最終更新日:2024-08-28
複雑なシフト作成や管理を自動化・効率化したい方へ。勤務シフトの提出から作成、スタッフへの共有、適切な人員配置まで、シフト作成業務の課題を解決するシフト自動作成ツールについてタイプ別にご紹介します。
シフト自動作成ツールとは、早番・遅番・夜勤などのシフトや勤務時間を割り当てた勤務シフトを自動で作成したり、従業員に配布できたりするツールのことを言います。
従来のシフト作成はExcelなどの表計算ソフトを使って行われるのが一般的です。しかし、その場合、時間がかかる作業が多く、以下のような課題が生じがちです。
人数が多くなればなるほど難解かつ作成に手間がかかる上、作成したシフトを紙に印刷したり、写真を撮って送ったりと共有にも手間がかかっているのが現状です。
シフト自動作成ツールなら、上記のような様々な条件を踏まえたシフトをAIなどが自動作成してくれます。しかも、希望の回収からシフト作成・配布まで一括して行うことができるため、ツールを使い分ける手間もかかりません。
今回は、自社に合ったシフト自動作成ツールの特徴やタイプ・選ぶポイントなどをおすすめのツールを交えながらご紹介します。具体的なツールについて早く知りたいという方は「おすすめのシフト自動作成ツール」からお読みください。後半には無料で使えるツールもご紹介しています。
シフト自動作成ツールについて詳しく知りたい方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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まずは、シフト自動作成ツールを用いることで、どこまでシフト作成を効率化することができるのかについてご紹介します。ツールによっても若干異なりますが、シフト自動作成ツールを用いると、主に以下のようなステップで、勤務シフトを作成できるようになります。
①シフト提出 | スタッフがスマホからシフト希望を提出する。カレンダーの出勤希望日をタップするだけなので手間がかからない。 |
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②シフト希望の収集 | スタッフが提出した希望を管理画面に一括で集約して自動反映。転記する手間がかからない。 |
③シフト作成 | シフト希望がそろったところで自動作成ボタンを押すと、設定した様々な条件と希望を考慮して、AIがシフト案を自動作成してくれる。 |
④シフト共有 | 確定したシフトは自動でスタッフのスマホに通知。別途メールやチャットツールなどに添付する必要はない。 |
また、必要なスタッフ数や総労働時間といった条件も設定可能。たとえば、条件設定の細かさに強みのある「勤務シフト作成お助けマン」であれば、以下のような条件に加えて、複数ある条件の優先順位も設定できます。
ただし、シフト自動作成ツールを利用する際には、いくつかの注意点があります。たとえばシフト作成を自動化するためには、まず条件を言語化しなければいけません。しかし、企業特有のルールやスタッフの個別事情といった細かい条件まで、完全に言語化するのは難しいのが現状です。
そういった場合は、現場をよく知る管理者が自動作成されたシフトをチェックして、必要に応じて適宜修正を加えるといった使い方が考えられます。
シフト自動作成ツールの中には、無料で使えるものもあります。無料ソフトと有料ソフトとで何が違うのか、それぞれが適しているケースとともに解説します。
無料ソフトを利用する最大のメリットは、やはり金銭コストを抑えられること。一方で、使える機能や人数が限られてしまうのがデメリットです。そのため、コスト削減を重視しており、複雑なシフト作成は不要、事業所の規模が大きくない場合には、無料ソフトが適しています。
無料ソフトの主な機能は以下の通りです。
機能制限の例としては、「oplus」の無料プランの上限人数は100名まで。複数拠点の管理や、業務ごとの割り当て設定といった機能は使えません。また「ジョブカン勤怠管理」の無料プランは、登録スタッフ数10名まで、過去データの保持期間30日まで、シリーズの給与計算ソフトとのAPI連携不可といった制限があります。
有料ソフトのメリットは高度なシフト作成機能を制限なく利用できる点です。
「従業員が多い」「様々な雇用形態がある」「シフト作成時の条件が多い・複雑」「複数店舗を展開している」といった場合には、有料ソフトが適しています。
有料ソフトのデメリットは、月々のシフト作成に金銭コストがかかるようになってしまうこと。しかし、シフト作成にかかる時間・手間を省けるようになります。
主な有料ソフトならではの機能として、以下のようなものがあります。
シフト自動作成ツールは、シフトの集計・作成機能をベースに、サービスごとに異なる強みを持っています。大まかに分類すると、以下の3タイプに分けられます。
