最終更新日:2024-10-03
煩雑な債務の支払いを効率化したい、債務情報を一元化して正確に把握したいと考えている方へ。支払管理システムの導入メリットや選び方、タイプ別のおすすめシステムなどをご紹介します。
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取引先に対して代金の支払が滞ると、企業としての信頼を損ない、事業存続に関わる大きなリスクを抱えることに。そのため、自社の正確な債務情報を把握して、将来的に支払うべき資金を確保し、支払サイトと条件に応じて資金を滞りなく支払うこと、すなわち「債務管理」はとても重要です。
一方で、債務管理業務は煩雑になりやすく、経理担当者に大きな負担がかかってしまう傾向があります。Excelや会計システムだけでは対応しきれない業務も多いでしょう。
たとえばExcelでは、リアルタイムな債務情報の集約や一元管理が難しいため、ほかの担当者との情報共有がしづらくなります。拠点数や取引数が多くなればなるほど業務が複雑になり、ヒューマンエラーや業務の属人化といった課題が発生するでしょう。また、会計システムだけでは、支払金が前払なのか、買掛金に対する支払なのか判定できないという課題もあります。
上記のような債務管理の課題を解消するのに、役立つのが支払管理システムです。
支払管理システムとは、正確な債務情報を把握し、支払業務を効率化するためのシステムのこと。複数拠点ごとや取引先ごと、取引ごとなど、バラバラに散らばった債務情報を自動的に集約することで、二重払いや抜け漏れを減らし、債務情報を効率的に管理することができます。
支払管理システムを導入することで期待できる主なメリットは、以下のものが挙げられます。
取引先や取引といった単位ごとに、正確に債務状況を把握することで、支払の抜け漏れを防ぐのに加え、金額に応じた支払方法や複数の支払口座を一元管理できるようになります。また、複数拠点の債務情報を本社に一本化することも可能です。更に、すべての債務情報をまとめて、全社的な支払予定表として管理できるようにもなります。
たとえば、「アラジンオフィス」では、同じ仕入先における買掛や経費の総債務残高をまとめて管理できます。
支払管理システムには、明細単位などの様々な条件に応じて債務情報を自動的に照合し、消込ができる機能を備えているものがあります。更に、消し込みしたデータからFBデータを自動作成することもできるので、インターネットバンキングへの入力の二度手間が不要になり、作業工数の削減や支払の遅延防止が期待できます。
たとえば、「債務奉行クラウド」では、支払消込と同時に支払伝票を自動作成できるので、支払処理の効率化が図れます。
支払管理システムを導入することで、ミスの削減も見込めます。指定した期間内での債務データを自動的に計上し、誤りがないかをチェックした上で、事前に設定した購入限度額を上回っていた場合にアラート表示する機能などがあります。
たとえば、「TetraBRiDGE」では、連携先の電子請求書システムの請求書データを取り込んで、支払データを自動生成することが可能。金額や口座情報などを手入力せずに振込できるため、ミスや漏れを防止できます。
また、同一日、同一支払における振込データを自動的に収集し、振込手数料の二重払いを防ぐことができるサービスもあり、手数料の抑制にもつながります。
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支払管理システムには、大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
こちらのタイプは、「利用中の会計システムの業務フローを変えずに債務管理を効率化したい」「複雑な支払条件に柔軟に対応して、支払の徹底や効率化をしたい」といった場合におすすめです。
たとえば、支払管理に特化した「Vicsell支払管理」では、利用中の会計ソフトと連携して、買掛金などの支払債務を抽出し、支払方法の設定から支払処理までを一括で行えます。既存の経理業務のフローを変更することなく導入できるのも魅力です。
また、「支払管理の達人」では、既存の会計システムから受け入れた債務伝票を、支払手段や分割条件に沿ってきめ細かく設定して振り分けられるので、取引先に合わせた柔軟な支払サイトに対応できるようになります。
