株式会社ビリーフワークス
膨大なアラートメールをフィルタで選別し、障害の一次対応を自動化するクラウド型サービス。アラート対応を自動化することで、運用業務の効率化やコスト・人為ミスの削減を実現します。
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AMF(アラートメールフィルタ)は、障害の一次対応を自動化するクラウド型サービスです。
「どの条件の場合に、どのアクションをするか」をあらかじめ設定し、「フィルタ機能」で特定の差出人や件名から対応すべきアラートかどうかを選別。「アクション機能」でオペレーター人員を必要とせずに、メールやSlack、自動電話で通知したり、APIやコマンドを自動実行したり、ステータスを更新したりといったアクションを自動で実行することができます。
更に、「インシデント管理機能」によって、アラートメールやAPIからのアラート情報、問い合わせ等の受領メールを一元管理。対応履歴の登録や、過去の対応履歴の検索もできる上、月次レポートも簡単に作成することが可能です。
完全に自動化できないアラート対応については、24時間365日対応のオペレーターや運用SEによる有人対応が可能な「ハイブリッド運用サービス」も利用することができます。
フィルタ機能では、件名や本文中の文字列、検知時間、検知回数など、柔軟に設定ができます。一時的なメンテナンス作業等、障害ではないアラートの事前排除が可能です。
対応すべきアラート数が削減され、運用業務の効率化とコストの削減を実現できます。
多くのテンプレートからアクション設定ができるので、スクリプトの記述は不要。エスカレーションするメールやSlack内に手順書のURLや対応手順を追加する「コメント追加」や、電話エスカレーションを複数担当者のローテーションに沿って自動で行う「自動電話」、指定時間内に復旧メールを受信した場合にステータスを「静観」にできる「復旧メール待ち」など、多様なテンプレートを取り揃えており、値を入力するだけでアクションを設定できます。
また、テンプレートにない機能は株式会社ビリーフワークスにて開発を担当することも可能です。
AMFは運用会社が開発したツールのため、痒いところに手が届く機能を多数搭載。アラート件数の推移や統計などを表示できるダッシュボード機能や、アカウントごとに閲覧できる受信アドレス(顧客毎のインシデント情報)を制限できる権限管理機能など、様々な機能を利用することができます。
また、インシデントの対応状況・履歴の管理や、Backlog、Zendeskなど利用中のインシデント管理ツールとの自動連携も可能。蓄積したインシデントやフィルタ設定はCSVでダウンロードすることができます。
運用経験を活かして開発した自動化機能とノーコードで使えるシンプルな設計で、運用現場の効率化やコスト削減に貢献
株式会社ビリーフワークス 代表取締役 小林 崇様
―AMFは、どのようなサービスですか?
障害の一次対応を自動化し、運用現場の工数削減をはかるクラウド型のサービスです。
開発のきっかけは、もともと弊社がMSP事業を展開しており、お客様のシステム運用に携わっていた頃にさかのぼります。いろいろな運用現場を通して、オペレーターや運用担当の抱える課題が徐々に見えてきました。なかでも特に、運用工数の増加による対応漏れや、初動の遅れは深刻な課題だと感じるようになりました。
オペレーターは、24時間365日常駐し、アラートメールを1件1件確認しながら、障害の一次対応判断を行わなければなりません。対応工数が多くなるほど、ミスや初動の遅れが発生しやすくなるのは当然です。そこで、オペレーターが担う一次対応業務を自動化すれば、これらの課題が解決できるのではと考え、AMFの開発に乗り出しました。
オペレーター業務の一連を、細かくシステムに落とし込むことで、運用工数の削減や人為的ミス防止、初動の迅速化を実現しました。2017年に開発を始め、リリースしたのは1年後の2018年です。
―リリースにあたり、運用面やセキュリティ面に関して意識したことはありますか?
まず、運用現場で「設定が難しいツールは使いにくい」という声をよく耳にしていたので、とにかく簡単に操作できるものを意識しました。
また、AMFはサービスの性質上、一時停止を伴うようなメンテナンスを挟むことができません。ノンストップで稼働できるよう、リリースまでにパッチを当てたり、インフラで使っているAWSのベストプラクティスを採用したりするなど、強固な基盤を築けるよう工夫を重ねてきました。
もちろん、セキュリティルールも遵守しています。サーバーは金融業界などの大手ユーザー様が関わっているケースが多いため、総務省のセキュリティガイドラインや、クラウドサービスのガイドラインを参照しながら体制を整えています。
―サービスを提供するうえで、大切にしているポイントを教えてください。
先ほどお話したように、一番重視している点は「使いやすさ」、そしてもうひとつは、「運用現場の助けになるような機能の提供」です。
現在市場に出回っているシステムは、スクリプトの記述が必須なタイプがほとんどのため、専門知識を持ったエンジニアでないと、設定が難しい場合があります。しかし、知識のあるエンジニアが、どの運用現場にも常駐しているとは限りません。
AMFは、テンプレートに値を入れるだけでアクションを設定できるため、操作が非常に簡単です。ノーコードで使えて、専門知識は必要ありません。運用現場の負担を極力減らすためにも、使いやすさにはこだわっています。
―運用現場の助けになるような機能とは、どんなものでしょうか?
