大量の手書き帳票を自動的にデータ化するだけでなく、「安全に管理したい」という方へ。非定型文書の文字読み取りをセキュアな環境で行える、オンプレミス型のAI OCRのメリットやおすすめのサービスを紹介します。
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オンプレミス型のAI OCRとは、自社保有のサーバーやネットワーク機器でソフトウェアを管理・運用するAI搭載のOCRのことを指します。
OCRとは、文書の画像データに記載された文字を読み取り、データ化する技術のこと。AIが搭載されることで、文字の読み取り精度が向上し、入力作業軽減などの業務効率化やペーパーレス化につながります。
AI OCRを用いた場合、通常のOCRと比較して「具体的にどのようなことができるのか」を紹介します。
高精度な読み取り | 癖のある手書き文字や修正された文字、レ印などを正確に認識。読み取る項目やレイアウトが異なる非定型帳票にも対応。 |
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効率的な設定作業 | 帳票の種類に合わせてデータの読み取り位置を自動認識。Excelへのデータ転記位置などの登録・設定も簡単に行える。 |
周辺業務にも対応 | 読み取り帳票の中に種類の異なるものが紛れ込んでいても、帳票の種類をAIが自動認識。帳票の仕分けにも自動で対応。 |
RPA連携 | RPAとAI OCRをシステム連携させることで、AI OCRが読み取ったデータをRPAが自動でデータベースに登録するなど更なる業務効率化が期待。 ※RPA:自社で作成した業務フローなどに基づき、業務を自動化する仕組み。 |
なお、オンプレ・クラウドという提供形態にとらわれず、広くAI OCRツールをお探しの方は、「AI OCR比較15選」をご覧ください。データ化するためのツールだけでなく、その後の確認・突き合わせなどにも対応したサービスも合わせてご紹介しています。
オンプレミス型AI OCRをお探しの方は、こちらから資料をダウンロードいただけます。
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AI OCRの提供形態は、オンプレミス型とクラウド型の2つのタイプに分かれます。二つを比較した場合、オンプレミス型のAI OCRを選択するメリットとしては以下の3つが挙げられます。
以下、一つずつ解説していきます。
クラウド型は、インターネットに接続された環境であれば場所を問わず利用できるという利点があります。しかし、その反面、外部のサーバーにデータを送信・保存する以上、セキュリティ面でのリスクは無視できません。
オンプレミス型は、自社で保有するサーバーやPCで運用するため、自社内のセキュリティ要件を満たした高度なセキュリティ対策を講じることができます。一般的にマイナンバーや口座情報などの個人情報、機密性の高い情報が記載された書類を取り扱う場合、企業には厳しいセキュリティポリシーが求められますが、オンプレミス型ならそれをクリアすることができます。
クラウド型は、システムのバージョンアップが自動で行われます。常に最新の機能を利用でき、また、関連法が改正された場合の対応もベンダー側に行ってもらえる点が強みです。ただし、その分、ある程度標準的な枠内での利用が求められるため、自社特有の業務フローや複雑なシステム連携がある場合、カスタマイズできず、上手く動かない場合も。
オンプレミス型のAI OCRなら自社で運用環境を用意するため、自社の業務内容に応じたカスタマイズが可能です。たとえば、読み取る情報の中に個人情報や機密情報が含まれるために特殊な業務フローが求められる場合、もしくは基幹システムなどと連携した複雑なシステム運用が必要とされる場合など、カスタマイズして自社に合った形での利用が可能です。
クラウドでAI OCRを運用するためにはインターネットへの接続が必要です。そのため、接続環境の良し悪しやデータ容量によってパフォーマンスが低下してしまう可能性があります。
オンプレミス型は環境さえ構築できれば、インターネット回線の遅延などの外的要因やパフォーマンスの制約を受けることなく、高速処理が可能です。日頃メンテナンスなどの手間はかかりますが、自社に情シス部門があって、大量の処理を必要とするような場合はクラウド型よりも安定稼働が期待できます。
