保育園や幼稚園での保育ドキュメンテーション導入を検討している、保育士や園経営者の方へ。保育ドキュメンテーションの書き方や作成例、利用できる補助金の解説などとともに、おすすめの保育ドキュメンテーション作成アプリを紹介します。
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保育ドキュメンテーションとは、幼稚園、保育園、子ども園などにおいて、園児たちの様子を写真や動画、音声、文章などで記録し、保育の質向上を目指す手法です。子どもたちの行動や表情、発言などを観察し、その時の環境や状況を詳細に記録することで、子ども一人ひとりに対する理解を深め、より適切な保育を提供できるようになります。加えて、子どもの発達の様子を保護者に伝えることで、家庭との連携強化にも役立ちます。
保育ドキュメンテーションを導入するメリットと注意点は以下のとおりです。
【導入メリット】
【注意点】
保育ドキュメンテーション作成アプリをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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保育ドキュメンテーションの具体的な書き方(作成方法)について解説します。
子どもの行動や表情、周囲の環境などがわかるように写真や動画、メモなどで記録を行います。写真の場合は、写っている子供の名前や撮影日時、そのときのシチュエーションなどがわかるようにしておくと、ドキュメンテーション作成時に役立ちます。撮影時には、「子どもにカメラの存在を意識させない」「被写体が偏らないようにする」「見栄えのいいシーンばかり選ばない」といった点に注意しましょう。
また、子どもの発言や会話は、大人の解釈を入れすぎずに、率直な言葉を残すようにするのがポイント。子どもの独特の表現や、普段と異なる表情・行動を記録しておくと、子ども一人ひとりの個性を捉えられます。
記録の中から、ドキュメンテーションに使用する写真を選びます。写真選びの際に留意したいのは「子どもの表情がよく見えるか」「子ども同士の関わりが見えるか」「1枚で状況を理解しやすいか」といったポイント。「可愛い写真」ばかり選び、活動の様子を伝える写真が不十分にならないよう注意しましょう。
プリントアウトした写真に対して、タイトルとリード文、コメント・キャプションを付け、ドキュメンテーションを作成します。レイアウトする際に写真を時系列に並べたり、ストーリーに見出しをつけて内容を整理したりすると、子どもの活動の流れや変化を捉えやすくなります。コメントやストーリーを作成するときは、「入園当初や前年と比べての成長を見せる」「子ども同士を比較しない」「ネガティブな表現を避ける」といったポイントに留意しましょう。
作成したドキュメンテーションは、コピーまたは掲示して保護者や他の保育士と共有。作成したドキュメンテーションをもとに、園での子どもの様子を保護者に伝えると、コミュニケーションの活性化につながります。また、保育者同士で子どもの様子や保育について話し合う際にも役立てられます。
保育ドキュメンテーションの作成・振り返りを通して見えてきた気づきや課題を、次の保育計画の改善に活用しましょう。PDCAを回すことで、より質の高い保育が可能となります。
以上が保育ドキュメンテーション作成の大まかな流れです。保育ドキュメンテーションを作成することで、保育について様々な学びや気づきが得られます。
前項では、より良いドキュメンテーションを作るためのテクニックや注意点を紹介しましたが、まずは簡単なものでいいので実際に作ってみることが重要です。また、保育ドキュメンテーションは毎日作るのが望ましいため、低負荷で続けやすい作成例とテクニックを2つご紹介します。
※写真はフォトストックの素材を使用
写真を数枚選んでプリントアウトし、そこに手書きでコメントを入れるというシンプルな作成例。100円ショップなどで売っている、吹き出し型の付箋やシールを貼れば、装飾も手軽に。カラフルなマーカーを使うだけでも、楽しげなドキュメンテーションに仕上がります。活動内容をタイトルやリード文で説明し、子どもたちの発言や行動をキャプション・コメントとして記入するだけでも、保育ドキュメンテーションになります。