従業員ごとの勤務や休日の時間・日数、組み合わせといった様々な条件を設定できるタイプ。従業員の勤務希望や社内のルールなどを反映させて、柔軟なシフト作成ができるのが特徴です。
たとえば「勤務シフト作成お助けマン」は、設定できる条件数の多さが魅力。また、「ジョブカン勤怠管理」は夜勤シフト、早番・遅番などのパターンシフト、日単位・週単位のラインシフトのすべてに対応しています。
「Shiftmation」は、カスタマイズ性に優れているのが強み。各業界・企業特有のルールやスタッフの個別事情などに配慮して、「どのような重みづけにするのか」を設定・組み合わせできます。
「Qolus」は、パターンシフトとフリーシフトを混在した勤務シフトの自動作成が可能。1日の中で複数拠点や複数回での勤務、勤務時間中の一時的な中抜けにも対応できる柔軟性も強みで、複数拠点で人員調整も効率化できます。
普段使っているコミュニケーションツールと連携して、シフト希望を収集できるタイプです。たとえば、「らくしふ」はLINE/LINEWORKSとの連携に対応。「freee勤怠管理Plus」や「シフオプ」は、シフトの締め切りに合わせて自動でリマインド通知する機能があるので、シフト希望の集約がスムーズに。
また、「oplus」のように掲示板機能があるタイプなら、LINEのグループトークのように従業員同士でメッセージを送り合えます。シフト要請や調整の相談といった細かな業務連絡を、メールやLINEと切り分けて一元管理できます。
シフトの作成時、または作成後のシフトの安定的な運用に役立つ機能を搭載したタイプです。シフトの欠員や複数店舗間での人員配置などに対して、効率的な対処ができるようになります。
たとえば「シフオプ」や「Airシフト」は、複数店舗間のシフト管理が可能。店舗ごと・エリアごとのシフトの把握や、店舗間での人員調整が簡単に行えます。具体的には、「シフオプ」なら、欠員が出た際にスタッフに応援要請を一斉送信して、ヘルプ可能なスタッフが自らアクションできる機能、「Airシフト」なら、他店舗からの応援でもシフトが埋まらない場合やスタッフが足りない場合に、単発のアルバイトを募集・採用できる機能をそれぞれ備えています。
勤務条件の設定に強みを持つシフト自動作成ツールをご紹介します。
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(出所:勤務シフト作成お助けマン公式Webサイト)
複雑な勤務条件を考慮したシフトの自動作成・管理ができるクラウドサービス。早番・遅番・夜勤などを割り当てられる「勤務シフト作成 お助けマンDay」と、パート・アルバイトなどの時間を指定するシフトを作成できる「勤務シフト作成 お助けマンTime」の2種類がある。
1カ月ごとの勤務回数や日ごとの必要な従業員数、スキルごとに分類化した必要人数など、様々な勤務条件を反映したシフトの作成が可能。従業員ごとの勤務条件を保存できるので、シフト作成業務の属人化防止にも有効。クラウド型なのですぐに導入できることも魅力のひとつ。
(出所:Shiftmation公式Webサイト)
複雑な勤務シフトでも、人工知能が自動作成してくれるシフト自動作成サービス。スタッフはスマホのカレンダーで日付をタップするだけで希望シフトを提出可能(シフトは管理画面に自動反映されるため転記の必要なし)。希望が出揃ったら、管理画面のボタンを押すだけで、人工知能が事前に設定した様々な条件とスタッフの希望を考慮してシフト案を、わずか5秒で自動作成してくれる。
カスタマイズ性に優れており、業界・企業特有のルールや個々のスタッフの個別事情など、これまで暗黙のルールとして行っていたものまで言語化して条件として落とし込み可能。使いやすいUIで、導入前後のカスタマーサクセス・サポート体制が充実しているのも心強い。
(出所:Qolus公式Webサイト)
複雑なシフト作成・管理を効率化できる、小売業・サービス業向けシフト管理システム。日勤/夜勤/早番などのパターンシフト、9-12時などのフリーな時間帯に勤務するフリーシフトが混在したシフトの自動作成が可能。「バランスよく割り当てたい」「必要人数を守りたい」など、運営指針にあわせて作成方針の設定も可能だ。1日の中で複数拠点や複数回での勤務、勤務時間中の一時的な中抜けといった変則的なシフトにも柔軟に対応できる。
複数拠点のシフトを一元管理でき、管理画面上では出勤人数の過不足状況も確認可能。他店舗への応援入力や応援スタッフのシフト表示など、店舗間の人員調整もスムーズだ。
(出所:アールシフト公式Webサイト)
小売業、サービス業をはじめ各業種の特性を考慮して開発されたシフト管理システム。レイバースケジューリング(LSP)理論や統計分析手法、AI手法などをフルに活用し、シフト管理システムを高度化。誰が使用しても素早く高精度なシフト表が作成できることが魅力。
