最終更新日:2024-11-13
架電による営業効率を高めるために、プレディクティブコールシステムの導入を検討している営業部門の方へ。プレディクティブコールシステムの機能やタイプ、選び方、比較のポイントなどを、おすすめのサービスを交えて紹介します。
プレディクティブコールとは、架電リストにある電話番号に対して、自動で一斉に架電するシステムです。架電したうち、応答があったコールが自動でオペレーターに接続されます。
従来の架電業務では、オペレーターが電話番号を一つずつ選んで架電するため、見込み顧客のリストを消化するには相当数の人手が必要でした。しかし、プレディクティブコールのシステムを利用すれば、架電の手間を省いて応答があったコールのみに対応すればいいので、オペレーター負荷とコストの削減が実現できます。
ただし、プレディクティブコールは一斉に架電するため、待機しているオペレーターの人数以上に電話がつながるおそれがあります。そうした場合、架電効率を考慮して自動的に通話が切断されてしまいますが、架電する数を調整して極力通話の切断が起こらないように設定することも可能です。こうした仕組みは、特にオペレーターの人数が多い大規模なコールセンターでの利用のほか、支払いの督促やアウトバウンドセールスといった効率良く電話をかけたい業務に向いています。
プレディクティブコールシステムを利用するメリットとしては、次のような点が挙げられます。
プレディクティブコールと似た架電システムに、「オートコール」があります。プレディクティブコールと同様に架電リストに沿って自動で架電するシステムですが、オートコールは一件ずつ発信を行うため、オペレーターの数を超えて架電することはありません。架電効率はプレディクティブコールよりやや低くなるものの、オペレーター不足で通話が切断されることがないため、顧客とのコミュニケーションを重視したい企業に向いています。
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システムによって多少の違いがありますが、プレディクティブコールシステムには以下のような機能があります。
プレディクティブコール | 架電リストにある電話番号に対して一斉に架電を行い、応答があったコールを自動でオペレーターに接続。多くのシステムでは、架電倍率(一斉架電する電話番号数をオペレーターの人数の何倍までにするか)を調整できます |
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再架電 | 応答がなかった電話番号をリスト化し、設定した時間に再架電する機能 |
通話分配 | 待機時間の長いオペレーターに優先的に通話を接続する機能。オペレーターの業務量を均一化します |
架電禁止登録 | 過去のクレームや営業拒否などによる架電禁止番号を登録し、架電しないように設定します |
通話転送 | 電話を別のオペレーターや管理者へ転送する機能 |
通話モニタリング | 管理者(スーパーバイザー)が通話をモニタリングできるようにする機能。オペレーターにしか聞こえない指示を出せる、ウィスパリング(ささやき)機能をもつシステムも |
通話録音 | 通話音声を自動的に録音。自動で文字起こしや会話の要約を行うシステムも |
通話分析 | 時間や地域別の応答率や、オペレーターの通話内容などを分析する機能。業務改善に役立ちます |
加えて、多くのプレディクティブコールシステムはオートコール機能も搭載。必要に応じてオートコールに切り替えることも可能です。
プレディクティブコールシステムには、以下の3タイプに分けられます。自社で活用したい特性を備えたものを選びましょう。
架電業務(アウトバウンド)の効率化に強みを持つタイプ。プレディクティブコールのほかに、オートコールやクリック発信、プログレッシブ発信など、架電業務のスピードを上げるための機能が充実しています。
たとえば、「List Navigator.」ではプレディクティブコールに加えて、応答するまで一件ずつ自動で発信するオートコールや、オペレーターをスキルによってグループ分けして架電リストごとに最適なグループを割り当てるグループ発信といった機能を搭載。複数の架電方法を変更・併用しながら、効率化を図れる仕組みになっています。
架電業務の効率化に加えて、営業力の強化・オペレーターのスキル向上も図りたい場合におすすめのタイプ。通話内容の録音や文字起こし・要約などをもとに、営業トークの指導を行うといった使い方ができます。
たとえば「MiiTel Phone」は、トーク解析機能を搭載。通話内容を録音し、会話速度やトーク比率などをもとにしたオペレーターの強み・弱みの可視化や、キラーワードやNGワードの出現頻度からトークの改善・質向上などが可能です。
架電業務だけでなく、電話問い合わせの受電業務(インバウンド)も効率化したいという場合向け。
たとえば、「BlueBean365」では、着信時に該当する顧客情報を画面にポップアップ表示する機能や、受電したコールの自動振り分け、IVR(自動音声)による案内機能など、受電業務を円滑に進めるための機能が充実しています。
