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レセプトチェックソフト比較8選。できることや違いは?

レセプトチェックソフト比較8選。できることや違いは?

最終更新日:2025-03-19

負担の大きいレセプトチェック業務を効率化するために、自動化を検討している病院経営者の方へ。レセプトチェックソフトの機能やタイプ、選び方について、おすすめのレセプトチェックソフトと併せて紹介します。

目次

レセプトチェックソフトとは?

レセプトチェックソフトとは、医療機関が発行するレセプト(診療報酬明細書)の内容が正しいかどうかを自動で点検するツールのことです。レセプト点検を自動化したい場合、レセプトチェック機能を搭載した電子カルテや医事会計システムを導入するという選択肢もあります。

しかし、「自院独自のチェック項目を追加したい」「作業者の学習コストを抑えたい」といったニーズがある場合には、チェック機能が充実したレセプトチェック特化型のソフトがおすすめです。本記事では、専用のレセプトチェックソフトに絞ってご紹介します。

電子カルテや医事会計システムも選択肢に入れたい場合は、以下の記事も参照してみてください。
「電子カルテシステム比較15選。規模別におすすめを紹介(図解)」
「医事会計システムの比較11選。できることや違いは?」

 

レセプトチェックソフトでできること(機能)

レセプトチェックソフトには、主に以下のような機能が搭載されています。

機能 内容
病名チェック レセプトに病名の記載がない場合、エラー表示で知らせる機能。記載もれを防止するだけでなく、診療行為に対応する病名であるか、過去の病名との重複はないかといったことも把握できる
薬剤の投与量・禁忌チェック 薬剤の正しい投与量や禁忌薬剤・病名を確認する機能。薬剤や診療内容を入力すると、投与期間や処方量、算定回数などのエラーチェックができる
算定もれチェック 算定もれの可能性がある場合に、自動で算定候補を表示する機能。入力間違い、スタッフの知識不足といった人為的ミスを防止できる
併算定・重複チェック 同時算定ができない項目があった場合、エラー表示する機能。事前に把握することで、再審査等請求などの手間を軽減できる
縦覧点検 当月分と過去数カ月のレセプトを照合し、診療回数や内容が適切であるかを確認する機能。たとえば月に一度、患者1人につき一度、といった制限がある診療行為や検査などについて過剰請求の有無などをチェックできる

上記の基本機能以外に、離席中や退勤後にチェック処理を進められる機能や、「増減点連絡書」や「返戻内訳書」を取り込んで集計・分析する機能、病院オリジナルの点検項目の追加といった便利機能を搭載したソフトもあります。

 

レセプトチェックソフトのタイプと選び方

レセプトチェックソフトは、主に3つのタイプに分類されます。それぞれの特徴と選び方について解説します。

1.病院向けのタイプ

病床を持たないクリニックから大規模な総合病院まで、幅広い医療機関に対応するタイプ。組織の規模を問わず導入できるため、診療科増設や病床数増加といった規模拡大にも柔軟に対応するのが強みです。

たとえば「AI レセチェッカー」は、クリニックから病床数1,000床以上の大学病院まで、幅広い規模での導入実績を持ちます。

2.病院・歯科医院向けのタイプ

一般的な医療機関に加え、歯科分野にも対応するタイプ。歯科ならではの表記やルールがあるため、歯科医院では事前に対応可否を確認しておきましょう。

たとえば「Mighty Checker DENTAL」は、歯科特有の表記・点検に対応。コードで入力された傷病名部位を自動で歯式に変換するほか、歯科レセプトイメージで帳票出力ができます。また、オプションで歯科辞書や歯科点数表の参照も可能です。

3.健保組合向けのタイプ

医療機関などから医療費の請求を受ける側である、健康保険組合のレセプトチェック業務に対応するタイプ。大量のレセプトの自動点検に強みを持ちます。

たとえば「iBss レセプト自動点検システム」は、レセプトデータをアップロードして点検予約をすれば、翌日以降に再審査請求データがダウンロードできるようになるなど、レセプト点検業務の自動化・効率化に貢献。健康保険組合や共済組合、自治体といった幅広い保険機関への導入実績があります。

