自社サービスやプロダクトのロゴを、低コストで手早く作成したい方へ。ノンデザイナーでも高品質なロゴを短時間で簡単に自動生成できるツールを、メリットやデメリットも含めて紹介します。
ロゴ自動生成ツールとは、生成AIやデザインテンプレートを活用してロゴを自動で作成するツールです。ロゴにしたいテキストを入力し、業種やデザインスタイルなどを選択するだけで、労力やコストをかけることなく、高品質なロゴが作成できます。
ロゴ自動生成ツールを用いた一般的なロゴ作成の流れは以下のとおりです。
ツールによって入力情報や条件、デザインの種類や操作感などは若干異なりますが、簡単な操作でロゴ生成できるものがほとんどです。ダウンロードせずにロゴを作るだけなら無料で行えるものも多いので、複数のツールを同条件で操作して、ロゴの出来栄えなどを比較してみるのも良いでしょう。
ロゴ自動生成ツールとして代表的なものを3つ紹介します。
Adobe Express | デザインソフトで有名なAdobeが提供するロゴ自動生成ツール。レイアウトやカラーリングなどカスタマイズ機能が充実。 |
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Shopifyロゴメーカー | ECプラットフォームShopifyが提供するロゴ自動生成ツール。ロゴを無料で生成でき、並行してオンラインショップ開設も可能。 |
Wixロゴメーカー | HP作成ツールWixが提供するロゴ自動生成ツール。ロゴのイメージに合わせたWebサイトの作成にも対応可能。 |
ロゴ自動生成ツールを利用するメリットとデメリットは、以下のとおりです。
ロゴ自動生成ツールを使えば、ロゴに用いるテキストを入力し、業種、デザインスタイル、カラーリングなどの条件をいくつか選択するだけで、数分程度でロゴデザインが完成します。
ユーザーが行う作業はテキストの入力と、条件の設定のみなので、デザイン知識もソフト操作技術も不要です(一部調整作業が必要な場合あり)。
ツールによっては自動生成されたロゴデザインを手動でカスタマイズする機能が備わったものも。テキストの形状をアーチ状にしたり、色をグラデーションに変更したりといった操作も簡単です。
ロゴの画像データをダウンロードするまでは、無制限にデザイン生成をやり直せます。複数種類のデザインを作って検討したい場合でも、選択条件を変更したり、ほかのツールを使ったりすれば何度でも試作可能です。
豊富なテンプレートなどから条件に合ったロゴが生成できるものの、同じツールで生成された似たようなロゴが既に商用利用されている可能性も。その場合、デザインが重複し、独自性が失われるおそれがあります。
「著作権」「商用利用」といった権利関係にも注意です。中には、著作権があるためクレジット表記が必要なものや、商用利用に関するルールが設定されているものも。また、類似したロゴが既に商標登録されている場合、商標権の侵害に問われる可能性があることもリスクとして認識する必要があります。
このようなデメリットもあるため、自社のシンボルとなる企業ロゴや、商品やサービスにとって重要なロゴを用意する際には、デザイナーに依頼したほうがよい場合もあります。
ロゴ自動生成ツールは「スポット料金」「月額固定料金」のどちらかで料金プランが設定されています。以下、料金形態ごとに利用に向いているシーンと、費用相場を紹介していきます。
作成したロゴ1点当たりの料金が発生する形態。ロゴを作る機会自体が少なく、単発で気軽に利用したい場合に向いています。たとえば、「BrandMark」では1回につき65ドルで商用利用可能なロゴデザインを複数の画像ファイル形式でダウンロードできる「デザイナー」プランと、25ドルでPNG形式のみダウンロードが可能な「ベーシック」プランなどがあります。
毎月の固定料金制で、上限数以内のロゴ複数作成可能なタイプ。定期的かつ大量にロゴを制作したい場合に向いています。たとえば、「Adobe Express」は無料プランも用意していますが、それとは別に月額700円で安全に商用利用できるロゴを数多く作成・ダウンロードできるプランも。ブランドコンテンツを大量に制作する場合にはおすすめです。
