飲食店・小売店・医療機関などで、人手や手間をかけずに順番待ちを解消したいと考える担当者へ。順番待ちシステム(順番管理システム)の概要や機能、タイプ、比較のポイントとともに、おすすめのシステムを紹介します。
順番待ちシステムとは、店舗の予約・受付状況をオンラインで管理し、待ち時間や組数をリアルタイムで表示するシステムです。ディスプレイやスマホに具体的な待ち時間を表示し、適切なタイミングで呼び出すことで、店前でお客様を無駄に待たせずに済むため集客効果を高めます。
また、待ち時間が明確になることで、ほかの用事を済ませたり、店舗で受付を済ませたら車内でリラックスして呼び出しを待ったりできるようになるので、お客様のストレス削減にも役立つでしょう。
順番待ちシステムは、飲食店や小売店、医療機関など、幅広い業種で利用されています。システムの導入により、以下のようなメリットが期待できます。
このほかにも、イベント会場、ポップアップストアといった大人数の参加者で混雑する場所で導入されているなど、使い方次第で様々なシーンでの活用が可能です。
順番待ちシステムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
順番待ちシステムの主な機能と、それにより実現できることを説明します。
受付 | 店内に設置したディスプレイ・タブレットからの登録や、モバイル端末を使ったスタッフによる受付などに対応 |
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待ち状況の管理・表示 | 店内に設置したディスプレイやタブレット、お客様のスマホに待ち状況(組数・待ち時間など)を表示。お客様のストレス軽減に役立つ |
発券 | 店頭などに設置した発券機で整理券を発行。QRコードを印字すれば、スマホから順番を確認できる。印字内容をカスタマイズできるシステムも |
お客様の呼び出し | LINE・メール・電話などからの自動通知で、順番が近づいたお客様を呼び出し。スマートな案内を実現するとともに、機会損失を防止する |
オンライン受付 | 来店・来院前にWebでの事前予約を受け付ける機能。待合スペースの混雑回避につながる |
分析 | レポートなどでの分析をもとに、混雑の緩和・分散化、アイドルタイムの減少を図る |
順番待ちシステムは、大きく4つのタイプに分かれます。
汎用性が高く、様々な業界・業種や場面で利用できるタイプ。事前予約受付や日時指定受付、発券機との連動、待ち合わせ状況を表示する外部モニターへの表示、レポート機能など、豊富かつ利便性の高い機能を備えています。
代表的なクラウド型順番待ち予約システムの一つ「EPARK」の加盟店数は、約10万施設と国内最大規模。飲食店や医療機関、自治体、官公庁など、場所やシーンを選ばず利用されています。
「Airウェイト」も、ホテルや金融機関、テーマパーク、運送の現場など様々な業界で使われているツールです。発券はもちろん、オンライン予約や受付時のクーポン発行など、顧客満足度やリピート率の向上につながる機能が充実しています。
専用アプリのインストール不要で「LINEミニアプリ」を利用するタイプ。LINE経由で受付・発券を行うため、LINE公式アカウントでの友だち獲得につながるうえ、ペーパーレス化や印刷のコストカットも促進できます。キャンペーンのお知らせや、定期的なクーポン配信などで集客を強化したい場合におすすめです。
また、「他人が触ったタブレットを使いたくない」「紙に名前を書きたくない」「専用アプリをインストールするのが手間」「アドレスを忘れてメールでの呼び出しに対応できない」といった様々な要望にも応えられます。
行列対策に優れた整理券システム「matoca」の場合、LINEミニアプリを通して順番待ち・呼び出しが可能。LINEの友だちを獲得しやすい設計になっているため、新商品情報やイベント情報などをより多くのお客様に配信できます。LINEを利用していない方には、電話呼び出しで対応。発券できる距離に制限があり、遠方からは発券されないので空予約の防止にも有効です。
