最終更新日:2024-05-27
顧客情報や問い合わせ履歴を活用して対応品質を高めたい、オペレーターの対応業務を効率化させたいとお考えの方へ、コールセンター向けCRMの比較のポイントや主なサービスなどをご紹介します。
コールセンター向けCRMシステムとは、顧客情報や応対履歴などをデータとして蓄積し、顧客対応時に活用することで、サービスレベル向上や業務効率化を図るためのシステムです。
CRMシステムはSalesforceに代表されるように営業活動において広く利用されていますが、コールセンターにおいても、応対品質向上や業務効率化に欠かせない仕組みであるとして、以前から活用が進んでいます。
コールセンター向けCRMシステムは、問い合わせ対応(インバウンド)業務だけでなく、テレアポ(アウトバウンド)業務でも利用できるシステムも多くあります。
インバウンド業務の場合、主に利用するのはコールセンターのオペレーターやカスタマーサポートの担当者などです。
たとえば電話応対の場合は、受電時にその顧客の情報や過去の問い合わせ履歴を表示することで、その内容を踏まえて回答することができます。質問に対する回答をスムーズにできるよう、回答テンプレートやトークスクリプトを表示できる機能もあります。そして、受電終了後は、顧客との対話記録や報告内容をCRMに入力します。
システムの提供形態としては、中規模以上のコールセンター向けとしてオンプレ版のCRMシステムがありましたが、最近では機能面で全く遜色なく利用できるクラウド版のタイプが増えています。社内セキュリティポリシーなどの制約がないようでしたら、クラウド型のCRMシステムの利用を検討しましょう。少人数でも比較的安価に導入できる上、将来の人数増加にも簡単に対応でき、拡張性の面でも安心です。
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コールセンター向けCRMを導入すると、「企業」「オペレーター」「顧客」にとって、多くのメリットが想定されます。立場別に、7つのメリットをご紹介します。
相手が誰かをわかったうえで電話に出たり、これまでの応対履歴を見ながら質問に答えたりすればスムーズな顧客対応につながります。CRMがないと、過去に何度も問い合わせのあった件の続きなのに、過去の経緯をイチからヒアリングしなければならず、非効率な業務のうえ、顧客も不快になってしまう、という可能性もあります。
オペレーターにとって、自社の商品知識はもちろんのこと、回答方法、他社製品との違い、業界の情報、専門用語など、覚えることが多く、一人前になるまでは時間がかかってしまいます。コールセンター向けCRMを利用することで正しいデータをスムーズに参照し、回答できるようになるため、早々に戦力になり、応対レベルの向上に加え、人件費も最小限に抑えることが可能です。
コールセンターに寄せられる顧客の質問や意見は、自社にとって何より貴重なデータであり、商品の改善点やよりよいサービス提供へのヒントなどが詰まっているといっても過言ではありません。コールセンター向けCRMを活用し、システムにデータとして集約することによって改善点が発見されます。
「トラブルに早く気付く」「いち早く対応する」という危機管理対応力は、どの企業にも求められており、特にSNSで様々な情報が拡散する昨今、スピード感が重視されます。電話とメールなど、別手段で似たような内容のクレームが届いた場合でも、コールセンター向けCRMに一元的に集約されることで同様のトラブルであることが即時に判明し、素早い対応が可能です。
オペレーターは多くの商品知識を必要とするだけでなく、クレームや不満点を電話ごしに直接ぶつけられることもあり心理的負担も大きい立場です。と同時に、少し落ち度があればすぐにSNSで拡散されるなどの昨今の状況もあり、企業の顔としての応対が求められ、責任も伴います。
コールセンター向けCRMがあれば、すぐに不明点を参照し、的確な回答ができ安心感を得られます。情報の探しやすさ、操作性、画面の見やすさも重要です。また、クレーマーからの入電の際も、CRMに記録された過去のやり取りを参考に回答することや、場合によっては初期の時点で管理者が応対するなどといった対応策が可能になるため、負担が減ることでしょう。