「受注と発注が同時に発生するビジネスモデルであり、利益率の確認も必要」といった場合は、債務・支払の管理機能を備えた販売管理システムの導入が適しています。たとえば、「楽楽販売」の場合、見積・受注・発注の情報をすべて一元管理できるので、売り上げに対する原価の進捗を可視化して、リアルタイムで利益率を把握できます。
営業担当者がシステムを利用して自ら発注できるため、購買部を介したり、見積書を発注書に転記したりする手間を削減。加えて、購買プロセスが社内共有されるため、不正防止のうえでも有効です。
また、複数の取引が継続的に行われている取引先とのやりとりに、手間やコストがかかっている場合には、「ProActive」のような相殺管理に対応したシステムがおすすめです。
様々な支払管理システムの中から、自社に最適なシステムを選ぶための比較ポイントを3つご紹介します。
多数の取引先を抱えている場合、それぞれ締め日や支払方法に合わせて、支払消込を行うには時間と手間がかかります。そのため、取引先の要望や条件に応じた支払パターンに柔軟に対応できるシステムであるかを確認しておきましょう。「WiMS/SaaS支払依頼システム」は、振込・口座引落・小切手などの様々な支払が可能。源泉預り金が発生する支払や、マスタにない一度だけの支払などにも対応しています。
また、個人事業主への発注が多い場合は、源泉金額の自動計算や源泉調書の出力ができると便利。
受注と発注が同時に発生するようなビジネスモデルの場合には、経理担当者だけでなく、営業部などの関連部署で利用されることも想定して、データの連動性や操作性を確認しておくといいでしょう。
たとえば、受注した営業担当者が購買部門に発注するという業務フローにおいて、営業担当者が見積の段階から支払管理システムに金額などを入力しておくと、見積情報を転記した発注書が自動作成される機能があれば大幅な業務効率化が見込めます。更に、発注者自らが支払予定を確認できれば、経理担当者による確認作業が不要に。支払確定のスピードアップにもつながります。
取引先や部門、営業担当者ごとなど、様々な角度から支払状況を可視化・分析することで、購買プロセスの見直しや、取引先の選別などに役立てられます。必要なデータへのアクセスのしやすさもチェックしておきましょう。経費の削減や、売上成果が全社的に共有されることによるモチベーションアップといった効果が期待できます。
たとえば、クラウドERPシステム「スマイルワークス」のクラウド支払管理システム機能では、期間や仕入先、営業担当者などを指定して、支払実績一覧表の表示が可能に。支払状況はクラウド上で社内共有され、複数人、複数拠点でもリアルタイムで確認できます。
債務・支払に特化した支払管理システムをご紹介します。
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(出所:マネーフォワード クラウド債務支払公式Webサイト)
請求書の取り込みから取引先への振り込み、会計ソフトとの連携まで対応した支払管理システム。システム上での電子申請/承認に対応しており、ペーパーレス化やリモートワーク推進に役立つ。また、承認経路も柔軟に設定できる。
メール添付された請求書データは自動で保存され、AI OCR機能で支払先や支払金額の入力も自動化される。改正電子帳簿保存法に対応しており、法令条件を満たす適切な管理が可能に。また、取引先や部門など様々な角度から支払の状況がグラフで分析される点が特徴的だ。APIによる他システムとの連携により、仕訳の連携やマスタ管理などの作業も自動化できる。
(出所:バクラク請求書受取公式Webサイト)
請求書受取から支払処理までの業務を効率化するクラウド請求書受領ソフト。シリーズ累計導入企業数 10,000社以上。
請求書特化のAI-OCR を備えており、10枚以上の請求書の同時アップロードにも対応可能。高速かつ高精度に各項目を読み取り、仕訳データを自動生成する。仕訳データをそのまま会計ソフトにインポートして、全銀協規定フォーマットの振込データを自動作成できるため、データの加工作業やミスを大幅に削減。業務の属人化防止にもつながる。
更に、取引先ごとの請求書回収状況を一覧で確認できるレポート機能や、請求書をURLで回収できる回収催促機能を備えており、請求書の抜け漏れチェック業務の負担を軽減。管理画面に表示されるアラートにより二重処理も防止できる。