お客様にサービスを提供していくうえで、様々な運用形態を知ると同時に、テンプレートにはない機能の開発要望もいただきます。そういった声を拾いながら、運用現場に寄りそった機能も適宜開発するよう努めています。
代表例は、「自動音声メッセージによる電話発信機能」です。アラートメールの文字を読み取り、ホスト名や異変の内容、手順書ナンバーまで、自動で読み上げ電話発信します。
当初、自動電話機能は、障害の発生を運用担当者に伝えることのみを目的としていました。しかし、お客様から「電話口で、どのホストに何が起きているのか詳細まで知らせてほしい」という要望をいただいたため、この機能を追加で開発することになりました。
そのほか、運用現場によくあるのが「寝落ち」ですが、担当者が寝ぼけて障害発生通知に気づかない事態を防ぐシステムも実装しています。具体的には、オペレーターからの電話を取る際に、電話口でその日の日付を入力しないと、電話を取ったとみなされないことや、連続して入力を間違えると、次の担当者に回すといったことなど、確実な対応を促す仕組みです。
―導入の決め手になるポイントを教えてください。
やはり、「シンプルで使いやすい設計だから」と言っていただくことが多いです。約半数のお客様が、トライアルを経てそのまま導入してくださいますね。「スクリプトを書いて準備したのに、いざ運用してみたらうまくいかなかった」という理由で、他のサービスからAMFに戻られるお客様もいらっしゃいました。ノーコードで使えるシンプルな設計は、他のシステムとの大きな差別化になっています。
また、AMFの誤設定を防ぐ仕組みも、「ミスが起こりづらい」と評価いただくポイントです。設定をいきなり本番環境に落とし込むのではなく、事前に動作確認できる「プレビュー」機能を搭載しています。
―導入企業の特徴や、具体的な導入効果を教えてください。
主に、MSP事業を展開する企業様や、大手SIer様の運用部門にご利用いただいています。オペレーターが30人以上常駐している規模の企業で、運用現場の効率化、自動化を目的に導入いただくケースも多いです。
AMFの導入により、業務効率化はもちろん、運用コストの削減もはかれます。とある企業様は、今までMSP事業者に委託していた一次対応をAMFに置き換えたことで、月額70%ほど運用コストを削減できました。
別のお客様からは、エンドユーザーの増加に並行してふくらみがちな、オペレーターの採用コストや、教育コストを抑えられたとのお話を聞いています。そういった人材体制面でも、評価いただいていますね。
―導入後のカスタマーサポートについて、注力していることを教えてください。
運用会社ならではの目線を生かし、現場に寄りそった提案を行うことに力を入れています。
私たちもお客様も運用者同士なので、言葉が通じやすく、何に困っているかをすぐに察知できる点は、サポート体制におけるひとつの強みです。また、ほとんどのサポートは画面を共有しながらオンラインで行うため、全国どこでもタイムラグなく対応できます。
蓄積したノウハウを活かしながら、AMFにとどまらない具体的な運用アドバイスも行えます。たとえば、私たちは監視システムにも理解があるため、お客様側に監視システムの設定変更を促すなどの、一歩踏み込んだ提案も可能です。
AMFのカスタマーセンターという立ち位置ではなく、運用業務全体の相談を承る姿勢で、お客様をサポートしています。
―代表的な導入事例を教えてください。
とあるMSP事業者様は、ビジネスが成長するに伴い、アラート件数が月1,000件を超え、対応に多大な工数がかかる課題を抱えていました。また、大量のアラートをさばききれず、対応が漏れるなど、品質維持も困難に。新規顧客との取引ストップを検討されていたほどの状況だったそうです。
AMFを導入いただいてから、お客様と一緒に、復旧対応の必要があるアラートと、不要なアラートをフィルタリングして、自動化の範囲を広げていったところ、アラート対応数を約68%削減することに成功しました。業務の効率化、対応品質の向上につながった事例です。
また、大手Sler様の運用現場では、数十社のシステムのアラート対応を運用担当者が行っていました。会社ごとに異なる対応に追われるため、対応漏れなどのリスクや、初動対応の遅れに悩まされていたそうです。
AMFには、顧客ごとにアクションを設定し、各社それぞれのアラート対応手順をメールに記載する機能があるため、オペレーターに都度適切な指示を送ることができます。導入後は、複数社で一斉に障害が起こった場合も、各社の何をどう実行すべきか一目で分かるようになりました。お客様からも「オペレーターの初動が早くなり、ミスも防げた」と喜んでいただいています。
―今後、注力したいことを教えてください。
今後は、「アラートが飛ばなくても、異常を検知できる」システムの開発を検討しています。
AMFは、アラートメールがトリガーとなり、その後の自動アクションを促すものです。しかし、お客様によっては「アラートが飛ばないことが障害」と位置付けて運用しているケースもあります。アラートが飛ぶ前にシステムが落ちてしまい、異常に気づけないような場合もカバーできるツールの開発に着手していきたいと考えています。
私たちの目標は、「AMFを運用、管理のスタンダードシステムにすること」です。そのためには、お客様のあらゆる要望や、運用環境の違いにも適応できるよう改良を重ねたり、機能を拡充したりする必要があります。AMF自体の使いやすさはキープしつつ、運用現場の更なる効率化、品質向上に貢献できるサービスを提供していきたいです。
※30日間の無料トライアルあり
会社名 | 株式会社ビリーフワークス |
代表者名 | 小林 崇 |
資本金 | 1,000万円 |
所在地 | 〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-3 第2昭和ビル5F |
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