プレディクティブコールシステムを比較する際は、以下の3つのポイントに着目し、自社の使用目的に適しているかをチェックしておきましょう。
プレディクティブコールを利用する際、オペレーターの人数や平均通話時間、架電する時間帯などに応じた、回線数や同時発信数の調整が必要です。調整幅や細やかさを事前に確認しておきましょう。
たとえば「List Navigator.」は、架電倍率を最大5倍まで、10%刻みで調整できます。一方「BlueBean365」では、架電倍率を最大10倍まで設定可能です。
プレディクティブコール以外の架電手法も実施して、架電効率をより高めていきたい場合は、ほかの手法にも対応したシステムが選択肢となります。ほかの架電手法は、1件ずつ自動で発信するオートコールや、オペレーターが事前に顧客情報を確認し、自分で番号をクリックして発信するプレビュー発信などがあります。
たとえば「BlueBean365」は、プレビュー発信や再架電、IVRを利用した自動発信アンケートといった機能を備えています。また、「CALLTREE」は、プレビュー発信やオートコールのほかに、見込み客に対して再連絡日時を設定して再コールする機能や、オートコール時にコール間隔の秒数を細かく調整できる機能などを搭載。
営業トークの品質向上やオペレーターのスキルアップに力を入れたい場合は、営業トークを支援する機能を持ったシステムを検討しましょう。
たとえば、「TELE-ALL-ONE」にはトーク・ナビゲーション機能を搭載。顧客に断られたときの切り返し方など、最適なトークスクリプトをオペレータの画面に瞬時に表示してくれるため、成約数向上への貢献が期待できます。
また「Dream Call Next」は、オペレーターの通話内容を管理者がモニタリングし、通話相手に聞こえないウィスパリング(ささやき)でサポートする、モニタリング・ウィスパリング機能を搭載。また全通話録音の機能でいつでも通話を聞き直せるため、オペレーターの教育にも活かせます。
「HARMONY」は、会話のモニタリングや全通話録音機能に加えて、生成AIを活用したリアルタイム文字起こし・要約に対応。また、クレームを自動検知してアラート通知したり、会話の内容をリアルタイムで感情分析したりといった機能も搭載されており、顧客対応の向上に役立ちます。
主なプレディクティブコールシステムのうち、架電業務の効率化に特化しているものを紹介します。
(出所:List Navigator.公式Webサイト)
オートコールやグループ発信などの、シーンに合わせた発信機能で架電を効率化できる、アウトバウンド特化のコールシステム。プレディクティブコール機能は、架電倍率を10%刻みで最大5倍まで設定できるため、不在率の高いtoC商材などに活用しやすい。また、予約機能を使えば、管理者が不在でも自動で架電ができる。
利用中のCRMやSFAとのAPI連携に対応しているため、シームレスにデータ管理ができるのも便利。外部CRMシステムの顧客情報の表示や、情報の入力などができる。分析・音声解析機能ではアポ率の高いトークや条件を見える化でき、架電効率の向上に役立つ。
(出所:Dream Call Next公式Webサイト)
アウトバウンドコールに特化した営業支援コールシステム。アウトバウンド機能のオプションとして、プレディクティブ発信に対応している。受注率のリアルタイム確認や、エリアごとの在宅率や受注率などの数値化ができるなど、マーケティングに必要な分析機能が充実しているのが特徴だ。
また、管理者からウィスパリング機能も搭載しているため、オペレーターの教育にも役立てられる。そのほかにも、再架電や架電禁止番号の登録といった機能を搭載。加えて、全通話の録音が6カ月保存できるため、応対品質のチェックやトークスクリプトの作成、トラブル対応、法令遵守などにも活用できる。
(出所:CALLTREE公式Webサイト)
コールセンターを知り尽くしたプロが開発した、シンプルな設計のクラウド型コールシステム。プレディクティブコールのほかに、見込み客への再コール日時設定や、通話開始前に必要な情報をオペレーターにアナウンスするウィスパリング、スーパーバイザーへの通話転送といった機能を備える。
また、通話分析・結果分析・目標分析をリアルタイムに管理でき、リスト消化の進捗率も一覧で確認可能。通話の自動録音やリストデータベースの管理機能も備えており、コールセンター業務を幅広く支える。クラウド型のため新しく設備を導入する必要がなく、1席から利用が可能。最短で申し込みの翌日から導入できるという手軽さも魅力だ。
(出所:ネオ・クイックコールプロ公式Webサイト)
オペレーターの在宅業務にも対応した、クラウド型のコールシステム。プレディクティブコールでは、架電先との通話が確立されると顧客情報が画面に表示される。全通話自動録音や管理者のモニタリング、架電分析など機能も豊富にそろう。
コールシステムと回線(ネオ・ビジネスオンライン)を一括契約できるので、問い合わせ窓口や請求先がまとめられるのも便利。在宅オペレーターも会社と同じ電話番号を利用してテレアポ営業ができるため、リモートワーク促進にもつながる。マニュアルガイドやよくある質問をまとめたサポートサイトが用意されているほか、電話やPCでのリモートサポートも提供。