 

レセプトチェックソフトの比較のポイント

医療機関に適したタイプがわかったら、今後は以下の点に留意しながら絞り込んでいきましょう。

点検範囲の広さ

チェックできる項目や範囲はレセプトチェックソフトによって異なります。自院に必要な項目・範囲に対応しているか、まず最初に確認しましょう。

たとえば「Mighty Checker DENTAL」は、病名や適応症、薬剤投与量のチェックをはじめ、縦覧点検、算定支援など約53,000にも及ぶ点検項目を網羅。オプションでDPC点検も依頼できるため、急性期病院に指定されている医療機関にも適しています。

また「レセプト博士NEO」は、DPC対象病院や有床診療所、クリニック、歯科医院に向けて、それぞれ異なる項目を点検できるソフトを提供。医療機関の規模に合わせて選択することで、コスト削減にもつながります。

チェックルールの自動設定への対応有無

レセプトチェックソフトを導入する際には、各医療機関に合わせたチェックルールの制定が必要です。チェック精度を高めるためには正確なルール設定が欠かせませんが、過去の指摘事項を一つずつ確認しながらルール設定を行うとなると、担当者には大きな負担がかかります。負担を抑えたい場合には、AIが過去のレセプトデータから自動的にチェックルールを作成してくれるソフトがおすすめです。

たとえば「チェックアイDX」は、従来のソフト導入で課題となっていた初期設定やメンテナンスをAIが担当。過去のレセプトデータをもとにAIが学習し、ユーザーごとに最適な初期設定を行うため、迅速かつスムーズに運用を開始できます。

DPCレセプトチェックの対応有無

入院患者の病名や症状に基づき、1日あたりの定額医療費を計算するのがDPC方式。この方式を採用している場合、DPCレセプトのチェックに対応していることが必須条件となります。

たとえば「べてらん君collaboration Plus」は、DPCレセプトのチェック機能が充実。DPCに包括される診療行為の病名もれチェックはもちろん、レセプトに記載されていない傷病名も含めて、医療資源を最も投入した傷病名の候補を抽出するといった機能も搭載しています。

DPCレセプトチェックに対応しているソフトは以下のとおりです。

  • チェックアイDX
  • レセプトチェッカーLSクラウド
  • AIレセチェッカー
  • Mighty Checker
  • レセプト博士NEO

ORCAへの対応有無

ORCAは、日本医師会が提供しているレセプトソフトです。ORCAを導入している場合は、そのまま連携できるレセプトチェックソフトも選択肢の一つとなります。

たとえば「Mighty Checker for ORCA」は、既存のORCAレセプトコンピューターに連携させることで、直接データを参照・点検できます。そのため、点検の度に提出用ファイルを作成する手間が省けます。

 

おすすめのレセプトチェックソフト(病院向け)

クリニックから大病院まで、一般的な医療機関向けのレセプトチェックソフトを紹介します。

チェックアイDX(株式会社ニチイ学館)

チェックアイDX公式Webサイト

(出所:チェックアイDX公式Webサイト)

医療事務のプロであるニチイのサポートが付いた、AI搭載クラウド型レセプトチェックソフト。直近のレセプトデータを取り込めばボタン一つでAIによって初期設定が行われ、スタッフはエラー項目をチェックするだけで運用開始できる。
AIが毎月のレセプトチェック結果をリアルタイムで学習することで、目視点検にかかる時間を大幅に短縮。加えて、システム更新作業不要でブラウザにログインするだけで操作できるほか、豊富な点検ルールの標準搭載や、エラー判定に対してAIが病名抽出を行うなど、現場担当者の業務負荷を軽減するための機能が充実している。

