最終更新日:2022-08-31
紙やExcelの車両台帳に限界を感じている方は必見です。クラウド型の車両管理台帳システムを導入するとどんなメリットがあるのか、どんなポイントに気をつければいいのか、おすすめサービスと合わせてご紹介していきます。
車両管理台帳システムとは、「車両保険情報」「整備・点検記録」「購入・リースなどの購買記録」など、会社で所有する車両に関する様々な情報を一元管理することのできるシステムです。
本来、車両台帳には法令で定められた書式はありません。企業によって管理すべき項目も変わってきます。従来は紙やExcelなどを用いて管理されるのが一般的でしたが、扱う情報によって担当が違ったり、情報を入力・転記することが多かったりするため、「無駄な作業が多い」「入力・引き継ぎミスが多い」「属人的で担当者以外操作しづらい」など多くの課題も挙げられています。
それを改善してくれるのが、車両管理台帳システムです。最近では対応するクラウドサービスが増えており、「月々の1万円程度の安価な料金で利用することができる」「どこからでも、どの端末からでも利用できる」とあって、多くの企業で導入が進んでいます。
今回は、車両管理台帳システムに興味は持っているものの、「導入することで具体的にどんなメリットがあるのか知りたい」「どんなことに気をつけてサービスを選べばいいのかわからない」という方向けに、導入メリットや導入時の注意点、比較検討ポイントなどについてご紹介していきます。
なお、台帳情報だけではなく、車両の位置情報や走行記録を一元管理するための「車両管理システム」に関して詳しく知りたい方は、「車両管理システム比較15選!タイプ別紹介(比較表・機能一覧付)」をご覧ください。
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クラウド型の車両管理台帳システムを導入する場合、従来の紙やExcelで管理する方法と比べると、以下の4つのメリットが挙げられます。
車両に関する情報は、稼働状況なら営業部、保険に関しては総務部といった形で、別々の部署で情報更新が行われています。従来の紙・Excel方式の場合、台帳担当者はその情報を集約して、定期的に、または必要に応じて随時、転記をすることになります。その場合、どうしても情報集約から反映にタイムラグが生まれますし、手間もかかってしまいます。
その点、クラウド上のシステムでデータを一元管理すれば、各部署で入力した情報がリアルタイムに反映されますし、集約の手間もなくなります。情報共有のスピードも向上し、運転者台帳などの提出書類作成のための情報検索や出力も簡単になります。複数の拠点間で同じ情報をリアルタイムに確認できるので、たとえば車両の貸し借りも本社管理部を介さず拠点間でスムーズに行えるようにもなります。
各部署からの情報を集約し、本社管理部で転記する従来の方法では、ミスが多発しやすいという問題点もあります。転記の際に保険満期日や点検予定日などの数値を打ち間違えてしまったり、見落としてしまったりと、介在する人物・工程が増えるごとに、どうしてもミスも増えてしまうものです。
こちらもクラウド上のシステムでデータを一元管理することで、ミス発生機会そのものをなくすことができます。また、特定の車両に関する全情報を、ワンクリックで一覧表示できるようになるため、車検切れや法定点検の漏れも防止しやすくなります。アラート通知機能を用いれば、更に効率的に管理できます。いつ・誰が・何をしなければならないかが明確になるため、タスク管理もスムーズになるはずです。
入力・転記作業などの工数を削減することで、無駄な人件費の削減にもつながります。それに、車両の正確な情報をリアルタイムで共有すれば、車両をより効率的に運用できるようになり、結果として無駄な車両を減らすこともできるようになります。
人件費と車両費に加えて、日々のガソリン代なども記録していけば、トータルにコスト削減を図ることができるでしょう。
この車両は、ガソリン代、リース代、減価償却費、人件費など、コストがいくらかかっているのか。いくら売上を上げているのか。利益をどれくらい出しているのか。従来の紙やExcelでの管理でもこれらの数値を算出することはできますが、その場合、週単位や月単位のタイムラグが生まれてしまいます。そのため、スピード感を持って経営判断に役立てるのは難しい状況でした。
その点、車両管理台帳システムであれば、ボタンひとつで車両1台あたりの収益を見える化できます。これまで運賃や人件費の見直し、車両の売却タイミングの見極めなど、担当者の経験や勘に頼らざるを得なかった状態を、システム化することで明確な数値情報に基づき、ロジカルな判断を下せるようになります。