「どんなコメントをつければいいか悩む」「長い文章を書くのは苦手」という場合は、SNSのハッシュタグ感覚でキャプションを作成するのがおすすめです。印象的だった出来事や発言を、ハッシュタグ形式で並べていくだけでも、子どもの個性が見える保育ドキュメンテーションを作成できます。このように簡単なドキュメンテーションでも、続けていくうちに「もっとこんなことを伝えたい」「こんな書き方をしたら楽しそう」とアイデアが湧いてくるはずです。
一方で、どれだけ作成内容を簡略化しても、写真の選定やプリントアウト、装飾、コメント付けなどに時間と手間がかかってしまい、保育士の負荷が大きくなりがち。業務負荷軽減と保育の充実を両立するには、保育ドキュメンテーション作成アプリ(保育ICTシステム)の活用がおすすめです。
次項からは、保育ドキュメンテーション作成アプリ導入時に使える補助金・助成金制度や、保育ドキュメンテーション作成アプリの選び方、おすすめのアプリなどについて解説していきます。
保育・教育分野のDX推進のため、様々な補助金・助成金制度が各自治体で実施されています。保育ドキュメンテーションを作成できる保育ICTシステムの導入時には、これらの補助金・助成金制度を利用できるケースも多いため、ぜひチェックしてみてください。主な補助金・助成金制度を以下の表にまとめました。
※制度名や対象施設、補助基準額などについて、自治体によって異なる事項もあるため、詳細は省庁・自治体の公式HPを確認してください
補助金・助成金制度 | 対象施設 | 補助基準額 | 概要(対象となる経費) |
---|---|---|---|
こども家庭庁「保育所等におけるICT化推進等事業」 | 保育所、認定こども園 など ※自治体によって異なる場合がある |
20〜130万円 ※導入システムの機能や端末によって異なる |
保育の周辺業務や補助業務に関わるICTなどを活用した業務システムの導入費用の一部を補助する |
文部科学省「教育支援体制整備事業費交付金」 | 幼保連携型認定こども園、幼稚園 など ※自治体によって異なる場合がある |
100〜150万円 ※自治体によって異なる場合がある |
日々の教育実践に関する記録の保存や、職員間での円滑な情報共有、保護者等への円滑な情報発信を図るためのシステム導入や端末の購入経費を補助する |
公益財団法人 児童育成協会「企業主導型保育事業助成金 運営支援システム導入費加算」 | 保育事業実施者が企業のために設置した保育施設 など ※中小企業事業主に限る |
100万円 ※1事業当たり年額 |
保育に係る計画・記録に関する機能など、要件を満たす機能をすべて有するシステムの導入に要した費用を補助する |
経済産業省「IT導入補助金(通常枠)」 | 中小企業・小規模事業者 ※従業員数等に条件あり |
5~150万円未満 | 事業のデジタル化を目的としたソフトウェアやシステムの導入にかかる費用を補助する |
なお、保育ドキュメンテーション作成アプリを提供する事業者の中には、「ルクミー」や「コドモン」のように、各種補助金・助成金の申請に必要な準備から導入までをサポートしてくれるサービスもあります。また、「キッズビュー」では申請書類の作成のほか、要件を満たすための機材調達、運用定着支援サービスも提供しています。
保育ドキュメンテーションを作成できるアプリは、大きく2つのタイプに分けられます。それぞれの特徴と選び方について解説します。
保育ドキュメンテーション作成に特化した機能を搭載したタイプ。保育ドキュメンテーションを本格的に導入したい、大幅な効率化を実現したい場合には、こちらのタイプがおすすめです。
たとえば「ルクミー」は、スマホで撮影した写真にタグやコメントを付けて保存できるので、写真整理が簡便になります。登録したタグ・コメントをもとに検索ができるので、保育の振り返りにも有用です。タグごとに関連する写真をまとめておけば、複数写真を組み合わせたドキュメンテーションの作成を効率化できます。
また「コドモン」は、入力作業を効率化して、記録→振り返り→計画をスムーズに行える機能を提供。写真付きの日々の記録内容と週日案の内容を連動できるほか、自動レイアウトにより日誌・掲示物・連絡帳などを一括作成することも可能です。
加えて、いずれのサービスも、登降園管理や保護者連絡、帳票作成・管理といった業務効率化に役立つ機能を搭載しています。
