紙ベースでの報告書・成績書管理から脱却し、現場・管理両方の業務を効率化したいと考えている、設備などの定期巡回業務担当のマネージャーへ。巡回点検アプリのタイプと選び方、比較のポイント、おすすめのアプリなどを紹介します。
巡回点検アプリとは、工場やビル、インフラ施設、設備などの点検業務を効率化するためのアプリケーションツールです。スマホやタブレットを活用して、点検作業の記録や報告をリアルタイムで管理します。
従来の点検業務では、紙のチェックリストや手書きメモを使用するのが一般的でした。しかし、アナログでの点検作業には時間や人手がかかるほか、ヒューマンエラーや点検品質のバラつきなどが生じるリスクがあります。そこで、上記のリスクを防ぎ、ペーパーレス化や効率化を実現するために、巡回点検アプリの導入が進んでいます。
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巡回点検アプリには、主に以下のような機能があります。
チェックリストのデジタル化 | 設備や点検項目を登録してチェックリストを作成。点検員は現場で設定通りにチェックを行うだけで点検作業が完了する |
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リアルタイムの記録・報告 | 点検結果をリアルタイムでクラウドに反映する機能。管理者がリアルタイムで進捗を確認できるようになるほか、複数拠点の点検作業の一元管理にも役立つ |
異常検知・アラート通知 | 設備に異常が発生した際にアラートを発信する機能。管理者に通知され、素早い対応が可能に。また、点検中のデータ入力のエラーもアラートで通知し、記入もれやミスを防ぐ |
履歴管理・データ分析 | 過去の点検履歴をデータベース化する機能。故障予測や点検の精度向上などに活用できる |
その他、オフラインでの利用や、写真データの読み込み、メーター数値の自動読み込みなどに対応するアプリもあり、作業効率を大幅に向上することができます。
巡回点検アプリは、点検する施設や設備に応じて5つのタイプに分けられます。まずは、自社の業務内容に合ったタイプを選びましょう。
製造工場の整備点検、ビル管理時の巡回点検、インフラの設備点検など様々な業種で利用できるタイプ。チェックリストを柔軟にカスタマイズできるなど、多様なシーンで活用するための機能を備えています。
たとえば「InsBuddy」は、点検計画から報告書作成までタブレット1台で完結。点検順を並べ替えるなど、入力画面のカスタマイズも可能です。また、図面・説明書をアップロードすれば、システム上でいつでも閲覧できるように。
建設現場における、建設機械や設備の点検業務に特化したタイプ。雨天作業や土木作業などにおける、紙の点検表の汚れ・破損リスクを低減するのにも役立ちます。
たとえば「GEMBAx点検」は、スマホ1台で建築機械、設備の点検ができるほか、作業員の健康チェックにも対応。結果はリアルタイムで集計されるので、点検用紙の回収作業も必要ありません。
橋梁や道路、トンネルなどのインフラ施設の巡回点検を支援するタイプ。インフラの老朽化対策として、巡回点検アプリを用いた効率的な点検が注目されています。
たとえば「CheckNote Plus」は、橋梁や道路など各種インフラ施設の点検に対応し、図面の参照や記録など一連の作業をタブレットに集約。電波が届かないオフライン環境でも使えるほか、デジカメと連携させて損傷箇所を写真で記録することもできます。
また、「GeoMation 点検業務支援システム」は、電柱や電線などの配電設備に対応。車載センサー「モービルマッピングシステム(MMS)」の撮影データから点検対象設備を自動抽出し、訪問回数の削減や点検設備の優先順位付けなどを支援します。
マンションやビルの管理会社など、建物管理者が行う巡回点検業務の効率化に適したタイプ。複数物件の管理情報を集約することで、工数の多い業務を効率化します。
たとえば「スマテンBASE」は、点検進捗・最新情報・不良箇所など建物ごとの情報を一元管理することで、確認作業を効率化。また、専属コンシェルジュが窓口となり、業者との調整を行う管理サポートサービスも提供しています。
メーター読み取りが多い点検業務に適したタイプ。画像解析などを活用した業務改善が見込めます。ただし、対応可能なメーターの種類はアプリによって異なるため、事前に確認が必要です。
たとえば「hakaru.ai」は、スマホアプリでメーターを撮影すると、AIがメーターの数値を読み取って、自動で記録します。デジタル・アナログ・回転式など、様々なメーターの読み取りが可能です。
自社の業務に必要な巡回点検アプリのタイプがつかめたら、以下のポイントに留意しながら、具体的なサービスを絞り込んでいきましょう。
設備点検のように、点検箇所や項目が煩雑になりがちな業務には、バーコード・QRコードの読み取りに対応したアプリがおすすめ。点検対象にバーコードやQRコードを割り振ることで、設備に合ったチェック項目を個別に表示できます。
「SmartGEMBA巡回点検」は、設備機器に設置したバーコードやQRコードをアプリで読み取ることで、点検項目を瞬時に検索。設備や記録箇所の特定を自動化できるので、点検にかかる時間を削減します。
