入退社の手続きや年末調整対応の煩雑さを解消したい方へ。一般社団法人日本クラウド産業協会が運営するITサービス紹介サイト「アスピック」が、おすすめの労務管理システムを紹介します。
各システムの違いや選び方を素早く知りたい方は、12システムの比較表付の「労務管理システムの選び方ガイド」も参考にしてみてください。
労務管理システムの選び方ガイド
労務管理システムとは、従業員の社会保険手続きや福利厚生の加入管理などを効率化するためのシステムです。
労務管理システムなら入社時の手続きに関して、従業員にPCやスマホで入力してもらった情報を自動で集約して書類作成できるため、郵送・封入、印刷などの手間はかかりません。中には、そのまま関係機関へ電子申請することができるものもあります。
書類作成の効率化 | 従業員はアンケートに答えるだけで書類を簡単に作成可能 |
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確認負担の軽減 | 書類の受け渡しや差戻しも、オンライン上で簡単に実施 |
手続き完了までの期間短縮 | 書類の受け渡しや差戻しも、オンライン上で簡単に実施 |
電子申請の実施 | 書類を役所や年金事務所へ提出しに行く必要がない< |
書類を探す手間が省ける | 書類はオンラインで一元管理して検索可能 |
労務管理に必要な機能が網羅的に搭載された「パッケージ型」と、必要な機能だけを選んで導入できる「アラカルト型」の主な労務管理システムです。
労務管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
労務管理システムの機能としては、以下のようなものが挙げられます。ただし、システムによって対応度合いは異なるため注意が必要です。
主な機能 | 概要 |
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入退社手続き | Web上で従業員とやりとりして、収集した情報を用いて社会保険、雇用保険の資格取得書類や扶養控除等申告書などを自動作成。関係機関への提出も。 |
雇用契約書の作成締結 | 雇用契約書に加えて、秘密保持誓約書なども作成・締結可能。入社手続き機能とは別サービスで提供されるものもあるため注意。 |
Web給与明細 | 給与明細をWeb上で発行・配布し、従業員はPCやスマホで閲覧可能。給与明細のほか、賞与明細や源泉徴収票も対応可能。 |
年末調整の手続き | 給与支払報告書、源泉徴収票、所得税徴収高計算書、扶養控除等申告書、保険料控除申告書など、年末調整書類の作成と提出が可能。 |
マイナンバー管理 | 必要な情報を従業員から収集可能。セキュアな環境でマイナンバーを管理でき、閲覧履歴も残せるため内部統制にも有効。 |
以下、主要12システムを対象に「入社手続き」「雇用契約締結」「Web給与明細」「年末調整」など、計30項目で調査した機能比較表を作成しました。「労務管理システムの選び方ガイド」に載せていますので、ダウンロードして確認いただけるとスムーズです。
労務管理システムの選び方ガイド
労務管理システムは無数に存在し、イチから自社に合ったものを選び出そうとすると大変です。「労務管理システムにどのようなことを求めるのか」によってタイプ分けしてありますので、まずは自社がどちらに当てはまるか考えてみましょう。
ある程度、自社に合ったタイプがわかったら、今度は以下のようなポイントに沿ってシステムごとに具体的に比較検討していきましょう。すべてを満たす必要はありません。優先順位を付けながら比較検討していくとスムーズです。
労務管理システムによって、対応する業務や帳票にはばらつきがあります。たとえば、健康保険組合への書類一つとっても、全国健康保険協会(協会けんぽ)、関東ITソフトウェア健保、TJK 東京都情報サービス産業健康保険組合など、自社の加入の健保のフォームに対応しているか注意が必要です。併せて「自社が課題にしている業務をカバーできるか」などしっかり確認するようにしましょう。
なお、「SmartHR」のように労務管理に対応した一通りの機能を備えた上で、1名いくらという料金体系となっているものもあれば、「オフィスステーション労務」のように自社に足りない機能をアラカルト的に選択できるもの、「マネーフォワード クラウド社会保険」のようにシリーズ製品として各機能が独立しているものなど形態は様々です。
従業員情報を従業員自身に入力させる仕組みが便利です。たとえば、入社前手続きであれば、入力用のURLをメールで送信して入力してもらえば、担当者側で収集・転記する手間もなくなります。その他、API連携で人事マスタの情報を呼び出したり、免許証情報を写真に撮ってAI OCRで読み込んで入力できたりすると一層便利です。
人事労務業務は「入退社手続き」「雇用契約の締結」「身上変更」「年末調整」などの労務管理のほかにも、「Web給与明細」「マイナンバーの収集・管理」など多岐にわたり、システムによって対応できる範囲が異なります。システムを選ぶ際には「どこまで周辺業務を効率化させたいのか」考えておきましょう。
