SEO対策の一環として、被リンクチェックの実施を検討しているWebマーケティング担当者の方へ。被リンクチェッカーの導入メリットやタイプ、選び方についておすすめの被リンクチェッカーと併せて紹介します。
外部サイトに自社サイトへのリンクが貼られた状態を「被リンク」といい、被リンクの質や量を分析・評価するためのツールが「被リンクチェッカー」です。被リンクは「バックリンク」や「外部リンク」とも呼ばれています。
被リンクチェッカーを利用することで、自社サイトだけでなく、競合サイトが獲得している被リンクも把握できるため、SEO戦略の改善に役立てられます。主に被リンク数や推移、被リンク元のURL、アンカーテキスト、nofollow/follow属性といった項目の確認が可能。中には、ドメインパワーやURLレーティングといったWebサイトの信頼性などを示す指標を用いて、被リンクの質を評価できるツールもあります。
まず、SEO対策において被リンクが重要な理由として、以下のような点が挙げられます。
これらの理由から、自社サイトの被リンクを分析・評価し、被リンクを獲得しやすい記事やコンテンツを見極めることが重要です。
一方で、Googleのリンク取り締まりは年々強化されており、スパムリンクや隠しリンクなど、不自然なリンクが大量に検出された場合、ペナルティを受ける可能性があります。そのため、自社サイトに悪質なスパムリンクが貼られていないかどうか、定期的なチェックも欠かせません。
Googleが提供している無料のサイト分析ツール「Google Search Console」でも、被リンクチェックは可能です。加えて、Google検索でのパフォーマンスの把握や、サイトのクロールとインデックス登録の監視・最適化などができることから、多くのサイト運営者がGoogle Search Consoleを利用しており、ほかのツールは不要とも思われます。
しかし、「Google Search Console」では競合サイトの被リンク分析や被リンクの推移といった詳細な分析はできません。そのため、被リンク対策に力を入れたい場合には、より高い機能を搭載した有料サービス(SEOツール)による補完が必要となります。
一方で、「Google Search Console」を利用するための各種設定や手続きを省きたい場合には、URLをもとに被リンクチェックが行える無料ツールなどが有用です。
被リンクチェッカーを導入して、被リンクチェック・獲得施策を実施することで、主に以下のようなメリットが期待できます。
効果 | 説明 |
---|---|
検索順位の向上 | 良質な被リンクを多く獲得することで、Googleから「読者にとって有益な記事」と評価され、検索結果の上位に表示されやすくなる。そして、検索順位が上がるにつれ、サイトへのアクセス数が増加する。 |
ページオーソリティや ドメインパワーの向上 |
良質な被リンクを多く獲得すると、自社サイトの信頼性が高まり、ページオーソリティとドメインパワーが向上しやすくなる。Googleでは「ページオーソリティ・ドメインパワーが高いサイト=高評価サイト」と認識されるため、検索結果の上位に表示されやすくなる。 |
クローラーの巡回頻度の増加 | 被リンクが増えることで、Googleのクローラーがサイトを訪れる頻度も増加。その結果、自社サイトの評価や検索順位が上がる可能性がある |
トラフィック増加 | リンク元のサイトを訪れたユーザーが自社サイトに流入してくることで、トラフィックの増加が期待できる |
ブランド認知度の向上 | 信頼性の高いサイトからリンクを得ることで、自社サイトやブランドの認知度が向上。業界内での地位向上にもつながる |
健全なサイト運営の実現 | 自社サイトの状態を定期的に確認することで、スパムリンクなど悪質なリンクの早期発見が可能に。リンク否認などの対策によって、SEOへの悪影響やペナルティを受ける可能性を最小限に抑えられる |
自社サイトの客観的評価 | 自社サイトと競合サイトの被リンク数や質を客観的に比較することで、自サイトの立ち位置を把握。また、ページランクが低い場合は改善点を見つける手がかりにもなる |
各ツールが取得できるデータの種類や、被リンクのカウント対象を一覧表にまとめました。ツール導入時の参考にしてください。なお、被リンク分析機能についてはすべてのサービスに搭載されているため、表から省いています。
リンク切れ | nofollow 有無 |
PA/DP | 被リンク 推移 |
リンクの質 | カウント 対象 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
Google Search Console | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | 完全一致URL |
