最終更新日:2024-11-08
近年増えているハイブリッド株主総会やバーチャルオンリー株主総会。個々の特徴とリアル株主総会と比べた場合のメリット、更に問題なく開催するためには「どんな機能が必要なのか」「どんな注意点があるのか」、おすすめの支援システムを交えてわかりやすくご紹介します。
バーチャル株主総会システムとは、インターネットを活用して株主総会をオンライン空間でも行えるようにするシステムです。オンラインで配信するための撮影機材の貸与などのサポートや、オフラインの株主総会と同じように議決権行使機能を搭載したものなど、用途に合わせた様々なシステムがあります。
バーチャル株主総会とは、オンラインで開催される株主総会のことです。従来のリアル株主総会では、一定規模の会場を押さえ、当日そこに参加者が集うのが一般的でしたが、バーチャル株主総会では株主はインターネットを通じて出席。企業はこれまでリアル空間で行っていた株主総会と同じようにバーチャル空間で議事進行等を行うことができます。
近年、社会的にバーチャル株主総会が求められるようになっている背景としては、これまでのリアル株主総会に対する以下のような課題が挙げられます。
バーチャル株主総会を開催することのメリットとして、以下の3つが挙げられます。
バーチャル株主総会であれば、物理的な会場を確保する必要がありません。ハイブリッド(リアル+オンライン)で行う際もそれほどの広さを必要としません。また、株主招集の手続きや必要書類の印刷や郵送などもシステムからオンラインで行えるようになるため、工数の削減が期待できます。
バーチャル株主総会は、遠隔地の株主であってもオンラインでの参加が可能です。現地まで足を運ぶ必要がないため、従来よりも参加がしやすくなります。こうした取り組みは、株主へのアピールにもなり、新たな株主の獲得にもつながります。
バーチャル株主総会は非対面での開催になるため、新型コロナウイルス感染リスクの低減につながります。企業は密な状態を避けつつ、出席者を募ることができます。
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バーチャル株主総会は、大きく3つの種類に分けられます。
「ハイブリッド型」とは、実際の会場と並行してオンライン上でも株主総会を行う方式で、現在のバーチャル株主総会の多くが、ハイブリッド型を採用しています。
ハイブリッド型は「参加型」と「出席型」に分けられます。参加型は株主がオンライン上で傍聴のみを行う方式です。傍聴のみとなるため、オンライン上での議決権の行使や動議は認められていません。出席型は、オンラインで出席している株主であっても、実際の会場に参加している株主と同様に議決権の行使や動議が認められている方式です。
「バーチャルオンリー株主総会」は、実際の会場を設けずにオンラインのみで完結する形態です。2021年6月に産業競争力強化法が改正され、特定の要件を満たした場合のみ、開催が認められるようになりました。これを受けて、2021年8月に「株式会社ユーグレナ」が、バーチャルオンリー株主総会を開催。以後、いくつかの企業で実施が始まっています。
バーチャル株主総会のスムーズな開催のためには、以下のような注意点を考慮することが必要です。なお、多くのバーチャル株主総会支援システムはこれらの課題を踏まえた上で開発されています(形態・規模によって対応できる部分は異なる)。
議事進行中に通信障害が発生し、株主が正当な権利を行使できなかった場合、株主総会決議の取消事由に該当する可能性も出てきてしまいます。そのため、バーチャル株主総会は、タイムラグが生じない安定した映像配信が求められます。具体的には、撮影機材や撮影方法、参加人数に応じたサーバーの増強、サポートデスクの設置など、株主総会がスムーズに行われる体制構築が必要です。
バーチャル株主総会では、サイバー攻撃など外部からの攻撃に対するセキュリティの担保も重要な課題です。緊急時に対応ができるようにエンジニアを配備しておくなどが必要になってきます。また、なりすましでの不正参加も考えられます。本来、参加する資格がない人が参加しないように、二段階認証の活用やパスワードを適切に株主のメールアドレスに送付するなどの対策が必要です。