その他には、労務管理とは直接関係ありませんが、「SmartHR」のように従業員満足度調査のような従業員サーベイが行えるシステムもあります。従業員の基本情報の蓄積だけでなく、これを機に従業員の状況を可視化して、業務改善に活かしていきたい場合は活用を検討するとよいでしょう。
労務管理システムの中には、労働保険手続きや社会保険手続きを、そのまま電子申請で行えるものも存在します。自社に専門の部署・担当者が存在せず、役所へ赴くような手間を省きたい場合は、それらに対応したサービスを検討するのがおすすめです。
ただし、労務管理システムによって帳票フォーマットに差異があるように、電子申請の対応範囲も異なります。たとえば、健康保険手続きも協会ごとに、労働保険手続きであれば届け出によって、できる・できないに差があります。「自社の健康保険に対応しているか」「よく利用する届出書に対応しているか」は最低限チェックしておきましょう。
(出所:SmartHR公式Webサイト)
60,000社以上の圧倒的な導入実績を誇る労務管理システム。入社手続き・雇用契約はもちろん、その他にも給与明細・年末調整・マイナンバー管理などの多様な人事労務手続きに標準対応。更に人事評価や従業員サーベイなどのマネジメント機能も利用可能。
30名まで無料のプランがあるため、まず無料で導入して会社の規模拡大と共に有料プランに移行も可。
(出所:クラウドハウス労務公式Webサイト)
セミオーダー型の労務管理システム。入退社手続き・契約更新・年末調整・給与明細・身上変更など数ある機能のうち、必要なものを選択でき、それに応じて料金を支払う形式のため、無駄なコストを抑えられる。手続きの内容や回収方法に関しても、各企業の業務フローに応じて自由にカスタマイズ可能。フローの設計や各書類の電子化やデータ入力などの作業はすべて専属の担当者が行うため手間なく、安心して導入・運用できる。
(出所:freee人事労務公式Webサイト)
38万事業所で利用されているfreeeシリーズの人事労務版。入退社手続き・保険手続き・給与明細発行・年末調整・マイナンバー管理などの労務管理に加えて、給与計算・勤怠管理までこれ一つで行うことが可能。共通の人事マスタで一元管理するため、結婚・出産・住所変更などの身上変更があっても安心。「労務管理だけでなく、給与計算・勤怠管理など、バックオフィスをまとめて効率化したい」場合にはおすすめ。
(出所:COMPANY公式Webサイト)
日本の大手1,200社以上で利用されている大企業向けの統合人事管理システム。雇用手続きにはじまり勤怠管理・人事管理・ID管理・マイナンバー管理など、従業員の入社から退職まで一貫して対応可能。
雇用手続きが大手法人向けに設計されているため、申請書類・種類が膨大な場合や、承認フローが複雑な場合も豊富な機能で自動化可能。雇用契約の電子化やe-Gov APIを利用した社会保険の電子申請にも対応済み。
(出所:HybRid公式Webサイト)
1ユーザー月額150円の安価な利用料金で、「入社から退社までの一連の手続き」をオンラインで完結できる社内申請支援システム。入社時の本人情報の登録、マイナンバー登録、誓約書への同意、氏名・住所など各種登録情報の変更、年末調整、退社手続きなどをクラウド上で一括して行える。
従業員の個人情報の収集方法はメールアドレスのほかに、QRコードの配布・提示でも可能。「メールを持っていない学生バイトにはQRコード」など、シーンに応じて使い分けできるため便利。項目を自由に設定できるフリーフォーム機能もおすすめ。
(出所:e-AMANO人事届出サービス公式Webサイト)
タイムレコーダーで有名な同社が提供する人事届出サービス。入退社手続き、年末調整、マイナンバー管理、雇用契約、給与明細など、様々な手続き・帳票を網羅。
収集したデータは同社の給与計算ソフトに連携でき、年末調整の控除計算はもちろん、マイナンバーデータや生保団体ネットから提供されたデータのAPI連携、あるいはCSV連携が可能。e-Gov電子申請対応。スマホ対応。
(出所:HRBrain 労務管理公式Webサイト)
人事労務業務をペーパーレス化・効率化する労務管理システム。オンラインで従業員データの収集・管理・更新手続きを完結。スマホ対応のため、社用端末を持たない社員も利用可能。主な機能は、「入社手続き」「社員名簿」「年末調整」「電子申請」「退社手続き」「マイナンバー管理」の6つ。書類の提出状況などの確認もシステム内で可能なため、未提出者への督促も効率的に行うことができる。
HRBrainシリーズのタレントマネジメントシステムと連携することで、人材データの分析・活用までをシームレスに実現。人材育成や離職防止などの人事施策の最適化も可能。
(出所:ジョブカン労務HR公式Webサイト)
ワークフローや勤怠管理など全6種で累計12万社以上の導入実績を誇るジョブカンシリーズの労務管理システム。労務担当者300人の声を活かして開発した充実の機能あり。入退社に必要な社会保険などの手続き、帳票作成〜提出、マイナンバー管理、年末調整などまとめて月額400円で自動化・効率化。
