SMS送信向けAPIサービスを新たに導入したい方や、サービスの乗り換えを検討している方へ。SMS送信向けAPIサービスの機能や導入方法、違いや選び方とともに、おすすめのサービスを紹介します。
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SMS送信向けAPIとは、用件に従ってSMS(ショートメッセージサービス)を送信するためのAPIです。ユーザーのアクションに応じて自動かつ即時にSMS送信できるため、ワンタイムパスワードや認証URLを発行する「SMS認証」などに、よく利用されています。
多くの企業ではサービス利用時に、本人確認を行うためにワンタイムパスワードや認証URLを発行していますが、この場合、ユーザーへの「到達率が高い」SMSが用いられるのが一般的です。ただし、自社サービスからユーザーへリアルタイム・自動でSMSを送信するには、送信プログラムを独自に開発し、実装する必要がありました。
この点、APIを利用すれば、自社サービスと既存のSMS送信サービスとをAPI連携するだけで、簡単にユーザーにSMS認証などを一斉送信できるようになります。「リアルタイムで24時間365日対応ができる」上に、「独自にプログラム開発する手間も省ける」とあって、多くの企業で導入が進んでいます。
SMS送信向けAPIサービスは、上記した「SMS認証」を含めて、以下のような様々な場面でよく活用されています。
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サービスによって異なりますが、SMS送信向けAPIサービスには主に以下の機能が搭載されています。
<送信に関わる機能>
一斉送信 | 異なる宛先にBccで同一のメッセージを同時に送信できる |
---|---|
個別送信 | 宛先ごとに異なるメッセージを送信できる |
予約送信 | 指定した日時で自動的にメッセージを送信できる |
送信結果確認 | 個々のメッセージの送信状況(成功・失敗)を確認できる |
送信レポート | 全体の送信件数、エラー率などの送信状況を確認できる |
<それ以外の機能>
長文SMS | 通常の文字数制限を超える660〜670文字を送信できる |
---|---|
双方向SMS | 送信だけでなく受信も可。ユーザーと個別にやりとりが可能 |
送信元番号指定 | 受信者に表示される電話番号や文字列を自由に設定できる |
他人接続判定 | 電話番号の使用者が変更されていないかを照合できる |
短縮URL | 長いURLを短縮して表示できる |
中には、テキスト認証ではなく、「メディアSMS」や「絶対リーチ!SMS」のように音声を用いたIVR認証に対応したものもあります。IVRは「Interactive Voice Response」の略で、音声自動応答システムのこと。認証キーやパスワードを自動音声で読み上げて伝達することで、電話の種類にかかわらず本人確認を行えます。
また、SMS認証に必要な機能を備えたプログラムを提供するサービスもあります。たとえば「メディアSMS」が提供する「SMS-OPE.COM」は、未認証の電話番号に対してOTP(ワンタイムパスワード)の発行やSMSの配信、IVRに至るまで、本人確認に必要な工程をワンストップで実装可能。よりスムーズにSMS認証を導入できます。
サービスの導入方法は以下の通りです。「Karaden SMS API」を例に、順を追って解説します。
自社が必要とする機能を備えたサービスの中から、導入の手軽さやサポ−ト、セキュリティ、コスト面などを含めた検討を行い、最適なサービスに申し込みをします。
取得したアカウントで管理画面にログインし、プロジェクトの作成やセキュリティ担保のためのトークンを作成。
次に、サービスを設定します。送信元番号や再送間隔、短縮URLの使用/不使用やAPIバージョンなどを入力し、送信先番号を登録します。
提供されるAPIの仕様書を確認しながら、自社のシステムと連携させるためのプログラムを自社で開発します。不明点はサポートサービスを活用して解消できます。
サービスによっては、スムーズに開発できるようサンプルコードが提供されていることも。それをベースに、自社に合わせて必要箇所を書き換えて開発できるため、負担を軽減できます。
プログラムができあがったら、テスト配信を実施。結果は送信結果取得機能で確認できます。送信キャンセルや長文SMS送信、IVRなど、使用予定の機能をひと通りテストしましょう。
本記事の「SMS送信向けAPIサービスでできること(機能)」で挙げた機能の有無以外にも、以下のような違いがあります。自社サービスに即したものを選ぶことで、導入時の手間を大幅に軽減できます。