  • 料金:月額8,000円(有床診療所の場合)、初期費用48,000円

サービス詳細へ

べてらん君collaboration Plus(ウィーメックス ヘルスケアシステムズ株式会社)

べてらん君collaboration Plus公式Webサイト

(出所:べてらん君collaboration Plus公式Webサイト)

30年間で蓄積されたノウハウと最新データベースを備えたレセプトチェックシステム。デジタルの高速処理と、チェック結果を紙レセプト形式で表示できるインタフェースの見やすさを兼ね備えている。
不在時にレセプトチェックが行えるスマートチェック機能が特徴で、離席中や退勤時に起動しておけば、翌日までに指定条件のチェックから出力までを自動で完了。チェック範囲は「今日の来院分」「1週間分」など自由に指定でき、月末月初の業務負担軽減にも役立つ。
そのほかにも、最新データベースをもとにした高精度チェックや、再請求業務のサポート、チェック結果集計による改善点の見える化など、業務効率化のための機能が多数そろう。

  • 料金:要問い合わせ

サービス詳細へ

レセプトチェッカーLSクラウド(DX Care株式会社)

レセプトチェッカーLSクラウド公式Webサイト

(出所:レセプトチェッカーLSクラウド公式Webサイト)

AI学習機能によって、正確なレセプト作成をサポートする医療報酬点検支援システム。クラウドタイプなので、プログラムやマスターを更新しなくても常に最新の状態で利用できる。
利用開始時に点検済みのレセプトを読み込ませれば、AIが自動学習するため、細かい初期設定は不要。システム内には、併用禁忌や算定日、併算定といった約4,000もの点検ルールに加え、支払基金の公開ルールや電子点検表まで標準搭載している。そのため、自院のルールに沿った、柔軟かつ精密な点検が可能だ。導入時やトラブル発生時には、リアルタイムでリモートサポートが受けられる。

  • 料金:年額14万4,000円(有床診療所の場合)、初期費用72,000円

サービス詳細へ

AI レセチェッカー(株式会社Medical AI LAB)

AI レセチェッカー公式Webサイト

(出所:AI レセチェッカー公式Webサイト)

レセプトチェック業務の効率化とともに、診療報酬の誤請求を防止することで、医療機関の収益向上に貢献するAIレセプトチェックシステム。特許AIエンジンにより最適な病名候補が自動的に抽出されるため、医師はリストの中から選択するだけなので、改めて適用病名を検討する手間が省ける。
UKEファイルの取り込みや、各種チェックの調整、エラー箇所の確認、各種印刷など、あらゆる作業がシンプルなUIで誰でも簡単に行える。オプションの査定分析ツールを使えば、支払審査機関から来る査定データが自動分析され、請求もれ防止や返戻査定抑制にも有効だ。

  • 料金:要問い合わせ

サービス詳細へ

レセスタ(株式会社メディサージュ)

レセスタ公式Webサイト

(出所:レセスタ公式Webサイト)

約20年間で蓄積した、診療報酬請求のノウハウを集約したクラウド型の算定支援・レセプトチェックサービス。レセプト業務における負担軽減、患者への有益な情報提供、安定的な医療経営を実現する。
「算定支援サービス」では、算定の可能性がある項目を自動抽出し、算定もれを徹底的に防止。また、毎月の請求業務では、問題のあるレセプトのみを抽出・表示することでスタッフの確認作業にかかる手間を削減する。加えて、会員専用ページに多様なFAQを掲載したり、定期的に保険請求に関する情報雑誌を提供したりと、トラブル解決に役立つ情報発信にも力を入れている。

  • 料金:要問い合わせ

サービス詳細へ

 

おすすめのレセプトチェックソフト(病院・歯科医院向け)

一般的な医療機関から歯科医院まで利用できるレセプトチェックソフトを紹介します。
※費用はすべて要問い合わせ

Mighty Checker EX(株式会社エーアイエス)

Mighty Checker EX公式Webサイト

(出所:Mighty Checker EX公式Webサイト)