Ahrefs | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | 完全一致URL ドメイン |
Bing Web マスターツール |
✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | 完全一致URL |
Ubersuggest | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | 完全一致URL ドメイン |
Screaming Frog | ◯ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | 完全一致URL |
Lynx | ✕ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | ドメイン |
Majestic | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | 完全一致URL |
Link Explorer | ✕ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | 完全一致URL ドメイン |
Backlink Checker | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | ◯ | ドメイン |
hanasakigani | ✕ | ◯ | ✕ | ✕ | ✕ | ドメイン |
また、被リンクチェッカーの主な機能は以下のとおりです。
自社サイトの被リンク数や質を分析する機能。良質な被リンクを獲得し続けることで、Googleからの評価を高める効果があります。カウント対象をドメイン単位とするものと、ページ単位(完全一致URL)とするものがあり、より詳しく調査したい場合は後者がおすすめです。
自社サイトと同様に、競合サイトがどのような被リンクを得ているかを分析できる機能。自社と競合サイトの分析結果を比較することで、Googleからの評価の差を可視化できます。
被リンクのリンク切れやリンクが切れた日を確認する機能。早急にリンク切れを発見し対処することで、ユーザーの離脱率やサイトの信頼性の低下を防ぎます。
検索エンジンにリンクを辿らないよう指示する機能。低品質なサイトや自社と無関係のサイトへのリンクを制限することでスパムリンクによる悪影響を防ぎ、自社サイトの質を維持できます。
サイトの信頼度や権威性を評価する機能。PAはページ単体、DPはサイト全体をそれぞれ評価する指標で、数値が高いほど検索上位に表示されやすくなります。
被リンク数がどのように推移しているか確認できる機能。定期的に確認することで、検索順位にも影響する被リンク数の減少を早期発見できます。中には被リンク数が減少するとアラート通知が届くツールも。
良質な被リンクかどうかを評価する機能。同時に、低品質なリンクを検出でき、早期対処にも役立ちます。
Webページ内にリンクとして表示されるテキストを分析する機能。リンク先のテーマや関連性を表す適切なアンカーテキストを使用することで、SEO評価の向上につながります。
被リンクチェッカーの中には、無料で使えるものがあります。無料で使える被リンクチェッカーと、無料で使うための条件を表にまとめました。
サービス名 | 無料で使うための条件 |
---|---|
Google Search Console | URL登録などの初期設定が必要 |
Ahrefs | 1日3回までの利用制限あり |
Ubersuggest | 1日1回までの利用制限あり |
Bing Webマスターツール | Microsoft/Google/Facebookいずれかでサインインが必要 |
Screaming Frog | 500URLまでクロール可能 |
Lynx | 制限なし |
Majestic | 会員登録すれば被リンクリストの取得のみ可能 |
Link Explorer | 会員登録が必要、1日10回までの利用制限あり |
Backlink Checker | 制限なし |
hanasakigani | 1日3回までの利用制限あり |
被リンクチェッカーは、主に2つのタイプに分けられます。それぞれの特徴と選び方について解説します。
SEO対策機能の一つとして、被リンクチェックに対応しているタイプ。キーワード分析や検索順位チェック、リンク切れアラートといった幅広い機能を搭載しており、コンテンツの改善やサイトの最適化に有用です。多様な機能を活用し、本格的なSEO対策を実施したい場合におすすめです。