主なプレディクティブコールシステムのうち、営業力の強化に強みがあるものを紹介します。
(出所:MiiTel Phone公式Webサイト)
トークの分析・改善によるアポ率・成約率アップに強みを持つ、AI搭載型のIP電話サービス。別途契約することでプレディクティブコール機能を利用できる。
トーク解析AIが架電時の音声解析を行い、トップ営業の話し方の特徴を分析・可視化。そして、強みや弱み、改善ポイントなどをオペレーターごとにコーチングする機能が大きな特徴だ。話す速度やラリー回数、被せ率といった話し方をAIが定量評価するため、自己学習やフィードバックにも活かせる。また、通話をリアルタイムで文字起こしすることもできるため、管理者によるフォローが行いやすい。
主なプレディクティブコールシステムのうち、架電(アウトバウンド)だけでなく受電(インバウンド)にも強みのあるものを紹介します。
(出所:BlueBean365公式Webサイト)
一つの契約で複数の窓口を管理できるオールインワンのコールシステム。テレアポ業務から受電業務、法人向け・個人向けまで幅広いコールセンター業務を1システムで実現する。
アウトバウンド(架電)では、プレディクティブコールはもちろん、オペレーターが1件ずつ架電するプレビュー発信(クリック発信)にも対応。そのほか、自動発信によるアンケートや再架電、該当する顧客の情報を画面にポップアップ表示するなど、豊富な機能を備える。
インバウンド(受電)では、着信したコールの自動振り分けや自動音声機能などの機能が充実。クラウドシステムのため、勤務場所に制約がない点も魅力だ。
(出所:ソクコム公式Webサイト)
40種類以上の機能オプションから必要なものだけを選び、自社に最適なプラットフォームを構築できるシステム。電話、メール、SMSなど、企業と顧客をつなぐあらゆるコミュニケーションを一元化できる。
クラウドPBX機能では、工事不要で03(固定番号)や0120(フリーコール)、050番号の電話インフラを構築でき、インバウンド・アウトバウンドどちらにも対応。IVR機能では、受電時に自動音声で電話の一次受付を行い、問合わせ内容に沿って自動で窓口を振り分け。発信時には、自動音声による定型メッセージを顧客に届けるといった対応もでき、生産性の向上が期待できる。
(出所:HARMONY公式Webサイト)
生成AIを活用して、業務効率化と顧客対応の高品質化を図るコールセンターシステム。オプションとして、プレディクティブコール機能を備えている。受電・架電ともにAIが通話内容を自動要約するほか、リアルタイム文字起こしも可能。加えて、着信の自動分配(ACD)や音声自動応答(IVR)、クレームの自動検知といった機能性もそろう。シートマップ機能を使って、コールセンターの稼働状況を把握することもできる。
また、着信時に顧客情報がポップアップ表示される、電話番号をクリックするだけで発信できるなど、利便性向上に寄与する顧客管理機能も搭載。通話や録音などの基本機能はAmazon Connectを利用しているため、セキュリティ面でも安心して利用できる。
(出所:TELE-ALL-ONE公式Webサイト)
IVR連携やSMS送信、Webチャット連携など、多彩なオプションでコールセンターをマルチチャネル化できるトータルソリューション。アウトバウンド・インバウンドの両方に対応し、コストを抑えられる通話環境や最適なネットワーク環境などをトータルで提案する。
プレディクティブコールは、自動で架電倍率を調整してオーバーフローコールを抑制できるほか、全通話録音や架電禁止番号の設定といった機能を標準搭載。また、顧客に断られた場合の切り返し方など最適なトークをオペレータの画面に表示するトーク・ナビゲーション機能など、成果を上げるための機能も充実している。
プレディクティブコールは架電リストにある電話番号へ一斉に架電し、応答があったコールのみをオペレーターに接続するシステムです。プレディクティブコールを活用することで架電数が増やせるとともに、オペレーターの業務負担軽減や、業務量の均一化も見込めます。
プレディクティブコールシステムを選ぶ際は、まず以下の3タイプの中から、自社のニーズに合致するものを選びましょう。
そこから更に比較・検討を進める際には、以下の3点に注目してみてください。
プレディクティブコールシステムを活用すれば、営業の成約数増加なども期待できます。また、システムのモニタリング機能や通話分析機能を活用すれば、オペレーターのスキル向上が期待できる点も魅力です。この機会に、ぜひ導入を検討してみてください。
プレディクティブコールシステムをお探しの方は、こちらからサービス紹介資料をダウンロードいただけます。
株式会社Scene Live
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株式会社ドリームソリューション
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