AIを用いて効率的なロープレ練習を行いたい方や、研修のコスト・時間を削減しつつ客観的な評価とフィードバックを行いたい人材育成の担当者へ。スキル向上、新人育成に役立つAIロープレサービスの概要や主な機能、タイプと合わせて、おすすめのサービスを紹介します。
AIロープレサービスとは、営業研修や新人研修、コールセンターなどで利用されるロールプレイング(役割演技)を、AI(人工知能)やアバターを用いて効果的・効率的に行うサービスです。
営業の前に、顧客との会話(トーク)の流れを想定して行う模擬練習であるロールプレイング。「担当者(ロープレの実践者)」「顧客役」「評価役」など二人以上の人間がチームとなって様々な顧客パターンを演じ、営業担当者の対応力やトークスキルを上げる実践的な研修方法です。
対応力やトークスキル向上といった目的で採用されているロープレには、以下のような課題も。
上記の課題をスムーズに解決するのがAIロープレサービス。AIが相手役となることで、時間や場所を問わず、効率的かつ効果的なスキル向上が見込めます。次項で具体的なメリットを説明します。
AIを用いたロープレによって、以下のようなメリットが期待できます。
従来の人間相手のロープレとは異なり、24時間365日、好きなタイミングで何度でも練習できます。時間や場所、対応人数の制約を受けずに効率的に研修を実施できるため、教育コストの削減にも寄与。教育担当者もロープレに割く時間を減らして、自分のコア業務に集中できます。
ロープレの効果を向上させるのは、練習後の適切なフィードバックです。AIロープレサービスでは、AIが話し方や表情を数値化し、リアルタイムで具体的なフィードバックを提供。個人の改善点を的確にアドバイスしてくれます。
AIにより客観的で一貫性のある評価ができるため、「評価者によって指摘のポイントが異なる」「ダメ出しにならない伝え方がわからない」といった、練習者/評価者それぞれの悩みも解決可能です。
AIロープレサービスでは、企業ごとの商談や顧客対応のシチュエーションなど、自由な設定が可能。実践的な内容でロープレパターンを量産できるため、ロープレ実施効果の向上、営業力の強化が期待できます。トップセールスの成功要素をAIが学習し、ロープレに反映することもできるため、組織全体の営業力向上にもつながります。
新人を中心に、ロープレに苦手意識のあるスタッフにもAIロープレサービスはおすすめです。上司や先輩相手とは異なり、AIであれば心理的な負担やプレッシャーが少なく、納得いくまでトレーニングが可能。「高圧的な顧客への対応」「カスタマーハラスメントへの対策」など様々なシチュエーションや設定で繰り返し練習できるため、苦手な分野を克服して対応力を伸ばせます。
AIロープレサービスでは、営業・接客・カスタマーサポートなどのトレーニングを支援する機能を提供しています。具体的なサービス例とともに紹介します。
AIが顧客・相手役を演じる |
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アバターや音声対話の活用 |
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AIロープレサービスのメイン機能です。高品質・豊富な種類のアバター提供に強みを持つ「アバトレ」では、年齢・性別・性格を記入したプロフィールシートを用意するだけでロープレが可能。多言語対応しているほか、要望に応じてオリジナルアバターの制作も請け負っています。
「steach(スティーチ)」では、通常の練習用3モードに加えて、「音声のみ」「動画練習」モードも用意。環境やニーズに応じて使い分けられます。
会話内容をAIが分析しスコア化 |
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音声・表情・会話の自動解析 |
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たとえば「AmiVoice® RolePlay」では、アップロードされたロープレ動画をもとにAIが自動採点・フィードバック。加点はもちろん、NGワードに基づく減点や話速判定、笑顔判定も行えます。