シフト自動作成を基軸に、生産性の向上や業務改善にも活用できる機能が充実。従業員のスマホ連携、勤怠システムとのデータ連携、POSデータ連携、人員・人件費管理システム、欠員募集システムなどがある。
(出所:Optamo公式Webサイト)
統計解析を専門分野とする同社が開発した、組み合わせ最適化アルゴリズムを応用した勤務シフト表、タスク表を自動作成するクラウドサービス。1日単位のシフトをAIが割り当てる「Optamo for Shift」と、1日の中での業務・タスクをAIが割り当てる、「Optamo for Task」の2種類を提供。
アルバイトやパートが多い小売・飲食、多能工なスタッフのスキルと製造ラインの割り当て、大量のスタッフを抱えるコールセンターといった様々な業種に対応しており、従業員の情報や勤務ルール、制限事項を設定して、公平均一で適切な人員配置が簡単にできる。
(出所:SyncUp公式Webサイト)
店舗の生産性アップを支えるシフト管理システム。約550社・60,000名に利用されている。希望・労務・予算に沿ったシフトが簡単に作成できるほか、組織管理と全店指標の一元管理に対応する。
作成頻度に合わせて希望シフトを自動で収集。労務や目標予算といった制作を参照しながら、簡単操作でシフトを作成できる。また、時間帯ごとの業務割当や、スタッフの職種・資格の管理といった細かな設定が可能だ。加えて、人手不足の時間帯を「募集シフト」として登録し、他店からヘルプを募ることもできる。
更に、人時売上高や人件費率とった様々な重要指標の集計・分析など、本部向けの機能も充実。
シフト希望の集約や運用に強みを持つ、シフト自動作成ツールをご紹介します。
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(出所:freee勤怠管理Plus公式Webサイト)
38万事業所で利用されているfreeeシリーズの勤怠管理システム。シフト管理機能も標準で備えており、シフトの作成はもちろん、作成したスケジュールに対する実際の勤務実績との差異を確認したり、各拠点ごとの勤怠データをリアルタイムに把握したりすることもできる。
シフト作成に関わるコミュニケーションは、システム内で完結可能。シフトの希望提出依頼やリマインドメール送信のほか、人員不足の際には、欠員シフト募集メールを一括送信することもできるため、各従業員に個別に打診する手間を省ける。また、勤務希望だけではなく、休みの希望提出にも対応。休み希望のみ提出し、残りの日程に希望がない場合などの調整に役立つ。
(出所:シフオプ公式Webサイト)
飲食、小売、サービス業をはじめとして、あらゆる業種業態に対応、複数の店舗間でスタッフのシフト共有ができるシフト管理システム。日別・週別など、期間ごとのシフト表や、スタッフ別のシフト表など、色々なパターンで出力ができる。
また、労務規定違反やリスクのあるシフトに警告を表示する警告・注意機能を搭載しており、シフト作成を手厚くサポート。従業員にヘルプ募集を一斉送信できるので、従業員は即座にヘルプ募集に呼応できる。店舗間でシフト情報を共有できるので、店舗間ヘルプの運用も可能。更にシフト作成時にシフト人件費を自動計算できることから、事前に人件費予算を想定できる。
(出所:らくしふ公式Webサイト)
シフト管理の効率化から利益率向上まで目的としたシフト管理システム。LINE/LINE WORKSを利用してシフトの提出を簡単に行える。提出されたシフトは管理画面に自動反映されるので、手入力の間違いや作業の負担をなくせるところも魅力。
自動リマインド機能があるので、催促の手間もなくせる。勤怠データから最適な人件費を可視化できるため、売上や人件費からシフト作成が可能。また、人件費などに加えて、総労働時間を用いた「人時売上高」を見ながらのシフト作成もできるので、売上を踏まえた適正人数の把握やシフト管理にも貢献する。
(出所:おまかせシフト公式Webサイト)
人数制限なく一律料金で利用できるシフト作成ソフト。マウスを手書き感覚でドラッグするだけでシフト作成が可能。勤務パターンを設定しておけば次回からは任意の勤務パターンを入力するだけで簡単に作成できるようになっている。
時間帯の変更もドラッグするだけなので操作性が高い。シフトは1カ月、1~4週間、1~50日間から作成周期を選択でき、指定期間に一括操作で希望シフトや固定シフトを登録できる。スタッフ管理画面では部署や業務毎のグループ設定、スタッフ毎のスキルや個別情報などの属性設定ができることも特徴。
(出所:SHIFTEE公式Webサイト)