SMS送信向けAPIサービスには、いくつかの通信方式が用意されています。API連携先のシステムによっては対応するプロトコルが限られている場合があるため、事前の確認が重要です。
「メディア SMS」や「絶対リーチ!SMS」のように、「HTTPS API」と「SMPP API」の2つの方式が用意されていれば、多くの場合で対応可能です。しかし、中には「SMSLINK」のように「HTTPS API」のみに対応しているサービスもあるため、注意が必要です。
サンプルコードが提供されていると、それをもとにして必要な部分のみを開発すればよいため、開発の負担を大幅に軽減できます。自社で使用している言語のサンプルコードが提供されているか、確認しておきましょう。
たとえば、サービスごとに以下のサンプルコードが提供されています。
サービス名 | サンプルコード |
---|---|
Karaden SMS API | PHP / Python / Java / cURL |
Media SMS | PHP / Java / JavaScript / Node.js など |
Twillio MessagingX | Node.js / Python / PHP / C# / Java / Go / Ruby / cURL |
このように、提供されているサンプルコードの種類や数はサービスによって異なります。
既存システムとの連携機能が用意されているAPIサービスもあります。その場合、開発は不要のため、導入までの作業負担が大幅に軽減されます。
たとえば「SMSLINK」の場合、Salesforce連携機能(オプション)があります。利用すると、Salesforce上の顧客情報から宛先を抽出し、自動でSMSを送信可能。SMSLINKの画面上で設定するだけなので、扱いやすいのが特徴です。
また、「メディアSMS」は、コールセンター向けソフトウェアのZendeskとの連携に対応。Zendeskの管理画面からSMSを送信でき、顧客とのコミュニケーションを効率化できます。
SMS送信向けAPIサービスと、API連携に対応したSMS送信サービスを紹介します。
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(出所:Karaden SMS API公式Webサイト)
高いシェアを誇る大手サービス「空電プッシュ」と連携したAPIプラットフォーム。日本語での開発環境とサポートが充実しているのが特徴だ。 PHP、Python、Javaといった各種サンプルコードを備え、SMS利用開始までのトライアルや技術検証の期間を短縮。ワンタイムパスワード送付による本人認証や、訪問日時の事前連絡など、用途に合わせたシステム連携をいち早く可能とする。
NTTの実績を活かした安定送信には定評があり、到達率99%かつ大容量高速配信に対応。セキュリティ対策もIDS(侵入検知システム)、WAF(ウェブアプリケーションファイアーウォール)、データの暗号化保存、監査サーバー設置、作業内容によるアラートメール発出、作業内容の記録(動画保存)など万全の体制が敷かれている。
(出所:メディアSMS公式Webサイト)
SMSに求められる幅広い機能を網羅しているサービス。オリジナルドメインを使ってユーザー毎のクリック・開封計測ができる、短縮URLのユニーク作成ほか、CSVフォーマット可変機能、予約送信/再送信、送信許可(承認)といった機能を搭載している。通信プロトコルはHTTPS、SMPP、SFTPと複数の方式に対応。またSMPP通信方式により、海外アグリゲータやグローバルブランドのCTI製品とも接続できる。そのほか、長文/双方向、他人接続判定、専用のIVR(自動音声案内)システムなど、業種を問わない豊富な選択肢が魅力。使用したい機能を組み合わせるだけなので、目的に合わせて簡単にカスタマイズできる。
料金形態は送信に成功した配信のみが課金される完全成功課金型。送信結果情報が充実しており、送信に失敗した理由も詳細に把握できる。また、無料トライアルは最大2カ月と業界最長。
(出所:絶対リーチ!SMS公式Webサイト)
豊富な機能で企業の様々なニーズに応えるサービス。チャット形式でユーザーとメッセージのやり取りができる双方向SMSや、予約送信、6カ月分の送信ログの保存、オプトアウト機能、ショートURL生成など、様々な機能が搭載されている。