中には、「LogoMaker」のようにスポット料金と月額固定料金の両方のプランを揃えているツールもあります。最初はスポット料金で利用し、利用頻度や用途などが把握できたら月額固定料金に切り替えるという手段も有効でしょう。
多くのツールは、ロゴを作成するだけなら無料で利用可能ですが、作成したロゴのダウンロードは有料となる場合も少なくありません。中には、「Tailor Brands」や「Wix」のように低解像度画像のダウンロードは無料で、商用利用可能な高解像度のベクターファイルのダウンロードは有料というものも。料金プランに含まれる内容を事前に確認してからツールを利用することをおすすめします。
デメリットの項目でも挙げたとおり、自動生成ツールで作成したロゴの利用には、商用利用や権利関係に関する注意が必要です。それぞれの注意点を以下に紹介します。
ロゴを企業の名刺やWebページなど営利目的で利用する場合、「商用利用をしている」ということになります。ツールによって、こういった商用利用に関するルールは異なります。基本無料であっても、商用の場合には有料へのアップグレードが必要な場合も。また、テンプレートを用いてロゴを生成できるツールもありますが、その場合、そもそも商用利用・商標登録を認めていない場合も。各社の商用利用のルールをしっかり確認しておきましょう。
ツールの中には、特定の料金プランでのみ著作権フリーのロゴの作成・利用が可能なものもあります。たとえば、「DesignEvo」の場合、ユーザーが作成したロゴの著作権を所有するには、プラスパッケージプランで作成したロゴのデータを購入しなければなりません。また、著作権が認められたプラン以外で購入する場合はクレジットの記載が必要といったルールもあります。
ロゴ自動生成ツールは、ほかのユーザーも同じテンプレートやデザイン要素を用いる可能性があります。加えて、類似したロゴが既にほかで商標登録されている場合、自分が作成したロゴを利用したことで、ロゴの使用差し止めや損害賠償などの問題に発展するリスクもあります。商標権に関するリスクを踏まえて、ツールの利用を検討したほうがよいでしょう。
ロゴ自動生成ツールは、強み・特徴で分類すると、主に以下の3タイプに分けられます。
以下、一つずつ解説していきます。
自動生成されたロゴに、「フォント変更」「レイアウト変更」「背景の透明化」など、様々な編集を加えられるタイプです。生成されたロゴに「テキスト部分の形状を少しカーブさせたい」「テキストや素材のレイアウトを変えたい」「ほかのロゴデザインと掛け合わせたい」といった細かいカスタマイズを加えることが可能です。独自性のあるデザインに仕上げたいときにはこのタイプを使用するとよいでしょう。
たとえば、「Adobe Express」は、ロゴツールでデザインを自動生成した後、要素の配置を手動で調整でき、カラーリングの調整やフォントタイプ、デザインテンプレートの変更など、ある程度自由なカスタマイズに対応しています。
一定の条件を入力するとそれに合ったロゴパターンを複数提案してくれるタイプ。上記で紹介したカスタマイズ機能は少ないものの、「簡単にロゴを作りたい」「デザインのアイデアだけほしい」という場合にはおすすめです。
たとえば、「Looka」の場合、ロゴ用のテキストを入力し、業種、デザインイメージ、カラーイメージ、シンボルイメージを選択するだけで、AIが多種類のロゴデザインを提案してくれます。一方、ロゴデザインを選択した後のカスタマイズ機能は限られており、用意された選択肢の中からレイアウトやカラーリングの変更を選ぶ形となります。
企業によってはブランドの認知拡大やイメージ刷新などを目的に、ロゴを新規作成するケースもあります。それらの目的や課題に対するソリューションの提案と合わせてロゴ自動生成ツールを提供しているのが、このタイプの特徴です。
たとえば、「Wix」の場合、作成したロゴのデザインに合わせたWebサイトやランディングページのデザインも同時に提案。加えて、ロゴデザインを用いた名刺の制作や、ネットショップに必要なツールの提供など、多岐にわたる支援を行っています。
自社に合ったタイプがつかめたら、今度は具体的にツールを選んでいく番です。その場合、主に以下3点のポイントで比較・検討するとよいでしょう。
以下、一つずつ解説していきます。
