最終更新日:2024-10-23
システムの運用に不可欠なネットワーク監視について、監視項目やメリット、監視ツールの選び方などについてご紹介します。
ネットワーク監視とは、ネットワーク上の機器から稼働状況に関する情報を集め、正常に稼働しているか、性能低下がないか、障害発生の予兆がないかなどを確認するために利用するサービスです。万が一の障害発生時の要因の分析・特定にも役立ちます。
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監視対象の機器としては、ネットワーク上で動作するサービス提供に必要な機器全てになります。具体的には、サーバー(物理サーバーだけでなくクラウド上のサーバーや仮想環境上のサーバーも含めて)やネットワーク機器(スイッチ、ロードバランサ―、無線アクセスポイント、ファイアウォールなど)になります。
厳密には、ネットワーク監視の対象はネットワーク機器であり、ネットワーク監視とサーバー監視、さらにはクラウドサービスを含むものをシステム監視と使い分けますが、ここではサーバー監視等も含めて「ネットワーク監視」と呼びます。
それら機器に対して、性能やハードウェアの動作状況に関する以下の項目を監視します。
サーバー (性能監視)OSCPU使用率、メモリ使用率、ディスク使用率、ネットワーク使用状況など |
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データベース | データベース使用率、トランザクション数、構成パラメーター情報、ロック発生情報、エラー情報など |
アプリケーション | 応答時間、セッション情報、各種エラー情報(例:Web接続エラー)など |
サーバー (ハードウェア動作監視)機器機器動作(例:ハードディスクの故障)や動作環境(例:サーバーの温度) |
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ネットワーク機器機器・性能死活、ネットワーク障害(例:ループの発生)、帯域の利用率など |
ネットワーク監視の最大のメリットは、自社の業務を止めない、自社の業務を停滞させないことです。Webでサービスを提供する企業の場合は、障害が発生するとサービス停止もしくは、ユーザーにとって快適でない低品質のサービス提供になってしまいます。自社向けの利用であっても、Webサービスに接続できず業務ができないとなると現場は大混乱になってしまいますので、経営にも影響を与える重要事項です。
自社の業務を止めない、業務を停滞させない前提でのメリットとしては次の2点が挙げられます。
障害が発生してからでは遅いので、予兆の段階で問題を発見して障害発生前に対策を行えるようにすることが重要です。例えばサーバーの性能面であれば、CPUやメモリの使用率が高くなっていて、もう少し負荷がかかるとサービス提供に遅延が発生してしまう、最悪の場合はサーバーが停止してしまう場面の場合、負荷がさらに高まる前に、サーバーを追加する、ロードバランサ―で他のサーバーに負荷を分散する等の処置で問題を回避できるようになります。
万一、障害が発生してしまうと、できるだけ短時間でサービスを復旧させるしかありません。普及作業の一歩目は原因の特定になりますが、ネットワークやサーバー構成が大規模で複雑なほど原因特定に時間がかかる可能性があります。この際に、原因を引き起こしている機器からレポートされていると、原因発生個所がすぐにわかり、障害復旧時間の大幅な短縮化につながります。
これらサービスの安定化に関するメリット以外では、次の2点も挙げられます。
業務上重要なサーバーを運用している限り、高機能なネットワーク監視ツールを使わなくとも、最低限の死活監視や性能監視が行われていることがほとんどでしょう。ただし、監視するためには機器ごとに設定が必要で、監視項目やレポーティング方法も機器ごとに異なるので、一つ一つ設定するというのが、規模が大きくなるほど大変になります。高機能なネットワーク監視ツールでは、テンプレートを用いて監視項目などを設定できるので、設定負荷が軽減されます。
また、設定した機器は一覧で確認できるので、設定漏れを防ぐための確認作業の負担も軽減されます。
サーバーやネットワーク機器のCPU、メモリ、ディスクや帯域などの使用率が把握できるので、その使用率をもとに、現状の構成のままで当面サービスは支障なく提供できそうか、それとも近いうちに機器の増強が必要かなどを判断できるようになります。そうなると、サービスの安定化だけでなく、なんとなくそろそろサーバーが足りなくなりそうだからサーバーを増強しようか等の感覚的な判断を避けられることで、結果的に過剰投資の抑制につながります。