(出所:freee支出管理 Fullプラン公式Webサイト)
事前申請から支払までのすべての業務を効率化するツール。決済上限金額の制御、振込でのAIチェックや申請承認、申請間・取引間の紐付けによって、会社の支出を自動で制御。意図しない支払を予防する業務を構築できる。また、データやマスタをシームレスに連携することで、転記やデータの受け渡し作業は不要に。レポート機能を用いれば、予算と実績、経理のチェック業務も最小化することが可能だ。
インボイス制度や改正電子帳簿保存法への対応にも優れており、受領した請求書は、紙・PDF問わず電子帳簿保存法に対応した形で電子保存。更に、高精度のOCR自動書類分類機能で、インボイスの要件を満たした適格請求書か否かをチェックできる。現在利用する会計システムを変えずに、インボイス制度・改正電子帳簿保存法に対応したい場合におすすめ。
(出所:WiMS/SaaS支払依頼システム公式Webサイト)
大手企業向けに豊富な実績を持つ「WiMS/SaaSシリーズ」
また、会計システムや債務管理システムとの連携など、システム全体の提案にも対応。現行業務の分析からシステムの選択~運用まで、デジタル化戦略をトータルでサポートすることができる。
(出所:TetraBRiDGE公式Webサイト)
請求書取り込みから請求書受領・支払管理・振込処理まで一連の業務をワンストップで完結できる経理業務支援サービス。「BtoBプラットフォーム 請求書」「Bill One」などの電子請求書システム連携による請求書データの自動取り込みや、CSVデータに変換した紙やPDFの請求書のアップロードで、支払データの自動生成が可能。金額や口座番号などの手入力なしで振込まで完了できる。
300を超える金融機関と連携し、ログイン1回で複数の金融機関と取引が可能。各銀行システムを行き来する必要もなく、残高確認や講座照会、振込・振替、電子記録債権の発行などがシームレスに行えるのも便利だ。振込元口座と振込先口座が同一の請求書を一つの支払いにできる「おまとめ機能」も搭載し、振込手数料の削減できるのもうれしい。
(出所:債務奉行クラウド公式Webサイト)
発注者自身が支払予定の確認から消込までを行える債務・支払管理システム。発注者に支払額や明細を確認するなどの、経理担当者の手間を削減でき、支払確定までのスピード向上に役立つ。
支払サイト管理機能では、金額に応じた支払方法や複数支払口座の管理ができ、精算・支払先ごとの支払サイトへの細やかな対応が可能に。また、FBデータでは同一日、同一支払先の振込データを自動集約し、手数料が二重に発生することを防ぐ。決算や監査に必要な債務残高一覧表や、取引先に送る債務残高確認書を自動作成する機能も搭載。
(出所:支払管理の達人公式Webサイト)
手形や電子記録債権などにも対応し、支払い処理周りの業務効率化を実現する支払管理システム。入力画面や帳票レイアウトの変更、他システムとの連携など、自社の業務フローやシステムに合わせた柔軟なカスタマイズが可能。データ作成時間を50%削減できたという事例も。
締め日や月次ごとに債務仕訳伝票を他システムから受け入れ、登録された支払手段や分割条件に沿って支払予定として振り分けることもできる。また、債務データがなくても登録できる即時支払い機能を搭載し、経費や精算金にも柔軟に対応する。
(出所:Vicsell支払管理Ⅱ公式Webサイト)
様々な会計システムと連携することで、支払債務の抽出から支払査定、支払実行、支払仕訳作成まで一連の処理を効率化する支払管理ソフト。
支払先や科目、支払条件ごとに、振込み先や支払方法、振込スパンなどを細かく設定したり、設定された金種内訳金額に対して個別修正を加えたり、といったことが可能。支払の明細・科目単位での保留や、一部保留もできる。
でんさいネットに対応しており、電子記録債権の債権・債務の登録、顛末、決済の管理などをトータルサポート(オプション)。また、振込や手形、相殺、小切手など様々な支払方法に対応しており、レーザープリンターによる小切手の印刷や、総合振込依頼書の印刷、FBデータの作成も可能だ。
債権管理にも対応したERPや販売管理システムをご紹介します。
(出所:アラジンオフィス公式Webサイト)
幅広い業種、業態で導入されている販売管理・在庫管理パッケージシステム。5,000社以上の導入実績を元にした基本パッケージシステムをベースに、多彩なオプション機能を柔軟に組み合わせることができる。