バーチャル株主総会にオンライン参加した場合、質問の受付・収集をどのように行うのか、動議はどうなるのか、株主に対して明確にすることが求められます。円滑な議事が進行できるように、収集の方法を事前に開示することなどが必要になってきます。
バーチャル株主総会は形態によって、株主が行使できる権利の内容が変わる点も注意が必要です。たとえば、ハイブリッド参加型の場合、株主は議決権の行使や動議は事前に行う必要があり、株主総会当日リアルタイムで行うことができません。こういった権利行使の内容を明確にし、事前に通知するなど、トラブル回避することも大切になります。
バーチャル株主総会は形態ごとに、必要とされる要件や株主の権利行使の内容が変わってきます。たとえば、ハイブリッド出席型のバーチャル株主総会の開催を行うのであれば、参加する株主に対して動議や議決権行使がきちんと行える体制を整えることが必要です。
バーチャル株主総会システムを導入する際は、次の2つの工程で検討しましょう。
以下、それぞれの形態で求められるポイントをまとめておきましたので、システムを選ぶ際は参考にしてください。
何となく自社に合ったタイプが分かったら、最後に以下のようなポイントで具体的なシステムを比較検討していくといいでしょう。
システムやプランによって、対応できる形態・規模は変わってきます。たとえば、バーチャルオンリー株主総会を実施したことのあるシステムは現状それほどありません。もし実施を検討するのであれば、やはり配信実績のあるシステムを選ぶべきでしょう。たとえば、「バーチャル株主総会ソリューション(株式会社Jストリーム)」は、前述の株式会社ユーグレナによる日本で初めての「バーチャルオンリー株主総会」を成功させた実績を持ちます。
また、参加できる株主の人数に応じて、配信規模も変わってきます。安定した配信のためにも、どれくらいの規模になるかを確認しておくと良いでしょう。
バーチャル株主総会では、参加者が一つの画面に集中して参加することになります。そのため、オンラインで出席した株主が株主総会の内容をきちんと理解できるような画面構成が重要になってきます。具体的には、資料の表示を前面に出すのか、発言している登壇者へのカメラの切り替えを行うのか、コマ割りにして映すのかなど。システムによって絵作りは変わってくるため、カメラワークを含めて実現したいことが叶えられるかを判断していくことが大切です。
たとえば、「Sharely」は参加者がスムーズに機能を利用できるように、タブを切り替えることなく質問が行えます。バーチャル株主総会のメイン画面を一つのタブで開き、質問機能などを別のタブで開いてしまうと、参加者がスムーズに質問することが難しくなってしまうからです。一画面に全ての映像や機能が集約できるのは、参加者の負担を減らすことにもつながります。
株主総会をバーチャル配信するだけでなく、「株主招集の通知」「議事録作成」など株主総会の周辺業務も効率化できると便利です。システムによっては対応しているものもあるので課題に感じている場合は検討してみましょう。
むしろ「バーチャル対応より、周辺業務をより強化していきたい」という場合は、以下の記事を参考にしてください。想定問答の作成などにも対応したシステムをご紹介しています。
・株主総会支援システム比較6選!タイプ分けしておすすめを紹介
そのほか、システムによっては機能提供だけでなく、機材準備や当日の撮影、前日や当日リハーサルなどについてサポートしてくれるものもあります。社内リソースに不安がある、バーチャル株主総会のノウハウに課題があると感じる場合は、こういったものを選ぶといいでしょう。たとえば、「バーチャル株主総会」はバーチャル株主総会を実施する際に必要なネットワーク環境が整ったスタジオの手配から、機材準備やリハーサルまでサポートを行ってくれます。
すべてのバーチャル株主総会に対応できる支援システムを紹介します。
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(出所:バーチャル株主総会公式Webサイト)
年間200社以上の支援実績を持つバーチャル株主総会専門の支援システム。株主はPC・スマホ・タブレットなどで専用のWebログインページからID・パスワードでログインするだけ。事前質問の収集機能、専用の質問入力フォーム、議決権行使機能も搭載されているため、すべてのバーチャル株主総会の形態に対応可能。ネットワークも冗長構成となっているため、システム障害が発生しても安定した配信を継続できる。