AIを活用したレセプト点検を実現した次世代レセプトチェックシステム。見落としがちな「突合点検」や、過去レセプトまで見直しが必要な「縦覧点検」、気が付きにくい「算定チェック」まで、幅広い項目において精度の高い点検を提供する。
中でも、一つの画面に該当患者のエラーレセプトと過去レセプトを並べて表示する「マルチレセプト表示機能」が特徴的。従来のレセプト業務で、特に負担の大きかった縦覧確認の時間を大幅に短縮する。また、エラーのかかった箇所をクリックすると詳しい保険ルールが表示されるため、新人教育にも有用。歯科医院向けには、歯式コードに対応する「Mighty Checker DENTAL」を提供する。

サービス詳細へ

レセプト博士NEO(株式会社NTTデータ)

レセプト博士NEO公式Webサイト

(出所:レセプト博士NEO公式Webサイト)

正確なレセプトの作成及び、点検作業の効率化を支援するレセプトチェックソフト。DPC対象急性期病院向け、一般病院・有床診療所向け、外来診療のレセプトチェック向け、歯科医院向けの4タイプを提供しており、自院の規模・特徴に合ったものを選べる。
開始・ファイル選択・終了の3ステップでレセプトチェックができ、点検結果は自動でプリントされるという手軽さが魅力だ。更に、薬剤の適応病名、回数、投与量や投与日数のチェック、縦覧・横覧点検、算定もれ確認にも対応。「レセプト博士NEO Dental」なら歯科特有の歯式や歯数、病態移行まで一斉チェックできる。

サービス詳細へ

 

おすすめのレセプトチェックソフト(健保組合向け)

医療機関から医療費の請求を受ける側である健康保険組合での導入実績を持つレセプトチェックソフトを紹介します。
※費用はすべて要問い合わせ

iBss レセプト自動点検システム(日本システム技術株式会社)

iBss レセプト自動点検システム公式Webサイト

(出所:iBss レセプト自動点検システム公式Webサイト)

専用回線及び専用端末からレセプトデータをアップロードするだけで自動点検ができる、保険者向けのレセプトチェックシステム。翌日には、点検結果のダウンロードと、支払基金への提出が可能となる。レセプトチェック業務の内製化によって、コストカットに成功した実績も豊富だ。
すべてのレセプトデータについて、過去最大2年分の縦覧点検が可能。そのほか横覧点検、調剤突合点検にも対応する。また、専属チームが随時、ルールの新設、改修、停止を実施していることから、常に高精度の点検が維持できるのもポイント。
再審査請求データ以外のレセプトデータを同社システムで再点検する、成功報酬型のプランも提供している。

サービス詳細へ

 

まとめ

レセプトチェックソフトは、クリニックや病院で発行されるレセプトの内容を自動点検するためのツールです。電子カルテにレセプトチェック機能が搭載されているケースもありますが、より高精度のレセプトチェックを行いたい場合は、特化型のツールを選ぶことをおすすめします。

レセプトチェックソフトは、以下の3つのタイプに分類されます。

  1. 病院向けのタイプ
  2. 病院・歯科医院向けのタイプ
  3. 健保組合向けのタイプ

中でも、歯科には独自の表記やルールがあるため、事前に対応の可否を確認しておくことが重要です。上記の中で自院に合ったタイプがわかったら、次に以下のポイントに留意して最適なソフトを絞り込んでいきましょう。

  1. 点検範囲の広さ
  2. チェックルールの自動設定への対応有無
  3. DPCレセプトチェックの対応有無
  4. ORCAへの対応有無

病床の有無やDPC対象・非対象など、様々な条件によって点検項目が変わってくるため、まずは自院の条件に対応できるかどうか確認してみましょう。また、ルール設定などの導入コストを省きたい場合は、AI搭載のソフトを選ぶという選択肢もあります。

レセプトチェック業務を効率化して担当者の負担を軽減するためにも、この記事を参考にレセプトチェックソフトの導入を検討してみてください。

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