オンプレミス型AI OCRにはオンプレならではのメリットがある一方、クラウド型と比較した時に3つのデメリットが考えられます。
以下、一つずつ解説していきます。
オンプレミス型の場合、自社でサーバーを用意したり、基幹システムと連携させたり、自社内で運用環境を構築することが前提となります。そのため、初期費用が高額になり、数カ月程度の準備期間がかかる場合も珍しくありません。クラウド型では、それらの手間やコストはかかりません。契約したその日に利用開始でき、初期費用もオンプレに比べると安価で済む場合が大半です。
クラウド型は運用・保守にかかる作業は、すべてサービス提供者側が行います。オンプレミス型は、バックアップやメンテナンス、ソフトウェアのアップデート、関連法に対応したシステム改修など、すべて自社で行わなければなりません。これら運用・保守作業が発生することも念頭において、予算や担当者の確保を検討しなければなりません。
オンプレミス型の場合、日々の運用保守にとどまらず、AI OCR環境を拡張・縮小させる場合、更に障害発生時や震災などの災害対策に備えた対策なども、自社で対応しなければなりません。加えてカスタマイズして利用するような場合は、自社のネットワークインフラに精通した情報システム部門や外部技術者など、より専門的な知識・技術料をもった存在が不可欠です。
高度なセキュリティや柔軟なカスタマイズ性がメリットとして挙げられる反面、費用や運用にかかる作業工数がクラウド型と比べて大きいオンプレミス型のAI OCR。導入前に、どのような業務状況に向いているか、向いていないかを把握することで、上手に活用できるかもしれません。
オンプレミス型のAI OCRが向いている業務として、主に以下の3つが考えられます。
自治体や金融・保険業界など、日常的に個人情報や機密性の高い情報を取り扱う業務が多い場合、日頃より高度なセキュリティ対策が求められます。この場合は、業務のセキュリティ要件に合った環境を構築した上で運用できるオンプレミス型が有用です。
具体的には、以下のようなケースが考えられます(各社導入事例参考)
クラウド型のAI OCRだと、サービスによっては読み込む項目や位置が定まっている帳票の読み込みにのみ対応していることがあり、カスタマイズが不可、あるいはカスタマイズにコストがかかる可能性があります。オンプレミス型は、非定型帳票の読み込みを前提とした幅広いフォーマットの定義設定が可能です。
具体的には、以下のようなケースが考えられます(各社導入事例参考)
クラウド型のサービスでは、読み込む帳票件数の上限が低く設定されていて、上限を超えると従量課金に切り替わる場合があります。そのため、読み取り枚数によっては費用が大幅に増加する可能性がありますが、オンプレミス型では読み取り枚数が大量であることを見込んで上限が高く設定されている、または無制限に設定されているので安心して運用できます。
具体的には、以下のようなケースが考えられます(各社導入事例参考)
一方でオンプレミス型のAI OCRが向いていない業務としては、以下のようなケースが考えられます。
オンプレミス型は、定型文書から非定型文書まで多くの帳票の読み取りに対応しています。一方、クラウド型も定型の帳票であれば問題なく処理できるため、読み取り帳票のフォーマットの種類が少ない場合、クラウド型のほうが低コストで利用できる可能性があります。
オンプレミス型は大量の帳票読み取りに便利ですが、定期的な利用がない場合、使用頻度に対して月額料金が割高になってしまうことも。また、オンプレミス型の導入にはインフラ整備が必須であるため、システムを使用していない時期の運用・保守にかかるコストパフォーマンスも悪くなります。
オンプレミス型の強みは、外部ネットワークの制約を受けずに大量の帳票を高速で処理するところです。しかし、一月あたりの読み込み量が100件程度など、一定の上限内で収まる場合は、クラウド型のほうがコストパフォーマンスは高い傾向にあります。
オンプレミス型の大きなメリットは、個人情報や機密情報を含む帳票を高度なセキュリティ下で保管できることにあります。しかし、そうした環境を構築するためには費用も工数もかかります。個人情報など厳重なセキュリティ要件が必要な帳票を取り扱わないのであれば、低コストで簡易な導入ですぐに利用可能なクラウド型の方が便利です。