また、「点検エース for Excel®」は、QRコードの読み取り機能を搭載。点検表ファイルの呼び出しに加え、PDFマニュアルの起動や参考情報の呼び出しも可能です。
Excel形式の点検表などを継続運用したい場合は、Excel形式に対応したアプリを選びましょう。
たとえば「InsBuddy」は、クラウドサーバー「InsBuddy-Web」にExcelのフォーマットを登録して、活用することができます。プログラムレス、タグレスで様式設定を行えるので、デジタルに不慣れな従業員でも使いこなせます。
また、「点検エース for Excel®」は、Excelにアドインソフトとして追加する形式のため、これまでの点検表をそのまま利用可能。Excelの計算式もそのまま活用でき、異常値判定なども行えます。
点検結果について上長などの承認が必要な場合は、承認作業まで行えるアプリが便利。遠隔地での作業も、確認にかかる時間を短縮できます。
たとえば「GENBAx点検」は、PC・スマホでの電子承認に対応。複数人による多段階承認も行えるので、社内で点検表を回覧する手間も省けます。
(出所:SmartGEMBA巡回点検公式Webサイト)
製造業や建設業など、現場業務における点検の効率化とデータ活用を目的としたアプリケーション。IoTデバイスとクラウド技術を組み合わせ、リアルタイムでのデータ取得・分析・共有を実現する。スマホ、タブレットから利用可能。
点検員はアプリを通じて予定や順路を確認し、設備・施設ごとに点検結果を記入。アプリが記入ミスや異常値を検出することで、ヒューマンエラーを削減する。また、現場の知識を登録・反映できるため、作業の標準化にも役立つ。
管理者はPCから作業指示や進捗確認、点検項目の作成などを行える。集計された点検データや作業記録から改善ポイントを見つけて計画に反映できるので、効率的にPDCAを回せる。
(出所:ASISTER公式Webサイト)
点検業務を効率化し、ペーパーレス化を実現する業務管理アプリ。車両点検や設備点検、作業報告書など様々なフォーマットに対応しており、紙の帳票や作業報告書を電子データとして一元管理できる。
物流業向けの車両点検やコンテナ点検、引越し業向けの作業指示や電子サイン受領など、各業種に対応した機能を搭載。カスタマイズプランでは、業界や業務により特化した機能も組み込める。管理者はPCから各現場の作業進捗をリアルタイムに把握可能。複数人への同時連絡のほか、写真・PDFによる情報共有も行えるので、作業指示やチーム間の連携を円滑化に有用だ。既存のスマホ・タブレットをそのまま活用する場合、新規の設備投資が不要となる。
(出所:InsBuddy公式Webサイト)
点検業務の効率化と品質向上を支援する、タブレット向けアプリケーションサービス。前回値と今回の点検結果との比較や、図面・説明書のクラウド取り込みといった機能によって、現場作業をタブレット1台で完結させられる。
多様な現場に適応する柔軟なカスタマイズ性が強み。オフラインでの入力にも対応しているので、電波状況に不安がある環境でも利用できる。また、管理者向け機能として、クラウドサーバーの「InsBuddy-Web」からの成績書の自動生成、点検計画作成などを提供。既存のExcelフォーマットを登録し、活用できる点も魅力だ。フォーマットの設定はプログラムレス、タグレスで実施できるので、導入がスムーズに。
(出所:点検エース for Excel®公式Webサイト)
耐衝撃・防滴・防塵に優れたタブレット「ZEROSHOCK」と連携する、点検業務向けのExcel用アドインソフト。端末の頑丈さに加え、既存のExcel点検表をそのまま利用できるため、あらゆる現場への導入が容易。オフライン環境にも対応する。
タブレットに最適化された、直感的な操作性が特徴で、定型文リストを用いた入力作業の省力化などが可能。また、写真を使った報告に役立つ機能も多数搭載しており、Excelからのカメラ起動、画像への手書き入力、セルに合わせた自動リサイズ貼り付けなどに対応している。数式・書式設定・レイアウト・マクロなどのほか、異常値の検出や空欄入力防止などのExcelの既存設定も活用可能。多言語に対応しているため、海外拠点でも扱いやすい。
(出所:ショルイラ公式Webサイト)
タブレット・スマホ用の電子チェックシートを、簡単に作成できるアプリケーションサービス。製造や小売、建設など、多種多様な業種の点検や監査業務に対応している。
電子チェックシートの作成からカスタマイズまで専門知識は不要。質問内容や回答方法などを簡単に設定できる。記録や報告はタブレットやスマホから行えて、回答の抜けもれにはアラートを表示する。その他、オンライン承認やスケジュール管理、レポートへのQRコードアクセスといった便利機能も備えており、現場の作業ミスを減らすだけでなく、管理者の確認やレポート作成の工数削減にも寄与する。
(出所:GENBAx点検公式Webサイト)
建設現場の安全点検を効率化するペーパーレスツール。始業前点検、設備や足場の点検、作業員の健康チェックといった現場に必要な点検表を一元管理できる。
QRコード読み取り機能を使えば、スマホから該当のレポートに簡単にアクセスできる。作業員のユーザー登録が不要になるため、協力会社の多い現場でも利用しやすい。また、CSVで既存の点検表をアップロードすれば、使い慣れた様式での導入が可能に。