たとえば「Ahrefs」では、無料でWebブラウザから被リンクチェックができます。有料プランなら、ユーザーの検索ワードを把握できるキーワードエクスプローラーや競合サイトのSEO調査を行うサイトエクスプローラー、Webサイトの検索順位を追跡・分析するランクトラッカー、AIによるコンテンツ作成補助など、豊富な機能の利用が可能に。世界で2番目に稼働数が多いウェブクローラーから得られる、業界トップクラスのデータ量も強みです。
被リンクチェック機能に絞って、サービスを提供しているタイプ。「まずは自社サイトの被リンクの傾向を把握したい」という場合には、特化タイプで十分です。また、ほかのSEO対策機能を単体ツールとして提供しているサービスも多く、それらをうまく組み合わせて使うことで、一定レベル以上のSEO対策が行えるようになります。
たとえば「hanasakigani」は、無料ツールながらも自社サイトと競合サイトの被リンクチェックに対応。被リンク数に加え、被リンクのアンカーテキストやページランク、外部リンク数などが一目で把握できます。そのほか、同社が提供する検索ボリューム予測ツール「aramakijake.jp」やペナルティ対象ページ検出ツール「akakurage.jp」、SEO内部対策チェックツール「talabagani.jp」など機能別ツールを用意。組み合わせることで総合的なSEO対策を行えますが、それぞれ利用回数制限があるため注意が必要です。
検索順位チェックツールやキーワード選定ツールについては、それぞれ詳しく解説している記事があります。無料ツールも多数紹介していますので、ぜひご参照ください。
被リンクチェックのほかにもSEO対策機能を搭載した被リンクチェッカーを紹介します。
(出所:Google Search Console公式Webサイト)
Google検索におけるWebサイトのパフォーマンスを分析する、無料の検索結果分析ツール。被リンクチェック機能としては、外部・内部リンクされているページとそれぞれのリンク数、上位のリンク元サイトやリンク元テキストなどが把握できる。また、自サイトへの不自然なリンクの否認にも対応している。
そのほか、Webサイトの掲載順位やエラー状況、外部リンク情報、検索クエリといったGoogle検索結果におけるパフォーマンスを把握できる機能が充実。登録サイト全体の合計クリック数、合計表示回数、平均CTR、平均掲載順位に加えて、個別ページ・キーワードなどにおけるパフォーマンスデータも簡単に確認できる。
(出所:Ahrefs公式Webサイト)
自社サイトだけでなく、競合サイトの分析・評価までできるSEO・Webマーケティング分析ツール。35兆にのぼるリンクデータと3,840億ページ以上のURLという世界最大級の保有データを活かした被リンク分析に強みを持つ。
競合サイトの被リンク調査、検索クエリ、有料検索広告調査などが行える「サイトエクスプローラー」は無料プランで制限なく利用可。有料プランでは、SEOコンテンツのキーワード選定に役立つ「キーワードエクスプローラー」、各サイトの順位チェックができる「ランキング調査」、被リンクの増減を知らせる「アラート機能」などが利用でき、更に高度なSEO対策が可能に。
(出所:Ubersuggest公式Webサイト)
シンプルで操作性が高いインターフェースが特徴の被リンクチェックツール。初心者からプロまで幅広く活用されている。無料版は1日3回までの制限が付くものの、被リンク数や流入キーワード、ドメインパワーといった自社サイトの分析が行える。
また、キーワード検索に強みを持っているのが特徴で、検索ボリュームやクリック単価、SEO難易度、関連性、トレンドといったキーワードに関する情報を手軽に確認・分析できる。更に、他社サイトのトラフィックデータや被リンク数、SNSのシェア数などが把握できる競合分析や、コンテンツの検索順位やクリック率などが可視化されるコンテンツ分析といった機能も搭載。
(出所:Bing Webマスターツール公式Webサイト)
同社の検索エンジン「Bing」を対象に、検索流入や検索順位の測定、サイト上の問題点の検出などを行うアクセス解析ツール。Google Search Consoleと同様に、登録サイトの検索クエリに加え、合計クリック数、合計表示回数、平均CTR、平均掲載順位を確認でき、長期的な推移把握も可能だ。更に、ページ単位のインデックス状況を確認できるURL検査や、クロール効率を改善するXMLサイトマップ送信といった機能を搭載している。
被リンクチェック機能では、被リンク数やリンク元サイト(ドメイン/ページ)、アンカーテキストなどが把握できる。加えて、競合サイトの被リンク状況との比較にも対応。
(出所:Screaming Frog SEO Spider公式Webサイト)
Webサイト上のSEO関連情報を取得・分析できる、デスクトップアプリタイプのSEO診断ツール。WebサイトのURLを入力すれば、自社・他社問わずタイトルやメタディスクリプション、リーダビリティといったデータの取得が可能。取得したデータはCSV形式での出力もできる。