「mimik」では、表情・シナリオ・時間配分の各スコアと、トータルスコアを表示し、全体の評価ポイントをフィードバック。企業特有の「伝わるノウハウ(暗黙知)」を体系化して、社内ナレッジとして共有できるようになります。
企業独自のシナリオを自由に作成 |
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業界や難易度の指定 |
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採点基準となるシナリオは、導入企業側が用意するのが一般的です。ロープレの目的やターゲット(ペルソナ)、シチュエーションに応じて、多様なシナリオを設定できます。
「exaBaseロープレ」の場合、管理者画面から簡単にシナリオ設定が完了。テキスト入力だけの手軽な操作で、誰でも設定できます。利用者の習熟度を把握しながら、手軽にチューニングできるのもポイントです。
一方、「iRolePlay」のように、シナリオの準備が不要なサービスも。AIが学習データに基づき、シナリオフリーで対話を自動生成するため、臨場感を持って練習が可能。対話力・応用力アップが期待できます。
録画・文字起こし機能 |
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法人向け管理機能 |
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音声データをテキスト化することで、ムダな表現がないか、構成に問題はないかなど戦略的なセルフチェックができるように。「mimik」では、テキスト化した音声データをシナリオ構成ごとに分類して評価する「シナリオスコア」を算出できます。
一般向けに無料アプリを提供している「steach」を法人導入する場合、自社ユーザーの利用状況や動画を確認できる管理者向けの専用画面が用意されます。AIの評価基準を満たしたスタッフのみ対面ロープレを実施するなど、効率的な練習にも活用可能です。
トレーニングデータの蓄積と分析 |
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AIエージェントとの連携 |
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練習した動画やAIに学習させるノウハウ、ナレッジなど情報資産は、組織全体のスキル向上に寄与します。個人のデータを収集・分析できる「アバトレ」を利用すれば、以降のロープレがより効果的に。
コールセンター向けのAIロープレサービス「AIロールプレイング」では、レポーティングサービスを提供。応対時間やよかった点、改善点、総合評価などをレポートにまとめてくれるため、振り返りに役立ちます。
AIロープレサービスは、強みや用途(利用しやすい業種)別に、大きく3タイプに分けられます。
AIロープレサービスの中で主流のタイプ。あらかじめシナリオを設定し、ロールモデル通りの受け答えができているかを評価する場合に活用できます。説明や回答が複雑な営業シーンを設定してロープレしたい場合にもおすすめ。営業のほか、採用など幅広い用途にカスタマイズできます。
ロープレ動画を採点・フィードバックする「AmiVoice® RolePlay」の場合、説明すべき内容、発話スピード、表情など、あらかじめ設定した評価項目に基づいてAIが自動で評価。トレーナーとなる先輩や上司も、隙間時間で動画のチェックやアドバイスができます。
営業を中心に、語学教育、芸能、人材派遣など幅広い用途で活用されている「mimik」のようなサービスみもあります。手本となる営業マンのノウハウを教師データ化し、ギャップをAIにより解析してスコアリング&フィードバック。笑顔・自然体・強調・共感/同調の4項目を確認できる表情スコアをはじめ、多角的な分析で課題と改善策を提示します。
中には、スマホアプリで手軽に使える「steach(スティーチ)」といったサービスも。時間や場所を気にせず、好きなタイミングでセルフトレーニングができます。
AIとの手軽な対話を通して、会話力、質問力、説得力といったスキル向上をサポートするタイプ。多様なパターンの対話を重ねたい、適切な質問や回答を臨機応変に行いたいといった声に応えます。
用途によって、更に2タイプに分けられます。
