株式会社コムスクエア
サーバ・ネットワーク機器のLEDランプ遠隔監視ソリューション。カメラによる検知ではなく、カラーセンサーを採用することで、従来製品にあった焦点距離確保の課題を解決。豊富なバリエーションのスマート治具でどんな場所にも簡単に取り付けられます。また、LEDの点灯パターンの変化度を、AI(機械学習)で算出し面倒な閾値設定なしで、正常→異常の変化を検出できることも特長。
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リモートでの運用が当たり前になってきた昨今。そんな中、未だ効率化できず、取り残されている業務。それがサーバ・ネットワーク機器のLEDランプの状態確認です。
今でもデータセンターではサーバールームにある数百台という機器を日常的に目視巡回し異常がないかを確認していますが、その目視巡回には見逃しや見落としなどのヒューマンエラーによるリスクが潜んでいます。また、目視巡回や異常時の駆け付けには大きな人的コストが発生しています。
パトロールクラリス for LEDは、上記のような課題を解決する為、カラーセンサーを用い、サーバ・ネットワーク機器のLEDランプの変化を取得。 従来の定期的な目視監視に代わり、異常検出・通報の自動化を実現します。
目視巡回をゼロにしコスト削減を図り、異常が発生した場合、即時検知により重大な障害発生リスクを低減します。
4,000社以上の利用実績を誇るサーバ・ネットワーク統合監視ソフトウェア「パトロールクラリス」の新たなオプション機能として企業におけるシステム監視の統合化・自動化を推進します。
※本製品の監視技術は特許出願中。
カメラ検知ではなく、カラーセンサーを採用することで、焦点距離確保の課題を解決。
カラーセンサーでは、秒間3~4フレームの色データが取得可能なため、自席にいながら従来の目視監視よりも詳細かつリアルタイムに状態を把握することができます。
サーバ・ネットワーク機器に取り付ける治具は機器の形状に合わせて選択できるバリエーションを用意。
どんな場所でも簡単に取り付け可能なうえ、治具取り付け後も目視でLEDランプの確認が可能です。
LEDの点灯パターンの変化度を、AI(機械学習)で算出。
面倒な閾値の設定・チューニング不要で、正常→異常の変化を検出することが可能です。
24時間365日、点灯状態のデータが蓄積されるため、従来の定点目視では困難だった過去に遡った状況把握が可能です。
異常発生時には、管理画面で即座にレポートを生成することもできるので、スピーディーに異常の前後関係を把握できます。
データ処理をクラウド上で実施し、ハードウェアのスペックを抑えたことにより従来型製品の半分以下のコストで提供可能です。これまで、採算があわずに導入を見送っていた場合でも、安心して利用できます。
パトロールクラリス for LEDは、16年の販売実績、4,000社以上の利用実績を誇る、純国産のサーバ・ネットワーク監視ソフトウェア「パトロールクラリス」のオプション機能です。
LEDランプの監視だけではなく、オンプレ・クラウド問わず死活やリソース監視はもちろん、サービスやログの監視など、68種類の豊富な監視項目でサーバ・ネットワークの統合監視を実現します。
LED目視のためだけに足を運ばなければならない・・・そんな管理者の手間を減らし、本当の意味でサーバ・ネットワーク監視の「自動化」を果たしたかった
株式会社コムスクエア 執行役員 田嶋 規明様
―パトロールクラリス for LEDはどのようなソリューションでしょうか?
サーバやネットワーク機器のLEDランプの遠隔監視を可能にするソリューションです。
2016年頃、既存製品「パトロールクラリス」の新たなサービスとして考え出されたのが、そもそもの始まりです。「パトロールクラリス」はサーバやネットワーク機器の異常検出など、監視業務の自動化を担っているのですが、実はそれでも検出できない異常というのがありました。そのため管理者は1週間に1度のように定期的に現場に足を運んで、サーバラックのLEDを実際に目視せざるを得ない状況だったのですが、「それも自動化できないか」と考えたわけです。
当初は、他社の製品と連携してLEDランプをリモート監視することも考えたのですが、設置や設定が大変だったり、価格が高かったりと様々な課題が見つかりまして、「だったら弊社で作れないか」ということになりました。試行錯誤を重ねた結果、他社製品のように魚眼レンズや広角レンズなどに頼るのではなく、調達しやすくて機能も満たせるカラーセンサーにたどりつき、現在の形へと作り込まれていきました。
リリースは2021年4月と最近ですが、調査研究を含めると5年を費やし、製品化したものになりますので、かなりのこだわりをもって作りました。
―開発にあたって、こだわった点を教えてください。
第一は「価格」ですね。当時の他社の製品に比べて「半分から3分の1程度までコストを抑えよう」と考えて作りました。たとえば秒間3~4フレームのデータをどう処理するのかを考えた場合、現場にある監視装置に難しい処理をさせると、装置自体のスペックを上げなければならず、コストも上がってしまいます。そこで、難しい処理はすべてクラウド側で行い、現場に置く装置は極力低スペック且つシンプルとする構成にしました。
また、どのような状態を異常と見なすかは現場や装置の種類によっても変化します。そのあたりの処理についても考え抜きました。各光源やLEDランプに対して「こうなったらアラートを発しなさい」という処理をするのは現実的ではないので、そういう設定を一切せずに運用を開始できるようにしようと。
結果として、データを取りながら正常な状態を機械学習させて、変化率をリアルタイムで算出し、それが跳ね上がったときにアラートを発するという仕組みにしました。同時にセンサーで取得した色データを、人が視認した状態に近い色に調整しモニタリングできるツールも構築しました。ですので、管理者はアラートが発されるまでLEDを一切見に行く必要がありません。定期的に巡回する必要もなくなり、1個1個のLEDランプの条件設定をしなくて済むので、管理者の負担も大きく減らせたと思います。
―治具にもこだわりがあるのですよね。
そうですね、治具も相当試行錯誤を重ねました。「パトロールクラリス for LED」は縦・横の位置を自由自在に設置できる上に、現場に行って機器やディスクの交換をする時には、イチからすべて取り外すのではなくて、めくって調整できるようになっています。以前の製品にありがちだった「実際に取り付けてしまうと治具でLEDランプが視認できなくなる」「LEDランプを監視するセンサーの位置調整が非常に難しい」という課題をクリアしています。3Dプリンターで治具を設計・製造して、実際に取り付けて、というテストを何度も繰り返した成果ですね。
今後はお客様ごとに様々なご要望があがってくることが予想されます。ですので、日々改良・進化を続けていくつもりです。
―開発時には御社でも実際に利用して検証されたのですか?