準備の段取りを学べる社内向けの「未公開配信」やバーチャルのみでの開催を想定した「ネットワーク環境が整ったスタジオ提供」など、準備~配信当日までのサポート・オプションも充実しているため、初めての開催でも安心だ。
(出所:Sharely公式Webサイト)
前日や当日リハーサル、機材確認などオペレーション総合支援を行ってくれる支援システム。なりすまし対策が充実しており、株主はログイン時に株主番号・郵便番号・保有株式数が必要。更に不正ログイン対策としてリキャプチャ機能も実装されている。そのほか、議決権行使機能、質問機能、動議機能など豊富な機能を搭載。
使いやすいUI設計となっているのも特徴で、PCをはじめ、スマホやタブレットからでも視聴が可能。当日はライブ映像や資料を見ながら、同じ画面から質問が行えるのも特徴。タブを切り替えることがないため、資料の内容を確認しながら質問ができるため使いやすい。
(出所:VSMプラットフォーム®公式Webサイト)
世界規模の導入実績を持つLumi社のシステムをベースに、日本企業向けにカスタマイズされたバーチャル株主総会システム。ハイブリッド型、バーチャルオンリー型など総会の形態を問わず使用可能。直感的に操作できるUIが特徴で、議決権行使や動議提出などもワンクリックで行える。ライブ映像と操作ボタンは同一タブに表示されるため、画面を切り替える手間もかからない。ログイン方法は、各株主に割り振られたIDとパスワードを使用するシンプルな形式を採用。セキュリティ対策も世界各国の基準に準拠しているため、不正アクセスなどのリスクを最小限に抑えられる。
運営会社によるサポートも充実し、総会運営はもちろん、招集通知の記載方法や事務手続きについても、専門家のアドバイスを受けられる。
(出所:バーチャル株主総会ソリューション公式Webサイト)
日本初の「バーチャルオンリー株主総会」を成功させた実績を持つ、バーチャル株主総会支援システム。認証システムやアンケート機能、メッセージ投稿機能などの機能で、形態問わず円滑な株主総会を実現できる。そのほか、自社が撮りたい絵づくりを実現できる「スイッチング」(オプション)や、バーチャルで出席した株主に対してデジタルギフトの配布ができる「eギフト」など、ユニークな機能を搭載。
年間2,400件以上のライブ配信に対応しているスタッフが、運営サポートから撮影、配信、提供までを一貫して行ってくれるのも強み。
ハイブリッド参加型・出席型、双方に対応可能な支援システムを紹介します。
(出所:FISCOバーチャル株主総会プラットフォーム公式Webサイト)
フィンテック企業が手掛ける株主総会支援システム。株主総会の視聴ができる「参加型、視聴以外にも議決権の行使、質問投稿ができる「出席型」どちらにも対応可能。リアルタイムでの質問集計や受付の管理などのほか、AI文字起こし・即時英訳機能が搭載されているため、海外投資家とのコミュニケーションも活発に行えるのも強み。デジタルクーポンの発行、暗号資産フィスココインの配布など株主優待の機能も備える。
機能提供のほか、資料登録や当時の運営までをフルサポートで行ってくれるため、自社のリソースが足りない場合でも安心して開催可能。
(出所:LIVESTREAM公式Webサイト)
参加型、出席型のそれぞれにサポートプランが用意されている支援システム。参加型では、ライブ配信だけでなく、「質疑応答だけ答えられるようにしたい」などの要望にも応えられる。出席型では、議決権行使や質疑応答のシステムや本人確認システムとの連携によって、安定した開催をサポートしてくれる。
必要な機材や会場も全て用意をしてくれるため、自社での用意は最小限で済む。また、専門スタッフのサポートや事前リハーサルの実施も行ってくれるため、安心したバーチャル株主総会の運営が可能。
(出所:株主総会支援システム公式Webサイト)
バーチャル株主総会の準備から運営、アフターフォローまでをトータルで行ってくれる支援システム。クラウド型想定問答作成ツールでは、株主からの質問に対して事前に登録しておいた回答を議長等に素早く提示ができ、円滑な議事進行のサポートを行ってくれる。テレビ会議システムを活用することにより、高音質で高画質な映像提供が可能。回線サポートも行うため、スムーズな質疑応答などが行える。