特定の業界・業種に特化したタイプ。POSと連携できる飲食店向けの「GATEウェイティング」や、施設や目的ごとに順番受付を作成・管理できる病院・クリニック向けの「リザービット」など、専門性の高い機能を搭載したシステムが該当します。順番待ちを解消しながら、業務効率を上げたい場合に向いています。
病院・クリニックに特化した順番待ちシステムをお探しの場合は、事前予約機能を備えた「診療予約システム」を導入するのも一手です。詳しくは「診療予約システムの比較17選。タイプ別の選び方」をご覧ください。
店舗でのタブレット操作と、スマホやモニターでの順番確認に絞ったタイプ。発券機連動や予約受付がなくシンプルで、手軽に始めたい方や、コストをできるだけ抑えたい場合に適しています。
その一例である「順番コンシェル」は、手持ちのタブレットとスマホだけで始められるうえに無料で利用できます。インターネット環境さえあれば誰でも簡単に導入できる順番管理システムです。
自社や施設に適したシステムを選ぶ際には、以下のポイントで比較します。
まずは順番待ちを整理・解消するための方法について検討します。たとえば整理券を紙で発券する、待ち合わせ状況を専用モニターに表示させるといった選択肢があるので、目的に対応した機能を持つシステムを選びましょう。
お客様を呼び出す方法も重要な比較ポイントです。順番が近づいたにもかかわらずお客様が気付かなかったり、途中で帰ってしまったりすれば、機会損失になるためです。
呼び出し方法はシステムによって様々。LINE公式アカウントと連携して呼び出しをする「LINEミニアプリ対応型」をはじめ、自動の電話呼び出し、メール呼び出し、SMS通知などがあります。お店や施設の利用者ニーズに沿った呼び出し方法を検討してみてください。
たとえば家電量販店での導入の際は、修理受付、配送希望のように来店内容によって窓口を分けておけば、接客プロセスが効率化されて案内がスムーズに。その場合、複数の窓口に分けて順番待ち管理ができる「LineManage@NSAP+Call」のようなシステムがおすすめです。
飲食店や医療機関など、来店の前にオンラインで順番受付を行う場合は、Web上で簡単に予約ができる「Airウェイトのようなシステムを選びましょう。来店・来院のハードルが下がり、集客率の向上につながります。
ここからは、4つのタイプ別におすすめのサービスをご紹介します。
(出所:Airウェイト公式Webサイト)
POSレジアプリや決済サービスなど、業務支援ツール分野で実績があるリクルートの順番待ち管理システム。店頭・窓口スタッフが発券する「有人対応」、顧客がセルフで発券する「店頭設置」、自宅や職場から予約できる便利な「オンライン受付」といった受付方法をカバー。レストラン・宿泊施設・病院など、業種や業態に合った使い方で、スマートな案内を実現できる。
スマホで待ち状況が見られる「リアルタイムWeb表示」や電話・SMSでの「自動呼出」、待機人数や呼出番号が見やすい「外部ディスプレイ連携」など、順番受付~案内の効率化に役立つ機能が充実。小型プリンターとiPad1台があれば、気軽に利用できる。初期費用無料で、契約期間の縛りがないことも嬉しい。
(出所:EPARK公式Webサイト)
国内最大規模の加盟店数と会員基盤、業界最大規模の特許件数を保有する、クラウド型順番待ち予約システム。飲食店から病院、自治体・官公庁など、幅広い施設で導入されている。順番受付、日時指定受付、メールでの呼び出しなど、多彩な機能で幅広い業種の順番待ちを解消。飲食店限定でLINE呼び出しにも対応している。
メルマガ配信やHPとの連携など、集客に役立つ機能が充実しているのが特徴。管理機能から来店履歴やクーポンの使用履歴といった会員情報を確認して、販促活動にも活用することもできる。
(出所:LineManager@NSAP+Call公式Webサイト)
タブレット型発券連動の順番待ちシステム。番号札の発券、順番管理、番号の呼出しと待ち状況の案内表示といった機能を搭載している。最大6つまでの窓口レーンの設定に対応しており、来訪の目的別での順番管理が可能。シンプルかつコンパクトな機器構成で、スペースを取らず、誰でも簡単に操作できる。
