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FAQを活用すべき5つのメリットと導入時の3つの注意点

FAQを活用すべき5つのメリットと導入時の3つの注意点

最終更新日:2023-09-14

問い合わせが増えてきたのでそろそろFAQを活用したい、ただ、準備や運用も必要なのでメリットをしっかりと理解してからFAQの導入を進めたいとお考えの方に、利用すべき5つのメリットや導入時の注意点についてご紹介します。

目次

FAQ活用の5つのメリット

製品やサービスのユーザーに対して、「よくある質問(FAQ)」を用意すると、ユーザーは自分で答えを探すことで、疑問をその場で解決できるようになります。ユーザーだけでなく、社内のカスタマーサポートやコールセンターのスタッフが、問い合わせ対応時に不明点を確認する手段としても広く利用されています。

そのようなFAQの活用メリットとしては次の5つが挙げられます。

  • 1. 問い合わせ件数の削減
  • 2. サービス品質の向上(それに伴う顧客満足度の向上・解約率の防止)
  • 3. サポート時間の延長・拡大
  • 4. 1件あたりの応対時間の削減
  • 5. ナレッジの蓄積と属人化の防止

この中でも導入目的として最も挙げられるのが、「問い合わせ件数の削減」です。似たような問い合わせが多いので減らしたい、人の作業が追い付かないから負担を軽減したい、という方も多いでしょう。次項から各メリットを詳しくご紹介します。

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メリット1:問い合わせ件数の削減

「よくある質問」に関する問い合わせの数を減らして、カスタマーサポートの負担を減らすことが一番のメリットとして挙げられます。多数の問い合わせがある中、問い合わせ内容を見ると、半分以上は「手続きが方法がわからない」「パスワードを忘れた」のような簡単に解決できる内容だったということはありがちです。

たとえば、カスタマーサポートのスタッフが5人いるけれど、問い合わせ応対で大変。それがFAQでユーザーの疑問を解決することで、一人分の問い合わせが減ったとなると、一人の人件費分の削減になります。費用対効果がわかりやすいメリットとも言えます。

また、急成長中の会社だと、問い合わせの増加に、カスタマーサポート部門の人員増加が追い付かないこともあります。その際に、FAQシステムを上手く活用すれば、問い合わせ件数の伸びほど人員を増加させなくてもよいようになります。

 

メリット2:サービス品質の向上(それに伴う顧客満足度の向上・解約率の改善)

製品やサービスのユーザーが何か困っている時に、すぐにその困りごとが解決できれば、解決まで待つことなく、製品やサービスの利用に戻ることができます。その結果、顧客満足度が高まり、サービスを使い続けることで解約防止にもつながります。

FAQがない場合、困っているユーザーがみな問い合わせをして解決してくれるとも限りませんし、問い合わせしたとしても、回答を得るのに時間がかかりますので、その間に利用を諦めてしまうこともあります。そのような機会損失を避ける点もFAQの導入メリットです。

 

メリット3:サポート時間の延長・拡大

カスタマーサポートへの問い合わせの場合、たとえば、平日の9時~17時の間しか対応できない、休日は対応できない、ということはよくあります。FAQシステムを稼働させれば、24時間、夜間でも休日でも年末年始でもユーザーの疑問を解決できるようになります。

特に、コロナ禍ではカスタマーサポートの体制を維持するだけでも大変な場面もありますので、有人対応の時間はできるだけ絞り込み、FAQでなるべく解決できるようにするという方法は有効です。

 

メリット4:1件あたりの応対時間の削減

社内でFAQを活用する場合のメリットです。カスタマーサポートが問い合わせに対応する際に、すぐに回答できない質問があった場合に、同僚や上司に聞く、あるいは対応マニュアルを調べる、ということが必要になります。

その際、FAQで回答の参考になる情報を確認できれば、調べたり聞いたりすることなく回答できるようになります。メールやチャットで返信する場合は、FAQに記載している返信テンプレートを引用して回答できると、文章作成時間の抑制にもつながります。

 

メリット5:ナレッジの蓄積と属人化の防止

問い合わせ内容によっては、この分野に詳しいこの人でないと回答できない、あるいは、過去の誰かが似たような件で調べて回答していたけれど、誰が何の件で対応していたのか把握していないとなり、効率的に対応できないこともあります。