ツールによってロゴの生成方法や生成したロゴをどのくらい調整・修正できるのかは異なります。また業種、名称、デザインスタイル、カラーバリエーション、アイコンといった条件の選択肢にも幅があります。そのため、自社の商品やサービスにマッチしたロゴを生成できるかは、複数のツールを試して確認したほうがよいでしょう。
たとえば、「Adobe Express」はベースのデザインを決めた後のレイアウトやカラーリング、フォントタイプ、テキストの形状など、手動で柔軟なカスタマイズが可能。有料プランでのみ使用可能な素材もありますが、無料版でもある程度自由にカスタマイズできます。一方「Shopifyロゴメーカー」はレイアウトやデザインが限られたパターンの中から選択する形となり、カスタマイズの自由度は高くありません。
ロゴに日本語を用いる場合、日本語対応をしているかという点も比較ポイントとして重要です。たとえば「DesignEvo」は複数の日本語フォントが使用できますが、「Designhill」のように日本語入力はできるものの、フォントの種類が選べないものもあります。
中には、「Looka」や「Tailor Brands」のように日本語入力自体ができないツールや、操作画面を含めてサービスページ全体が日本語に対応していないツールもあるので注意が必要です。デザイン性は申し分ないものの、日本語操作に慣れているユーザーにとっては不便な点も念頭に置いて検討しましょう。
ツールやプランによって、ダウンロード可能な画像データ形式や透過処理の有無が異なります。Webサイト、名刺、Tシャツなど、制作物の用途に適したデータ形式でダウンロードが可能か、事前にチェックが必要です。
たとえば、「DesignEvo」は低解像度のJPGとPNGは無料でダウンロードできますが、透過処理された画像データや、印刷に適した高解像度のJPGとPNGのダウンロードは有料です。さらに、拡大・縮小しても画質が劣化しないベクターファイルは「プラスパッケージ」のみでの提供となっており、同じツールでも料金プランによって提供サービスが異なります。
(出所:BRANDMARK公式Webサイト)
ロゴ用のテキストやスローガンの入力と、ブランドのキーワードとカラースタイルの選択だけで無制限にロゴを生成できるツール。カスタマイズ機能として、フォントタイプとアイコン、レイアウトの変更、テキストカラーや背景色の透過処理やグラデーション設定、ロゴフレームの追加など豊富に用意されている。日本語フォントの種類は限られるが、日本語入力にも対応。
(出所:Adobe Express公式Webサイト)
スタイルの選択とテキスト入力などの5ステップを踏めば、簡単にロゴ画像が生成できるツール。編集機能を使うと、多種多様な素材やテンプレートの中から好きなものを選んで自由に組み合わせられる。無料版でも自由度の高いカスタマイズが可能だが、有料版はよりデザイン性の高いテンプレートや素材、フォントタイプが利用できる。日本語入力対応しているだけでなく、デザイン用の日本語フォントの種類も豊富。無料・有料問わず、商用利用可能なロゴ画像がダウンロード可能。
(出所:Zoviz公式Webサイト)
ロゴに用いるテキストを入力するだけで、ロゴが生成されるツール。追加で業種、キーワード、カラーリングを設定すれば、希望に沿ったロゴデザインの生成が可能。手動で背景色やテキスト色の変更など細かいカスタマイズができるほか、「プロエディター」機能ではアイコンやテキストの拡大・縮小・回転といった加工も可能。更に「ブランドプレビュー」機能では、ロゴを入れた名刺やSNSカバー画像などのモックアップの作成も容易に行える。
(出所:Looka公式Webサイト)
ロゴに用いる名称を入力するだけで、多くのロゴデザインを提案してくれる。追加で業種やデザインの好み、カラーリングの選択をすれば、よりイメージに近いロゴが提案される。ロゴデザインのカスタマイズは、色やトーンの変更以外はAIによる自動提案から選択する形で行うため、手動での調整が難しいという方におすすめ。ただし日本語テキストの入力は不可で、操作画面も英語表記のみである点に注意。
(出所:LogoMaker公式Webサイト)