お伝えしたメリットや効果を受けるにはネットワーク監視ツールの利用が有効です。ネットワーク監視ツールを利用する場合、どのような点に気を付けて選ぶべきか、ポイントをご紹介します。
どこまで監視できるか監視項目の幅は重要です。ネットワーク機器やOSの動作だけでなく、プロセス、アプリ―ケーションや仮想化環境まで監視したいのであれば、それらに対応しているネットワーク監視ツールを選ぶ必要があります。
ネットワーク機器が多いほど、テンプレートで設定できると作業効率化につながります。監視項目や閾値等の設定方法は、機器の種類の違いだけでなく、開発メーカーの違いによっても変わってきますので、一つ一つ設定方法を覚えていくよりは、テンプレートを用いて設定する方がはるかに効率的なので、自社で運用している機器に対応したテンプレートを保有しているかは大切なポイントです。
障害発生時や閾値到達時の機器からのレポートは即時ですが、それ以外の場合の性能等のレポートは一定間隔でレポートするようにします。間隔を短くして頻度高くレポートした方が稼働状況の早期把握には有効ですが、送信頻度が高すぎるとネットワークに負荷をかけてネットワーク遅延を引き起こす可能性もありますので、高くし過ぎてもよくありません(大規模ネットワークの場合。小規模ではそれほど問題になりません)。
ネットワーク監視ツールには、ネットワークへの負荷をかけないレポーティング方式を持つツールもありますので、それら機能の利用や最低限必要な間隔での送信可否の確認はポイントになります。
障害発生等のアラートの通知は、メールでの通知のほか、SNMPトラップや回転灯での通知もあります。サーバールームに人員を配置している場合は、メールよりも回転灯で音と光でアラートした方が早く気づけるため、対応しているネットワーク監視ツールを選んでアラートできるようにするのも有効です。
サーバーのリソースの現時点での使用率で判断するだけでなく、一定期間で使用率が上昇傾向なのか、いまの高い使用率はよくある許容範囲内としてとらえてよいのか等の判断も大切です。ある程度規模が大きくなり、個別の判断が追い付かなくなりそうな場合は、一定期間蓄積したデータをもとに傾向分析する機能などを備えたツールを利用するのも手です。
選び方を踏まえて、おすすめのネットワーク監視ツールをご紹介します。
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(出所:System Answer G3 公式Webサイト)
System Answer G3は、129 メーカー、5,035 種類の監視項目から、必要な情報を自動で判断して設定できるエージェントレス型のシステム性能監視ソフトウェア。
構成の変更にともなう設定も自動で追従するため、運用コストの削減はもちろんのこと、設定ミスを防止することで、システムの状況を確実に把握。また、すべてのデータを自動的に分析し、システムの変動をリアルタイムに検知する分析の自動化によって、問題発生前に対策を行えます。System Answer G3と同機能でクラウド型の「on SAMS」というサービスもあります。
(出所:パトロールクラリス公式Webサイト)
国内4,000社以上の導入実績を誇る、エージェントレス型のサーバー・ネットワーク統合監視ソフトウェア。パッケージ版とクラウド型があり。監視機能が60種類以上あり、その中の「死活監視機能」「運用管理機能」は無料で利用可能。プロフェッショナル版では、高性能監視エンジン&APIと運用自動化ロボットがそれぞれに連携し、データメンテナンスや運用オペレーションを自動化するため、監視サービスを強化しつつ、従来の運用オペレーションを自動化・高速化することができる。
(出所:Site24x7公式Webサイト)
業界・企業規模を問わず、全世界で豊富な導入実績を誇るクラウド型ネットワーク監視ツール。機器の死活、トラフィック量とその内訳の監視、機器のコンフィグレーションのバージョン管理も含めた一元管理が可能。短期間で監視をはじめられる簡便さが特徴で、サインアップし、ネットワーク内にSNMP収集サーバーを立て、監視対象機器のSNMPを有効化するだけで、すぐに死活とトラフィック監視を開始できる。
その他、各種サーバーOSやクラウド環境の監視、Webサイト監視、アプリケーション監視など、幅広い監視対象も魅力だ。
(出所:LogicMonitor公式Webサイト)