顧客からのコンタクト時に顧客情報や過去の応対事例などのデータを参照して対応できるため、素早い課題解決につなげられます。顧客は一度の問い合わせで必要な情報を得られるので、応対時間の短縮によって顧客満足度の向上も期待できます。
更に、コールセンター向けCRMは顧客とのやり取りを記録することが可能。応対を引き継ぐ場合、引継ぎ者はこれまでの経緯や背景を理解することができるため、繰り返し質問したり、たらい回しにしたりするリスクを防げます。
コールセンター向けCRMシステム上で、応対ごとにタスクやステータスを管理することで、応対の遅れや漏れを防ぐことが可能です。一定以上時間が経過した場合はアラート通知されるなどの防止策も期待できます。
コールセンター向けCRMには次のような機能があります。
顧客情報(氏名、所属の組織名・部門・役職、連絡先など)や、過去の問い合わせ履歴(問い合わせ内容、やりとりした内容)、購買履歴(契約状況、サービス検討状況など)を管理できる。
問い合わせ対応に困った際にチームメンバーやスーパーバイザーに気軽にすぐに質問できるためのチャット。注意すべき事項やマニュアルの更新点などを、手軽に周知するための掲示板やお知らせ欄など。
顧客情報、問い合わせ履歴、回答支援用FAQなどをフリーワードで検索できる。期間や数値を設定しての詳細検索も。
よくある質問の回答の作成、チーム間共有、Webでの外部公開。別途FAQシステムを導入して、連携させて利用することも多い。
対応状況をチケットという概念で、事前に設定したワークフローに従い顧客とのすべてのやりとりを一元管理(問い合わせ管理機能を持つ場合)。回答に必要な社内外とのやり取りを一つの画面で確認できる。未回答の質問や優先順位もわかりやすく、回答の漏れや遅れを防ぐ。
CTIシステムと連携し、電話の発着信データの電話番号と紐づけて便利に利用可能。
例1)着信データと連携することにより、電話着信時に該当顧客情報をPC上に自動表示。
例2)電話発信データと連携することにより、顧客情報や対応履歴の画面からワンクリックで電話発信できる。
対応に時間を要した問合せの内容や、対応時間など、各種データを分析、集計。またそのデータをCSVにインポートも。
問い合わせ対応を別部署へ依頼する際や、エスカレーションする際に、ワークフローで対応依頼や対応のステータス管理が行える。
操作ログの閲覧や、アクセス制御などのセキュリティ機能で外部からの不正アクセスを防ぐとともに、内部による改ざんも防ぐ。
続いて、コールセンター向けCRMを導入するとなると、どのようなポイントで比較検討すべきか、5つのポイントをご紹介します。
利用機能を検討するときは、カスタマーサポートチームの業務範囲を考慮するのがポイントです。たとえば、シンプルな顧客対応業務を担当する小規模なチームであれば、顧客情報と応対履歴情報の管理ができるサービスで十分な場合も。逆に、人材育成を必要とする大規模なチームなら、FAQページや社内チャット機能などでナレッジベースを構築できるなど、共有機能が充実しているサービスが心強いでしょう。
ほかにも、チケット管理機能やデータ分析・集計機能などは一定の規模になると効果を発揮します。単純な応対業務だけに留まらず、業務範囲を拡大していく予定がある場合は、フェーズに合わせて利用機能をチェックしてください。
他システムとの連携が可能なサービスであれば、カスタマーサポートや企業の規模拡大に合わせて拡張性を担保できます。特に今後事業の成長と共に拡大が予想される場合は、システム連携を重視するのがおすすめ。中規模~大規模に拡大した後にシステム移行するのは大変手間がかかります。
連携可能なシステム数や機能拡張はもちろん、オンプレミス型かクラウド型かも確認してください。オンプレミス型は機能拡張を行う際に入れ替えや改修が必要になることもあるので、導入を慎重に検討しましょう。逆にクラウド型は手軽に導入できるものの、利用アカウントごとにサービス利用料が異なる場合がほとんど。あらかじめ導入規模を明確にしておくようにしましょう。