車両管理台帳をクラウド型システムにすることには、様々なメリットがあるのはおわかりいただけたと思います。では、実際にそれを導入するためにはどんなことをすればいいか? そのためのポイントをご説明していきます。
まずは自社に合った最適な車両管理台帳システムを選ぶことからです。
一部「動態管理」の機能を導入する場合は車載器が必要ですが、それを除けば、基本的にはどのサービスもネット接続環境さえあれば利用できます。導入も非常に簡単で、申し込みをして専用アカウントをもらったらWebブラウザから管理画面にログインするだけ。端末を問わずどこからでも利用できます。
ただし、規模や業態によって最適なサービスは異なるため、各サービスの機能と特徴を比較検討し、自社にあったものを選ぶことが重要です。選ぶポイントや各サービスの機能・特徴は次項以降で詳しくご紹介します。
低予算で利用開始できるのもクラウドサービスの特徴の一つです。サービス内容や車両台数によって異なりますが、月数万円から利用可能な車両管理台帳システムがほとんどです。
安いもので言えば「トラッカーズマネージャー」は、月額10,000円から利用可能で、「KIBACO」は5台までなら無料。ただし、各車両に車載機器を取り付けるようなサービスを利用する場合は、その分だけコストもかかるので注意が必要です。
まず重要なのは、いつ・誰が・何をするのか、役割分担と指示系統を明確にすること。業務フローを整理して、車両管理台帳システムの運用方法をきちんと決めてから導入に踏み切りましょう。
たとえば所長、配車係、事務員の3名体制だとしたら、配車係と事務員がどのデータをいつ入力するのか、所長はどのデータをいつチェックするのか、収集データをどのように分析し、経営判断に用いていくのかなどを明確にしておくことです。
また、既に紙やExcelで車両管理台帳を運用している場合は、いきなりすべてをクラウドサービスに切り替えるのは難易度が高い上、失敗した場合のリスクが大きいです。まずは特定の拠点や部署に範囲を限定し、試験的に導入して、成功事例をつくってから横展開していくのがベターです。
既存車両台帳データの移管や利用開始初期などは手間取ることもあると思いますので、できるだけ各サービスのカスタマーサポートに協力を仰ぐようにしましょう。
予算の確保と業務フローの整理ができたら、あとは実際にクラウドサービスを選んで申し込むだけです。以下、その選定の基準となる6つのポイントを記載していきます。
デフォルトでどのくらいの管理項目がセットされているのか、最大でどのくらい追加できるのかはサービスによって異なります。たとえば「車両管理台帳システム」は最大100項目までを、「Cariot」は最大400項目までを登録可能。その上、カスタマイズによって独自の管理項目や帳票類も追加できます。
広義の「車両管理」には台帳管理だけでなく、車両の位置情報・走行情報・稼働状況などをリアルタイムに管理する「動態管理」も含まれます。車両管理台帳だけでなく、配送計画・運行管理の効率化も実現したい場合は、「SmartDrive Fleet」のように、台帳管理と動態管理の両方に対応したものを選ぶことをおすすめします。
車両情報だけでなく、事故履歴や免許の状態、健康診断の受診状況といった各ドライバーの情報も管理できると、より最適な配車管理を行うことができます。その機能を必要とする場合は、「トラッカーズマネージャー」のように、運転者台帳としての機能も備えたものを選ぶと良いでしょう。
車両情報を一元管理する中で積み上げられた各車両のコストデータと売上データを分析し、瞬時にレポートを作成できる機能があれば、よりスピーディーで的確な経営判断をくだすことができます。たとえば「トラッカーズマネージャー」のように、車両1台あたりの収益を見える化できるデータ分析機能があると便利です。
従業員任せにしている請求書や日報などを、自動で作成できれば日々の作業工数削減につながります。たとえば、請求書であれば事前に取引先情報などを登録しておき、台帳入力と同時に請求書も作成・発行できるようにしておけば、業務の二度手間を解消することができます。
導入前後のカスタマーサクセスの充実度もサービス選定に重要なポイントです。サービスによってはBPO(業務代行オプション)を用意している場合もあります。たとえば「トラッカーズマネージャー」であれば請求書入力代行や郵送代行サービスを提供していますし、「KIBACO」はデータ入力業務だけでなく、リース見積取得や発注、カード手配業務も代行可能です。