スマホから登録された点検結果はPCでリアルタイムに確認でき、現場から発せられたアラートへの迅速な対応をサポート。PCを使った承認機能で、社内の点検表回覧もスムーズになる。
(出所:CheckNote Plus公式Webサイト)
橋梁や道路構造物などのインフラ点検業務を効率化・省力化するクラウドサービス。損傷箇所の登録から報告書作成まで、点検業務全体を一貫してサポートする。
タブレットを使った図面への損傷写真登録や点検結果管理に対応。デジカメとの連携によって、写真をリアルタイムでアプリに格納できる。また、山間部やトンネル内のようなオフライン環境で利用できるのも大きなメリットだ。その他、国土交通省準拠の帳票出力に加えて、橋梁点検データをインフラ管理システム「IMS(橋梁版)」に取り込めるなど、インフラ施設の多様な点検ニーズに対応する。
(出所:GeoMation 点検業務支援システム公式Webサイト)
電力・通信設備などの巡視点検を効率化・高品質化する点検業務支援システム。車載センサー「モービルマッピングシステム(MMS)」を使って収集した3D点群データから、電柱や架線など点検対象設備を自動で検出。広範囲にわたる点検対象物の調査を効率化することで、訪問回数の削減、点検設備の優先順位付けなどに役立つ。
また、測量機器であるMMSの利点を活かし、点検対象設備の位置や高さ、設備周辺の障害物の状況を正確に把握できるのも強み。離隔計測などの目視点検時に発生しがちな作業者ごとの差異を修正し、点検結果の品質を向上させる。解析結果を記録していけば、設備状況の経年変化を把握できるため、中長期計画の基礎データとしても使える。
(出所:管理ロイド公式Webサイト)
不動産の建物管理業務を効率化する、AI搭載の建物管理クラウドシステム。スマホアプリとWeb上のダッシュボードがリアルタイムで連動するので、あらゆる点検業務のスピード向上が見込める。
業務の効率化に貢献する画像認識AIを標準で搭載。アプリでメーターの写真を撮るだけで、設備が正常かどうかを自動で判断する。報告書作成の手間を削減しつつ、転記ミスを防げるので、管理品質の向上にもつながる。
導入の際は、現在使用しているExcelフォーマットの報告書をそのまま読み込めるので、新規の開発は不要。点検表、検針表など物件ごとに異なる報告書も、システム上に完全再現できる。
(出所:スマテンBASE公式Webサイト)
建物管理者の点検業務を効率化する、全国エリア対応の建物管理者向けプラットフォーム。建物ごとの点検進捗や不良箇所、修繕状況を可視化し、報告書や見積書などをペーパーレスで一元管理する。原則3年間の保管が必要である膨大な報告書もクラウドで保管・管理できるので、情報の可視化とコストの削減に役立つ。
また、安心のサポート体制も魅力。専属コンシェルジュの管理サポートによって、業者調整や緊急対応の迅速化が見込める。建物管理に求められる多様なニーズに応え、法定点検の未実施を防ぐとともに、管理品質の向上に寄与する。
(出所:moni-meter公式Webサイト)
スマホのカメラを活用して、工場やビル設備のメーター点検を自動化する設備点検支援システム。AIによるメーター値の読み取りと記録のデジタル化により、点検作業の負担を軽減する。
スマホでメーターを撮影すると、画像をAIが解析して正確な点検記録を生成。異音やもれといったメーター値以外の項目は、入力ページから別途報告できる。点検する機器の情報はQRコードで管理し、ブラウザから簡単に発行できるので導入後すぐに利用可能。写真付きのデータ管理で問い合わせ対応も迅速化し、業務効率化につながる。
(出所:hakaru.ai公式Webサイト)
生産・製造工場やビルメンテナンスなどの点検・検針業務を効率化するサービス。アプリからカメラを起動してメーターを撮影するだけで、AIが自動で数値を読み取ってデータを記録。異常値を検知するとリアルタイムで管理者へ通知するなど、ヒューマンエラーや作業負担を削減するための機能を備える。
アナログ・デジタル・回転式など、古い型も含む多様なメーターに対応。スマートメーターへの設備投資が不要で、初期コストを抑えられる。撮影画像はエビデンスとしてWeb台帳に保存されるほか、CSVダウンロードにも対応する。
巡回点検アプリは、工場やビル、インフラ設備などの点検業務をデジタル化し、効率化するためのツールです。スマホやタブレットを使用し、点検項目の管理、チェックリストの入力、データの保存など一連の点検業務を効率化します。
巡回点検アプリは、点検の対象に応じて大きく以下の5つに分けられます。
業務内容に応じて、以下のポイントも考慮すると、より自社に合ったアプリを絞り込むことができます。
点検アプリの導入は業務の効率化、ペーパーレス化を実現し、人手不足の解決にもつながります。業務の標準化が行われるので、点検員の経験に依存しない高い点検品質も実現可能です。本記事を参考に、ぜひ巡回点検アプリの導入を検討してみてください。
巡回点検アプリをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
株式会社アイソルート
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