保育ドキュメンテーション作成に特化した機能は持たないものの、写真や動画で子どもの様子を記録・共有できるタイプ。本格的な保育ドキュメンテーションの導入までは考えていないものの、活動の記録や共有をデジタル化して、業務負荷を低減したい場合に適しています。
たとえば「園支援システム+バスキャッチ」の活動報告機能は、写真とともに個人記録やケガ、保護者対応、発達、市役所とのやりとりなどを園内で共有できます。シンプルかつ直感的な操作で情報を簡単に登録できるほか、職員間でリアルタイムに情報共有を行うことで、迅速な業務連携が可能に。
また「hugnote」では、保育日誌や連絡帳といった様々なドキュメントをクラウド上で作成・管理可能。園児の名前や、健診履歴、家族情報などを登録できる「こども台帳」機能とデータを連携して、入力作業を効率化します。
保育ドキュメンテーションだけでなく、業務全般のICT化に興味をお持ちの方は、「保育園・幼稚園ICTシステム比較13選!選び方をわかりやすく紹介」もご参照ください。おすすめの保育園・幼稚園ICTシステムに加えて、ICTシステム導入における注意点や、導入成功のコツなどについて詳しく解説しています。
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(出所:ルクミー公式Webサイト)
業務負荷の軽減や保護者とのコミュニケーション支援、園の運営支援など、保育現場における幅広い課題解決に貢献する総合ICT/研修サービス。
保育ドキュメンテーション機能として、写真にタグやコメントを付記できる「ヒトコマ」と、複数の「ヒトコマ」を組み合わせて内容をまとめられる「ストーリー」を搭載。いずれもタグ・コメントをもとに写真を検索できるため、ドキュメンテーションの編集や、保育内容の振り返りを効率化する。また、撮影した写真を自動アップロードでいるアプリや、保護者への連絡アプリといった専用アプリ群と連携することで、保育ドキュメンテーションの作成・共有にかかる周辺作業の負担まで軽減できる。
(出所:はいチーズ!システム公式Webサイト)
保育園や幼稚園における業務負担を軽減する総合保育テックサービス。無料の写真販売システム「はいチーズ!フォト」との併用により、保護者へのメールや登降園管理など30種類以上の業務支援機能を無料で利用できる。
ドキュメンテーション機能では、日々の出来事や施設でのイベントを最大5枚の写真とともに、タイトル・本文付きで記録可能。写真のトリミングやレイアウトが自動で行われるため、ドキュメンテーション作成にかかる手間を最低限におさえられる。作成したドキュメンテーションは印刷・PDF化が可能で、「はいチーズ!ノート」機能と連携することで、保護者向けにアプリ経由で簡単に配信することもできる。
(出所:コドモン公式Webサイト)
規模・形態にかかわらず、様々な保育・教育施設で利用可能な業務支援ツール。園児台帳、お知らせ一斉配信といった基本機能をベースに、施設の運用状況に合わせて必要なオプション機能を選択して導入できる。
保育ドキュメンテーションの作成は、「予定」や「配慮事項」といった項目にしたがって記録するだけ。また、記録した内容を日誌や連絡帳、週日案といった他媒体にも自動で反映できるため、保育ドキュメンテーションに限らず、幅広い書類作成業務を効率化できる。保育ドキュメンテーション機能のほかに、動画配信やバス運行管理、給食管理といったオプション機能がそろう。
(出所:ぎゅっとなび公式Webサイト)
幼稚園・保育園・認定こども園向けクラウドサービス「コミュなび」シリーズの、教育保育支援・書類作成整理システム。保育ドキュメンテーションをはじめ、連絡帳、成長記録など、業務に必要な様々な書類の作成、共有にかかる負担を軽減する。
保育ドキュメンテーションでは、かわいいデザインテンプレートやイラスト素材などが数十種類も用意されており、写真・コメント付きの記録を簡単に作成できる。そのほかに、児童ひとりひとりに個別のフォーマットを設定できる連絡帳機能や、行事の様子を伝えるビデオメッセージの配信に便利な動画アップロード機能など、園と保護者のコミュニケーションを円滑にする機能を豊富に備える。
(出所:キッズビュー公式Webサイト)
こども園・幼稚園・保育園に対応する総合保育業務支援システム。園の運営や園児管理、職員間の情報共有に役立つ豊富な機能を標準搭載。スマホ感覚で操作できるシンプルなUIや、各種書類の作成で利用できる多彩な文章テンプレートにより、保育業務全般を効率化する。