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(出所:トラッカーズマネージャー公式Webサイト)
運送業界に特化したクラウド業務支援システム。車両情報や運転者情報、配車計画や請求書発行までクラウドで一元管理。分析レポートで車両1台あたりの収益を瞬時に見える化し、効率重視の経営を完全サポート。
また、同社が運営する中古トラッククラウド在庫共有システム「トラッカーズマーケット」にボタンひとつで出品することもでき、スムーズな売却も実現できる。
(出所:Cariot公式Webサイト)
車両管理台帳機能を搭載した車両管理クラウド。車両管理台帳機能は車両名や車種などの基本的な情報入力はもちろん、保険の更新期限や点検状況などの必要な項目をすべて管理できる。アラートにも対応しているので、車検切れやリースアップになる前に気づくことができる。
運行管理支援としては、車両の走行状況のリアルタイム把握や配送計画の作成のほか、荷量情報の管理、スマホアプリを使用した運転日報の作成・管理やアルコールチェックの結果管理なども行える。
(出所:ロジポケ公式Webサイト)
運送業界に特化した運輸業務一元管理ツール。車両情報をはじめ、メンテ予定管理、整備履歴、グリーン経営認証申請など、最大21項目で詳細情報を台帳で登録・管理でき、様々な条件での絞込み検索にも対応。新規取引や庸車対応の際における対応可能車両の確認や、必要なデータ抽出もスムーズだ。点検スケジュールのアラートお知らせ機能も搭載し、定期定検・車検モレを防止する。
車両管理に加え、安全教育機能でドライバー教育を効率化できるのもメリット。法定12項目をはじめとした豊富な動画教材を使って、スマホやPCから個別受講できる。年間計画や実施資料、教育資料も保管・出力できるため、ペーパーレス運用でもしっかり監査対策が可能だ。
その他、労務管理機能や案件管理機能、請求書発行機能など、関連業務を幅広くカバーする機能を豊富に搭載している。
(出所:KIBACO公式Webサイト)
車両に係る情報をクラウドで一元管理。直感的なUIのダッシュボードで満期日や点検予定日など、やるべきことが通知されるのでスムーズなタスク管理を実現可能。車両台帳機能、点呼機能、事故進捗管理機能などを備える。
サポート体制も充実しており、データ入力業務の他にもリース見積取得や発注、カード手配業務も代行依頼できる。
(出所:車両管理台帳システム公式Webサイト)
運送会社やバス事業者向けの車両管理台帳システム。最大100項目までの車両管理情報をクラウド上に登録可能。カスタマイズによって独自の管理項目や帳簿類も随時追加できる。車検切れアラーム機能を標準搭載しており、車検切れを事前に防ぐことも可能。
(出所:車両管理システム<れんサポ>公式Webサイト)
レンタカー総合管理システム「れんサポ」をカスタマイズすることで、社用車管理を可能にし、管理業務をサポート。車検・保険・整備などの車両情報管理に加えて、社用車の利用申請を専用の予約ページからWeb上で行うことができる。管理者はいつ・誰が・どの車両を利用したかの確認ができ、社員ごと・車両ごとの利用履歴を検索・閲覧できるようになる。
(出所:SmartDrive Fleet公式Webサイト)
車両情報や車検情報などの基本的な情報を管理する車両管理台帳機能に加えて、車載デバイスを利用することによって車両の位置情報・走行情報・稼働状況などをリアルタイムに管理する「動態管理」も実現可能。
走行経路や運転のクセを確認することができ、デバイスを設置した車両で走行するだけで運転日報を自動作成することもできる。
車両管理台帳システムとは、車検・保険・整備や事故履歴などの車両情報、免許の状態や健康診断の受診状況などの運転者情報、車両ごとのコストデータや売上データなどを一元管理する台帳システムのことを言います。
紙やExcelに比べて「ミスが減少する」「情報入力の手間が削減できる」「情報反映・集約・分析がリアルタイムになり、経営判断のスピードが向上する」などのメリットがあります。初期費用・維持費用も少なく始められるとあって、近年では、企業規模の大小に関わらずクラウドサービスの利用が急速に進んでいます。
まずは自社の台帳管理業務フローを整理し、自社に合ったクラウドサービスを選んだ後、拠点や部署を限定して試験的に導入し、成功事例をつくってから横展開していくようにしましょう。
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