業種とテキストを入力し、4種類のロゴスタイル、フォントスタイル、レイアウトの中からイメージに合うものを選択すると、AIがロゴを自動生成。生成されたロゴデザインをキーワード検索やフィルタリングで抽出する機能も搭載しており、多数の提案内容からイメージにより近いロゴを選択しやすい。英語ならチャット形式で提示された質問に答えるだけでロゴ作成することも可能。購入したロゴは無制限で変更を加えられるほか、購入から30日以内であれば代金の返金が可能な保証制度を備えているのも特徴。
(出所:Designhill公式Webサイト)
操作画面は日本語非対応であるものの、ロゴ購入後のサポートが手厚いツール。購入後7日以内であればロゴデザインの調整が可能なサービスや、24時間年中無休のオンラインチャットによるカスタマーサポートが受けられる。ロゴデザインの作成についても、サポートサービスの一環で専門家のアドバイスを得ることが可能。
(出所:DesignEvo公式Webサイト)
10,000種類以上あるデザインテンプレートの中から好きなものを選択してから、名称やフォントを変更してカスタマイズするツール。日本語ユーザーでも使いやすい操作画面になっているほか、複数の日本語フォントから好みのフォントスタイルを選択できるところが特徴。購入したロゴは再編集できるほか、購入後7日以内の返金保証にも対応しているため、気軽にツールを利用できて心強い。なお、「プラスパッケージ」で購入したロゴ以外は商用利用が不可で、著作権に関しても明記する必要がある。
(出所:Tailor Brands Logo Maker公式Webサイト)
質問の回答内容に沿って生成したロゴをもとに、Webサイトの構築や名刺、Tシャツなどのブランドグッズの制作をはじめ、マーケティング全体の支援も行ってくれる。米国内限定ではあるが、LLC(有限責任会社)の設立支援や、法的文書の作成も行っている。ロゴ生成とは料金形態が別になるが、会社設立に必要な手続きから契約書や合意書などの法的文書の作成まで、ビジネスに必要な手続きをオールインワンで行えるのが強み。
(出所:Renderforest AIロゴ作成ツール公式Webサイト)
イメージする単語を200字以内で入力すると、AIが単語のイメージに合わせたロゴを自動生成するツール。ユーザーが選択したテンプレートと素材を組み合わせてロゴを作り出すことも可能。ロゴの自動生成サービスと同時に、動画やWebサイト、アパレルデザインの制作支援も展開している。制作したロゴに合わせて多角的なブランド展開にも活用できる。
(出所:Shopifyロゴメーカー公式Webサイト)
オンラインストアの構築や設立支援を行う「Shopify」のロゴメーカー。オンラインストアの開設をしなくても、ロゴメーカー単体での使用も可能。カスタマイズの自由度は低いものの、商用利用可能なロゴ画像を透過処理済みのファイル形式で、無料でダウンロードできる。作成したロゴは、Shopifyで開設したオンラインストアのヘッダーに設定したり、SNSのカバーで使用したり、ノベルティ、配送用の商品パッケージなどに活用できるサービスも。
(出所:Wixロゴメーカー公式Webサイト)
HTMLやCSSなどの知識不要で、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作のみで簡単にWebサイトの作成やオンラインストアの構築ができる「Wix」のロゴメーカー。ロゴ作成以外にも、作成したロゴデザインをもとにしたWebサイトやランディングページの制作、ロゴデザイン入りの名刺の印刷なども可能。「ロゴだけでなく、これを機にブランドの認知度も向上させたい」と望む場合にはおすすめ。多様な支援サービスが含まれている。
ロゴ自動生成ツールは、デザインの専門知識やスキルなくても高品質なロゴをほんの数分で作成できる点がメリットです。ただし、利用する上では商用利用の可否や素材の著作権、他社のロゴデザインとの類似による商標権のリスクを考慮する必要があります。
自社に合ったロゴ自動生成ツールを選ぶためには、以下のポイントで比較するとスムーズです。
企業やサービスを象徴するロゴは、ブランド認知に欠かせないものですが、社内にデザイナーがいない企業にとっては、作成に手間やコストがかかる場合が多いです。ロゴの用途や作る目的などを精査しつつ、それに合ったロゴ自動生成ツールを活用することで、効率よくロゴ制作を進めていきましょう。
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