Web状況確認サービス、LINE呼出しサービスといったオプションが豊富にそろい、カスタマイズ性が高いため、環境やニーズに応じた柔軟な環境構築が可能。病院や百貨店、レンタカー営業所など様々な施設で利用されている。
(出所:Q ticket公式Webサイト)
大人数が集まる飲食店やイベントでの受付・呼び出しに適したシステム。タブレットや発券機を使った店頭での順番管理、Webサイトからのオンライン受付、PC・タブレットといった管理用端末での遠隔呼び出しなどが可能で、多様な業種で幅広く活用されている。時間帯ごとに受付の上限人数を設定すれば、スポーツ会場やセミナーなど、入場者数を制限しなければいけないシーンにも適している。
顧客の呼び出しはもちろん、来店の有無のチェックまで自動で行えるため、スタッフの業務負担軽減に有用だ。また、日本語のほか、英語・繁体字・簡体字にも対応しているので、海外からのお客様が多い施設におすすめだ。
(出所:matoca公式Webサイト)
2,020店以上で導入されている、LINEミニアプリ対応の順番管理システム。“誰でもカンタンに5秒で発券”をコンセプトにしており、行列や待ち時間に由来する機会損失の解消に強みを持つ。店頭に設置したタブレットからの発券に加えて、LINEミニアプリからの登録・発券に対応。行列対策と同時に、LINE公式アカウントの友だち獲得強化にも役立てられるので、マーケティングツールとしても有用だ。また、指定されたエリア内のみでしか発券できないため、空予約やイタズラの心配は不要。
飲食店や小売業、医療機関・薬局、催事・イベントなどあらゆる業態に対応しており、「テーブル/カウンター」「診察/検査/くすりのみ」など、業種に合わせた選択肢を設定できる。
(出所:順番待ち子ちゃん公式Webサイト)
マーケティングツールとしても活用できる順番待ち管理システム。オンライン・オフライン受付、順番待ち管理、待ち状況確認がLINEミニアプリ上で行える。呼び出し、順番の自動通知、順番待ちの保留・完了・キャンセルはLINEのサービスメッセージで通知。iPadとプリンターを設置すれば、LINEを使っていないお客様の順番待ち管理もできる。LINE公式アカウントと連動しているので、順番待ちをすると自動に友達として登録し、キャンペーン告知やクーポン配布といった情報発信が可能に。離脱客へのフォローメッセージ自動配信機能も搭載。
同社が提供する、テイクアウトサービス「どこでも注文くん」や、店内セルフオーダー「いつでも注文くん」、オンラインショッピング「通販くん」との併用で、店舗外からの注文や、LINEモバイルオーダーにも対応できる。
(出所:マイジュンバン公式Webサイト)
店頭での順番待ちの受付や、LINE・自動音声電話・メールを使った呼び出し、待ち状況のリアルタイム表示、待ちリストの表示といった多彩な機能を月額 5,980円で利用できる、コストパフォーマンスに優れた順番待ちシステム。受付にiPadを設置し、ダウンロードしたアプリをスタートするだけでシステムが稼働し、iPhoneでスタッフ受付ができる手軽さも魅力だ。順番待ち画面の選択項目や送信メール本文、電話呼び出しの音声が自由にカスタマイズでき、「内科」「小児科」や「午前受付」「午後受付」など、複数の独立した順番待ちも設定できる。
また、オプション機能としてLINE公式アカウントとミニアプリの連携機能を用意。公式アカウントの友達獲得にも役立てられる。
(出所:GATEウェイティング公式Webサイト)
飲食店向けの順番待ちシステム。基本的な順番待ち機能に加えて、POS連携や自社Webサイトからの予約受付、リピーターの計測といった機能を備えている。
分析レポートや受付時の質問、リピーター検知CRMなどの機能で課題を見える化し、業務の円滑化を促進。クーポン発券、デジタルサイネージやメッセージアプリとの連携による、顧客のリピーター化および売上アップも期待できる。また、オンライン順番受付やグルメサイトの予約との連動など、集客強化に役立つ機能も充実。