おすすめは、同シリーズの勤怠管理、給与計算と合わせて3サービスでお得になる「人事労務バリューセット」。データはボタン一つで連携でき、CSVでの出力は不要。また、ログインのためのIDやパスワードを管理する手間も省ける。
(出所:奉行Edge 労務管理電子化クラウド公式Webサイト)
累計66万社の導入実績を誇る奉行シリーズをベースにした業務プロセスプラットフォーム。マイナンバーや勤怠管理、給与明細、年末調整申告書など、企業内の代表的な12の業務プロセスを簡単に標準化。雇用契約もオンラインで締結可能。共通のデーターベースのもと電子申請にも対応。
自社の書類に合わせて手続きごとにWeb入力フォームを設計できるので、書類作成は不要。従業員に対してメールで簡単にデータ提出の依頼ができ、従業員はスマホやPCからいつでもデータを提出できる。
続いては、まず入退社手続きからスタートして、その後は「現状に合わせてサービスの利用範囲を選びたい」場合におすすめのタイプです。このタイプでは必要な機能を選んで追加していくことができます。
(出所:オフィスステーション労務公式Webサイト)
あらゆる労務手続きに対応した労務管理システム。導入実績35,000社以上。基本の入退社手続きに加えて、年末調整・Web給与明細・有休管理・マイナンバーなど、欲しい労務管理を機能単位で買い足すことが可能(外部システムとのAPI連携も可能)。無駄なく利用できる。
社会保険労務士や税理士も納得の110帳票対応。電子申請にも対応。電話やメールでのサポートデスクには社会保険労務士有資格者が在籍。
(出所:ジンジャー人事労務公式Webサイト)
労務管理や人事管理をはじめ、従業員のスキルの可視化まで行うジンジャーシリーズの人事管理システム。従業員自身が必要な情報を入力するだけで、人事データベースに自動で反映。各人事業務のデータベースを1つにすることによって、情報入力の回数削減や、廃棄の手間をなくすことができる。更に、スマホからも簡単に入力できるほか、送信先アドレスのCSV取り込みや一斉送信にも対応しているので、入社手続きや年末調整などの手間を大幅に削減する。
また、他のジンジャーシリーズと共通データベースを連携することで、勤怠情報や給与情報を一元管理可能。バックオフィス業務全般の効率化を実現できる。
(出所:マネーフォワード クラウド社会保険公式Webサイト)
社会保険手続きに必要な書類作成や、提出書類の電子申請が可能なクラウド型労務管理システム。会計ソフトで有名なマネーフォワードが提供し、シリーズの給与計算ソフトとの連携も強み。対応書類は健保厚年資格取得届/喪失届、賞与支払届、算定基礎賃金集計表など。従業員別の対応状況や作成した書類の申請状況を画面で確認できるため、書類管理や進捗確認の手間を大きく軽減できる。
届出用紙のレイアウト変更や、算定月変の計算方法の変更といった改定の際も、自動で対応できるため安心。給与計算ソフトと連携して、給与計算データと従業員情報を一元管理することで、書類作成や申請手続における業務効率の改善とコスト削減を実現できる点が人気。
(出所:ロウムメイト公式Webサイト)
タレントマネジメントシステム「カオナビ」の運営会社が提供する労務管理システム。従業員管理、年末調整、給与明細・源泉徴収票の配布など、労務管理業務に必要な機能をカバーし、既存システムや企業の運用状況に応じて必要な機能だけを選んで導入できるのが強み。入社~退社までの労務に関わる手続きをPCやスマホ、タブレットといった各デバイスからWeb完結が可能。ペーパーレスで申告・手続きできるため、端末やメールアドレスが付与される前の入社前やリモートワーク時でもやり取りがスムーズだ。社会保険労務士にもアカウント提供できるため、情報共有が簡単なのもうれしい。
(出所:社労夢Company Edition公式Webサイト)
雇用保険・社会保険・労働保険の電子申請に特化した大企業向けのシステム。全国2,600以上の社労士事務所で利用されている「社労夢シリーズ」のノウハウを一般企業向けに展開。人事総務部門の各種申請手続きの内製化を支援し、業務負担を軽減する。大手企業での実績が豊富で、年間電子申請数は340万件以上。
人事管理・給与計算システムとシームレスに連携することで、手入力することなく届出の作成ができる。マイナンバー管理システムともAPI連携が可能。申請手続きの進捗状況を一括管理でき、提出期限日によって色分け表示したり、ログイン時にアラート表示したりすることで申告漏れや遅れを防止する。
無数に存在する労務管理システムのうち、イチから自社に合ったシステムを選ぶのは大変です。まず、「入社手続きを効率化できれば十分なのか」、それとも「人事労務全般を効率化させたいのか」によってタイプ分けできますので、そのうち自社に合った方を選びましょう。
ある程度、システムを絞り込んだところで、今度は以下のようなポイントに沿ってシステムごとに具体的に比較検討していくとスムーズです。
労務管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
労務管理システムの選び方ガイド
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