被リンクチェック機能として、内部リンク数や外部リンク数の表示、リンク切れ・エラー検出などに対応。有料プランであれば、それらに加え類似コンテンツの検出やスペルチェック、AIを使ったクロール、Googleアナリティクス連携といった高度な機能が使えるようになる。ただし、UIが英語という点に注意。
(出所:Lynx公式Webサイト)
利用回数無制限の無料SEOツール。オンライン上でURLを入力するだけで、簡単に自社サイトや競合サイトの被リンクチェックができる。ドメイン単位の被リンク数に加えて、被リンク元サイトのページの質やアンカーテキスト、nofollowリンク数、ページオーソリティ、ドメインパワーなどを一覧で表示。加えて、最近獲得した被リンクや低品質な被リンクを把握するためのツールも提供している。
被リンクチェック以外に、検索順位分析や競合サイト分析、キーワード分析といった無料SEOツールがそろう。それ以外に、ROI計算機や来店周期シミュレーションといったマーケティングツールも提供。
被リンクチェックに特化している被リンクチェッカーを紹介します。
(出所:Majestic SEO公式Webサイト)
あらゆるサイトの被リンクを調査し、その結果を分析・解析できる被リンクチェックツール。メイン機能となるサイトエクスプローラーでは、外部被リンク、参照元ドメイン、参照元IPなどをサマリとして一覧表示する。そのほか、被リンクの質を評価する「トラストフロー」、量を測定する「サイテーションフロー」といった独自の指標を用いて被リンク分析を行う。
また、過去5年分のデータを保管するヒストリックインデックスや、自サイトに適したキーワード探索をサポートするキーワードジェネレータといった機能も搭載している。英語 UIが基本だが、FAQや問い合わせフォームなどは日本語に対応。
(出所:Link Explorer公式Webサイト)
世界的なSEOソフトウェア企業である同社が提供する、無料の被リンクチェックツール。Mozが保有する45兆以上ものリンクデータをもとに、対象サイトのドメインパワー指標やドメイン数、被リンク総数、キーワード順位が確認できる。アカウント登録をすれば使える無料版は、検索回数1日10回まで、リンクデータは過去60日分と制限あり。
被リンクチェック以外にも無料のSEOツールを提供。トラフィック促進に役立つキーワードを探索する「キーワードエクスプローラー」や、適切な競合サイトを特定・分析する「SEO競合分析ツール」などがある。更に高度なSEO分析を実施したい場合には、有料プランがおすすめだ。
(出所:Backlink Checker公式Webサイト)
ドメイン単位での被リンクチェックができる無料ツール。対象サイトのURLを検索窓に入力すれば、被リンク数、ドメイン評価、参照URL数、参照IP、follow属性などが一覧表示される。
被リンクチェックツール以外にも、多様な無料ツールを提供。キーワードの調査と分析を行う「キーワードツール」や、Webサイトの管理・分析のための「ウェブサイト管理ツール」などがそろう。また、SEOツール以外に、「画像編集ツール」や「テキスト分析ツール」「開発ツール」などを用意。Webコンテンツ作成の効率化にも寄与する。
(出所:hanasakigani公式Webサイト)
自社サイトおよび競合サイトを対象とした被リンクチェックツール。対象サイトのURLを入力すれば、被リンク数、被リンク元のドメイン数、IP数、アンカーテキスト、被リンク元のアウトバウンドリンク数といったリンク属性が確認できる。
他社のURLを指定しなくても、競合サイトとの比較ができるのが特徴。自社サイトのURLと対策キーワードを入力するだけで自動的に競合サイトを検出し、被リンクデータを取得する。
そのほかにも、危険な被リンクを把握できる「akakurage.jp」や、競合上位10位のSEO状況が見える「itomakihitode.jp」など、豊富なシリーズ製品を展開。加えて、SEO実験を紹介するブログサイト「SEOラボ」 にて、SEOに関する情報提供も行う。
外部サイトから自社サイトに向けたリンクのことを「被リンク」と呼び、被リンクに関する分析・評価を行うツールが「被リンクチェッカー」です。被リンクの質や数が自サイトの評価につながることから、SEO対策の一環として欠かせません。被リンクチェックを行うことで、以下のようなメリットが見込めます。
また、被リンクチェッカーには被リンクのチェック機能のほか、多様なSEO対策機能を搭載しているタイプと、被リンクチェックに特化したタイプの2種類に分けられます。実施するSEO対策の範囲を明確にしておくと、自社に合ったツールを選びやすくなります。
SEO対策を強化するためにも、本記事を参考に被リンクチェッカーの導入を検討してみてください。
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