小売業(アパレル、コンビニ、スーパー)、飲食、コールセンター、宿泊施設などの業種で使われているクラウド型シフト管理システム。シフトのパターンを無制限で設定できるので、様々な業種のシフトに対応しており、1日ごとのタイムラインシフト、半月または1カ月のシフトで作成可能、作成したシフトはExcelで出力できる。
複数店舗の管理を想定しており、他店のシフトをリアルタイムで表示、エリア全体を表示するモードも搭載している。作成したシフトを給与システムなど他のサービスと連携することで、従業員の勤怠に関する業務も効率化できる。
(出所:CAST公式Webサイト)
アルバイトのシフト管理業務の効率化に強みを持つ、LINE連携対応のシフト管理アプリ。専用アプリをダウンロードしなくても、LINE上でシフトの提出・確認ができる。シフトの提出依頼から収集までを自動化できるので、人数枠や人件費を確認しながら微調整をするだけでシフト作成が完了。確定シフトの周知も自動で行われる。
また、自店や他店舗へのヘルプ依頼や、シフト交代が発生したあとの調整も自動化可能。加えて、就業時間や残業時間などがオーバーした際には、アラート通知を受けられるので労務リスク回避にも役立つ。
無料で使えるソフトの多くは、使える機能が制限されており、有料プランに切り替えることで全機能を利用できるようになります。
まずは無料プランで使い勝手や自社の運用との相性を検証して、効果を実感したら有料プランに切り替えるのも有効です。また、シフトの収集・作成機能だけが必要なら、無料プランでも十分運用できるケースもあります。
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(出所:ジョブカン勤怠管理公式Webサイト)
シフト管理機能を備えたクラウド型勤怠管理システム。LINEを利用して直近7日間後までのシフトの確認が可能なため、シフト確認しやすいことが特徴。
深夜のシフトや24時をこえるシフトにも対応し、早番・遅番等のパターンシフト、日単位・週単位のラインシフトのどちらも作成できる。シフトは自動作成機能に加えて、シフト公開機能によりスタッフ間でのシフトの調整を促すことができる。出勤管理と休暇・申請管理、シフト管理の3本柱になっており、勤怠関連を幅広くカバーできる点で優れている。
(出所:Airシフト公式Webサイト)
スタッフ用アプリ「シフトボード」を活用して、ストレスなく勤務シフトを共有できるシフト管理サービス。シフト表と一体となったチャットを使ってスタッフとやりとりができるので、シフトの作成と管理だけでなく、急な調整や連絡などもシステム上で完結できる。スタッフから回収した勤務や休日希望を元にワンクリックでシフトの大枠を自動作成。シフト表に時間帯ごとの必要人数を設定できるので、過不足をみながらの調整も容易に行える。また、スタッフ毎の合計や日ごとの合計概算人件費も把握できるため、コストを意識した計画的なシフトを組むことができる。
最大2カ月のトライアル期間終了後も継続して無料利用が可能だが、シフトの収集・調整機能およびシフト作成の自動アシスト機能などに制限がかかる。
(出所:Oplus公式Webサイト)
上限100ユーザーまで初期費用・月額費用なしで利用できる、クラウド型のシフト・勤怠管理サービス。
従業員はPCやスマホなどからシフトの提出や確認ができる。シフト作成者は毎週/毎月の定期的なタイミングでメッセージを自動送信、シフト提出締切日に合わせたリマインドの送信など、シフト収集の連絡も自動化、効率化できる。シフト管理機能と連携して利用できる、出退勤の情報を記録する打刻機能も搭載。人員計画と勤務実績の管理を一元化し、勤怠情報をExcelで一括ダウンロードすることもできる。
シフトの作成や管理は、時間と手間のかかる業務です。それにシフトに関する業務は属人化しやすく、担当が変わるとうまく引き継げないこともあるでしょう。こうした課題に対して、シフト自動作成ツールを活用すれば、シフトの集約から作成にかかる人手を極力省くことができ、作成者の負担軽減につなげられます。
また、勤怠管理や給与システムと連携させることで、勤怠に関わる管理業務全体の効率化も実現できるので、間接業務のムリムダの解消にも一役買ってくれます。
まずはトライアル期間があるソフトや無料のソフトなどで試しながら、現在のシフト作成や管理で抱えている問題点や改善点を踏まえて導入するサービスを選択してみるのもおすすめです。
シフト管理システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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シフト管理システムのさらに詳しい選び方はこちらの選び方ガイドをご覧ください。
シフト管理システムの選び方ガイド
鉄道情報システム株式会社(略称:JRシステム)
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