営業トーク、カスタマーサクセス対応、カスタマーハラスメント対策、部下との対話など、営業活動における様々なシーンで活用できるタイプ。多様なシチュエーションを設定し、対話力の向上を通じて営業スキルを磨きます。
シナリオフリーの自主トレアプリ「iRolePlay」では、30分以内でスタートできる手軽さで対話練習が可能。AIとのラリーで説明力と質問力を上げながら、わからないことは一問一答形式でAIに質問できます。プレゼン、製品やサービスの紹介、カスタマーハラスメントなどトラブル対策といったシーンでの対応力を磨くほか、質問技術向上によって顧客とのより親密な関係構築にも貢献します。
名刺管理から顧客管理まで行える営業DXサービス「Sansan」は、ユーザー向けに対話型AI機能「AI営業ロールプレイング」を無料で提供しています。入力された情報をもとに、AIが業界動向や有価証券報告書を分析し、自動で商談相手の性格やプロフィールを生成。実践的なロープレが実施できます。
コールセンター、コンタクトセンターでの利用に特化したタイプ。テキストだけではわかりづらい、覚えることが多岐にわたるといった悩みを、AIロープレでの実践練習を通して解消します。AIロープレによってオペレーターの質を高めることで、着台後のエスカレーション率が高い、人材育成や研修に時間も負荷もかかるといった、管理者側の課題解決にも貢献します。
代表例である「AIロールプレイング」は、コンタクトセンターに特化したロープレサービスです。座学で学んだ知識がオペレーションの中で適切に対応されているかをチェックし、スキル向上をサポート。レポートも用いたフィードバックによって、オペレーターの顧客対応能力を引き出します。
(出所:AmiVoice® RolePlay公式Webサイト)
AIを活用した定量評価で効果的・効率的なセルフトレーニングをサポートする、営業向けのトレーニングプラットフォーム。アップロードした動画のAI評価、カスタマイズできる評価設定、トレーニング実施状況や育成状況を簡単に把握できる管理画面など、人材育成・スキルアップのための機能を広くカバー。評価対象の登録ワードを検知して加点減点方式で採点するほか、話速判定や笑顔判定もできる。対面ロープレの自動評価にも対応。
評価方法のコンサルティングや、評価パターンの設定方法のトレーニングも受けられるため、初めての導入でも安心。ケース型、問題解決型、モデリング型など、ロープレのシナリオ作成に関しても相談できる。
(出所:カルティロープレ公式Webサイト)
営業、採用面談、1on1をはじめ、多彩な接客シーンで活用できるAIロープレサービス。自ら学習するAIエージェントが、企業ごとの営業知見を吸い上げたデータに基づき、企業独自の「AI社員」を生成。トップセールスの要素を学習したAIとのリアルなロープレ・評価により組織全体の営業スキルを底上げする。会話内容や表情の録画とコメント機能で、セルフチェックや第三者チェックも容易。
より効果的なロープレのために、トップセールスマンのAI解析ができるオプションを提供している。
(出所:exaBaseロープレ公式Webサイト)
銀行、保険・証券、製薬、コールセンター、1on1など、幅広く利用されているロープレサービス。年齢、性別、職業、性格などをテキストで簡単に設定できるアバターを、100名以上使用可能。シナリオもテキストで無制限に設定でき、利用者の成績や練習量は管理画面で把握できる。
評価基準はカスタマイズでき、100点満点で数値化。得意/不得意なスキルがデータ化されるため、実践に入る時期や、営業同行の要不要の判断材料となる。
(出所:mimik公式Webサイト)
英語で「真似る」を意味するサービス名の通り、「徹底的に真似る」ための機能が豊富。伝えづらい、教えづらい「暗黙知」のスキルである「表現力」を、表情とコンテキスト(文脈)の組み合わせから可視化・数値化する。教師データとの差から表情、シナリオ、時間配分の各スコアを算出し、トータルスコアと全体の評価ポイントをフィードバック。暗黙知のノウハウを体系化することで、社内のナレッジの可視化にも貢献する。
伴走型の手厚い支援で、トライアル運用から導入・定着までを設計、サポート。「売れるノウハウ」「人材育成ノウハウ」を活用して、最適な運用を実現する。
(出所:steach公式Webサイト)