北米市場のITインフラ監視業界で2,000社以上の導入実績を誇るIT統合監視システム。エージェントレスのクラウド型で、専用モジュールをネットワーク環境内のサーバーにインストールするだけ。既存のITインフラ環境や運用環境に影響を及ぼすことがないためリモートワーク環境でも導入が簡単。
パブリッククラウドやオンプレミス、ハイブリッド環境、いずれにも対応可能で、かつITインフラ(サーバー、ネットワーク、ストレージなど)からアプリケーション、Webサイトまで、、あらゆるIT資産を一元管理可能。
(出所:Mackerel公式Webサイト)
チームでの運用に強みを持つ日本製のSaaS型監視サービス。開発者と運用者、双方にとって使いやすいUIと、ユーザー数に関係なく使える料金プランが特徴。異常発生時のアラートは、SlackやChatwork、Microsoft Teamsなどの通知方法や通知先を柔軟に設定可能。サーバー以外の情報を含め、様々な数値をダッシュボードで可視化し、スムーズに情報共有ができる。コミュニケーションが促進され、監視状況の改善につながる。
また、AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudとのインテグレーション機能を有しており、1つのプロダクトを複数のクラウドプラットフォームと組み合わせて構築するマルチクラウド環境の監視にも適している。サーバーに監視エージェントをインストールするだけで利用を開始できる手軽さもポイント。複雑なサービスの調査・観測に役立つ分散トレーシングサービスVaxilaにも対応している。
(出所:PRTG Network Monitor公式Webサイト)
ネットワーク、サーバー、アプリケーションなど、すべてのインフラを監視できる統合型の監視ツール。他の製品では追加オプションになりがちな「フロー監視」や、可用性を高める「クラスタ構成」も標準機能で、アドオン・オプションは一切ない。監視設定は250以上の機器やソフトウェアに対応。インストール実績は、全世界で30万以上にのぼる。
死活監視、状態監視、性能監視、経路監視などを網羅的に行い、監視項目の状態を色で表示することで、ネットワークの状態を把握できる。異常検知時はメール、警告灯鳴動などのほか、Teamsへの通知にも対応。
(出所:NetKids iMark公式Webサイト)
Windowsベース・オンプレミス型の純国産ネットワーク監視ツール。Ping監視(死活監視)やリソース監視、HTTP/HTTPS監視、SNMPデータ取得など、基本的な監視機能を網羅。エージェントレス監視に加え、エージェントを使用すれば100種類以上の多様な監視が可能。
Windowsベースなので、煩雑なインストールや面倒な設定作業も不要。完全日本語対応の直感的なUIとサポートで、初心者でもすぐに監視業務を開始できる。更に、個人・商用問わず、小規模であれば0円からスタートできるコストパフォーマンスの高さも魅力。
(出所:OpManager 公式Webサイト)
10,000以上の装置テンプレートを保有し、設定や通知が簡単。ネットワークやサーバーはもちろん、Oracle DBをはじめとした各種ミドルウェアまで、マルチベンダー環境をエージェントレスで簡単に一元監視50台以下の小規模ネットワーク監視から10,000台までの大規模ネットワーク監視まで対応。10台までの監視は無料で提供。
最後に、監視ツールと併せて利用することで、より効率的な監視・障害対応をサポートするツールをご紹介します。
(出所:AMF公式Webサイト)
日々送られてくる大量のアラートメールを自動で選別し、障害の一次対応を行うことができるクラウドサービス。メールの差出人や件名などから対応が必要なアラートか否かを選別。対応が必要な場合は、メールやSlack、自動電話で通知したり、APIやコマンドを実行したりといった一時対応アクションを自動で行うことができる。
対応が必要なアラート数が減り、運用工数が削減されることによって、対応の漏れや遅延がなくなりサービスレベルが向上。一時対応の自動化によって、手動対応にかかるコスト削減も実現する。完全な自動化が難しい場合でも、24時間365日体制のオペレーターや運用SEによる有人対応サービスを利用できるため安心。
サーバーやネットワーク機器の運用は、事業に与える影響が大きいだけに、しっかりとした隙のない管理が前提となり、運用担当者にプレッシャーと共に負荷がかかりがちです。そのような際、ネットワーク管理ツールの利用により設定や運用の作業が軽減され、障害発生時でも落ち着いて分析できるようになるのであれば、一定機能を備えたネットワーク管理ツールの利用は有効です。
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