通信方式はHTTPS(Web API)及びSMPP(SMPP v3.4)を利用可能。コンタクトセンターシステムやCRMシステム、クラウドサービスなどあらゆるシステムやアプリケーションと連携できる機能性の高さが評価され、約6,000社が導入している。セキュリティにも力をいれており、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格であるISO/IEC 27001認証を取得。市町村や金融からの信頼性も高い。
また、プランの豊富さも特徴で、シンプルな機能の「1-way(一方向)プラン」や応答・誘導を自動化した「IVRカスタマイズプラン」、本人確認用途に特化した「セキュアSMS認証プラン」など、計13プランから自社に最適なものを選べる。
(出所:SMSLINK公式Webサイト)
シンプルで分かりやすいUIに定評のあるSMS配信サービス。すぐに使えるWebタイプに対し、APIタイプは開発のしやすいテスト環境が特徴で、最短3日で開発が完了したという事例も。API専用の送信管理画面を備え、マニュアルを読まなくても簡単に操作できるよう設計されている。定形文登録機能や情報差込機能と併用することで、契約者への一斉連絡や予約のリマインドなどを自動化し、コスト削減を実現。Webアンケート作成機能や、Salesforceとのノーコード連携といったオプションも豊富で、様々な面から開封率やクリック率の向上に寄与する。
(出所:KDDI Message Cast公式Webサイト)
販促及びマーケティング機能に強みを持つSMS送信サービス。既存システムとのAPI連携で、OtoO、ターゲティング配信など、顧客ごとに細やかなアプローチを実現。開発不要の入稿ポータルも利用可能で、送信開始までの日数を大幅に短縮。国内4キャリアと直接接続し、「重要なお知らせ」や「料金督促」、「二段階認証」など、重要なメッセージの確実性の高い通知・連絡手段として活用できる。その他、Salesforceとの連携も可能だ。
通信事業者としての経験も強みで、高い運用品質と24時間365日の障害運用体制を確立し、万が一の障害発生時にも迅速に対応。信頼性の高いサービス構築に役立つ。
新型コロナウイルス感染者への連絡手段として、申し込んだ当日からSMS送信の利用が可能な「自治体・医療機関向け特別プラン」を用意するなど、時流に合わせたサービス展開も。
(出所:SMS Publisher公式Webサイト)
使い勝手のよさと、手厚いサポートが魅力のSMS送信サービス。宛先のリストをアップロードし、テンプレートを選択するだけで送信予約が完了する。個別/一斉のAPI連携に対応しているため、SMS認証やキャンペーン告知などは自動化することで、セキュリティ強化、送信の抜けもれ防止になる。販促目的のSMS送信にも対応しており、長年メールマーケティングを支援してきた同社ならではの知見で、運用を支援してくれるのも特徴。
サポートセンターでは、導入、設定、操作などのテクニカル面を支援しており、専門家のフォローを受けながら利用できる。
(出所:Twilio MessagingX公式Webサイト)
アメリカで生まれたSMS送信向けAPIサービス。送信者のローカライズ、コンプライアンスツール、グローバルガイドラインなどの機能を搭載し、180カ国以上に確実にリーチ。世界で1500社以上の第一種通信事業者と接続して大量のメッセージを送信でき、グローバルな企業活動に寄与する。C#、Rubyといったマイナー言語のサンプルコードが用意されているのも、国際サービスの強み。
また、単一のAPIでMMS、SMS、WhatsAppのトランザクションメッセージの送信が可能な点もグローバル企業向き。予約のリマインドやSMS認証はもちろんのこと、顧客ごとにパーソナライズされたメッセージでキャンペーンや割引の通知を配信、顧客の再アクティブ化、購入履歴に基づく関連性の高い提案などもできて、マーケティング用途にも使いやすい。
本人認証や予約のリマインド、重要通知などに活用されるSMS。自社が使用するサービスやWebサイトからSMSを送信したい場合、従来は送信プログラムを独自に開発して実装する必要があり、大きな負担がかかっていました。
しかし、SMS送信向けAPIサービスを利用すれば、イチからプログラムを開発・実装する必要がなくなり、その負担は大きく軽減できます。
SMS送信向けAPIサービスを選ぶ際は、以下の点を重点的に確認しましょう。
APIを活用することで、開発負担の軽減だけでなく、本人確認のスピードアップ、マーケティングの効率化、送信もれや誤送信などのミス削減、セキュリティ強化といった効果も期待できます。本記事で紹介した比較のポイントを参考に、SMS送信向けAPIサービスの利用を検討してみてください。
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