iOS、Androidで利用できる一般向けの無料ロープレアプリ。「トークスプリトを投影」「相手役を投影」「自分の状態を確認しながら練習」の、3つのモードで練習できる。録画した内容は独自のAIが6つの評価軸で診断し、課題や改善点を提示。練習した内容は文字起こしされるため、無意識のクセや話の構成が視覚的にチェックできる。「音声のみ」モードと「動画練習」もあり、テレアポ練習と商談練習など使い分けも可能。
法人として導入する場合は、導入企業に合わせた練習環境と管理画面が提供され、スタッフの練習動画・音声を確認できる。
(出所:アバトレ公式Webサイト)
高品質なアバターが特徴のロープレ支援サービス。企業が設定したペルソナをもとに運営会社がプロトタイプを制作し、システムに反映。豊富なアバターから選択するか、有料で制作できるオリジナルアバターを用いて、テキスト/音声対話によるロープレを行う。対話データが不要で、多言語にも対応しており、ロープレ相手の設定の自由度が高い。
練習内容は100点満点で評価され、定性評価とともにリアルタイムでフィードバック。結果や練習回数といったデータは収集・分析して、個別のフォローアップやトレーニング計画の最適化に役立てられる。
(出所:iRolePlay公式Webサイト)
最小限の手間と時間で簡単に導入できる、対話力を鍛える自主トレアプリ。AIが対話を自動生成するシナリオフリーでの返答が大きな特徴で、原稿数ページ分程度のデータ投入ですぐに利用可能。弱点や重要なポイントをAIが画面上で指摘する、顧客のニーズを引き出すための「深掘り質問」(プロービング)を設定するといった機能で、対話力や質問力を向上させる。
クリアできた弱点や次の課題が学ぶたびに提示されるなど、学習者のモチベーションを維持する機能も搭載。ゲーム感覚のトレーニングでスキルアップにつなげられる。
(出所:AI営業ロールプレイング公式Webサイト)
法人向け営業DXサービス「Sansan」に付随する、チャット式の対話型AI機能。業界や難易度を指定するだけでチャット形式の商談演習がスタート。ユーザーは「次回の商談日程を取り付ける」ことを目標に、自由な質問や提案を行う中でスキルを磨く。
終了後は、評価や改善点、獲得した商談ですべきことなどをまとめたフィードバックレポートを作成。AIが顧客役として設定した人物像の名前や部署・役職名、性格、業務上での悩み、直近・中長期での課題なども開示されるため、過去に実施したロールプレイングの内容と合わせて効果的なセルフチェックができる。
(出所:AIロールプレイング公式Webサイト)
コンタクトセンターに特化したAIロープレサービス。同社が提供するAI・動画トレーニングプラットフォーム「VideoTouch」を用いて、オンデマンド研修に紐づくデータをAIロールプレイングに活用。商品/サービスにまつわる知識の習得と、実践的な対話練習を同時に行える点が魅力。
多様な人格、状況設定での練習と、レポーティングによるフィードバックで、オペレーターは自信がつくまで何回もトレーニングが可能。データやレポートをもとに評価すれば、担当者による指導のブレなどを防止できる。
AIを用いて効率的なロープレ練習、人材育成を行えるAIロープレサービス。時間も人員も必要なロープレを効率化し、客観的・一貫的な評価やフィードバックでスキル向上に貢献。ロープレ実施効果の向上、営業力・対話力の強化が期待できることから、営業やコンタクトセンターなどを中心に利用されています。
AIロープレサービスでは、営業・接客・カスタマーサポートなどのトレーニングを支援する、以下のような機能を提供しています。
加えてAIロープレサービスは、強みや用途(利用しやすい業種)別に、大きく3タイプに分けられます。
(1)営業スキルの習得に強み
(2)対話力の向上に強み
2-1)営業向き
2-2)コールセンター向き
AIロープレで手軽な練習を積み重ねることで、実践者は適切なフィードバックのもと効率的にスキルを磨けます。指導者もロープレに割いていた時間を本来の業務にあてられるため、企業全体の生産性が向上。
上記のような悩みがある場合は、この機会にAIロープレサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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