ドキュメンテーション機能はオプションとして提供。保護者向けスマホアプリへの配信に対応しているので、保護者への共有もスムーズに。その他、月齢ごとのテンプレートが用意された個人記録や、前月との比較を簡単に行える発達チェックなど、園児の成長記録にかかわる機能も充実。保育活動全般の振り返りから、園児個人の継続的な記録まで一元管理できる。
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(出所:LeySerKids公式Webサイト)
保育士業務や保育料管理を効率化する園務効率化システム。預かり保育にかかわる業務効率化に強みを持ち、申込受付から利用時間の管理、料金計算まで一気通貫で管理できる。
また、保護者の既読状況を確認できる「園のお知らせ」配信機能や、欠席・園バスの利用有無の連絡受付機能など、園と保護者のコミュニケーションを円滑化する機能も充実。スマホで撮影した動画を保護者用アプリに配信する動画チャンネル機能を使えば、園の活動や園児の様子に関するライブ感のある記録を保護者と共有できる。オプションにより1本60分の長時間・高画質の動画配信にも対応。運動会などの長時間イベントの記録・共有にも役立つ。
(出所:園支援システム+バスキャッチ公式Webサイト)
全国2,600施設以上での導入実績を持つ、幼稚園・保育園・こども園向け業務支援システム。お知らせ配信や登降園管理など、園の運営に必要な基本機能を網羅している。加えて、欠席連絡を帳票へ自動転記する機能や、登録した園児情報から名簿や誕生日一覧などの帳票を自動作成する機能などがそろい、事務作業の省力化に強みを持つ。
園児の様子を園内で共有できる活動報告機能では、個人記録に加えて、ケガや感染症などのメモ、保護者対応、発達記録などを写真付きで登録可能。シンプルな操作でリアルタイムに情報を共有でき、保育士間の迅速な連携や、対応ノウハウの蓄積に役立つ。オプションの連絡帳機能を利用すれば、園児の様子を写真付きで保護者に伝えられる。
(出所:hugnote公式Webサイト)
こども施設の業務管理や保護者連絡を効率化するICT業務支援・コミュニケーションサービス。登降園時間の打刻管理や日誌作成、写真販売といった多彩な機能で、日々の業務負担の軽減と、施設運営の最適化に貢献する。
お知らせ機能を使うことで、毎日の活動写真とともに、持ち物案内やほけん便りといった保護者への連絡事項をアプリ経由で送信可能に。施設全体、またはクラスごとに送信できるため、クラス別の保育ドキュメンテーションとしても活用できる。また、連絡帳機能を活用することで、急なお迎え連絡など、保育者と保護者の双方向コミュニケーションもスムーズに。
(出所:きっずノート公式Webサイト)
世界各国・約85,000施設で利用されている、保護者連絡に特化した保育施設向けアプリ。連絡帳やお知らせといった基本の連絡機能に加え、園の食事内容の共有や投薬報告ができる機能などを用意。その中から必要な機能だけを選んで、自園向けにカスタマイズしたアプリを利用できる。
連絡帳機能では、1日ごとに園児の様子を画像や動画とともに保護者に共有。保護者側からも写真や動画を共有できるので、家での子どもの様子を園に伝えられる。また、各機能を外国語に翻訳できる自動翻訳機能を搭載。外国語を使う保護者とのコミュニケーションにも役立つ。
本記事では、保育ドキュメンテーションについて解説・紹介しました。保育ドキュメンテーションを導入することで、保育の質向上や、保護者とのコミュニケーション活性化を図ることができます。記録や作成にかかる負担をおさえながら取り組む場合は、作成を効率化するアプリ・サービスを利用するのがおすすめです。補助金利用を検討している場合は、申請サポートの提供有無についても確認しておきましょう。
保育ドキュメンテーション作成アプリは、「特化機能を備えたタイプ」「写真共有などに対応するタイプ」といったタイプに分かれます。
保育ドキュメンテーション作成アプリを利用することで、記録の作成や連絡にかかる事務作業の負担を軽減でき、園児と向き合う時間を増やせます。本記事を参考に、ぜひ保育ドキュメンテーション作成アプリの導入を検討してみてください。
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