電話やメールだけでなく、Webの受付フォームからの問い合わせ、チャット、SMS、SNS(LINEやTwitter)など、対応しているチャネル(お客様とのタッチポイント)の確認は必須です。対応していないと手作業の入力業務などが発生することになり、手間が増えて対応が遅延するだけでなく、対応漏れの原因になりかねません。
また、顧客チャネルにAIチャットボットを設置できるサービスも。幅広いチャネルに対応する必要がある場合は、一次受付けを無人対応にすることで業務負担を軽減できるでしょう。
自社の要件がある場合や、他システムと連携させる場合はカスタマイズ可能かどうかの確認が必要です。自社の業務システムとの連携のほか、CTIシステムと連携し電話発着信時の作業効率を上げる仕組み作りも効果的です。
当然のことながら、大切な顧客情報を扱うため、セキュリティ機能の確認は非常に重要です。ネットワークの暗号化やセキュリティトラブル時の対策が24時間体制で取られているかなどはもちろん、IPアドレスやユーザー権限別のアクセス制限やアクセスログ管理など、自社で設定・管理できる部分でもしっかりと対策がとれるようにする必要があります。
とはいえ、最近ではクラウドサービスであっても十分なセキュリティ対策がとられていますので、ある程度実績豊富なCRMシステムであれば、一定のセキュリティの基準をクリアしている可能性が高いです。
コールセンターが数席程度の小規模チームから100席以上の大規模でも対応できるシステムをご紹介します。
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(出所:FastHelp5公式Webサイト)
20年以上の実績をもつコールセンター向けCRM。実績の経験・ノウハウ・技術のすべてをつぎ込んだだけあり、多くのコールセンターにとって必要な機能は一通り揃っている。コールセンター業務にゆとりと集中をもたらすべく、使いやすさにこだわった作り。電話・メール・Web・LINE・SNSなど対応チャネル多数で、システム連携やカスタマイズ対応可能等、拡張性にも強み。操作画面の配置や配色の変更等、オペレーターの使い勝手を良くする工夫もされている。
また、顧客情報や問い合わせ履歴の管理だけでなく、回答例を探せる回答支援機能やトークスクリプト機能など、オペレーターの負担を軽減する機能も充実。
オンプレ環境とクラウド環境のどちらも利用が可能で、クラウドサービスは「FastCloud」というサービス名称。クラウド型のライセンスは、同時接続数での課金なので実質利用分だけで済む。
(出所:Zendesk公式Webサイト)
世界で10万社以上の導入実績を持ち、国内でも利用が進んでいるアメリカ企業が提供するクラウド型カスタマーサービスソフト。
電話やメールで寄せられる問い合わせへの対応状況を管理する問い合わせ管理機能が中心だが、組織名や連絡先、過去の問い合わせ内容など最低限の顧客情報も管理できる。より詳細に顧客情報を管理したい場合は、専用のCRMシステムとAPI連携することになる。
コールセンターの立ち上げ期で、問い合わせ対応の効率化のために問い合わせ管理機能を重視している場合に向いている。
問い合わせ管理が中心のSupport Teamプランで1IDあたり月額約2,000円、チャットシステムやFAQシステムなども使える統合プランで約8,000円と小規模企業にとっても導入しやすい価格設定。
(出所:楽テル公式Webサイト)
コールセンター/ヘルプデスク向けのクラウド型CRMシステム。CTIシステムとのシームレスな連携が可能で、着信と同時に顧客情報を自動表示し、CRMの操作画面からの発信操作を実現。ユーザー別や用途別など利用方法に合わせた画面を作成できたり、入力漏れがあった場合にアラートを出すなど、オペレーターに使いやすい機能がある。承認フロー機能やメールからの自動取り込み、検索機能、自由に作成できる入力フォーム作成機能、等細やかな機能も豊富。セキュリティ面ではアクセス制限やアクセスログ管理など充実。