システムとしての機能提供だけでなく、たとえばリアル会場での密を避けるために、役員のウェブ会議での参加の提案、リモート事務局の設置など、環境作りも支援してくれるのも強み。
まずはハイブリッド参加型でバーチャル株主総会を開催したい場合におすすめの支援システムを紹介します。
“バーチャル株主総会支援システム”の 一括資料ダウンロードする(無料)
(出所:LiveSESAMi公式Webサイト)
株主総会への不正参加抑止に強みを持つ支援サービス。株主一人ひとりに固有のシリアルコードを発行し、シリアルコードは1デバイスのみからの視聴可能で複数環境から同時ログインができないため、重複視聴を防止できる。また、配信環境には世界トップクラスの実績を持つ「Vimeo」を採用しており、高画質で安定した配信を提供できることが特徴。
料金プランは2種類。台本や資料作成、撮影機材の提供までフルサポートする「All-in-One パッケージ」と、資料作成等は自社で行うことでより安価に利用できる「ライブ配信パッケージ」があり、自社の用途に合わせて選択できるのもうれしい。
(出所:eventos公式Webサイト)
200万人以上の利用実績を誇るイベント管理システム。ビジネスシーンでも製品発表会、セミナーに加え、バーチャル株主総会の対応実績あり。オンラインチケットの発行からオリジナルクーポンの作成、スケジュール機能などを搭載しており、参加者はストレスなく株主総会に参加が可能。バーチャル株主総会の配信も直感的なドラッグ&ドロップ操作で行えるため、担当者の手間がかからない作りになっている。
カスタマイズ性も優れており、CSSの設定やHTMLの埋め込みも可能。自社のブランドイメージに合わせたサイト設計が行えるのも強み。
(出所:Eventory公式Webサイト)
イベント企画から開催、分析までを一つのプラットフォーム内で完結できる支援システム。ワンステップで企画から分析までを行えるため、担当者の作業工数の削減に貢献できる。全行程はEventoryスタッフがサポートしてくれるため、安心したバーチャル株主総会の開催が可能。
参加株主に対してユーザーIDを紐づけることで、バーチャル株主総会に関わる行動のすべてをデータ化。その後のデータを活かしたいわゆるマーケティングにも活かせる。複数の映像切り替えも行えるため、自社が欲しい絵でのバーチャル株主総会が実現できるのもポイント。
近年、多くの企業で導入が検討されているバーチャル株主総会。支援システムを導入することで、開催工数やコストの削減に加え、新規株主の獲得や感染リスクの低減といった効果も期待できます。
以下、よくある質問をまとめましたので参考にしてください。
会場を利用して行うリアル株主総会と併行して、オンライン上で株主の出席を可能にする「ハイブリッド株主総会(参加型・出席型)」には、基本的に法的な問題はありません。
一方、リアル株主総会を開催しない「バーチャル・オンリー株主総会」については、一定の要件が定められており、それをクリアすることが求められます。詳細は、以下の経済産業省のサイトをご確認ください。
・場所の定めのない株主総会(バーチャルオンリー株主総会)に関する制度:経済産業省
自社でバーチャル株主総会を開催する場合、まずは「ハイブリッド参加型」「ハイブリッド出席型」「バーチャルオンリー」の3つの方式から実施方法を決めることが重要です。その上で、自社の開催方式に必要な機能が搭載されているか、ニーズを満たしているかなどを確認し、システムを選定しましょう。
タイプ別のおすすめシステムは以下の通りです。
バーチャル株主総会支援システムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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株式会社Collective Path
イベントの企画・開催・分析・フォローアップまでひとつのプラットフォームで管理し、良質な商談獲得のサポートが可能なイベントDXソリューション。完全独自配信機能搭載...
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