飲食店特化型予約管理システム「GATE Reserve(旧・お席トットくん)」と連携すれば、順番待ちの顧客を自動で空席へ案内できる。
(出所:リザービット公式Webサイト)
病院・クリニック向けのオンライン順番予約システム。1つのアカウントで、施設や目的ごとに順番受付を作成・管理できるのが特徴だ。メッセージ送信、待ち時間表示、グループ予約、1日の予約上限設定、登録した顧客や会員以外の予約をブロックするフィルターなど、来院者のストレス削減に役立つ機能を豊富に搭載している。
診察券番号、予約名、会員ナンバーなどを入力する「会員番号方式」 と「整理券方式」の2種類から、予約方式を選択可能。様々なシーンに応じて、最適な順番予約プロセスを設定できる。オンライン順番予約の運営に必要な基本機能をはじめ、多くの機能が無料プランに含まれているため、システムの使い勝手を試してみたい場合におすすめ。
(出所:順番くん公式Webサイト)
病院(小児科)・クリニック向けの、順番待ち解消に特化したシンプルなシステム。アプリダウンロード不要のWebシステムなので、PCとネット環境さえあれば、手軽に導入・利用できるのが特徴だ。携帯やスマホを通じて、院外から順番待ち予約や順番チェックができるので、患者のストレス軽減や二次感染防止に有効。
見やすい画面や簡単な操作感で、PCに苦手意識を持つスタッフでもスムーズに操作できる。そのため、年配のスタッフが多い病院や、地域密着型の個人経営の病院などでの導入が進んでいる。
(出所:順番コンシェル公式Webサイト)
市販のタブレットと手持ちのスマホで簡単に利用開始できる順番管理システム。「キオスク(順番登録)」「マネジャー(順番管理)」「モニター(待ち時間表示)」「順番チェッカー(お客様呼び出し)」の4フェーズで順番を管理する。顧客は「キオスク」端末から受付をし、スタッフは「マネジャー」端末で順番を管理、順番の確認や呼び出しは、状況をリアルタイム表示する「モニター」と、QRコードによりスマホで順番確認ができる「順番チェッカー」で行うという仕組みになっている。
1日20人まで順番登録ができ、カスタマーサポートをメールで行う「無料コース」と、順番登録に制限がなく、電話カスタマーサポートが付随した「プレミアムコース」の2種類の料金プランを用意。
(出所:ジュンバンウォッチ公式Webサイト)
シンプルさを追求し、待ち状況の共有・可視化に特化した順番お知らせシステム。電話番号やメールアドレス、LINEなどの個人情報を一切取得しないため、個人情報漏えいの心配がなく利用できる。店舗側が送信した呼出番号を顧客側が閲覧するだけのシンプルな仕組みなので、インターネットにつながった任意の端末と、お客様に配る番号札(整理券)さえあればOK。
一方で、複数の番号や名前、車のナンバーや伝達事項などを共有できるので、アイデア次第で様々な使い方ができる。画面をお店のカラーにする、多言語化するといったカスタマイズも自由自在だ。ホームページとの連携にも対応。機能や利用機関に制限があるものの、無料で使える簡易版も用意。
お客様のストレス削減やリピーター創出に加えて、マーケティング施策への活用や、病院での二次感染防止など、様々な効果が期待できる順番待ちシステム。導入する際には、まず以下の4つからニーズに合ったタイプを検討します。
(1)マルチ機能型
(2)LINEミニアプリ対応型
(3)業界特化型
(4)Web特化型
その後、発券機や外部モニターなどの必要機材や、お客様の呼び出し方法、複数窓口・オンライン受付の対応の有無といった比較ポイントで絞り込むことで、自社に最もフィットしたシステムが選べます。
施設とお客様の双方にとってストレスとなり、機会損失にもつながりかねない順番待ちを、システムによって手間なく解消していきましょう。本記事を参考に、順番待ちシステムの導入を検討してみてください。
順番待ちシステムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
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