率が高い点も強み。
更に、基本的な使い方から登録者増加のコツまで解説する10日間のメルマガ講座など、導入後のサポートも充実している。
(出所:MailChimp公式Webサイト)
効率的かつ効果的なメールマーケティング実施に強みを持つサービス。直感的な操作で魅力的なデザインのメールを作成できるのが特徴で、業界に合わせてカスタマイズ可能なテンプレートも豊富にそろう。また、特定の条件に応じてメール配信を自動化するワークフロー機能や、ユーザーをグルーピングしてリストとして管理する機能など、メールマーケティング業務を最適化するための機能が充実している。
無料プランでは、500件の連絡先を登録できるほか、1カ月あたり1,000通までのメール配信が可能。加えて、フォームやランディングページの作成もできるため、メールマーケティングのテスト運用や、小規模リストの運用などに適している。
(出所:Brevo公式Webサイト)
豊富なテンプレートとマーケティング機能を備えた、メールマーケティングツール。1日あたりのメール配信数は300通までだが、連絡先は10万件まで登録できる。トランザクションメール機能やドラッグ&ドロップで操作できるエディター、API連携など、基本機能に加えて、ワークフローエディターや2,000件までの連絡先をターゲットにできるMA機能など、マーケティングを高度化するための機能も充実。
また、キャッチコピーや色をカスタマイズして使えるメールテンプレートは、無料版でも40種類以上を用意。誕生日、キャンペーン、ウェルカムメッセージなど、多様な目的に活用できる。
主な無料で使えるメール配信システムのうち、メール配信に特化したものを紹介します。
(出所:SendGrid公式Webサイト)
月間1,000億通以上という大規模な配信実績を持つ、クラウド型メール配信サービス。フリープランでは1日100通のメール配信と2,000件までの送信先管理ができるほか、API連携にも対応している。Node.js、Ruby、 Python、Go、PHP、Java、C#などの様々なフレームワークやライブラリに対応していることから、拡張性にも優れている。
また、メールの到達、再送、開封、クリックといった配信状況を確認でき、無料版でも3日間の
履歴が保存される。加えて、名前やおすすめ商品といった異なる属性を宛先ごとに差し込めるため、パーソナライズしたメールマーケティングが可能に。
(出所:BENCHMARK Email公式Webサイト)
50万社以上で導入されているメール配信サービス。AIによるメルマガ作成アシスト機能や数百万点の画像素材などを利用し、短時間で魅力的なメールを作成できる。月3,500通のHTMLメール配信、ステップメール配信、開封レポート、Google Analytics連携など、無料ながらも豊富な機能がそろう。
Restful APIを公開しているため、社内システムで管理している顧客情報からリストを作成し、そのままメールの作成・配信ができる。加えて、メールの開封やエラー、クリックなどのレポートもシステム上で閲覧・出力可能だ。有料版では、A/Bテストやシナリオ配信など、更に高度な機能が利用できる。
主な無料で使えるメール配信のうち、マーケティングオートメーションに対応しているものを紹介します。
(出所:Hubspot Marketing Hub公式Webサイト)
HubSpotのCRMに集約された顧客情報を結び付ける、統合型のマーケティング オートメーション ソフトウェア。Eメールの作成・配信やフォームの作成、ユーザー管理、広告管理といったマーケティング機能が集約されている。
無料ツールでは、HubSpotのロゴ付きで1カ月あたり2,000件までメール送信でき、送信先は1,000件まで登録可能。受信者の属性やライフサイクルステージといった情報をもとにパーソナライズしたメールを作成できるので、開封率の向上に寄与する。加えて、フォーム作成ツールを利用すれば、フォーム入力者をリードとしてCRMに自動登録できるため、リード増加とメール配信の効率化を同時に実現できる。
(出所:List Finder公式Webサイト)
BtoB企業に必要な機能だけを搭載した、使いやすさに強みを持つMAツール。自社サイトの訪問者のIPアドレスを解析して企業名を特定し、見込み顧客を発掘。閲覧時間が長い・アクセス頻度が高いリードに対し、効率的なメール配信ができる。配信後はメール開封やクリック、ページ閲覧状況といったWeb行動履歴を把握。更に、Web行動履歴を軸にした配信リストも作成できる。
連絡先は100件まで登録でき、HTMLメール・ステップメールの配信やリストの管理はもちろん、ABテストやレポート機能など、BtoBマーケティングに役立つ機能が充実。小規模なリストに向けた配信なら、無料プランでも十分に運用可能だ。
(出所:BowNow公式Webサイト)
初めてのMA導入に必要な機能を備えた、シンプル設計が特徴のMAツール。無料でほとんどの機能を利用でき、100件までの連絡先登録や、一部制限があるもののデザインテンプレートも提供されている。
アクセス解析機能を利用すると、自社サイトに訪問した企業の企業名、従業員数、売上高などの基本情報のほか、同一企業からアクセスしている人数、過去の接点、営業担当者といった詳細な情報まで分析可能。収集した情報は、確認しているページや期間ごとのアクションといった条件で絞り込んで検索できるため、ターゲットとなる企業に効率的にメールを配信できる(解析は1カ月間のみ)。
メール配信システムは複数の宛先に対して一斉にメールを配信できるシステムで、メール配信業務の効率化やメール遅延の防止、到達率の向上、HTMLメールのクオリティ向上など様々なメリットが得られます。無料プランならコストをかけずに、メール配信システムが自社のニーズにあっているかどうか検証できます。
無料のメール配信システムを選ぶ際は、まず次のタイプのから、自社のニーズに合致するものを選びましょう。
効果測定機能を搭載したシステムなら、より有効なメール配信体制を構築できます。その結果、メール配信を中心としたマーケティング全体の成果向上も見込めます。本記事を参考に、ぜひメール配信システムの導入を検討してみてください。
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