もちろんです。また、ここ一年ほどは実際にパトロールクラリスを長年ご利用いただいているデータセンター様に使っていただき、ユーザー検証も重ねてきました。現場で使っていただくなかで、きちんとした値が取れていると、すでにご評価いただいています。
―どういったお客様に向いているのでしょうか?
大きく2つありまして、まずはデータセンター事業者様ですね。お客様のシステムを預かって定期的に巡回・監視しているお客様には導入メリットが大きいと思います。もう1つはエンドユーザー様で、たとえばデータセンターに委託して、サービスとして巡回はしてもらっているものの、その頻度が1週間や1ヶ月に1回で不満・不安を感じているという方にも向いています。
―コストと構成はどのようになっていますか?
構成としてはまず監視装置本体があり、その本体にぶら下げる形で分配器があります。そうしたハード的な部分の他に、データをクラウドに送って機械学習で変化率を出せるモニタリングの部分と、変化率が跳ね上がった際に通知・通報をするインシデント管理のツールとして、パトロールクラリスのクラウド版をご提供させていただくという構成になっています。コストとしては、初期費用が最少構成で約15万円、ハードの年間保守とクラウドの利用料が年間で6万円程度となります。
―「パトロールクラリス」の利用は必須なんですね。
現状は変化率を検出するモニターのAPIと連携できるのはパトロールクラリスに絞っています。ただし、後々はこのAPIを公開して他の監視ツールとも連携できるようにすることも考えています。
―導入により期待できる効果を教えてください。
一番は自動化で、「目視巡回を省ける」という効果ですね。クラウド型ですので、自席にいながらランプの状態がリアルタイムで確認できます。たとえば、新型コロナ禍の影響で運用者を間引いてシフトを組んでいる場合、巡回に割く手間や時間を省けるのは大きいと思います。巡回の担当者からすると、遠方の現地まで行かなくて済むということで、働き方改革にも繋がるでしょう。
また、目視巡回の場合、1日1回巡回しても最大24時間のリスクが発生しますので、常時監視・即時検出により、リスクをほぼゼロに近づけられるのも大きいです。あとは繰り返し述べているコストですね。開発当時、参考にしていた他社製品は1ラック見るのに50万円から100万円近く掛かっていましたので、それに比べるとコストはかなり抑えられているかと思います。手軽に導入できるというのも強みですね。
ちなみに、監視装置本体から分配器を伸ばして両脇のラックも監視できる仕組みになっていますので、1台の装置で3~4台のラックを監視することが可能です。もしラック1台ごとに監視装置が必要となると、1ラック当たりのサーバ台数が5個、10個など少ない場合はどうしても割高になりますよね。こういったコスト効率が良いというのも弊社製品の特長になります。
―導入後のサポートなどは得られるのでしょうか?
ハードは一度設置してしまえば、監視対象機器の入れ替え時にセンサーを設置し直す時を除けば、基本的にメンテナンスが必要になることはありません。シンプルな作りですので故障も起こりにくく、正直サポートはほぼ必要ないと思います。
ただし、運用面ではアラートを上げる際の変化率の閾値を「どのくらいに設定したらいいんだろう」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。そこは15年以上監視ツール業界で蓄積してきたノウハウがありますので、それを活かしてご支援させていただきたいと思います。
―今後、どのような点に注力していく予定ですか?
まずは想定していたデータセンター様やシステム運用者の方々が実用できる価格でご提供しながら、目視巡回の自動化や廃止を目指していきたいです。その先は、方向性が2つあります。ひとつはランプの色の変化を検知するという点を活かして、システム運用ではなく、たとえば製造業のお客様様の定期巡回にお役立ちできないかなど、他の業界への展開を模索しています。
もうひとつは、現状カラーセンサーを付けていますが、匂いや音など、別の点からも情報を得る方法がないかと考えています。実は開発段階で匂いセンサーや音センサーの実験もしています。課題は色々ありますが、お客様のニーズにお応えして別のセンサーを利用しながら、様々な情報を自宅のPCから確認できるように、サービスを拡張することも目指していきたいです。
会社名 | 株式会社コムスクエア |
代表者名 | 上嶌 靖 |
資本金 | 1億円 |
所在地 | 〒104-0061 東京都中央区銀座1-3-1 銀座富士屋ビル3F・4F |
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