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(出所:DynaEye 11公式Webサイト)
PCにインストールするタイプのAI OCR。文字認識の精度は99.2%と高く、手書き文字はもちろん、活字やバーコード、二次元コード、レ点マーク、訂正印を含む取り消し線なども正確に読み取る。シンプルな操作画面で、異なるフォーマットの読み取りも簡単に設定可能。帳票をスキャンして取り込み、読み取りたい項目を指定するだけで設定できる。更に、2つのOCRエンジンで認識結果を比較し、不一致の項目を知らせるベリファイOCRも搭載しているため、データ突合の作業時間削減も期待できる。
(出所:SmartRead公式Webサイト)
独自開発のAIアルゴリズムを活用したAI OCR。手書き、活字など文字の種類を問わず、記号やインクのかすれなどで読み取りが難しい文字など、様々な種類の文字を99.2%の精度で読み取る。読み取った内容はExcelやCSVなどデータ出力可能。発注書・申込書・アンケートなど文書のフォーマットが定まっている場合には帳票の自動仕分け、基幹システムやRPA、外部サービス等との連携に活用できる。
オンプレミス版のほかに、クラウド型にも対応。
(出所:DX Suite/AI inside Cube公式Webサイト)
高精度な文字の読み取りや自動転記のほか、英語、中国語、タイ語、ベトナム語の読み取りとデータ化にも対応。セキュリティ対策も万全で、アップロードした画像データに対し、AI学習を不許可にするなどの選択ができるプライバシーコントロール機能も備えている。
本来はクラウド型での提供だが、オンプレミス型での運用も可能。その場合、DX Suiteが搭載された専用サーバー「AI inside Cube」が提供される。独自のAI管理OSとパワフルなGPUが、ハイパフォーマンスな処理を可能にするのに加えて、自社でサーバーを別途調達する必要がないところも便利。
(出所:スマートOCR公式Webサイト)
文字列・文字認識・歪み補正など用途に合った複数のAIエンジンを使い分けることで高精度の読み取りを実現するAI OCR。読み取った画像にノイズがあったり、網掛けや透かしが施されていたりしても精度の高い読み取りが可能。歪みやたわみが出やすい領収書などの写真もプロジェクションマッピング技術を用いて画像補正をする。スマホアプリと連携しており、たとえば、スマホで書類を撮影してアップロードしたものを読み取ることも可能。アップロードされた画像は自動で歪み補正や回転などの処理が実行されるため手間がかからない。オンプレミス版のほか、クラウド型にも対応可能。
(出所:AIRead公式Webサイト)
見積書や請求書のほか、通関書類、決算書、契約書など、幅広い帳票の読み取りが可能なAI OCR。日本語のほか、英語、中国語、東南アジア圏の言語、ロシア語など多言語の読み取りに対応。専用エディタが読み取り範囲の自動設定や位置ずれ補正なども自動サポート。読み取り位置を指定せずとも、読み取り画像全体から文字を抽出する全文OCR機能も搭載。
ニーズにあわせて、オンプレミス、クラウド、LGWANなど様々な利用形態を用意。オンプレではサブスクリプション型や買切型、スタンドアロン版など利用ニーズに合ったコースを選択できる。
紙帳票などのデータ化の作業負担が大きい場合、自動的に読み取りを行うAI OCRの導入は積極的に検討したいところです。特に、以下のような業務状況では、オンプレミス型のAI OCRを導入することで、業務効率化が期待できるでしょう。
ただし、オンプレミス型は費用が高額であること、初期設定に時間を要することから、状況によってはクラウド型のほうが適している場合もあります。自社で処理すべき帳票類の性質や量などを慎重に見極め、費用対効果に見合ったサービスの導入を検討してみてください。
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株式会社PFU
セキュアな処理環境で情報漏洩リスクを防ぐオンプレミス型AI-OCRソフトウェア。高精度な文字認識を実現し、導入実績7,700社以上、自治体・金融機関への導入も多...
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