(出所:Service Cloud公式Webサイト)
世界中で高いシェアを有するセールスフォースのコールセンター向けCRMシステム。過去の応対記録や資料などを蓄積し、キーワード検索できるデータベース機能のほか、コンタクト履歴管理、チャット機能、タスク管理、分析機能まで一通りの機能が揃っており、大規模チームの情報共有や人材育成に役立つ。顧客向けにカスタマイズして公開すれば、FAQツールとしても活用できる。
また、顧客チャネルにはAIチャットボットも設置可能。顧客が抱える課題の自己解決の促進や適切な問い合わせ先へ割振りをすることで、オペレーターの業務負荷軽減につながる。
ライセンスは1IDあたり月額3,000円~とお得だが、実際にはナレッジ共有や作業指示等の機能のために月額9,000円または18,000円のプランを選択する企業が多い。
(出所:inspirX公式Webサイト)
同社の長年にわたるコールセンター運営の経験・ノウハウをもとに開発されたCRMソフトウェア。電話・FAX・メールはもちろん、SMS・LINE・Webチャットなどのマルチチャネルに対応。シンプルな操作性に強みを持ち、応対処理や情報検索・閲覧は一画面で完了できるため、オペレーターの教育コストがかかる心配もなし。更に、自社の要件に合わせた柔軟なカスタマイズも可能で、業務ごとに異なる入力画面の共通化や入力項目の変更などにも対応。コールセンターのDX化を促進する。
また、同システムの基本機能をサブスクリプション型でお試しできる「Virtualex iXClouZ」も提供。最短2週間で導入できるため、「コストをかけずにすぐに始めたい」といった企業におすすめだ。
(出所:デコールCC.CRM公式Webサイト)
豊富な業務支援機能と柔軟なカスタマイズ性を備えたコールセンターCRM。20年にわたって積み重ねてきた実績とノウハウをもとに、複数センターの運用・管理を一元化できる「マルチテナント機能」、電話・メール・FAX・Web等の複数チャネル対応ができる「マルチチャネル機能」など、現場の利便性を重視した機能を標準搭載。マルチベンダーCTIを採用し、コールセンターシステムベンダー各社の電話設備やIP-PBX、CTIとの連携も可能だ。
業務画面は、縦スクロールを減らし、必要な情報を一画面で把握できるワンビュー設計。帳票レポート作成や入力内容のチェック、自動計算などの支援機能の追加付与や、入力画面や検索画面などの画面設計など、自社に合わせてセルフカスタマイズできるのもうれしい。
(出所:COLLABOS CRM公式Webサイト)
顧客情報のデータベース機能の使いやすさを重視し、コールセンター業務に特化した機能性をもつコールセンター向けCRM。導入実績は750拠点以上。電話・メールだけでなく、LINE連携によるチャットサポート対応も可能で、またFAQをベースとしたAIによる自動返信も可能。
PBXとCTI連携をさせて電話着信時に通知された電話番号から顧客情報を画面上の自動的に表示させるポップアップ機能や、webフォーム・メーラーとの連携、オペレーターの稼働率算出など、コールセンター業務を効率化する機能が23種類搭載。導入決定から約1~2か月で構築し、運用をスタートできる。
働き方改革が掲げられ、人手不足と言われている今、コールセンター向けCRMはサービスレベルの向上や業務効率化には欠かせないツールと言えるでしょう。コールセンター向けCRMを活用することで、「企業」「オペレーター」「顧客」にとって多くのメリットが見込まれます。
コールセンター向けCRMを選ぶ際は、次の5つのポイントを比較検討するとスムーズです。
(1)利用機能の範囲
(2)導入規模と拡張性
(3)対応チャネルの幅広さ
(4)カスタマイズ性
(5)セキュリティ機能
顧客の要望を満たすことはもちろん、オペレーターなど顧客サービスに関わる従業員のモチベーションアップや、職場環境を改善することは、企業の成功への近道となるでしょう。
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