販売管理ソフトでの請求・入金・支払管理機能では、買掛金としての仕入計上とは別に、未払金としての経費計上を標準搭載。支払処理機能では、締切処理で作成した支払予定をもとに支払処理を確定する「支払確定処理」と、実際の支払金額を直接入力する「出金計上入力」の2つの処理方法を提供。
更に、会計システムだけでなく、BtoB向けWeb受注システム、ハンディターミナル、オンライン請求書、分析ツール、業務改善アプリなど、多彩なシステムやツールとの連携ができる。
(出所:スマイルワークス公式Webサイト)
財務会計・販売管理・給与計算などの基幹システムを統合管理できるクラウドERP。「販売ワークス」「会計ワークス」「給与ワークス」の3プランが用意されており、必要なプラン・オプションを自由に選択して利用することができる。そのうち、仕入・販売管理や入出金管理をカバーしているのは「販売ワークス」だ。適格請求書保存方式(インボイス制度)やEDIにも対応している。また、業務の流れに沿ってわかりやすく配置されたメニュー画面など、使い勝手の良さにも定評あり。
「Moneytree ID連携」オプションでは、マネーツリー株式会社が運営する「Moneytree LINK®」で管理している銀行明細データを取り込むことで、自動消込と自動仕訳が可能に。
(出所:ProActive公式Webサイト)
6,500社、300の企業グループでの導入実績があるクラウドERP。月額利用のSaaS型、サーバーなどの基盤運用負荷を軽減するマネージドサービス型、自社資産として構築するオンプレミス型の3つから自社のニーズに合ったタイプが選べる。会計、人事給与、販売管理、経費、勤怠管理といった基幹業務全般をカバーする。
債務管理機能では、買掛金・未払金・立替金や多通貨の外貨建債務などを一元管理。一時的な支払や決済条件の変更など、様々な取引状況に応じて柔軟な処理が可能に。職種や役職に応じたアクセス権限の設定や、各処理に対する承認ルート定義ができる。
(出所:楽楽販売公式Webサイト)
自社の業務に合わせた、多彩な機能のカスタマイズに強みを持つクラウド販売管理システム。プログラミングなしでシステムを柔軟に構築できる。支払管理機能にも対応しており、発注登録における稟議承認のワークフロー設定が可能。各部署からの発注を一元的に管理し、支払先、支払月ごとに自動で合算し、支払ステータス管理によって支払漏れを防ぐことができる。未対応の支払があれば、アラートメールが送信される。
Excelからデータベースの移行で、顧客マスタや過去の受注実績、案件の対応履歴などを取り込めるため、スピーディーかつ低負担で初期構築ができる。
(出所:s-flow公式Webサイト)
初期費用無料、月額2,800円から利用できるクラウド型の販売管理システム。
出荷・請求・発注の一括処理や売上・粗利の分析といった機能に加えて、入出金管理機能も充実。売上や仕入後に発生する債権債務の入金・支払処理も可能で、仕入計上で発生した買掛金の消込処理や、諸掛計上で発生した未払金の消込処理にも対応。API連携による入金データ取り込みやネットバンキングへの振込データ連携など、経理業務全般を効率化できる。
更に、「セルフカスタマイズ機能」により、業務にあわせて帳票レイアウトや一覧項目を自由に変更できるのも特徴。Excelを取り込んで帳票を作成することで、今まで使用していた帳票デザインをそのまま再現できるのも便利だ。
支払管理システムを導入することで、煩雑になりがちな債務管理の業務効率化、人的ミスや業務の属人化防止、業務負担の軽減など、様々なメリットが期待できます。
しかし、支払管理システムなら何を導入してもいいというわけではありません。本記事でご紹介した2つのタイプから自社のニーズにあったものを選び、その中から「支払パターンの対応範囲」「システム利用者の範囲」「分析機能の充実度」といった比較ポイントを基準に、導入システムを検討してみてください。
自社にぴったりな支払管理システムを導入できれば、業務の効率化だけでなく、適切な財務状況を可視化し、経営上のリスクを軽減することもできるでしょう。
支払管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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