そのような時のために、大事なことはFAQにナレッジとして蓄積しておくことで、その件に詳しくない人でも、FAQを参照しながら回答できるようになります。それにより、ベテランはいつも同僚から質問ばかりされて大変、ということも減りますし、ベテランが退職することで誰もわからなくなる、といった属人化に伴う課題の軽減も期待できます。

 

FAQ導入時の注意点

これまでの5つのメリットからFAQを活用すべきと言えますが、注意して進めないと、FAQシステムを用意したのにうまく活用されていない、期待したほど効果が出ていない、運用が大変で続かない、ということが起きてしまいます。それを防ぐためにも以下の3点には注意すべきです。

FAQは使われやすいところに置く(導線の考慮)

FAQのコンテンツとシステムを用意しても、Webサイトやスマホアプリ内のたどり着きにくい所にあり、よく探さないと出てこない、目につくのが電話番号なので先に電話をされてしまうなどとなると、折角ユーザーの役に立てる可能性があっても、そもそもFAQを利用する人が限られてしまいます。

そうならないよう、明らかに分かるところや、すぐに到達できる場所に置くことが重要です。その際、「よくある質問」や「お困りの場合は」のように、FAQに誘導しやすい文言にしましょう。

FAQコンテンツは数にこだわりすぎない

FAQ導入時には、なるべく疑問を解決できるようにと、なんとか力を入れて、できるだけFAQコンテンツを準備しようと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、いくら数多く用意しても、質問には偏りがあるはずなので、用意したけれどほとんど参照されていない、ということが起きがちです。そのため、カスタマーサポートが普段質問を受けていて、明らかにこれは用意すべき、と考えられる最低限のコンテンツだけで始めるのでも十分です。

運用後はFAQコンテンツの不足も明らかになりますが、検索結果などのログを解析すれば、どの質問に対して回答が足りていないかが明確にわかりますので、「足りなかったから追加する」というアクションが起こせるようになります。FAQコンテンツの数が増えると、製品やサービスの進化に伴う更新作業の負担なども増えますので、運用開始後の負担を見据えながら無理に増やさずに徐々に準備を進めていくことがおすすめです。

FAQのメンテナンスは定期的に行う(特に検索での到達率改善)

FAQが完全に軌道に乗るまでは、FAQで回答を用意しているのに、FAQで解決されずに、それに関する問い合わせが、カスタマーサポートに届いてしまっている、ということが発生しがちです。その要因の一つとして、FAQシステムでは、キーワード検索が最も利用されますが、Google検索ほど精度の高い検索結果を実現するのは簡単ではなく、思ったより回答に辿りついていない、ということが挙げられます。

それでも、回答ページへのタグ付けや、質問の多い検索キーワード候補の表示などを行うことで、回答到達率を高めることができます。ユーザーに十分利用されている状況であれば、おそらく1~2カ月程度で頻度の高い質問に対するチューニングが行えるはずなので、導入開始時はこれを踏まえておく必要があります。ある程度軌道に乗れば、1カ月に1度の確認程度でもしっかりとした効果になります。

 

FAQシステムを導入するなら

FAQの導入メリットや導入時の注意点はわかったので、FAQシステムの導入を具体的に考えてみたい、という方は「FAQシステム比較13選!3つのタイプに分けて選び方を紹介」をご参照ください。導入時に重視したいメリットや予算に応じて、適したFAQシステムを選びましょう。

また、比較・検証する際のポイントやより詳細な比較表はこちらでご紹介しておりますので、併せてご覧ください。

FAQシステムの選び方ガイド

 

まとめ

FAQの導入メリットは、よくある質問に関するユーザーの疑問解決と、それに伴う問い合わせ件数の削減だけでなく、サービス品質の向上や解約率の改善、さらには、カスタマーサポートの問い合わせ対応時間の短縮化や属人化の防止にも期待できます。

ただし、FAQは導入すれば手間がかからずにすぐに効果が出るとは限らず、FAQ導入に際しては、FAQを活用してもらうための導線設計、FAQコンテンツの準備、そして検索でFAQに到達してもらうための定期的なメンテナンスなども重要になります。それら活用や運用を見据えながら、FAQのメリット獲得のために導入検討を進めていきましょう。

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